本日の議題は『死者の定義と逝き尽く果て』について
独自解釈を挟みます
異論は認める
前回のあらすじ
アルトリアランサーとのネットリセッ(ry
そもそもが、何故この地に悪魔だけではなく堕天使までひょっこり顔出ししていたのかというと、此処が冥界への入り口になっているからに他ならない。
基督教、いちいち変換がめんどくさいので某C教と略すが、其処での教義に依れば『悪魔たちの住まう土地』即ち『地獄』はエルサレム、現在のパレスチナの、地下深くに存在しているとされている。
天国と共に其処らは『死者の魂の逝き尽く先』であったのだが、ちょっと現実に当て嵌めて理解してみようと思う。
まず、この『世界』において、死者の魂を監督する立場は実在していない。
命は死んだらそれまでで、基本どのような神魔にも取り扱えも出来やしない。
それは、神器がほぼ偶発的に世界中の人間の『誰か』へ引き継がれることと、同じように『英雄の魂』なる物を受け継いだと自称する人間が時折見つかることに起因する、俺なりの『解釈』だ。
ジッサイ間違ってないと思うんだよなぁ。
キチンと管理できていると言うのなら、そもそも某C教が教義上認めていない『転生』が普通に受け入れられているわけもないし、それこそ悪魔も天使も堕天使も、それぞれに充てられているはずの『役割』を機械的にシステム的に熟すだけの概念に置き換わっているはずだ。
生きて、考えて、好きに動くのなら、それはもう人と変わらん。
兎も角。
そうした役割を熟さないからこそ、彼らは自分たちが生きるための場所を確保し、其処に『死者』というリソースを還元しない情報素子を保有するだけの余裕を抱けるわけもない。
つまり、死んだ人間が逝き尽く『天国と地獄』は実在が危ぶまれている、そういう結論に辿り着く。
以前に知り合いの天使に聞いた話だと、天界には『煉獄』という死者を取りまとめるために『辺獄』を参考にして神が造ったとされる空間があるらしいが。
……いや、煉獄って確かルシファーの失墜で地獄を反対側へ突き出ることで偶発的に出来た山じゃ無かったか。
立ち位置的には問題は無いのだろうけど、神が造ったとか言われるとルシファーの反逆がマッチポンプみたいに伺えるから言い方換えたら?
つーかホントに其処がキチンと死者を取り扱ってるって云うのなら、ここいらに流転もせずに漂っている幽霊とかは何なのよ、という話に逝き尽くのさ。
教義的には『改宗を果たせなかった者』が『罪を償う場所』らしいけど、ぶっちゃけ『辺獄』との違いが判らん。
適当な場所でうろつく悪霊とかも連れてってやれよ。
話を戻すが。
地獄は地獄ではなく、死者が辿り着いても居場所が無い。
では其処はどうなっているのかというと、冥界と呼ばれていて、悪魔と堕天使が住み着いている異世界に今は成っている。
で、その入り口が、駒王町にあるわけよ。
まあ、堕天使も悪魔も、人間社会の何処そこで適度に居場所も造って隠れ住んではいるのだけれど、要するに本拠地への行路が此処ってなる話だな。
そりゃあハグレ悪魔も多いはずだわ。
しかも悪魔の領地なのだから、悪魔社会から『はぐれた』奴らにとっては不倶戴天の忌むべき敵。その恩恵を知らず受けている住民らだ、被害は鰻登りになるのも致し方なし。
序でに言うとバチカンにとっても救済に値しない。
往年のソドムとゴモラに匹敵するレベル。
むしろ駒王町が地獄なんじゃね? 住んでる奴らが危機に晒され過ぎてて草しか生えないわ。
ともあれ、主要流通経路を掌握すればスタンスは優位に立てる。
堕天使がふっつーに侵入していたのも、そもそもが冥界に繋がっているからで、雑魚もとい実力不足の下っ端がデカい貌を晒して居られたのも、その辺りをキチンと把握できていないように伺えた年若い悪魔が管理者に当たっていたからだな。
ふむ。
ひょっとしてこれも狙っていたのかね。
敢えて穴にしか見えない実績も実力も足りない若手を宛てることでハグレやら敵やらを集約させ、他の地方に冥界発の『被害』を及ぼさせないための『生餌』。
現魔王ってぶっちょの実兄だったはずなのだけど、ここらへん身内にも容赦なく取り扱えているって云うのなら実に王の視点ではあるけれど。
まあ、色々と方々へ紆余曲折あった俯瞰はここらへんにして。
「で。今日はどういうご用件ですか、
「ルビ可笑しくね!?」
危ないって云った矢先、独りでウチにまで来た莫迦には此れで充分。
今何時だと思ってんだ、グレイフィア啼かせ続けてもう深夜廻ってんだぞ。
「別に起きていたからイイですけど、普通にこんな時間に伺って来られても困りますよ」
いっしょに迎えたアーシアが、寝間着から部屋着に着替え終えて不満を口にする。
それでも茶を出すのを忘れないのは、応対力としては破格の嫁力だ。日本語って不自由。
で、メイドは何やってんだ。
夜の御勤めで力尽きているとか、言い訳にならんぞ。
「いや、色々と考えてたら眠れなくってさ。っていうか、夜の方が元気が有り余ってる感じがして……」
「ああ。悪魔って陽の光に弱いらしいから、逆説的に夜の方が活性化するそうですよ。夜行性ですね」
「……動物みたいに喩えるなよ」
「ハハハ、タスマニアデビルとか、上手いことをw」
「言ってないからね!?」
あれ、そういえば夜行性の割には
あとでもういっかい生態調べ直すか?
「で、なんで来たんスか? 元気になったンなら、そういうお店にイケばいいんじゃないんスかね?」
「そういうはなしじゃねえよ!?」
「そうなんスか?」
さらりと、ミッテルトがシモネタでイッセー先輩を弄る。
どうした幼女、何があった。
「どこぞの色黒白髪なんかはお元気な女悪魔を満足させる程度には手練手管が充足してるッスからね。転生したてなら、そっちの方かと思った程度ッスよ」
「……
続けられたミッテルトの科白に、イッセー先輩の目は同席したレイヴェルに向けられ、困惑した彼女が絞り出すように返す。
イヤらしい目つきだ。
血走ったそれを、皿のように広げて伺う様はとてつもない童貞臭を漂わせる。
レイヴェルの言の葉に嫌悪感が滲むのも、致し方のないことだと思われ。
ちなみに話に加わっていないが、この家に泊まっているルフェイはスヤスヤとご就寝中である。
魔女っ娘の割にはめっさ昼型なんだよなぁ、アイツ。
「先輩、仮にとはいえ腹上死シタんすから、そんな童貞丸出しの目つきで年頃の女子を伺うのは辞めたらどうですか……?」
「ど、どどど童貞ちゃうわ! って待って!? 俺そういう死に方だったの!? 覚えてないんだけど!?」
「童貞じゃ無いのを覚えているのに?」
「ネタだよ言わせんな!」
悲しい自爆はさておいて。
「ていうか、何処まで覚えてるんです? そもそもあの日はなんで外にいて、どういう経緯でウサギさんに跨られてアヒンアヒン言ってたんです?」
「アヒンアヒン云う前に死んでなかったッスか?」
「スタイルだけは良かったので誘惑されるのも納得でしたけれど」
「主よ、このドチャクソ罪深き者たちになんか大いなる罰を……!」
許しを請わないんすね、アーシアさん。
あと今祈るのは辞めたげて。
なんかイッセー先輩がヒギィって唸ってる。
「なん……っだ、今のダメージ……っ!?」
「目の前で祈られたり、教会行ったりすると昇天する程度には逝くらしいっすよ。クソ弱点多いな悪魔www」
「草を生やすな! つかホントに多いな弱点!」
レイヴェルが普通にしていられる辺り、転生悪魔って本物の悪魔と呼んでいいのかは若干齟齬が残るのだけれども。
そういやあ、昔傷ついたはずなのに堂々ひょっこりと教会前まで顔を出した悪魔も居たな。
「えーと、あの日は確か、松田と元浜とイイ感じのDVDを視聴して、帰りがけにナンパして……」
「で、成功率は?」
「33-0……いや、そこ聞く必要なくね?」
「率聞いたのに点数で表記するとか何なんすか」
「逆にケチ付けるとかお前がなんなんだよ」
記憶に関しての問いなんだから問題はない。
そのはず。
「あとは……って、今夜の目的は違うんだよ。キチンと理由があるんだって」
「手土産も無しに?」
手土産代わりに俺と契約して
どこぞの孵卵器のように、俺は決め顔でこう言った。
「だから、ルビ……っ!」
「悪魔としての初体験ですよ。なぁに、怖くなーい、怖くなーい……」
「怖ぇぇよ!?」
成りたてピチピチの
「その目ヤメロォ!? つーか本題入らせてくれって! 俺を強くして欲しいんだよ!」
「……。それを早く言ってください」
「俺が悪いの!?」
■
「えーと、じゃあ先ずは生存力の底上げから逝きましょうか」
「おぅンッッッ!?」
謂われるがままに神器を発現させ、構えた瞬間に俺はぶん投げられた!?
待って! もうちょっと説明欲しいんだけど!?
【
部長曰く、数ある神器の中では『ありふれたもの』らしく、一定時間実力を倍にするだけ、と説明された。
……ありふれた能力で世界最強を目指すんですね! わかりました! レッツポジティブシンキーング!
ってなれるか馬鹿か!
部長の落胆した目!
っていうかどっちかというと『可哀そうなモノを見る目』だよ!
結果的に死んだから発現できたものの、烏丸にされるがままに発動促されてたら無駄死にも良い所じゃねえか!
なるほど、こういう『はずれ』が当たる可能性もあったから、部長は初め俺に【
いざやってみると、視力を倍にしてマンション上層に住んでる女子大生のお姉さんの着替えを覗いたり、走る速度を倍にして鬼の形相で追いかけてくる婦警さんから爆走するくらいしかできてねぇ……!
こんなんじゃ『もしも』って時に良い恰好見せて、部長や朱乃さんを惚れさせるような男にはなれねぇ!
おっぱいハーレムをォォォ! 実現させるたァめにもォォォ!
俺は敵であろう烏丸にも頭を下げェェェる所存だァァァ!!!
「フンガッフ!?」
って思っていたのになんだコレ?
投げ飛ばされて、何故か烏丸ん
……右肩から着地、……うん、着地だよッ!
いや、其処は良い。
問題は、此処が変な場所だっていう点だ。
二階はなんでか階段が無く、バルコニーみたいな柵から玄関を覗ける位置取り。
奥へ続いているのだろうけど、此処で何をさせようって言うんだ?
「あとは、其処でとりあえず生き延びてみてください」
階下からそんな声を掛けられる。
……って、は? なんか奥の方に死体みたいな色の裸の子供が――、
――思った瞬間、青白い手が全身を物凄い力で掴みk――
■
……。
見上げていたら真理の扉に引き摺り込まれたエドワード・エルリックみたいにイッセーさんが消失した件について。
「ちょ、だ、大丈夫ですのアレェ!?」
今まで私たちこういうところに住んでいたんですの!?
イッセーさんの安否よりも、自分たちの今後と今までの方がスッゴイ不安なのですけど!?
「棲み処は二階みたいでなぁ。踏み入らなけりゃ大丈夫」
「アー……。来立てのアタシが遮られた理由って……」
遠い目をしたミッテルトさんが今更になって身震いしてますわ。
ですわよね。
アレ、多分そこらの堕天使では立ち向かうのも無理ですわ。
当然、私も無理ですわ!
「……あの、ホロスコープを覗くと3回に1回は目を抉られる、というのは……?」
「うん。それもアレの影響だなぁ」
「陣地踏み越えてるじゃないですかぁ……!」
気づいたアーシアさんが小さく悲鳴を上げました。
というか、グレイフィア様は大丈夫として、ルフェイさんはよくスイヨスイヨと寝息を立てられていますわね。色んな意味で。
「まあ仕方がないでしょ。俺ぁ口先で成仏させられるほど説法も上手くないからね」
「理屈と理論で説くことが専売特許の現代錬金術師の科白ではありませんわ……」
「それでもダメなときは、まあ二階部分か家ごと吹っ飛ばして更地にするさ」
最終的に力技で片を付けるその癖、直しません……?
>わったっしっはヤーングなアニマル♪
云いたかっただけ!
実際にある言葉から独自設定でWikiにも載っているので、伝承と照らし合わせてみると「何言ってんのコイツ?」って真顔になるw
「そういう設定です」と真顔で返されるのがオチだろうけど、既にある教義に抵触するレベルで名称と設定持ち込まれてカオスが留まることを知らないのでホンッッット勘弁してほしいw
ほんと、よく焚書事案にならないよ、このラノベw
キリスt某C教って、寛大だね!
ちなみに駒王町のはぐれ被害が多いのは自己解釈ですが、あんまり原作読んでも間違ってないキガスルのは私だけでしょうか
そして以前にちょい触れた烏丸ん家の事情
元ネタは着信アリ。あれ? 違ったっけ?
2話連続投稿でした
さぁて、次回の負け犬は?