アイドルマスターシンデレラガールズ 疾走のR   作:ヒロ@美穂担当P

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ついに湾岸ミッドナイトでお馴染みのあの人が登場します。
また、ここから物語は大きく進みます。


七章 悪魔のパートナー

クリスマスの合同ライブに向けて練習を重ねる346プロのアイドル達。そして、ライブの打ち合わせで毎日忙しいプロデューサー達。とにかく大変だ。

美世はたまにあるオフすら自主練に費やしていた。そのためGT-Rに触る時間が目に見えて少なくなっていた。整備を親方にお願いし、練習をしているのだった。

「いった・・・。筋肉痛か・・・」

「無理しすぎじゃないのか?」

「まだまだ行けますよ」

「お前は頑張りすぎだって思ってないのか・・・」

親方にも言われる程、練習に打ち込む美世。首都高にはこの間の1件があってから行っていない。

 

 

「蓮君、少しは休んだらどうですか?」

「はい・・・。少し休ませてもらいます」

ちひろに聞かれ、休みをもらう蓮。ライブの演出などを考えるのも大変。入社してまだ半年にならない蓮。新人がここまでの仕事をやるのは普通はない。だが、今は人手が足りなかった。そのため、新人の蓮もここまでの事をやっていたのだ。

ちひろに作業を引き継ぎ、仮眠室に向かう。横になった途端、一気に睡魔が意識を持っていった。

 

 

こうして1週間が過ぎて蓮と美世はオフを取った。土日の2日間を休みに使う。蓮は首都高での走りに合わせるために、FDをチューニングしていた。まずパワーアップ。600馬力近くある美世のR34に追いつけないのもあり、前から欲しくてようやく買ったNOSを装着。次に、給排気系の変更。レース用の新型インテークマニホールドに変えた。排気系はより高性能品に変更。

そして、エンジンだ。13Bを降ろし、パーツ変更。タービンはTD06を付けていたが、首都高でのパワー不足を感じ、より大きいタービンに変更する事にした。ワンサイズ大きいT78に変更した。他にもいろいろ変更を行い、その日に作業を終わして蓮は寝た・・・。

 

美世は久しぶりにR34で首都高を走ってた。環状線を流した後に横羽線へ。そこで美世は1台の青い車を見つける。

「Z34か・・・。ちょうど一緒に走りたかった!」

美世は先行してZを引っ張る。Zも追いかけてきた。美世はZとのバトルに突入する。

Zはとてもスムーズな動きで追いかけてきた。一般車を手馴れた動きで避けていく。Zからオーラが見えていた。

「すごい・・・!パワーはこっちが上なのにそれを感じさせないくらい上手い!」

羽田トンネルを抜け、フル加速する2台。Zは立ち上がりの加速でRを凌駕していた。

「並ばれた・・・」

美世は戦意喪失。本気を「まだ」出してないZの前に自分の技量では敵わないと直感的に判断したのだ。美世はZから見えるオーラの前に完全に圧倒されていた。

Zのドライバーが左を指さす。次のパーキングエリアに入れと。美世もそれに従い、パーキングエリアに入る。

 

 

それぞれの車から降りる2人。美世はZのドライバーの男を見る。Zに乗っていた男は言うとおっさんだった。美世は自分から自己紹介する。

「あたし、原田美世って言います!あなたは?」

「俺かい?俺は朝倉アキオだ」

「ーーーー!!」

朝倉アキオ。かつて、『悪魔のZ』に乗っていた男。Zのパートナーとして、島達也など様々な相手とバトルを繰り返してきた伝説の男。悪魔のZを降りたと聞いていたが、ここで会うとは。

「アキオさん。あなたは『悪魔のZ』に乗っていたんですよね」

「懐かしいよ・・・。ああ、乗っていた」

「何故・・・Zを降りたんですか」

「俺はもう昔みたいに走れないんだ・・・」

 

アキオはZに乗り、何回もバトルを繰り返した。時代遅れのS30(Z)でランエボなど新型と戦い続け、それでも勝ってきた。だが、時代を越えて走るZに対し、自分は老いていく。直せば長く走るZと替えがきかない自分。だんだん、首都高をZで走る事に意味を失いかけていた。だが、Zを自分ではなく若い誰かに乗ってもらえれば、Zは生き続ける。例え、Zに拒否されてもZを愛する人はいる。

そう信じて、自分はZを降りた。誰かが自分の代わりにZを生き続けさせてくれ。

「そのZは・・・?」

「Zを降りても首都高への思いは消えなかった。・・・俺がZに乗っていたのを思い出すために乗ってるんだ」

ミッドナイトブルーのZ34のボディはS30の魂が宿るようだった。アキオは美世に聞く。

「キミはなぜ首都高(ここ)を走る?」

「あたしはZを追いかけるために。今も生きているZを追うのが首都高ランナーだから」

「あと、北見さんとの約束だから」

「北見さんか・・・。元気かナ」

「昔と変わらなそうでしたけど」

「はは・・・。あの人は昔から無茶苦茶ヤる人だったさ」

 

アキオの青いZを追う美世のR34。アキオは湾岸の走り方を美世に教える。

3車線目一杯使い、コーナーを抜けるZ。言ってるだけでは簡単そうに見えても、少しでもミスがあればコントロール不能。即クラッシュに繋がる。長年走り続けたベテランのアキオの動きは洗練された物だ。

「ただの基本をやってるだけなのに何故こうもスピードが違う・・・?」

美世はコーナーを立ち上がるZのスピードに着いていくのがやっとだった。こうして美世は数時間湾岸を走り続けたのだった。

 

「ありがとうございました」

「俺も久しぶりに熱くなった。もし、Zを見たらドライバーに伝えてくれないか?」

「Zは君のパートナーになってるかいってね」

「わかりました!アキオさんも元気で!」

「ああ。またいつか走ろう」

 

伝説の男朝倉アキオとの出会いを経験し、首都高へのモチベーションが戻る美世。美世はもうひとつの夢を思う・・・。

 

 

 

 

数日後、合同ライブのリハーサルが行われる。そこでは本番同様のプログラムで進む事になっていた。美世達「ウィンター・F・ドライバーズ」はなんと346プロでは最後だった。要するに大トリだ。

「すっごい、緊張する・・・!」

「美世はあれだけやってたじゃん!あれで緊張するはむしろすごいと思うよ」

「友紀ちゃん。美世ちゃんは初めてだって忘れてませんか・・・」

「そうだった・・・」

実際に曲を通して確認していく他のアイドル達。そしていよいよ美世達の番だ。

「ウィンター・F・ドライバーズ」がやるのは「お願い!シンデレラ」。美世がセンターを務める。曲が流れ出し美世は今までの練習を思い出して歌う。

「お願い!シンデレラーーー」

 

 

この後876プロのアイドル達の後に決められたアイドル達がそれぞれのプロダクション関係なく集い、最後に歌うという曲のリハーサルをしていた。

美世はリハーサルとはいえ、本番同様の練習でプレッシャーを感じて疲労困憊していた。

「美世ちゃんすごかったですよ〜」

「あれだけ出来るなら大丈夫!」

「はは・・・、ありがとう・・・」

そこに蓮も来る。

「美世さんすごかったですよ!美世さんは人一倍頑張ってたんです!その努力が形になってるんですから!」

「ありがと・・・」

この後、機材チェックなどが入りリハーサルは終了した。

美世は修正点を意識し再び練習に励む。

 

 

「黄色いFD・・・。やっと見つけたぜ」

部下からの情報を聞いた男が笑う。あの時の復讐が果たせる。

「今度こそアイツを殺す・・・」

怪しい笑いを浮かべ、復讐の標的(ターゲット)の写真にナイフを突き立てる。

蓮達に危機が迫っていた。

 




今回、ついにアキオが登場!
そして、物語は終盤に入ります。次回からはシリアスが多くなってきます。シリアス書くの苦手な私は大丈夫か・・・?
恒例のネタ解説です。
・アキオ登場
湾岸ミッドナイトの主人公アキオが登場。初めてアキオの存在が明言された四章からやっとの登場でした。貴音がZに乗っているのでアキオはもう悪魔のZを持ってません。ここでZ34に乗っているのは現行の車種というのもあり、またZに乗ってきたアキオがZ以外に乗るって思えなかったためでもあります。S30を忘れないため、オールペンされたミッドナイトブルーのZ34でたまに首都高を走るのです。
・ライブの内容
2014年の「M@STERS OF IDOL WORLD!!2014」をモチーフにしています。実際のライブはAS組とミリオンライブ、シンデレラガールズに加え、ディアリースターズから日高愛役の戸松遥さんがゲスト登場しました。


今回短いです。若干ネタ不足が目立ってます。次回からはバトルが少なくなり、シリアスが多くなります。
再び更新が遅れると思います。気長に待っててください。
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