アイドルマスターシンデレラガールズ 疾走のR   作:ヒロ@美穂担当P

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どうもはじめまして!あるいはこんにちは!
初めての作品で緊張しまくりです。見るのはよくやってたけど書くってなると全然違いますね・・・。初作品で連載なので極力早めに次の話を考えるようにしてますが中々話を考えるのは難しいですね。
(笑)な文ですが、見てくれると嬉しいです!


本編
序章 蒼いマシンとの出逢い


石川県の車屋の娘に生まれ育った原田美世は、子供の頃から車とスピードに魅せられていた。

 誕生日プレゼントに欲しい物を聞かれれば、お人形よりも、かっこいいミニカーと答えた。自転車に乗れば友達と競走をよくしていた。勝てば大喜びするし、負ければ泣いて帰ってきたものだ。両親がいない時に弟の制止を聞かずに車を勝手に動かしてぶつけ、帰ってきた母親に怒られた事もあった。父親は苦笑いしながらも「俺達の娘だな」と言っていた。ある日鈴鹿サーキットへ、家族でレースの観戦に行った。

 幼い美世は、帰りの車の中でこう言った。

「・・・レーサーになりたいの」

 普通の女の子が言うことではない。ただ、車好きの子供なら高い確率で言う言葉だ。

「やっぱり、美世は俺達の娘だよ」

 父親は、同じセリフを言った。

 

10歳になり両親と共に西日本ジュニアカート選手権にチャレンジを始めた。

 家族だけで挑戦するプライベート参戦という体制。ドライバーも監督も、メカニックもスポンサーも、チーム名も、原田一家。家族一丸となっての挑戦である。

 ドライバーとしてもメカニックとしても美世は着実に成長していった。中学1年の時に西日本選手権で優勝2回、シリーズ2位を記録。その際あった表彰式の写真は美世の宝物として実家に飾られているそうだ。

 

中学3年時に全日本選手権にステップアップした。

2位1回、入賞3回を記録。プライベートチームとして非常に善戦した方だ。

 

だが、モータースポーツという競技上、お金がとにかくかかる。だんだんと一家の生活が苦しくなっていったのである。最終的にはシリーズ終了前に撤退を余儀なくされたのだった。

 

美世は一家のために「レーサーになる」という自分の夢を諦めてそれ以外で自分の好きな車に関われる事を探した。そしてカートを整備してきた経験を使えると考えて、自動車整備士を目指す事に決めた。だが、地元にはそのような事を学べる所はなく上京しないと行けなかった。父親は、こう言った。

「やれるだけやって来い。ダメだったときに、帰る場所は用意しておく」

 弟は、こう言った。

「姉ちゃんが整備士になったら友達に自慢するから」

 家族の後押しに、美世は涙を流した。

 

 

東京に向かうバスに乗っている時に1台の蒼い車を見た。その車はとにかく速さを体現していた。その車を見た時、美世は心の奥にしまった自分の夢を思い起こした・・・。

 

時は流れ、翌年の春。

 通信制の高校へ進学すると同時に、自動車整備工場でのアルバイト。15歳の美世は、多忙な生活に身を投じる事になる。

 

5年という時間が経ち、美世は自動車整備士になっていた。毎日忙しい中美世は自分の好きな車に触れる事を嬉しく思う一方で燻り続ける自身の夢への未練を感じていた。

ある日、20歳の誕生日を迎える日に久々に休暇を貰って実家に戻っていた。自分が働いて買った自分の愛車に乗って。5年前のあの日に見た蒼い車「スカイラインGT-R」(BNR34)を忘れられず、コツコツとお金を貯めて買った自分のBNR34だ。ソニックシルバーのそのボディが眩しく映る。

久しぶりの家族との会話をして一家はなんとかやって行けていると。最近はよく高級車の整備をしてるなどと、いろんな話をした。だが、それでも満たされない思いでいっぱいだった。

 

休暇を終え、東京に戻ってきた美世はある日、海岸沿いの街をドライブしていた。燻るスピードへの思いを晴らせないものかとよく走る道だ。いつもの様に流してた彼女は1台の止まっているカローラを見つける。どうやら故障しているようだ。スーツを着た男が困り果てている。故障した車を見ると放っておけないのが美世だ。自分のRを止め男の方に近づいていく。

「あれれー?どうしたのー?エンストー?」

男は頷いた。

「そりゃ困ったね・・・あーあ、ほんとに止まってる。これはレッカーかな・・・。って、切羽詰まった顔してるねー。どうしたの?」

男が事情を説明する。彼は346プロダクションと言うアイドル事務所のプロデューサーであり、今日行われるアイドルのLIVEに向かっていた所、車が故障してしまい、LIVEに遅れそうになっていると。

「ふーん。アイドル事務所のプロデューサーさんでLIVEに遅れちゃいそうなんだ。つまり、急いでる」

本気で困ってるプロデューサーが放っておけず、美世はセルを回して自分のRのエンジンを掛ける。RBサウンドが轟き渡る。

「・・・分かった!会場まで送ってあげる!あたしの車、乗りなよ!」

実はこのRの助手席に人を乗せるのは初めてである。だが困ってるのを見て反射的にこう言ったのだ。

「シートベルト締めたー?」

プロデューサーが頷く。それを確認し美世はアクセルを踏み込む。

「レディ・・・ゴー!!」

GT-Rは咆哮のようなエンジン音を響かせながら走り出した・・・。

 

 

夕暮れになり、GT-RはLIVE会場に到着した。久しぶりにスピードを出して走った事もあり、美世の顔は笑顔だ。

「はぁー♪楽しかったぁ〜!着いたよー!・・・生きてるー?」

美世は夢中になってたので気づかなかったが走り始めて約15分でプロデューサーは気絶していた・・・。そんな事を知らない美世が声をかける。

「ほらほら、目まわしてる暇ないって♪アイドル達が待ってるんでしょ!いってらっしゃい!プロデューサーさんっ!」

会場に入っていくプロデューサーの背中を眺めてた。

 

 

数時間後LIVEが終わりプロデューサーが会場から出てきた。美世は声をかける。

「よっ。終わった?」

どうしてまだここに?と聞くプロデューサー。

「いやいや、車置いてきちゃったじゃない?忘れてた?」

「ほら、乗ってよ。あたし、整備士だから、あの子のメンテもしてあげられるしさ。・・・大丈夫、次は飛ばさないで安全運転するから、ね?」

ここに来る時に飛ばしてた事を思い出し、付け加える。

プロデューサーを乗せ、プロデューサーの車まで送ろうとする。

「さて、お客さん、どちらまで?なーんて、車置いてきたところまでだよね・・・」

するとプロデューサーがとんでもない事を言った。

「トップアイドルまで」

美世は冗談だろうと思ったが、プロデューサーの真剣な目を見て考えを変える。

「・・・なにそれ?ふふっ。面白い人だね!勧誘か何か?ドライブしながら、話くらいだったら聞いてあげるよ」

とりあえずプロデューサーの車まで行く事にして切り出す。

「でも、話が横道にそれないように・・・。そこはちゃんとあたしのハンドル握ってね!プロデューサーさん!それじゃ、出発ー!」

そしてプロデューサーの話を聞いて、悩んだ末に自動車整備士をしながらアイドルとして活動する事を決めた。工場の親方にも家族にもこの事を伝えた。親方も家族も賛成した。

 

一週間後、正式に346プロダクションに所属した美世。慣れないレッスンや写真撮影に苦労しながらもアイドル活動をしていく。

 

アイドルになってから2ヶ月後のある日、その知らせは飛び込んできた。

事故の知らせが入ったのは11時過ぎだった。事務所の中が急に騒がしくなり、部長達が飛び出していく。

「プロデューサーが事故った!?」

「マジかよそれー!?」

ちひろさんが慌てて駆け寄ってきた。

「美世ちゃん!レッカー車出して!事故車の引き取りをっ!」

「は・・・はい!!」

あたしはすぐに親方に電話をかけ、レッカー車を持ってきてもらう。

プロデューサーが事故った。プロデューサーが無事である事を願い、現場に向かう。

 

 

「すげーナ、ぐちゃぐちゃだよ・・・」

「うわ・・・」

「すみません、通してください!!」

場所は見通しの良い直線路。側道から出た11tトラックにプロデューサーが突っ込んだ形だ。

クルマは初めて会った時に乗っていたカローラ。フロントは見るも無惨に壊れ、ドアは千切れて吹き飛び、そして車内にはプロデューサーの血が飛び散っていた・・・。

 

 

プロデューサーは死んだ

側道から強引に出たトラック側にも非はあるものの、カローラの速度もハンパじゃなかったらしい。プロデューサーが遅刻しそうな時にはかなり速度を出すためそれは本当だろう。

事故の決着は何も教えられず、みんなも何も口にしなかった。プロデューサーの死はそれほどあたしたちにとって大きかった。よくあるテレビドラマのようにいろんなコトが一気に流れていった・・・。

 

 

2ヶ月後、新しいプロデューサーを募集することになった346プロ。でもあたしはぽっかりと心に穴が空いたままだった。どうしてこうなってしまったのか。そんな事を考える内にどんどん時間が過ぎていった。

 

 

四日後、新しいプロデューサー志望の人が面接に来たと聞いた。そのときあたしは苦手な写真撮影の現場にいたためまだ顔は見ていない。だが、聞いた話ではなんとあたしの一個下の男の子だと言っていた。今あたしは20歳だからその子は19歳か・・・・。しかも高校卒業直後だという。若いなーと思いながらGT-Rを346プロまで走らせる。

 

 

翌日、その新人プロデューサーの歓迎会が朝早くから開かれる事になった。いろんなアイドル達が新しいプロデューサーを待ってる中、あたしはこちらに近づいてくる聞き慣れない音を聞いた。

「これ・・・ロータリーサウンド?」

程なくして駐車場に黄色い一台の車が入ってくるのが見えた。

「FD・・・?」

そのFDから一人の男が降りてきた。

「え・・・若い!まさかあの子が!?」

男、というより男の子としか言い様がない少年がFDを運転している事に驚愕する美世。

それを見ていた他のアイドル達も様々な感想を口にする。

「あの人が新しいプロデューサー?」

「かっこいいと言うより可愛いねー」

「あの車何だろう?」

などなど様々な感想が聞こえてくる。

そして彼が来た。ちひろさんが説明する。

「彼が新プロデューサーの小日向蓮君です!彼はプロデューサーとしては新人なので分からない所があると思います。皆さんで分からない所を教えてあげてください!」

続いてちひろさんが彼に自己紹介させる。

「はい、この度プロデューサーとしてお世話になります小日向蓮です。・・・えっと、分からない所だらけですけどしっかりプロデュース出来るよう頑張るのでよろしくお願いします!」

初々しさ溢れる挨拶の後に拍手で迎えられる小日向蓮と言う少年。

あたしの一個下なのにそう思えないような感じがする。すごいしっかりしてるし・・・。

その時、彼に質問が飛ぶ。質問したのは「ポジティブパッション」のメンバーの高森藍子ちゃんだ。

「小日向蓮さんってもしかして美穂ちゃんの知り合いなんですか・・・?」

その時彼がびっくりしたような表情になった。そして彼が口を開く。

「・・・実は知り合いなんですよ。ちょっと縁があって・・・」

その瞬間、質問攻めのスタートだ。身動き取れなくなる前にちひろさんが彼に質問攻めするアイドル達を離れさせる。

「後で聞いてください!とにかく今日から蓮君がプロデューサーになるので分からない事を教えてあげてください!」

解散した後、あたしは彼に自己紹介した。

「あたしは原田美世。実はあたしも新人なの。よろしくねー」

「原田さん、よろしくお願いします」

すごい素直な子だ。これは川島さんやレナさんに可愛がられるんだろうなぁ。

そして、一番聞きたかった事を聞いた。

「あのFDは君の?」

彼は頷く。

「僕のクルマです。初めて買ったクルマなので大事にしてるんですよ」

彼のFDはパッと見でも非常に高いポテンシャルを持っているのは明らかだ。彼自身も「本物」だというオーラが出ていた。

「君よく走るの?」

「あー・・・。たまに色んな所にドライブを・・・」

話す場所がここ(事務所)だからはっきり言えないのであって本当は首都高ランナーというのは確実だ。

「チューニングはどうしてるの?」

「自分でやってます」

あたしと同じ・・・。見るだけでもとても丁寧な仕上がりであるのがわかる。本気で走る者という証だ。

「原田さん、もしかして車好きなんですか?」

今度は彼が質問してきた。

「うん、車大好きなんだ。昔はカートやってたの。今はアイドルと自動車整備士を掛け持ちしてるけど。それと美世でいいよ」

「・・・美世さん、よろしくお願いします」

本当に素直だなー。弟が出来たみたいだ。弟いるけど。

こうしてあたし原田美世と新人プロデューサーの小日向蓮君は出会った。

 

 

 

 

この二人が首都高の伝説を追う事になるのだが伝説に出会うのは後の話・・・。

 

 

 

 

 




初めて書きましたがやはり大変です・・・。基本設定考えるだけでも苦労しながら書いてました。
ここからは文中のネタの解説です。
・美世が蒼い車を見るシーン
言うまでもないと思いますが湾岸ミッドナイト1巻でアキオが悪魔のZを山下通りで初めて見たシーンのオマージュ。
・プロデューサーとの出会い
蓮が来る前のプロデューサーとの出会いはデレステでの美世のコミュの内容。スカウトを受けた後の展開はカットしていますが、コミュ2以降の事があった事になってます。
・プロデューサーの事故死
これは車こそ違いますが、内容は銀灰のスピードスター第1話「トミサカオート」での出来事とほぼ同じ。原作ではコルベットZR1(C6)で事故にあっています。詳しく言うとネタバレするので気になる方は銀灰のスピードスターを買おう!(宣伝)
・蓮の名前
物語の中では「小日向蓮」となってますが、当初は「三日月蓮」という名前でした。藍子の質問で縁があると言う発言をしてますが、小日向美穂(太陽)と三日月蓮(月)と対の意味で名付ける予定でした。でもそれだと縁になる理由を作りづらい上に実際に存在するとしたら・・・という感じで無理があったので苗字を「小日向」にしてます。一応、苗字として「三日月」は存在するのですが・・・。
・蓮のFD
蓮が乗るFDはアンフィニ時代のFDがベースになっています。蓮が乗るFDはごく初期型の通称「Ⅰ型」です。わかりやすく言うと頭〇字Dで高橋〇介が乗るFDと同じ。FDは最終型の「Ⅵ型」まで細かい違いが存在してます。(変更点が多いので気になる方は自分で調べてみてください。)
頭〇字Dアーケードステージでは「Ⅰ型」のtype-Rと「Ⅵ型」のtype-RSが登場します。(過去には最終特別限定車である「SPIRIT R」があったが何故か仕様変更されてtype-RSに)
湾岸ミッドナイトではマサキが乗るⅠ型や荻島のⅥ型など多数のFDが登場します。ちなみに湾岸マキシではプレイヤーが使えるのはⅥ型ベースですがCPUのマサキのFDは原作通りⅠ型です。これはプレイヤーが使う事ができません。
蓮のFDは頭〇字D物語後半で大規模な仕様変更が行われた時のFDに近いです。ただし固定ライトではなく、リトラクタブルライトのまま。スペックは藤田エンジニアリングのRX-7魔王号を参考にしてます。
・物語の時間軸
モバマスが配信開始された2011年を基準にしてます。何故こうしたかと言うとそ美世は20歳という設定なので1991年生まれとするとBNR34が発売された1999年では美世は8歳になります。この方が憧れとして記憶に残るようにしたかったからです。

長くなりましたが、初めて自分が書いたこの物語はどうでしたか?極力早めに次の話を上げて行こうと思うのでよろしくお願いします。評価や誤字脱字の指摘なども待っています。

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