神器使えや神器使い!   作:おーり

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タイトルには主に前話の被害者または敗北者を回していました
今回から縛りが甘くなりそうです

え? 新元号? 何の話っすか?
自分は昨日も今日も仕事してましたよ?
元々平日やん(白目


イッセー「はらわたを、ぶちまけさせるなッッ!」

「「ッ!?」」

 

 

 あ、なんか驚愕の表情で2年男子らが入ってきた。

 部室前で『僕が此処に来るまで気づけないなんて……』みたいなことを呟いてたけど、……なんで入って来て改めて揃って驚いてんの?

 

 というか御二方、校内で此処のところ妖しい噂が流れてるのですが。

 木×兵とか、兵×木とか。

 最初の呼び出しだって、教室へ木場先輩が迎えに行った折に女子らが組み合わせに黄色い声を(ry、っていう話だし。

 ……一緒に行動していて大丈夫なん?

 

 

「ぶ、部長ッ! そちらの超美人な銀髪メイドさんはどちら様ですかッ!?」

 

 

 かと思えば鼻息の荒い兵藤パイセンが一瞬でぶっちょに詰め寄る。

 

 ああ、驚きっていうよりかは、この人の場合『発情』か。

 まあ佇むだけで色気があるもんな、この十六夜咲夜もどきさん。

 

 問題は、ぶっちょの不機嫌さに気づけてない点だけど。

 溜め息を吐く。その理由はメイドにあるのか部員にあるのか。

 まあ、仮にもコミュニティの責任者って立場なんだから、対外的な立ち振る舞いに関しての問題点には嘆息も出るか。

 

 

「……彼女は、」

「いえお嬢様、紹介は不要です」

 

 

 お嬢様、と主君かそれに連なる立場と立てておきながら、遮るように顔を潰す(比喩。

 忠君なれば主の行動を諫めるのは間違いではないけど、今の理由については多分別にあるのだろう。

 

 ――部室の中央に、魔法陣が顕れ始めていた。

 

 

「――ふぅ、人間界の空気は随分と淀んでいrがぶばばばばばばば!!!!?」

 

 

 諸共に炎なんか噴かすから思わず消火器を吹っ掛けてしまった。

 反省します。

 

 で、この鼻毛が伸びそうなCVのホストは誰ぞ。

 

 

 

  ■

 

 

 

 『私は室内で消火器を噴出させました。メンゴ☆』という札を首から引っ提げて部室隅へ。

 コイツ反省してねぇぞ!? と兵藤のパイセンが騒いだけども反省してますって。マジでマジで。

 

 さておいて、俺が無事フェードアウトしている隙に経緯の方を回顧しよう。

 

 事の発端は昨夜の情事。

 兵藤のパイセンが入部してから数日経っており、特に事件らしい事件も起こらずにのんびりと、何故かぶっちょから手渡されたグレモリー家のデータを眺めてたプライベートタイムに遡る。

 

 第4の壁を壊すようなことを言ってしまうようだが、入部の云々からこっち数日はホントに語ることも無かったので割愛だ。ドクシャの目を引くことは無い。

 語らなくてよいことは語るべきではない、という話だな。ピラミッドは沈黙を貴ぶ。

 

 話を戻すが、まあそんなプライベートタイムに何故かぶっちょが『私を抱け』と、扇情的な赤いレースの下着姿でテレポートして来たことが発端といえば発端に当たる。

 

 格好と用件はさておいて、俺、アナタに自分ちの住所教えましたっけ?

 

 テレポートも、まあ良い。

 世の中には巨大ロボを呼び出して戦うセイギの人だって居るのだし、なんだかんだでそういう技術があることは知ってるし、情緒さえ考慮しなけりゃ遣り方を『造ってみる』気はあったしな。

 

 居住に関しては、同居人もいないし、工房も造ってないから問題は無い。

 

 アレか。

 入部の際に書いた入部届。

 アレに何かの術式でも組まれていて、居場所を特定することができたか?

 

 若しくは普通に調査されたか。

 この町では一般人やってるから、違和感持たれないように佇まいを隠すことなく生活してるからな。

 探そうと思えば探せる点が甘かったか。

 

 さて抱いたかどうか。

 個人的には普通に喰ってしまっても良かったのだが。

 返事する暇も無く圧し掛かられて、済し崩しに事に及びそうになる寸前のタイミングで現れたのが、あの十六夜咲夜もどきさんである。

 

 PAD長に見られながら、は流石に嫌だったらしく、一方的に謝罪されると嵐のように去って行かれた。

 生殺しである。

 

 ……まあ、猿でも無いし、ヤれなかったことにこだわる気は無いのだが、事情を聴くうちに普通に巻き込む気満々だったのだなぁ、と莫迦でもわかる。

 

 どうにもこのぶっちょ、結婚というお家騒動から逃れるために、『こっち』に恋人がいるとキセイジジツを偽造(つく)って破談に持ち込む気だったらしい。

 グレモリー家のレポートはその下地か伏線か、取り込む腹積もりは地味に伺えるのだが、その『失敗』をこの場には赤裸々にしないことから顧みるに、策士としてはギリギリだろうかなぁ、とあんまり上手には見受けられない。

 つーか、普通に悪手でしょう。

 

 これは黙って蚊帳の外にいるべきかなぁ、と判断していると、

 

 

「何せ悪魔は子供が出来難いからな、種族の繁栄のためにも、良い血筋は良い血筋同士で番わせて遺すべきだ。リアス、キミだってそう思うだろう?」

 

 

 と、フェニックス家の3男、ライザーさんがそう口走ったので思わず、

 

 

「え? それ可笑しくないっすか?」

 

 

 

  ■

 

 

 

「……どういうつもりだ、そこの人間?」

 

 

 昨夜もいた人間の少年、やや日本人には見受け難い、白髪で褐色肌の少年にライザー・フェニックスが噛みつきます。

 

 此処で口を挟むとは。

 昨夜は事に及ぶ前に留めましたが、まさか本当にリアスと良い仲だとでも云うのでしょうか。

 若しくはリアスに恋慕を抱いている?

 ライザーもそう思ったからこそ、ああして威圧のような視線で彼を伺っているのでしょうが、少年は佇まいを変えないままに事も無げに言葉を返します。

 

 

「いや、グレモリーの権能は知りませんけど、ぶっちょの顕現した能力って確か滅びのなんとかって攻勢魔力ですよね。フェニックスは再生の火でしょう? 組み合わせ最悪じゃないっすか?」

 

 

 ――予想外の理屈が飛び出してきました!?

 

 

「……え?」

「遺伝に関しては絶対的じゃないですけど、指標としてなら確率的には、ねえ。まかり間違って両家の特徴を1:1で引き継いじゃったりすれば両極端な能力発現で打ち消し合う、って推測できるのが普通な気がするんすけど……」

 

 

 初手で消火器を吹きかけられたことで警戒を顕わにしていたライザーでしたが、少年の見立てで絶句しかできない様子。

 斯くいう私も、予想もつかなかったことを当たり前のように語られて、背中に滝のような冷や汗が。

 

 だって、リアスの拒否は予測できましたし、それを呑ませるための案をサーゼクスから預かっていましたし!

 少年の予測が正しいと思えてしまいますと、そんな提案をする悪魔社会が体の良い道化ですよ!?

 というか間違ってないように思えます! 私の息子だってサーゼクスの能力を引き継いでますし!

 片親だけを優遇というのなら構いませんが、『かけ合わせ』を考えての婚約です。断言出来ます。道化ですね!

 

 

「……」

「……」

「……」

 

 

 誰も、何も言えません。

 話を断られることを前提としてしかし仕方のないことなのだと乗り気ではあったライザーも、話を断る気であったけれど自分に理由があると言外に断言されたリアスも、そして事態を片づけるために魔王の提案として嘴を挟む気であった私も。

 どうすればいいんだよこれ、という空気です。

 

 あまりにも予想外の、しかし正論にしか聴こえない予測を建てられて、覆すには理屈が足りないことを自覚してるのでしょう。

 乗り気だったライザーが少年の言葉を突っぱねるべきなのでしょうが、仮に婚約が上手くいったとしても、生まれてくる子供の才能という点を突き付けられるとどうしたって尻込みします。

 

 最初に無礼討ちを噛ませられたはずなのに、いつの間にか少年の独壇場。

 紐で下げられたクリップボードもそのままなのに、恐るべき視点です。

 

 ――ああ。此処を突けば、なんとか、できますか。

 

 

「――素晴らしい視点ですね。そのうえで問いますが、貴方は何者ですか?」

 

「!?」

「ちょっ、グレイフィア!?」

 

 

 ええ、サーゼクスの、魔王の妻であり、給仕者(メイド)である私が問います。

 絶賛したことに子供たちは驚いたようですが、少なくとも間違っているようには見えない上で、間違いを押し通す社会ではない、という自己表明のための言葉でもあります。

 そのうえで、膠着した状況を覆すためには動かなければならない人物が率先しなければいけません。

 

 事態は持ち帰り案件、となるのでしょうが。

 折れる時には折れることも、大人には必要なことですからね。

 

 

「ふむ」

 

 

 ――うゎ、これ見透かされてますね。

 本当にどういう伝手でこんなのを引き入れられたのですかお嬢様。

 グレイフィア・ルキフグス、踏み込むべきタイミング見誤ったんじゃないかなぁーって冷や汗が止まりません。

 

 

「別に名乗るほどのモンでもないっすけどね、問われたのならば返しましょう」

 

 

 立ち上がり、哂うような眼で、私を睥睨する少年。

 なんかもう、これだけで心が折れ欠けているのですが。

 ……今、帰ってもイイですか? ダメですか。そうですか。

 

 

「烏丸イソラ。現代錬金術師を嗜んでおります。どうぞ、これからもヨロシク?」

 

 

 

  ■

 

 

 

 さて。

 此処で今回のお話は終わっておいて、次回に持ち込むべきだったのかもしれないが。

 

 メタメタなことを掲げたのは、同部内の誰もが「お前そんな立ち位置だったの?」みたいな目で俺を見ていた所為でもある。

 

 名乗るとしたらコレしかねえんだよ。

 カテゴリが独特だけど、やってることも基本コレだから語るには他にない。

 自分で定礎した職種に准えて騙ることもイイかも知れんけど、それは語る気のない道化の所業だからね。

 問題は、キチンと通ずるか否か。

 

 

「現代錬金術師、だと? そうか、なるほど……。――リアス」

 

「っえ、な、何かしら?」

 

「すまないが、今回の話は無かったことにしてくれ。こちらから申し込んだことであったが、こうなってはどうしようもない」

 

「「「――は!?」」」

 

 

 おお、通じた。

 驚きの声を上げたのはぶっちょと姫島せんぱい、あと何故か兵藤のパイセンだった。

 

 同じように部内の方々も驚いているようであるが、ぶっちょの婚約自体にはあまり身内の問題として捉えていなかったのかも知れん。まあ少なくともアーシアとミッテルトはそうだけど。

 

 俺の肩書に関して詳しくなかったことも表沙汰になっているな。

 まあ、知らない人はホントに知らないからな。仕方ない。

 

 

「宜しいのですか?」

「グレイフィア殿、そちらの顔に泥を塗るようで恐縮だが、これを受け入れられなければフェニックスの将来にはマイナスでしかない。補填は用意するつもりだが、今は俺の謝罪で受け止めてほしい」

 

 

 と、キチンと頭まで下げるライザーさん。

 イケボでイケメンだぁ。やだ、惚れそう。

 

 

「ちょ、え、い、ええ!?」

 

「落ち着いてくださいお嬢様。わかりました、サーゼクスにはこちらから伝えておきます」

「感謝する」

 

「いや、話が見えないのだけど!? ライザー!? なんで貴方そんなあっさり受け入れてるの!?」

 

 

 んん? 乗り気じゃなかった婚約が破談になったのだから文句は無いと思うのだけど。

 ああ、俺がぶっちょのほうに問題がある、みたいな言い方してるから嫌なのかな。

 別に悪い意味も意図も無いのだけども、その辺は感情の話になるからなぁ。

 

 まあ、話がこのまま流れれば、ぶっちょのお相手探しに今後難航するだろうし、補足くらいは押さえておくかね。

 そんなわけで、説明の方は次回へ続く!

 

 




自分の身体を再生させるフェニックスと、威力を突き詰めれば全てを滅ぼせる魔力の塊に変化するサーゼクス
リアスはサーゼクスの下位互換のようですが、資質的には同等
上手く噛み合わせが成せればハイブリットな究極生命体が誕生しそうですが、似たようなモノの近衛刀太に至るまでにメチャクソ失敗作積み重ねたとか言ってましたし
確率的にもどんだけ無駄撃ちさせるねん、というお話

実はそうやって組み合わせることで両家の弱体化を悪魔社会上層部が狙っていたのでは
バアルの筋肉を見ても悪魔社会が能力重視なのは明白ですし
そう考えるとフェニックス・グレモリー両家の父親が無礼の極みみたいなイッセーを軽く許せる下地は無いのではと思ってます
原作でこれくらいの裏話があったのかも

…あったよね? これくらいの裏設定があったよね?
無い? ハハハまさかそんな何も考えてないなんて無いはず(ry


それはさておきイッセーパァン希望が感想に多い
でも生きてますし。殺して蘇らせて、というフェイズを敢行させるにはイッセーがヘタレ過ぎましたので悪魔化は見送りです
でもならないとは言いません

続きます
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