身長160センチ無いと戦えんわ!って、その前にハードモードすぎて泣いた!!! 作:あるれしあちゃん
じゅう
妖精魔法というやつだったか。
ついにハロウィン当日になってしまった。
どうりで寒い訳です。
私の孤児院時代からの特技。お菓子作りの能力を舐めないでいただきたい。ハロウィン?余裕。
「おい穢れた血、トリック・オア・トリート。悪戯されろ」
「......」
よくもまああそこまで私のことを虐めにかかれる。
スリザリンの生徒約3割にいじめ目的のトリック・オア・トリートを言われて全てにクッキーとキャラメルを渡して回避することに成功した私は五体満足でトイレでおでんを食べていた。
最初は穢れた血の手作りなどと騒いでいた人たちもキチンと作り方のメモと材料を書いたら安心して受け取り高そうな飴を返してくれたりしてスリザリンってツンデレなだけじゃね!?と思いつつも7割の人。
女子、パーキンソンみたいな子たちは私に後ろから魔法をかけようとしていたのでやっぱり嫌われてることを再確認した。あ、もちろん全て逃げました。
マルフォイはわたし作のお菓子を安っぽいこんなのいらないと後ろの取り巻き、グラップ?ゴイル?どっちがどっちかよくわからないけど渡していた。
でもチョコケーキを投げつけてきたのでツンデレかもしれない。
要は、スリザリンは強いカースト制で下のものは踏みにじるけどオモチャとして扱うということなんじゃ無いだろうか。
「というわけで、マートルさん。スリザリンって変わった方が多いんですね」
「.......アンタってよくわかんないわね」
マートルさん、嘆きのマートルといってトイレに住むゴーストらしい。ちなみに一年後の秘密の部屋でちょー重要人物になる人ですねハイ。
勝手にトイレに入り込んでいたので形ばかりはアルレシアよと自己紹介してたらトイレから泣き声が聞こえた。誰だろう。
「大丈夫ですか?おでん食べますか?」
「ヒック....ズッ....ヒック」
「食べないですか.....食べたくなったら出てきてくださいね。
あ、アルレシア・ジェフィフィーナと言います。
スリザリンの方でしたら話しかけてごめんなさい。
グリフィンドールの方でしたら私と話すと私と同類にされますごめんなさい。
レイブンクローの方でしたら私と話すとバカにされますごめんなさい。
ハッフルパフの方でしたらはじめましてごめんなさい」
「...クスッ.....グリフィンドールよ。ハーマイオニー・グレンジャーよ」
「......じゃあ、私と話した事は言わない方がいいです。グレンジャーさん。おでんお食べになりますか?」
「いいわ、せっかくのハロウィンなのにご馳走を食べなくていいの?」
「大丈夫です。スリザリンの物には最低限触らないように気をつけてますから」
おでんを置いてトイレの個室のドアを飛び越えるように冷やしたタオルを杖で持ち上げる。今日習った魔法だ。
「これ使ってください。目を冷やしてくださいね」
「ありがとう」
すると、ぷーんと変な匂いが漂ってきた。
「“あ......ハロウィン....もしかして、トロール事件!”」
ポツリと呟いたが、原作の話というわけでハーマイオニー準主人公氏に書かれたくないのでここは日本語で話しておく。ここでようやく日本人ポテンシャルが生きてきた。そう、ここイギリスに日本語が喋れるホグワーツ生などいるわけがない。
「..なんて言ったの?」
「グレンジャーさん、今すぐ個室から出てグリフィンドールの寮まで走れますか?」
「どうして?」
「私のカンです。信じられなくても、気まぐれでも、今日のこのトイレを残りの時間、私に貸してくれませんか?」
「....わかったわ。なんだか貴女と話したら今日言われた悪口がなんだか辛くなくなってきたわ。貴女はいつもスリザリンにキツく当たられてるのにって」
「そう見えているだけで、スリザリンはそんなに居心地の悪いところじゃないかもしれませんよ。
そうだ....グレンジャーさん、大丈夫ですよ。きっと貴女に悪口を言った人はキチンと謝ってくれますから」
「貴女に言われるとそんな気がするわ」
個室から出てきた豊かな栗色の髪をしたグレンジャーさんは腫れた目で笑ってトイレから走って出て行った。グレンジャーさんがトロールに気づいて戻ってきたら二人体制でファイト。グレンジャーさんがトロールに会うことなく帰れたら、私も是非ともここから離脱したい。
「トロール事件。今日でしたか.....という事は、スネイプ教授も足を怪我しますね」
そう思った瞬間に、ドスっドスッと振動を足の裏に感じた。臭い匂いと足音が近づいてきた。トロールだろう。
って、よく考えたら私、攻撃魔法レダクトしか知らないんだけどどうしよう。
あとは....、インセンディオ?やばい調整頑張ろう。逃げ...今からは無理かぁと一先ずおでんを食べ切る。しっかりと器を安全なところへ。いや、安全なところはない。適当に置いて杖を出す。
「私は魔法使い。やれるはずです」
近くの流しをレダクトしたら粉砕した。あまりの吹っ飛び方に私の顔スレスレに陶器の破片が飛んだ。
あ、流石に蛇模様の入った中央流しは何もしてないです。壊すと明らか殺されるんでね!原作に。
「....“はじめての原作イベントですよ!!!やっふ”」
喜んでるのも束の間、目の前に即倒れの匂いが充満してトロールが現れた。と思ったら扉が閉まった。おやおや待って待って。そうだ、そうだった。主人公たちがトイレにトロールを閉じ込めるんでしたわ。
やばいやばい、なんて焦りながら杖を構えるが、速攻で金棒的なので殴られそうになるので回避...出来なかった。
運動神経悪くなかったはずだけどやっぱり食後は動けないのかわき腹に避けきれなかった金棒がダイレクトに入る。
軽く飛んだ身体は壁に激突してようやく止まった。待って待って、肋骨あたりが大変痛いのですが。
「ゴフッ.....痛い....」
変な唸り声をあげながら次の攻撃を食らわそうとするトロールの金棒。
「プロテゴ・マキシマ!」
目の前に壁みたいなのが現れて金棒を弾いてくれる。マキシマ最強。急いでその金棒をレダクトさせていただいた。それと共に、鼻を伝う何か。頭から血が出るとか頬を切るとか王道な怪我の仕方でないのがなんとも私らしい。鼻血かぁ...鼻血はご尊顔が...と思いながらも手の甲で拭かせていただいた。
「レダクト!また破片.......痛い痛い」
またも飛んでくる破片に顔を覆って守っていると、そのまま私はトロールに体を掴まれ宙ぶらりんにさせられた。いやまってスカート!!中身が見える!!
そのトロールの向こうで少年が2人鍵を開けて入ってきた。あ、主人公とロン君じゃないですか。
「き、君だれ!?」
「アルレシア・ジェフィフィーナと言います。2人とも逃げなさい〜!」
「ジェフィフィーナ!?スリザリンじゃないか!」
絶対こいつがロンだ。
今回、金棒をレダクトしてしまったために倒す方法は私にはない。まずい。レダクト以外を選択すべきだった。
とりあえずトロールを睨みつけていると体を放り投げられてまたも壁にぶつかった。今度こそ受け身をと思ったが普通に壁に当たり地面に落ちる。あ、痛い。とっても痛い。少年2人がその辺に落ちてる石なんかを投げてトロールを刺激してしまう。
私は地面に仰向けで倒れたまま杖を構えた。
「“35歳舐めんなやコラ”。インセンディオ」
ピョーンと火が出るだけだったが気をそらすことに成功。頑張って立ち上がり、トロールの足の間をすり抜けて主人公たちを扉から叩き出す。
「なにすんだよ!」
ロンくん、出番をなくしてごめんね、ですがどうしようもないんですよはい。金棒というか棍棒は、私が壊してしまったので、自分で始末をつけるしかない。
扉を閉じながら、杖を構えてトロールへ。
日常魔法、足を魔法で地面にくっつけて歩けないようにしよう!ってやつです。あ、まさか御坊ちゃま御嬢様の多いスリザリン相手に使おうと覚えたわけではないです。問題になったら大事になると困るのでねはい。
二、三回失敗しても恥ずかしくないようにしっかりと意気込んでから杖を振る。どうやら一発成功してくれたらしく、トロールはその場に止まった。そのまま扉を閉じる。けど、それが限界だったようだった。扉を閉じた手をそのままに、ズルズルと床に膝をつく。
「え、あ、大丈夫!?」
「ハリーッどうしょう!」
「せんせ...をよん...」
歩けてるから、骨はくっついてるはずだけど。なんて、そこまでが限界だった。そのまま、私は倒れ込んで、冷たい床を頬に感じた。
最後に聞こえたのは足音だった。
とりあえずまきしますればいいと思ってる悪い子です