これからのストーリーについてアンケートとってみますので是非是非ご参加くだしあ。
騒然とするアジト内、悲鳴をあげるペッシとそれを止めるプロシュート。冷や汗を流して立ち上がるリゾットや騒然とするメンバー達。そんな中、俺は一人目を見開いて呆然としていた。
この状況は予定内のはずだ、限りなく可能性を低くはしていたが…俺の中にはこの光景があったはずッ!
それなのにッ!覚悟を決めたはずなのに…俺は思考を一瞬止めてしまったのだ!これではいけないんだよ、こんなお粗末な状態じゃあ護衛チームには勝てない。俺は、この『物語』の主人公を殺す存在じゃなきゃあいけないんだ。
こんな立場になって、DIOの言っていた『安心』や『恐怖を持たない』といったことがどれだけ難しく、そして理想であるかがわかったのだ。
「落ち着けェッ!」
自分でも驚く程大きい声が出た、チームの皆も俺の声で我に返りジェラートの応急処置を施しだした。リゾットの指示の下、患部を凍らせる事によって止血する。このままじゃあ話を聞く前にジェラートが死んでしまうから仕方のない事だろう、腕はもう戻ってこない。
「…ジェラート、止血はした。立てるか?」
「あ、ああ…」
リゾットの声かけに答えてはいるが、どこか反応は弱々しい。やはり血を失いすぎたのだろう。
だが、止血すればいいってもんじゃない。皆知っているつもりで知らない。俺だけが知っている、ボスの異常とも言える用心深さ。それに過去を探ることを最も嫌うのは周知の事実、いつ追っ手が来るか分からない!
その事を最も恐れているのは俺だろう、なんせ最悪の未来を、最もあり得る可能性を知っているのだから。
「リゾット、取り敢えず逃げないか?このままじゃあ不味いぜ!」
俺の声に反応してイルーゾォが鏡を取り出す、それだけで俺達は何がしたいのか理解できた。確かに『鏡』ならば見つからず、それでいて無敵だ。
「やってくれ、イルーゾォ」
リゾットのいつもより低い、殺意のこもった声に聞きながら俺達はイルーゾォの世界へと入っていく。おそらく、ここが分岐点だろう。
「
俺の呟きは誰に聞かれる事無く、暗いアジトの闇へと吸われていった。
「それで何があったんだジェラートッ!てめぇらのコンビが怪我を負うなんざあり得ねェだろ!?」
その通り、ソルジェラのスタンドはコンビで組めば無敵に近い。探知系のスタンドや無差別広域攻撃できるスタンドじゃないと攻撃をヒットさせる事すら難しいだろう。
だが、現にジェラートは腕をやられソルベは…無事なのかすらわからない。
「お、俺達は見ちまったのさ…別の組織の野郎がボスの情報を調べてたみたいで…その書類をよォ…」
悔しそうに歯を食い縛りながら涙を流すジェラート、こんなことになろうとはな…最悪の事態を避けようと働いていたのに、結局こうなってしまった。『運命』の修正か…『物語』の筋書きか…変えることができないのかと疑いそうになる。だが、少なくともジェラートは生きている、これは原作にはなかった。俺の働きで原作からは大きく逸脱し始めているはずだ。
「それで…急いでアジトに帰ろうとしたんだよ、見ちまったからな…たいした情報じゃあなかったんだけどよ」
「それで?帰っている最中に襲われたのか」
「そうだ、ソルベが時間を稼ぐって俺を…クソッ!なあリーダー、わかってるだろ?やらなくちゃいけない事をよォ…頼むよ、俺のせいで…嫌なんだ」
リゾットが額に汗を浮かべて聞き返す、そしてそれに対し答えるジェラート、肝心の情報は言わない。俺達の顔は真っ青で怒り顔。そりゃそうだ、俺達チーム存続の危機だぜ?情報だって聞きたいんだ、仲間を傷つけられ、鬱憤も貯まってるんだからな。でももしここでその情報を聞いてしまえば、俺たちまで粛清対象だ、だからジェラートは言わない。しかし、無視して放置するには傷つけられた奴が悪い。
俺達はかつてない選択を迫られている。生きているかわからないソルベや『見て』しまったジェラートを助け、ボスに反旗を翻すか。
それとも、二人を切り捨て俺達の保身を図るか。
前者ならば確実に原作からはストーリーが変わる。ボスの居場所を教えてくれる護衛チームの存在も無く、俺達は自力でボスまでたどり着かなくちゃいけない。ハッキリ言って無謀だ。対策もなく勝てる相手じゃあないからな。
だがしかし、後者はもっとダメだ。仲間を見捨てる?そりゃ仕事を確実に遂行するためならば、俺達は…少なくとも俺は見捨てられても良いと思っている。それくらいの『覚悟』をもって行動しているからだ。おそらく、ジェラートが言いたいのも後者だろう。見捨てて生きろと言いたいのだろう。
だが、言ったはずだぜ。俺は一人でも多く生き残らせるとな。
「ジェラート、みなまで言わずともお前の言いたいことは分かる。…ジェラート、恨むのは俺でいい。お前達を守れなかったのは、リーダーである俺の責任だ」
「…リーダー」
皆の間に不思議な空気が流れる、いつかは別れも来るとは覚悟していたが…皆現実感がないのだろう。俺だって現実とは思いたくないさ、だが結果はこれだ。
俺が提案した密輸のせいで、ソルベとジェラートが死ぬ。それが重く、俺の両肩にのしかかる。俺の不甲斐なさのせいで…!
「エイブ」
聞きなれた声に思わず振り返る、するとそこには片足と片腕を切断されたソルベがいた。どうにも俺は回りが見えなくなるほど狼狽していたらしい、イルーゾォが鏡の世界にソルベを入れた事も、声をかけられるまでわからなかった。
「俺達は大丈夫だ、ちとボスの監視下に置かれちまうが…死ぬことはない、と親衛隊の野郎から言われたぜ」
「そうだ、お前のお陰で俺達チームは金を得た。それで俺達が死ぬことになったとしても、それはチームのためだ。お前に気に病まれる筋合いはねぇよ」
二人の言葉に、俺は言葉を失ってしまった。俺のせいとばかり思っていたのは、彼らの『覚悟』を汚すこと。そんなことも分からなかった自分に今度は激しい憤りを感じる。
「「だからまぁ…」」
二人の声が重なる、この二人だからできる自然な芸当を、俺達が再び見れるのはいつの日なんだろうか。これから死ぬかも知れないというのに、笑っていられるのはその『覚悟』故に…。
「「任せたぜ」」
今後のストーリーについて
-
暗殺チーム勝利√
-
暗殺&護衛協力√