冷たい床、暗い場所、少し誇り臭い。ああ、ここは何処だろう、どうしてこんな所に居るのだろうか。何が起きたのだろうか。ぼーっとする。わかるのは自分が突っ伏していることくらいか。いや、何か探してたいたような気もする。

「………」

 何か聞こえた。だが、遠くて聞こえない。何か動いている。近くに来ている。

「………」

 うまく聞こえない。近くに居るはずなのに、遠くに居るように。頭でもぶつけたのか?そう、頭だ。頭をぶつけたんだ、俺は。少しづつ思い出していく、まるで夢の中にいる気分だ。いや、夢から醒めて夢の内容を思い出している方が正しいだろう。思い出せ、思い出せ、思い出せ。ここまで来たことを思い出せ。

 そうだ、俺は…
  第一録「あの日のこと」()
  第二録「後輩との連み」
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