身長160センチ無いと戦えんわ!って、その前にハードモードすぎて泣いた!!!   作:あるれしあちゃん

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とりあえずここからが書き直してます!現段階(2022/5/6)では四話目まで直してます。要はまだまだ全然中学生の時に書いた文のままです。


第83話

 

 

部屋を改めて見回しつつ、羊皮紙の山はテーブルに積んだ。脱狼薬を改良するために夏休み返上で頑張っているのがありありと伝わった。

 

「普段はどんな食事を?朝食はとられましたか?」

 

「いや、まだだ。腹に溜まればなんでもいい。...いや、フライは止めろ。

それから、貴様ならトリカブトの処理くらいならできるだろう。手伝え」

 

そう言われて頷くと教授は杖を振って床に散らばる紙類全てをゴミ箱に入れて、部屋をあらかた片付けてから研究室への扉を開けた。

 

「食事はその後で大丈夫ですか?」

 

「構わん」

 

いーや、ご飯食べなきゃ死んじゃうよ?いいの?というか私もお昼まだなんですけど!!と思いながらも逆らえないのでその背中を追いかけた。

 

教授の後ろをついていきながらいつも思うのだが、この人って割と成功者だと思う。

は?って思うかもしれないが、普通に考えれば魔法学校の先生の立場って基本的に歳で代替わりしない。

たとえどんなに優秀でも、だ。

 

・優秀である事はマスト

・代替わり時に丁度当てはまる若者

・自身(ダンブルドア)に酔いしれている事

 

この三拍子が基本な気がする。この三拍子がうまく揃うと教授になれるし、副教授とか、助教授とかも持ってないからタイミングが全てだ。

 

教授は少し特殊ではあるから、スラグホーンと交代で入った。まぁ、優秀だったし。

 

でも、教授も此処までダンブルドアの犬になる必要性はあったのだろうか。

 

「どうかしたのかね」

 

「いえ....昼食は何を作ろうかと思いまして」

 

適当にほら吹いて返すと鼻を鳴らして前を向いた教授とともに研究室に入った。

 

山積みにされたトリカブト。青紫色の花がまだついたまま、なるべく新鮮なものを取り寄せたのだろう。

トリカブトってそんなに安いのか。いや、結構な量を考えても相当高いはずだ。

 

(僕、1日の活動限界きてるんだけど)

 

突然の声に、私はピクリと肩を揺らしながら心の中で答えた。

 

(え?限界とかあるんですか)

 

(君の魔力なんて僕からしたらミジンコだよ)

 

失礼すぎる。誰が魔力を分けてると思ってるんだ。もうあげないぞ!と思いながらも、私もこれ以上渡すと辛くなりそうだ。

 

(そうなると意識もないって感じですか?)

 

(うーん、寝てるって感じに近いと思う)

 

(なるほど、おやすみなさい)

 

(じゃあね)

 

それきり、声は聞こえなくなった。本当に寝るか休むかするらしい。

 

「随分たくさん....あるのですね」

 

「あぁ、これで現時点では3〜4ヶ月分だろうな」

 

という事は最低でもあと3倍から4倍は必要ということ。え、もしかして1年間わたしがこれの処理をし続けるとか?鬼ですか?やめて欲しい。

 

「貴様はとにかく泥を落としてこのザルに並べろ。後は天日干しだ。

そして、フードプロセッサーで粉にしてこの瓶に詰めておけ。

これからまだ改良を行う。減ってきたと思ったら足しておけ」

 

そう言うと早々にディスクに座って羊皮紙に書き込みを始める教授に習っていい子に泥を落としてザルに並べる。

まだまだ改良途中らしい。さすが研究者と言わんばかりの集中っぷりに感動しそうだ。

 

粉末にするので泥さえキチンと処理すれば問題ない。

鼻歌を歌いながらさーと綺麗にしてはザルに並べるを繰り返せば、30分くらいで終わらせられたので特になにも言わずにキッチンに向かった。

 

ジャガイモと玉ねぎやパスタなどが置かれているので手早く料理を始めた。

 

今日は冷製パスタと冷製スープ。

まだまだ夏なのでね!

そう思いながら大鍋でお湯を沸かして塩は多めに、2パーくらい。

冷製スープはじゃがいもを擦って、牛乳とコンソメで煮込むお手軽炭水化物。氷を張ったボウルに置いて熱を取る。取れなければ教授に杖を振ってもらおう。

 

最後にバジルとブラックペッパーで完成。

 

パスタは瓶のを使わせてもらおう。トマトソースをお湯に溶いて緩めにしてからパスタを茹で始める。長めに茹でるのがミソだ。

緩めになったトマトソースに少しずつオリーブオイル。これでいい。

茹で上がったパスタは氷水でしっかりと冷やして水気を切る。キッチンペーパーで水を取ったらお皿に盛り付けてバジルを上に。

 

出来上がったものたちをダイニングに置いていくと、集中している教授に声をかけにいく。

 

「教授、昼食できましたよ」

 

「あぁ」

 

「パスタが伸びるので速くお願いしますね」

 

「あぁ」

 

これは遅いな。確信して、私はさっさと食べ始めることにした。私も昼食をまだ食べていないからだ。

 

ともかく、ポッターには申し訳ないことをしてしまった。せっかく待っていてくれたのに。

だけど、シリウスブラックがいる今、彼を迂闊に外へ出すことは憚れるのだろう。

 

スプーンをスープに沈めると、一口。美味しい。久々の手料理に、自分の料理って意外と美味しいのでは?なんて思いながらも二口目。

 

「美味しい〜」

 

パスタにホークをというところで、足音がして、私は顔を上げた。教授が中断してきたようだ。

 

「アルレシア、ダイニングか」

 

「えぇ、ダイニングに用意しましたよ」

 

「そうか」

 

部屋に入ってくる教授に冷たいアイスティーを注いでテーブルに置いてあげる。

 

「相変わらずの手際だな」

 

「そうですか?」

 

「うむ」

 

ちょっとよくわからないけど、特に文句も言わず食べてるのでヨシ。

 

「そういえば、脱狼薬が必要なのは、教授先生の誰かってことですか」

 

「...」

 

「生徒ではない。しかし、わざわざ教授が改良、しかも夏休み返上です。あれだけの材料を揃えるのにもかなりのお金を使いますが、迷わず上質なもので揃えていますからお金は他の方が出しているのではありませんか?」

 

わかっていて聞くので面白い。本当はルーピン先生のことだってわかっているし、脱狼薬についても理解している。

 

「もう貴様の中で答えが出ているようですな」

 

「闇の魔術に対する防衛術担当の先生が人狼、という予想ですよ。あくまで」

 

「人狼などホグワーツに入れるわけがない、と言えたら我輩はどんなにありがたいことか。

我輩に何でもかんでも押し付けるあの古狸が」

 

「...校長先生から改良命令ってことですね。なら、何食わぬ顔で実験のためだと高級な材料を買い込んでみては?

校長とはいえ、スネイプ教授はプロ。説き伏せればいいじゃないですか」

 

「既にやった」

 

さすが。

でも、教授は誰かに鬱憤を話せたことでようやくストレスが解放できたらしくちょっと怒り気味だ。

 

「夏の間に改良して、これから毎月作れと。あの古狸は我輩が夏休みを毎日寝て過ごす自堕落独身男と思っておいでか」

 

「...」

 

「我輩とて暇ではないのですぞ。給金を払わぬ無賃労働などやるものか。

そんなに困っておるならさぞかし天才なロックハート元教授にお願いしてはいかがか」

 

「え!?ロックハート先生近くにいるんですか」

 

「おらん」

 

「それは残念です」

 

「薬を盛られたことをお忘れかね」

 

「でも、退院時に素敵なカードをくれましたよ。お礼を言う機会がなくて残念です」

 

苦笑いをしながら、パスタを口に運ぶ。そういえばサラダを用意してなかった。もう今更だ。

 

「貴様は頭が狂ってると、我輩は思うがね」

 

「そうですか?」

 

「クィレルとの間に、貴様が何もなかったとは言わせませんぞ」

 

ちょっと何いってるかわからなーいという顔で私は笑った。何もなかったけど何かあった。しかし、ホグワーツでそんなことは日常茶飯事かもしれませんよ、ね、教授。

 

「クィレルに近づくなと我輩は忠告したにも関わらず、関わっていたようですな」

 

「...弁解の余地はありますか?」

 

「かまわん」

 

「クィレル先生、私に似ていたので」

 

「貴様のような太々しい生徒と比べられるか!」

 

「教授、ストレス溜めすぎですよ。私に対して当たりが強いです。スープのおかわりいかがですか」

 

「貰おう」

 

教授のお皿を受け取っておかわりを用意する。このスープは本当に美味しいからみんな試して欲しい。

それよりなんで今になってクィレル先生の話を持ち出すのか。持ち出すべきは私に薬を盛ったロックハートでしょう。

 

「どの辺が似ているのだ」

 

「クィレル先生...学生時代いじめられてたと思うんです。私のこと、なんだかんだ気にかけてくれて。同じ雰囲気を感じたというか。

先生方の中でも、特に親身になってくれたんです。

でも...うーん、こう考えるとあまり似てませんでしたね」

 

スネイプ教授は鼻を鳴らしてスープを飲んだ。似ているなんて思わない。ただ私は、私のための手足が欲しかったに過ぎないのだから。

 

「私の場合はいじめというか、マグル生まれ故にどう接すればいいのかわからなくて、みなさん無視してるだけですよ」

 

「教科書を破られてもかね」

 

「マルフォイさんはかっこいいですから」

 

「貴様も16、、、17になるのか。もう少し強かになれんものかね。年下にやられっぱなしで」

 

「じゃあ、教授が強かになる方法を教えてくださいます?」

 

私はそういって上目遣いに教授を見つめた。教授は鼻を鳴らして、杖を振る。テーブルの食器を魔法で片付けさせ始めるのだ。

 

「貴様は、クィレルよりも我輩によく似ている」

 

「そうですか?」

 

「貴様よりも、我輩の方がよっぽどマシに見えるがな」

 

どう答えればいいかわからず、私はただグラスに残されたアイスティーを煽った。飲み終えたグラスも、魔法で流し台へ消えていく。

 

「我輩は虐められたらやり返したらいいと思うがね。

しかし、貴様は我輩と違って陰で本を読むことも、親しい友がいることも、ただ身に流れる血の半分を誇張することもない。

貴様は我輩より....」

 

なんだ、劣っていると言いたいのか。答えなんて、教授の中だ。きっと知る由もない答えに、私はただ曖昧に笑った。

 

「私、自分が胸を張って生きてるなんて思ってませんよ。

友達が誰もいなくて、正直先生方以外は話すことが少ない。話し相手がいなければ、誰とも話さず部屋で独り言。

勉強しかやることがなくて、大切にしてた孤児院の子たちは私のことを悪か、もう忘れてしまっている。

私から勉強をとったら、奨学金の借金しか残りませんね。あと、漏れ鍋の宿代も。

 

....自分のこと、恥ずかしい人間だと思っていますよ。惨めだなって。こんな私を誰にも見て欲しくないっていつも思います。

でも...それに慣れれば、一人は寂しくないんですよ」

 

本当に、慣れれば一人は寂しくもなんともない。慣れてしまえば、それは当たり前なのだ。

教授を上目遣いに見つめて、私は少しだけ悲しく笑う。悲しいのは本当だし、馬鹿馬鹿しいのも本当だ。

やっぱり人は、話すことで気持ちに整理をつけるのだと思う。

 

「...貴様は、充分強かだったな。

休憩を取る。シャワー室はここを出て右だ。寝室は2階の左」

 

「前の方がもうちょっと色気のある誘い方でしたよ」

 

「ポッターがこの時期に脱走したのだぞ。我輩はまだ苛立ちが収まらん。

ポッターポッター、魔法大臣までお出ましとは」

 

「...教授に必要なのは愚痴吐き袋と休息でしょうね」

 

私はそう言い残して、部屋を出た。

まだ夜までは少し長い。流石に3年目になると、教授も色気のある誘い方はしてくれないらしい。

あくまで仕事というか、私の教授の関係なんてそんなものなのだろう。




お久しぶりです2年ぶり??怖いですね!!はいすみません。

これからかなり文章直していくので、矛盾しているところはどうにかしていきます。多分内容も変わってくるので定期的に読み直してくださると幸いです。
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