~鎮守府、工廠医務室~
「大和は無事か!?」
手取が提督の首根っこを掴んで持ってきた。かなり乱暴な運び方をしていたような気がするのだが提督は平然としている
「あ、提督。大和さんの事ですが命に別状は無さそうです。ただ黒姫さん達に話を聞きましたが今回の症状の原因は私には分からないままです」
「そうか・・・ともかく予断は許されない。と言うことかな」
「そうですね。搬送されてきたときから意識を失った状態なので覚醒したら話を聞いてみてからですかね」
「そうか、取り敢えず大事がなくて良かった」
「司令官、艦娘がこんな感じで倒れたことってあったののですか?」
「僕は聞いたことがない。睡眠不足やストレス、疲労が原因で体調を崩したりすることはある」
「今回の事例はどちらかと言えば突発的な症状ですわ。お兄様の無断出撃でストレスがかかったり初陣で予想以上に体力を消耗していただけかもしれません」
「本当にそうだといいのだけど、ん?」
「おーい、大和ー!」
黒姫の隣で大和の頬をぺちぺちしている剣が居た。こいつなにやってるんだ?
「う、うーん」
と、大和が起きた。なんでこんな雑な起こし方をして起きるのだろう
「おい、大丈夫か?大和」
「えっと、何かあったんですか?」
「覚えて無いのか?」
「はい・・・でも何か記憶が混濁して」
「ふむ、なんとなく分かった気がするな。モンタナ級戦艦に聞き覚えがないか?」
「モンタナ級・・・朧気ながらなら少し」
「あー、こりゃ俺の予想が当たったかな?」
「剣、どういう事だ」
「そうあせんなさんな。順を追って話すよ」
まず一つ目 俺は本来この世界?に居ていい存在じゃない。本当の俺達が居る世界は恐らく別の世界だ
二つ目 当たり前だが世界には歴史が存在する。この世界の歴史と俺達の歴史が同じではない
三つ目 そして魂も世界によって別なんだ。例えばこの世界ての大和の魂と、俺達の世界の大和の魂がある。そろそろ何が言いたいか分かるんじゃないか?
四つ目 恐らくだが俺達と言う異物を鍵か道として俺達の世界の大和の記憶と共鳴みたいな現象が起こったと考えられる。元々鉄の塊に入ってた魂がこうして体を持ってること自体が可笑しいんだ。それに俺の魂はその別の世界から来たものだ。もはや何が起こっても不思議ではない
「成る程、確かに筋は通って・・・駄目だ。不確定要素が大きすぎて筋が通っているのか通っていないのかもわからん」
「俺も説明しといて難だけど何が何だか分からん」
「お兄様、私達と言うイレギュラーが居る以上敵側のイレギュラーについても想定するべきです」
「そうだな、俺達のような存在が居ないとも限らん。警戒しておくに越したことはないか」