一匹狼のぼっちが箱庭に来るそうですよ?《リメイク版》 作:闇の竜
そのぼっち箱庭へ……
千葉市立総武中の屋上に1人の少年が空を見上げていた。
少年の名は比企谷八幡、彼はこの総武中では悪い意味で有名な少年だ。
その原因は一週間前の修学旅行の出来事に遡る。
〜修学旅行 自由行動時間 回想〜
八幡は奉仕部という部活に入っていてその日は告白の成功と告白の阻止という二つの矛盾した依頼を受けていた。
八幡はその矛盾した二つの依頼を解消するため嘘の告白という方法をした。
その結果、
「あなたのやり方嫌いだわ。」
「もっと人の気持ち考えてよ。」
否定された。
〜回想終了〜
(雪ノ下、お前は俺のやり方を知った上で任せたんだろ
由比ヶ浜、なにが人の気持ち考えろだ
お前が一番海老名さんのことを考えずごり押しで
こんな依頼受けたんだろ)
その後は、家に帰ってみると小町が話を由比ヶ浜から聞いたらしく謝ってこいと言われそれを拒否して以来口を聞いていない。
まぁその後に幼馴染みに慰められると言う恥ずかしい思いをしたんだが。
「はぁ〜、俺どこで選択間違えたんだろう…」
「最初から間違っていたんじゃないのか?」
「アリスか……、どうしたこんな所に?」
「帰るから八を呼びに来たんだ」
アリスと呼ばれた少女はそう八幡に言った。
「そうか…、なぁアリス」
「何だ?」
「さっき言ってた最初から間違えているってどういうことだ?」
「そのまんまの意味だ。あんな有象無象どもと私達はでは
まず根本的に違う所があるし八のやり方は必ずしも八本人が報われるようなやり方ではない、それに八の事を理解していないと八の解決方法は認められにくいからな」
「まぁ……確かにそれはそうだが、はぁ小町に口を聞かれなくなったのは痛いな」
「シスコンが」
「うっせぇ」
「…なぁ八」
「何だ?アリス」
「……この世界先生が忠告したように私達にとってやはり生きにくいな…」
「……そうだな」
(あぁそうだ、確かにアリスが言ったように俺たちには生きにくい。あの時しっかり先生の忠告を受けておくべきだったな)
とそんな会話をしていると空からゆらゆらと何が落ちてくるのが見えた。
「ん?なんだ、あれ」
「ん?」
八幡とアリスは、空から降って来るものを取る。
「これは…俺の名前が書いてって言うことは俺宛の手紙?」
「私のもとに来たのは私宛だったぞ」
手紙には達筆な字で『比企谷八幡殿』とアリスも同様に書かれていた。
「俺らに気づかずに手紙を空から二通も出すなんて……」
「まぁ、まず無理だな」
「だよな、ってことは」
「あぁ、多分箱庭への招待状だろうな」
「そういやぁアリスは箱庭ってとこ出身だったな」
「まぁな、あんまりいい思い出ではないがな」
「そうか…」
「まぁ、この世界にも飽き飽きしてたんだ暇つぶしと里帰りを目的として行くのもいいだろう」
「…分かった。じゃあ少し待っててくれ」
「ん?何かあるのか?」
「いや、特にないんだが戸塚達に手紙を残しておこうかと思ってな」
「あぁ、そう言うことか分かった待ってる」
「サンキュー」
そう言って八幡は手紙を書き一通は戸塚の机にもう一通は確実とは言えないが自分の家に届くように戸塚に頼むかたちで手紙を置いた。
「よし準備は終わった。
後はこの手紙を開いて箱庭へ行くだけだ。
…なぁ、アリス最後に一つ聞いていいか」
「ん?何だ?」
「箱庭って世界は俺を必要としてくれ、認めてくれるかな?」
「……私としては確信もないしあまりいい思い出もなかったから何度も言えないが、先生は八には言っていなかったが私に言っていたぞ八を必要とし認めてくれる、と」
「ッ!そうか、先生が言っていたのか…」
「……八」
「ん?」
「さっきの質問とはあまり関係ないが、これは私が言いたいだけだ後悔だけはしないでくれ」
「……分かってる」
「ならいい」
(まぁ仮に帰ろうと思えばどうにかして帰れるとも思うから大丈夫か)
そんな事を思いながら手紙を開いた。
手紙の内容は、
『悩み多し異才を持つ少年少女に告げる。
その才能を試すことを望むのならば、
己の家族と、
友人と、
財産を、
世界の全てを捨て、
我らの”箱庭”に来られたし』
その瞬間世界が一転した。