でも感想にも原因あると思うの
解釈と設定の擦り合わせでメンタル削りつつ面白いモノを、と拡大解釈にまでは届かないように『無理のない範囲』で描こうとしてるのに、
出てくる感想は軒並み『人妻関連』なのだもの
…こんなイカガワシイところに居られるかッ! 俺はなろうに帰らせてもらうッ!
(そうしてオリジナルの続きに行き詰って舞い戻ってくる作者の姿が其処に――!)
なお年齢版に沿わない科白が飛び出しましたので本日の副題は伏字とさせていただきます
ご了承ください
前回のあらすじ
そっかぁ呪怨かぁ! スッキリィーーー!!!
「あら! お隣の、えぇと……」
「! グレイフィアと申します、坂口さん。こんにちは」
「まぁ日本語がお上手……えぇ、はい、こんにちは」
買い物帰り、隣家の坂口さんの奥様に呼び止められました。
ご近所付き合いは大事です、挨拶をしないなんてことはありえません。
勿論、今の私の恰好も。
メイド服などではなく、TPOに合わせた日本の主婦が着るような物にエプロンを穿いた意匠。
思えば、幾ら王に仕えるからと言って、
魔王の妻なのだから、相応の恰好を見せないと周囲に嘲られるということを自覚できませんでしたね。
サーゼクスが何も言わないで了承していたからと言って、それに甘えるのでは良妻としては失格でした。
悪魔なので『良い』必要も無いのですが。
「初めはねぇ、外国の方たちが揃いも揃って住み始めてどうなるかしら、って思っていたのだけど、杞憂だったわねぇ」
「郷に入っては郷に従え、とも知っていますし。殊更何か特殊な真似をする理由もありませんわ」
「えぇえぇ、その辺りはもう心配してないわ。けどねぇ、お若い旦那様なのだからしょうがないのでしょうけど、ちょっと、声の方を、ね……? 夜の。もうすこーしだけ、抑えてもらえたら……って」
「! も、申し訳ありません、つい……」
この場に居ないソラ様を理由に言い繕うこともできますが、旦那様の立場を悪し様に口から漏らす妻など辺りへ信用もされません。
なので私は『自らに非が在る』と口にはせずとも、態度で示すことしか選択肢には無いのです。
実際、ソラ様の手練手管が凄すぎることも原因なのですが。
それを主張するのも妻としては減点。
グレイフィアはほんのりと頬を染めて科を造ります。
それだけで坂口さんも「あらあらまあまあ」と理解を示していただけますので、問題はありませんね。
■
買い物を終えて帰宅すれば、家の二階部分が消失していました。
本日の導入と私の配慮はなんだったのか、というくらいのビフォーアフターっぷりです。
「おー、お帰りー」
「ただいま帰りました。……で、どうしたんですか、アレ……と、其れは?」
まさかのリフォームに驚きつつも、
しかし、リビングで寛ぐソラ様の手元にある『絵画』のようなナニカに、私は自然と警戒を顕わとして居ました。
「いや、怨念が領域を飛び越えてるって騒がれたからさ、ちょっと隔離してみた」
なんでもないかのように弄びつつ、黒々とした絵画をコンコンとノックのように叩きます。
絵に対する行為では無いことは明らかなのですが、『そう』したとしても一切の忌避を感じないのは『ソレ』自体が普通に禄でもない品であると見て分かるためでしょう。
額縁に仕切られているソレは、一見すれば平坦に黒の絵の具で塗りたくられたかのようにも伺えます。>ケテ……
しかし人の手が及んだことで随所に歪な、波濤にも似た情景が引き延ばされているようにも錯覚されるのです。>タ……ス……
それは差乍ら漆黒の闇夜を写す凪いだ海原。
覗くモノを見返す、穴倉よりも深い原初の混沌を
ところで先ほどから囁かれているコレは何なんでしょうか。
何か、鉄錆にも似た香りが部屋に漂っている気もします。
アロマとしては趣味が悪いですよね。
「それで? 二階に放置していた兵藤君はどうしたのですか?」
鍛えるとかいう名目で、怨念の中にここ数日程放置していたはず。
私が尋ねる筋合いも無いのですが、先ほどリアスから渋々ながら連絡もありましたので。
こちらも渋々ながら問いかければ、あっけらかんとした返事が。
「中」
と。
絵画を指さして。
おおぅ……。
■
「そうそう、バルパー見つけたわ」
「早いですね」
私がリフォームの手続きを、人間の、ではなく冥界の伝手で執っていれば、そんな言葉がさらりと投げかけられました。
半ば予想できた即応性でしたので、然して驚く幅も少なく、何でもないことのように返事が出来ます。
それよりもやはり冥界のリフォーム会社は仕事が早いのが美点です。
遣り様によってはご近所の引っ越し(強制)も視野に入れての改築改装の拡大化も視野に入れられるのですが、そうすれば間違いなく人間社会にとっては迷惑行為に値します。
よっぽどの考え無しでも無い限りは手を出したりはしないはずですが、今回は、どうしたモノでしょうか。
正直、怨念が集中していた領域と座標に新しく建物を構築してしまうと、再び苗床と化してしまわないかと心配にもなりますからね。
坂口さんには悪いですが、もっと良い物件に移り住んでもらいましょうか。
「やだコイツ、舌の根も乾かないうちから迷惑行為を選択肢に入れてる……」
「私が
手元を覗き込まれて通達の一部を、何気に心内まで覗かれつつも呆れられましたので軽い『本音』で返します。
軽口を交わせる仲とはよく言いますが、軽くとも重くとも、口を交わすことに違いはないので。
言葉の形はどうであっても、情緒に換わりは在りません。
実質、床上のクッションに座り込んだ私を、後ろから抱くようにして手元を覗き込むという今の姿勢は、程よく夜半の情事に連なる思惑が浮かびます。
……話の途中ですが、他の娘たちも姿が伺えませんし、昨夜の続きに推移してもらっても構いませんよね……?
ちなみに基本非力な小娘の皆様は比較戦力が及ばないので、レイヴェルの伝手で一時的にフェニックス家の安全地帯へ引き籠って貰っています。
テロリストが街中に潜伏中であったことと同義でしたし、ソラ様の采配は強ち間違いとは言い切れませんよね。
いえ、
「ん。だから、通報しといた」
「待ってください」
自然と乳房に手を添えさせつつも、返ってきた言葉にはツッコミどころが多すぎます!
あっ、今は、ァン――……、
■
【速報】皆殺しの大司教、バルパー・ガリレイ逮捕【ケジメ案件】
1.名無しの未逮捕野郎
本日未明、不法入国者のバルパー・ガリレイ氏が銃刀法違反で強制捜査の上に逮捕されたことが判明した。
場所は駒王町の某アパート
付近の交番に勤務する坂口巡査と他数名の警察官を伴って、色々と聞くに堪えない惚けっぷりで強制連行される姿はモテモテ王国の宇宙人を思い出させてくれてクソワロタw
2.名無しの傍観者
ツッコミどころが多すぎるw
3.名無しの傍観者
懐かしいなモテモテ王国とかw
4.名無しの以下略
つか、誰ヨ、バルパーって
連想するに、ボケた爺さんでFA?
5.名無しの未逮捕野郎
知らん。
6.名無しの以下略
知らんのかいwww
7.名無しの未逮捕野郎
いや、本人が名乗ってたんだわ
「儂を誰だと思っておる! 彼の皆殺しの大司教、バルパー・ガリレイであるぞ!」
「はいはいお爺ちゃん、それはもう聞いたから」
「パスポートも無しにどうやって来たんだこの爺さん」
「離せ離せ! 儂はエクスカリバーを合体させるんじゃ! 儂の研究が教会で最も優れておるんじゃー!」
「ねえ、この爺ちゃんヤバイ薬もキめてない?」
これが隣部屋から聴こえて来た会話であるwww
8.名無しの傍観者
お隣www
9.名無しの傍観者
壁薄www
10.名無しの以下略
エwクwスwカwリwバwーwwww
いや、なんでよ(真顔
アレって教会絡んでないでしょ?
ちょっとバチカンに連絡とってみる
11.名無しの傍観者
>10は何者なんだw
12.名無しの傍観者
少なくとも痛い二つ名持ちとフィクションの区別がついてないヤバイ爺さんってことはツタワタw
13.名無しの未逮捕野郎
つか騒ぎで表に出てみれば結構な野次馬でふええってなったw
で、部屋の中もちょっとだけ覗けたんだけど、
本人の言う通り司教? 神父? な恰好で、祭壇まであってガチの宗教関係者っぽい
コレ、教会に本気で問い詰めた方が良くないか?
こんなの野放しにしてたのかよw
14.名無しの傍観者
教会「ウチにはそんな子おりません」
15.名無しの傍観者
バチカン「ウチも無関係です」
16.名無しの以下略
本気で知らない子なのか切り捨て案件なのか…
判断に悩むところですね…
■
「……仮にも悪魔や堕天使に連なる案件でしょうに、『表側』に関わらせるとは……」
「ひと通り楽しんでから真面目な話を切り出されてもなぁ」
グレイフィアは着崩した衣服を整えつつ、手鏡で自分の顔を見直していた。
汗などで化粧が乱れていたが、ある程度ならば魔力で均せるので文字通り手直し。
しかし薄まった口紅までは増やせないので、此ればかりは塗り直すしかないと判断する。
まさか行為の過程で自分の素肌に付け直されたモノを戻すのも、それはそれで抵抗があった。
下着も乱れたことに関しては、諦めるとする。
多少『下』の方が異物感が残れども、ブラを付け直すには着衣の乱れを整えたことが余計な過程になっていた。
またシないとも限らないし、という彼女自身の連想の方が原因ではある。
此処に勤め始めてからというもの、グレイフィアの色惚けは拍車懸かりが馬車馬の如くに駆け足であった(過重表現。
「しかし、問題ではあるかと思いますよ? 人間社会のルールに則るとはいえ、悪魔や堕天使には人間だけでは通用しないのが普通です。今回のコレは、コカビエルが拘わっていることは間違いが無いのですから。もし、彼がなりふり構わずに警官たちを返り討ちにしてバルパーを奪還していたら……」
色惚けではあるが、烏丸と関わるようになって物の見方が多角的になり始めたことも間違いではない。
そうして連想される予測を口にすれば、しかし、
烏丸はどこ吹く風で、飄々とした顔つきのまま言葉を紡いだ。
「――例えば、筆立てからボールペンを取り出したとしよう」
「……?」
「それは自分専用というわけじゃない。他の誰が使ったのかもわからない、管理だって杜撰な一本だ。当然、書けるかどうかを一回は見ておきたいから、チラシの裏とかメモの端とか、適当なところに『試し書き』をするよな?」
「……っ、まさか……」
グレイフィアには、直ぐに連想が繋げられた。
烏丸の『言いたいこと』を、彼女が思い至れる『ように』なったのは、悪いことではない。
しかし――、
「コカビエルがどうするか、社会がどうするか、『裏』がどうするか。俺にとっては、大体そんなもんだよ」
烏丸は、善人であるというわけでは、ない。
■
一方で、コカビエルは頭を抱えていた。
デジャヴを感じる。
誰を味方としているわけでもないので、烏丸は大概割と酷い手段を執れます
でもまあ同類の方々は大体そんな感じでしたよね?
文中初めて掲示板ネタを使いました
用法用量がこれで合っているのか。判断に悩みます
コカビエルに関しては基本として原作通り
他作品では色々と拡大解釈の上で
『実はこういう思惑があったんだ!』
みたいな人になっているのが多く見受けられますが、
原作の方で回収する感が無い『咬ませ犬』だったのでそのまま使います
ご了承の上、次回をお楽しみに