補足しておくと、この世界の時系列は、アニメで現在吹雪がエリート駆逐艦に襲われているところを、赤城の戦闘機が銃撃で撃破したとこくらいです。つまり一話
前話に発見した深海棲艦の巡洋艦隊を迎撃に出た剣は艦載機からの情報を元に敵艦隊へ向かっていた。だが水上偵察機が敵の電探に捕捉され対空砲火を受けいるが、距離があるため注意していたら当たらないらしい。そして時は来た敵艦隊が射程内に入る。主砲に装填されている弾種、仰角、方角を確認し水偵に着弾観測の旨を伝えて準備を済ませる。
「主砲、弾種徹甲 目標敵重巡洋艦一斉射」
主砲が爆煙と共に砲弾を吐き出す。砲弾は空気との摩擦で赤熱化しながら放物線を描きリ級重巡洋艦へと突き進む。
『観測機から剣へ、着弾結果を報告する。至近弾無しいずれも遠弾。目標艦隊増速転舵、剣の方向へ向かう』
「了解。高角砲いつでも撃てるようにしといてくれよ。あーあやっぱこの距離は難しいな。おっとぉ?敵艦隊発見」
そして目視で第二射を発砲、重巡洋艦に一発命中
「んー、中破止まりか?まあいい主砲撃て」
敵艦隊のリ級が射撃を開始、砲弾が空中ですれ違う。そして剣の砲弾がリ級の顔面にヒット、大破。リ級の砲弾は剣の装甲には無力だった
敵艦隊と剣の距離が確実に狭まっている。腰に差している刀に手をかけて速度を限界まで上げ突撃。向こうはリ級は機関にダメージを受けたのか速度は遅い。突撃に気づいた軽巡ホ級、駆逐ロ級も剣の迎撃に入る。剣の高角砲はその迎撃を突破するため撃ちはじめる。主砲は速度が早すぎて狙いがつけられないため使用不能。
高角砲の直撃弾を多数受けたホ級は一隻大破し、接近した剣は抜刀、そのままもう一隻のホ級を斜めに両断し剣に向けて放ったロ級の魚雷がその残骸に命中、もう一方の大破したホ級は高角砲の集中攻撃をくらい撃沈、ロ級の弾幕を装甲で無力化し、飛び付いてきた二隻をまとめて斬り払い、爆散させる。残るは大破したリ級とその護衛についているロ級のみ。リ級を守るためにロ級が突撃してきた。高角砲で集中攻撃するも砲塔旋回が追い付いていない。ならばと思いロ級を中心に円を描く機動をする
良い護衛艦だ。
感動的だな。
だが無意味だ。
ロ級の周りで爆発が起こる。剣の放った魚雷が命中しロ級はそのまま沈んで行った。残りはリ級一隻だけだが機関が壊れたのだろうかその場から動いていない。
「・・・」
黙ってこっちを睨み付けてくる。燃えている様子は無いし撃ってこないところを見ると武装は使えないらしい
「何だ、もう抵抗しないのか?」
「・・・」
無言
「打電している訳でもない。か」
「・・・」
無言
「成る程、お前には少し聞きたいことがある。無力な相手を殺す趣味は無いんでな。ちょっと来てもらおう」
「!?」
驚いているリ級の首筋に刀を打ちつける。リ級はそのまま海の上に突っ伏し、波に合わせてプカプカ浮いている
「さってと、こいつどうすっかな?」
日本語が理解できそうだからその場のテンションで気絶させたは良いものの、案外処理に困る。取り敢えずこれ持ってトラックに戻ろう。そう考え、思考を停止した
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トラックに着くまでは起きなかった。しかし損傷は無線アンテナを破壊、できる範囲での艤装取り外し以外放置なので早く治療した方が良いのは確か
「ただいまー、迎撃ついでにお土産持ってきたー」
「あ、大丈夫でし・・・何ですかそれ!」
「敵重巡洋艦、無力化したから情報聞き出せないかなって」
「何でリ級を鹵獲して、すいません。頭が痛くなってきました」
「そうだ、こいつ俺のせいでボロボロだから入渠させたいけど体見ると完全に女だし大和に任せて良い?後武装解除はしてあるよ」
「うーん、仕方ありませんね。でも暴れるかもしれないのでドックの入り口で待機だけしていてください。着替えは・・・」
「俺の服の予備と拾ったバケツがある。胴着と袴はある程度ならフリーサイズだから使って」
と、艤装の一部を展開し畳んである自分の服の予備を取り出し、大和に渡す
《入渠(風呂場)》~大和side~
とりあえず脱がしたはいいものの高速修復材剤を深海棲艦相手に使って大丈夫なのか、そう疑問に思う大和だが取り敢えずお湯に溶かし、そのままリ級を湯船に沈まないよう、浸す。すると後ろの時計が00:00:00を示した瞬間リ級の目が覚めた。
「・・・」
相変わらずの無言
「体洗いますよ。こっちに来てください」
と、そこは大人しく従うらしい。銭湯にあるような所で大和はシャワーを使いお湯を掛ける。リ級の体から流れ落ちていく水は少し黒く濁っており、お湯であらかた流したらスポンジにシャンプーをたらし体中をこする。
「・・・んっ・・・あっ・・・」
時々変な声を出すが気にしない。洗い終えたら、一緒に湯船に浸かる。
「・・・」
やはり無言
「一ついいですか?」
「・・・」コクッ
「剣は強かったですか?」
「アア、トテモナ。アイツハセンカンカ」
「あの成りでも巡洋艦らしいです」
「ジュウヨウカンダト?」
「えっと、本人が言うには超甲型巡洋艦。だと」
「ナンダソレハ?ジュンヨウセンカンニチカイフネカ」
「本人は否定していますがね。自分は戦艦じゃない、巡洋艦だ!って」
「ヘンナヤツダ。ワタシヲユウカイシテ」
「変な人だと言うのは、まあそうですね。」
「シカモシュホウハニハツシカアタラナイ。デモケンヲツカッテキリカカッテクルトハオモワナカッタ」
「一体どんな戦い方をしているんですか」
「カンムスナラトモニシュツゲキスルトキクライアルダロウ」
「・・・そうですね楽しみです」
「ドウシタ?」
「いえ、何でもありません。そろそろあがりましょうか」
大和は取り敢えず渡された胴着と袴をリ級に着付けをして脱衣場から出る。入り口で待機している剣は職務を放棄し立ったまま寝ていた。