うちはサスケに転生して、欲望の限りを尽くす   作:量々

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第2話 サスケの正妻

「そろそろ時間か」

 

 あれから俺は九尾のチャクラを徴収することで、無数の影分身を維持することが可能となった。つまり、本体はアカデミーに行かず、ナルトと修行もせず、家でゴロゴロしていることが可能となったのだッ!

 

 但し、女の子を家に呼ぶときだけ、本体が対応してる。

 

 多重影分身の術は写輪眼で適当な上忍の記憶を読み取って見つけたものだ。具体的には【幻術・写輪眼】で動きを止め、写輪眼で記憶を読み取り、写輪眼で俺と出会った記憶を消去している。もちろんここまでできるのはある程度以上の力量差があってこそだが、そこは問題になるまい。影分身修行のお陰で九尾に幻術を掛けたときとは桁違いの練度を手に入れたし、九尾から手に入れた大量のチャクラを惜しみなく使うことでチャクラ量の問題も解決した。全てを兼ね備えた完璧な幻術に抗えるものなぞ、そうはおらんだろう。

 

「サスケくーん!」

 

 来たか。最近は毎日女の子を家に呼んでいる。他の対応を影分身がやってくれるからな。修行も無数の影分身が行ったほうが効率がいいので本体がいる必要はないし。

 

「来たか、サクラ」

「うん!

 今日は何するの?」

 

 この頃のサクラは内気でイノ以外に友達はいないはずなんだが、何度か会ううちにこの元気な姿へと変わっていった。一応サクラは他の女の子たちとは違い、いかがわしい遊びだけでなく、真面目に修行もしている。

 

「幻術の続きと、修行してきた医療忍術の進み具合を見る」

「じゃあまずは幻術からね!」

 

 サクラは俺の腕をとって、部屋につくなり俺を布団に押し倒した。体を密着させ、サクラは俺の眼をじっと見つめる。体をくっつけるのは、物理的に近いほうが幻術を掛けやすいからという言い訳だ。

 

 そして…………そのままサクラが俺の口を塞いだ。本物と違わない、柔らかい感触。

 

「サスケくん!」

「っ!」

 

 そのまま口をこじ開けられ、俺はサクラの幻術に落ちていった。

 

【魔幻・奈落見の術・改】

 

 奈落見の術は相手が最も見せたくない映像を見せる、木の葉で下忍が覚える幻術の一つ。改と付くのはサクラが改造したからだ。最も見せたくない映像ではなく、最も見たい映像を見せるように。正直、改は相手の精神を攻撃するという意味では殆ど意味がない。むしろ喜ばしいものだし。だが、視界を弄り、無防備な状態を作り出すという意味ではコレ以上なく有効だと思っている。……ナルトが将来開発するお色気の術に似た何かだ。ついでに、ただの奈落見に比べてこの術はとても相手に掛けやすい。相手が見たくないものを強制的に見せるより、相手が見たいものを見せるほうが掛かりやすいのは当然だろう。

 

 俺は一通り楽しんだところで、本題に戻ることにした。

 

【魔幻・鏡天地転】

 

 写輪眼を用いた幻術返しだ。うまく行けば俺が掛かった幻術をそのまま相手に返すことができる。この術の特徴は印を組む必要がないということ。印を組んで幻術を解く、幻術返しはアカデミーで習うが、上位の幻術は大抵印を組ませてはくれない。幻術の技量に差があれば、印を組んで尚幻術が解けないこともあるが。

 

「あっ、あっ、サスケ……くん!

 だめぇ!」

 

 サクラは返された幻術を楽しんでいた。

 

「俺も楽しむか」

 

 俺もよがるサクラの体を堪能した。

 

===========================

 

「…………」

 

 結局印を組む幻術返しをサクラが成功させた後、現実の方で最後までしたらサクラは寝てしまった。俺は影分身に後片付けを任せつつ、サクラが起きるのを待っている所だ。

 

「そろそろ漫画も切れるか」

 

 新しい小説や漫画を買い出しにいかないとな、影分身が。

 

「ん」

「お、起きたか」

「あ!

 …………服、着せてくれたんだ」

「時間もないしな。

 適当な予備を着せておいた」

「ん?

 ねー、サスケくん、これ女ものだよね?」

「……サクラ、俺は将来うちは一族を再興したいと思っている」

 

 分かるだろ? っとできるだけ格好付けて言ってみるが、サクラのジトッとした視線に変わりはなかった。

 

「……別に、サスケくんの女好きが治るわけないってわかってるから別にいいけど」

「ありがとう」

「私が正妻だからね?」

「ああ」

 

 聞き分けが良くて何よりだ。

 

「……下着まで変わってるけど」

「全部新品だぞ」

 

 この屋敷は広いからな。サクラ用、ミキ用、サエコ用などなど全員分の女性服から下着まで予備を用意させた。買い物には变化した影分身を使用。女性用の下着を選ぶ羞恥心まで経験値として取り込みたくはなかったがな!

 

「そ、そこまでするんだ」

「さて、これから医療忍術の修行だぞ。ついて来い」

「……うん!」

 

 一応プレゼントだというのに、若干引かれた気がするのは気のせいだろうか?

 

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 サクラが傷がついた魚に、手を当てる。

 

【掌仙術】

 

 傷ついた部位に手を当てて治癒する掌仙術は医療忍術の基本にして究極。欠損でもない限り、コレ一つであらゆる傷を治すことができる。だからこそ、使用者によってその回復力には大きな開きが出る。ここで求められるのはチャクラ量ではなく、超精密なチャクラコントロール。むしろ流すチャクラが多すぎれば傷は治らず、対象が気絶してしまう。

 

 俺がこの術を習得できたのは多重影分身によるゴリ押しだ。原作のサスケも自身の傷の修復には別の医療タイプの忍にやらせていたし。掌仙術の知識は例によってその辺の上忍の記憶を漁った。

 

「大分よくなったな」

「でしょ!?」

 

 影分身によるゴリ押しで俺が習得し、チャクラの流れを見る写輪眼でサクラの掌仙術がどうすれば良くなるかアドバイスをする。この繰り返しでサクラに高レベルの掌仙術を習得させて来た。

 

「次は動物を使うか。次までに用意しておく」

「はーい!」

 

 しかし、そろそろ限界だな。

 サクラの飲み込みが良すぎる。このままじゃぁ、あと一ヶ月もすれば俺の掌仙術とそう変わらないところまで到達するだろう。1000体の影分身を使用し、一日14時間、それを10日続けた俺の掌仙術に、だ。実に15年分の修行量である。元々俺に医療忍術の適正はない。輪廻眼を開眼したことで属性的な問題は起こらないが、チャクラコントロールがサクラ程得意ではない俺にとって、緻密なチャクラコントロールを要求される幻術や医療忍術は苦手な部類。九尾に幻術を掛ける際も写輪眼の瞳力とチャクラの質でゴリ押せたものの、5分しかもたなかったしな。

 もっとも、今なら影分身修行で幻術・写輪眼と魔幻・鏡天地転の練度だけは飛び抜けて高い。九尾だろうが誰だろうが好きなだけ縛り切ることができるだろう。

 

 さて、掌仙術の習得が終われば次の術なのだが、これ以上の治癒術となれば、部位欠損を補える治活再生の術くらい。しかし、これは一人で使えるようなものじゃない。一人で使える治療術として、解毒系の術が上げられるが、それはあの上忍の知識にはなかった。恐らくほかの忍を当たってもそれは変わらんだろう。原作の描写からして、解毒系の技術、忍術をまともに扱えるのは綱手とその弟子、シズネくらいのもの。できればサクラに戦闘用の術、桜花衝も覚えてもらいたい。チャクラの少ないサクラには、まともな忍術を教えても戦闘では効果が薄いからな。サクラには原作の術を教えるのが一番大成する方法だろう。多分。

 

 だとしたら、綱手を探すしか無い、か。

 

==========================

 

 それから3週間後、ようやく影分身から情報が入った。綱手が見つかったと。影分身が外に出てから見つけるまでは意外に早かった。時間がかかったのは外に出る方法だ。木ノ葉の里は感知系の結界術が張られており、出入りを常に監視されている。感知されずに出入りする方法を確立するのに2週間も掛かってしまった。

 

 ここから影分身の元へ本体が向かうのは簡単だ。木ノ葉を出る方法を探ってる最中に手に入れた、劣化飛雷神の術を使えばいい。本来の飛雷神の術は、術式でマーキングした場所に空間転移する術だ。そこにタイムラグはなく、距離すら無制限。しかも触れた場所に一瞬で使い捨ての術式を刻むこともできる。故に誰も捉えることはできず、一方的な虐殺が可能となる、四代目火影が得意とした術だ。しかし、俺が見つけた記憶は3人がかりで飛雷神を発動させる劣化バージョン。どうやら俺が見つけたやつは飛雷神の術をまともに習得することはできなかったらしい。そいつの記憶によると飛雷神の術を習得できたのは開発者である二代目火影と四代目火影だけだとか。どちらも既に死んでいるので俺がこの眼でみることはないだろうな。

 

【影分身の術】

 

 2人の影分身を作成すれば、この劣化飛雷神の術を1人で起動することができる。ただ、この劣化バージョンはやたらとチャクラを消費する。九尾のチャクラを手に入れたやつでもなければ影分身を使って1人で起動、などという反則的なことはできないだろう。ついでにチャクラ消費量が大きい理由は想像がつく。忍術は全て、チャクラコントロールが拙ければ拙い程チャクラの消費量が増大する。この劣化飛雷神の術は飛雷神の術を学びきれなかった末に出来た代物。チャクラコントロールが正確でない飛雷神の術、それが劣化飛雷神の術ということなのだろう。多分。

 

【劣化・飛雷神の術】

 

 着いた場所は宿屋の一室。影分身を解いた瞬間、それまで体験した知識や経験がそのまま本体に還元される。影分身はこの部屋に飛雷神用のマーキング術式を施し、影分身を解いていた。故に、俺はこの歓楽街のどこに綱手がいたか、止まっている宿はどこか、まで全て頭に入っている。

 

 さて、これからどうするか。とりあえず、使い捨てではないマーキング術式を組み込んだクナイをこの部屋に隠す。これでこの部屋と俺の屋敷を行き来できる。

 今回の最低限の目的は桜花衝と治癒術の知識。写輪眼で記憶を覗き、出会った記憶を消去するいつものパターンでいいか?

 一応相手が火影クラス。ついでにシズネという上忍のお付きがいる。写輪眼相手への基本的対策は一対一なら必ず逃げろ、なんて言われるくらいに写輪眼の幻術は一対一に強い。しかし、いくら動きを止めても他の忍にチャクラを流し込まれれば解除できてしまう。ここですぐに思いつく方法は二つ。不意打ちで同時に幻術を掛けるか、1人になったところを狙うか、だ。

 

 幻術は精密なチャクラコントロールを要する術。幻術に対する耐性も当然チャクラコントロールが良ければいいほど高くなる。そして、それ以上に精密なチャクラコントロールを要求されるのが医療忍術だ。シズネはともかく、綱手のチャクラコントロール技術は俺を遥かに上回るだろう。15年分の修行時間が注ぎ込まれた幻術・写輪眼が全く通らないとは思えないが、額に寸分違わず一定量のチャクラをため続けるなんて24時間毎日が修行みたいなことをしているババアたる綱手には修行時間も適正も劣っていると考えるべきだ。2人同時に幻術が通るかどうかと考えると少し怪しい。

 

 影分身の都合上、10日で15年分なのだから100日、150年分くらい修行すれば修行時間のゴリ押しが効くだろうが、他にもやらせたい修行が多いのだ。体術、迦具土、スサノオ、性質変化火遁、水遁、雷遁、風遁、土遁、隠れ蓑の術、幻術、八門遁甲、劣化飛雷神、輪廻眼6種。ついでにそれらを完全体スサノオに使わせる修行。必ずしも一つ15年分やっているわけではない。サスケの忍術に関する才能は高く、適正のある性質変化なら、千鳥のような上忍クラスの忍術を性質変化の修行から初めて2週間で習得するほど。輪廻眼で全ての適正を手に入れた今、どれだけ修行時間を短縮できるか分かるというものだ。写輪眼でコピーした忍術も結構あるのだが、記憶の中でしか見てない術も多い。便利な術を見ると習得したくなるのだ。仕方ないよな。

 

 なら素直に事情を話して教えを請うか? 彼女の前でいい顔したいから桜花衝と医療忍術を教えろと? もしくは伝説の三忍に8歳の子供へ修行をつけて欲しいと? …………ないな。脚色すればいけるか? イタチへの復讐のためとか……余計にないな。復讐のために医療忍術とか頭湧いてるだろ。

 …………そもそも、8歳の子供に危ない術を教える正当な理由なんぞないよな。

 

 行くか。

 

===================

 

「綱手様」

「あぁ」

 

 最近妙な視線を感じていた。殺気はないが明らかに見張られている。この私に場所までは探らせない当たり、借金取りではありえない。三代目直轄の暗部かとも思ったが、それなら接触してこない理由がないだろう。恐らくは敵対勢力。大蛇丸の手の者か、ダンゾウか。殺気を漏らすことのない他里の優秀な暗殺者、という可能性もある。なにせ伝説の三忍の1人、大蛇丸は敵に回り、4代目火影が命を落とし、うちは一族も滅んだ。木ノ葉の力はかつて無いほどに落ち込んでいる。いや、うちは一族は1人生き残ってたか。ともかく、ここで私を含め、残った伝説の三忍の内、私と自来也を暗殺できれば大蛇丸と組んで他里が木ノ葉の里を落とせてもおかしくはない。あの老いた三代目に大蛇丸が殺せるとも思えん。

 

「舐められたもんだな」

 

 私はシズネと人気のない所へ移動する。相手の気配が昨日までと違う。恐らく今日仕掛けてくる気だ。気配は一つ。1人でこの私を殺せると思っているらしい。

 

「おいッ!

 居るのは分かってる、出てこいッ!」

 

 この通りのすぐ外が森で、私が好きに暴れられる広さがある。待ち構えられて出てくるほど相手も馬鹿じゃないかもしれんが、これで出て来ないなら感知系の忍を連れてきて無理やり引っ張りだすしかない。

 

「コレでバレるのか」

 

 そう言って出てきたのは、ガキだった。

 まだ10にも満たないような小さなガキだ。とても私に居場所を探られないだけの隠形ができるようには見えなかった。

 しかし、

 

「綱手様、あの眼は!」

 

 写輪眼があるなら話は別だ。上忍の隠形をコピーしてしまえばガキでも一流の真似事ができる。

 

「うちは一族は滅んだって聞いてたけどねぇ」

「あの顔、間違いありません。

 うちはサスケです!」

 

 あのうちはイタチの弟か。8歳で写輪眼を開眼し、10歳で中忍に、そして恐らくは11歳で万華鏡を開眼していたと思われる怪物。その弟の方に良い噂は聞かない。

 

「んで、そのガキが何をしに来た?」

「桜花衝と医療忍術を欲している」

「帰んな。

 それはガキに扱えるようなものじゃない」

 

 そもそもどうやってココまで来た? 木ノ葉唯一の写輪眼継承者になったサスケを、見張りもなく里の外に出すなど。まさか抜け出してきたのか?

 

「木ノ葉の里で使されている医療忍術なら既に網羅した」

 

 そういって、サスケは印を組む。

 

【掌仙術】

 

「医療忍術の基礎とはいえ、綱手様」

「アカデミーのガキにしちゃあ、よくやる」

 

 医療忍術は幻術以上に緻密なチャクラコントロールが必要になる。実際に治させてみないことには断定できんが、少なくとも掌仙術そのものの熟練度は相当に高いな。写輪眼によるコピーにしても、術者本人の力量が伴わなければ真似事止まりだ。それをアイツ、相当使い慣れてやがる。

 大したガキだ。

 

「これで理解したな?」

「…………私はこれでも伝説の三忍に数えられたこともある。アカデミーのガキに教えてやる暇なんかないね」

「はっ、ここ数日影分身に見張らせていたが、金を借りてはギャンブルで溶かす毎日。三忍の名が泣くぜ?」

「ガキにはわからないだろうが、大人には息抜きってのが必要なのさ」

「…………そうか。

 教える気がないってんなら――」

「なら?」

 

「――――力づくでも引き出してやる」

 

「ッ!」

 

 あれは、万華鏡写輪眼ッ!?

 

【幻術・写輪眼】

 

 私の周囲に真っ黒な影が纏わりつく。幻術……しかもこの感覚、記憶を引き出そうってのか。そういう幻術が使える奴はうちは一族以外にも木ノ葉の里で抱えてるが、なんの補助もなしで引き抜けるのはうちは一族だけだろうな。

 

 だが、

 

「木ノ葉の三忍を、舐めるなよガキがッ!」

 

【解】

 

 サスケが眼を見開く。恐らく破られたことがなかったのだろう。確かに印を組めないよう全身の動きを止めるこれはそうそう解けるものではない。その特性は上忍が使う決め手級の幻術に近しい。練度も、チャクラ量も、チャクラコントロール技術もガキとは思えないほどの領域にある。最低でも上忍レベル。極めつけはその瞳力だ。万華鏡まで開眼したものは数多く居るが、永遠の万華鏡まで行ったものを私はうちはマダラ以外にしらない。

 総評すれば、この幻術は上忍レベルまでならまず解けない。幻術タイプの上忍でも、一対一なら解くまでに首が跳ねられる程度には時間がかかるだろう。

 

 しかし、私にまで通じると思われるのは心外だな。

  

 伝説の三忍の中でもチャクラコントロールに特化した私は幻術に対する耐性が非常に高い。火影クラスの、しかも特別幻術耐性が高い相手を縛りきれるはずがなかろうが。

 

【瞬身の術】

 

 サスケが焦ったのが目に見えた。写輪眼の観察力は僅かな肉体の変化から相手の動きを先読みすることができる。だが、一瞬でチャクラを集中し、その反発力で移動する瞬身の術をノーモーションで繰り出せば動きは読まれにくい。少なくとも写輪眼による半オートの先読みは機能しない。二度目は通じないだろうが、それで十分。

 目の前に現れた私に、サスケはようやく術を繰り出す。

 

【スサノオ】

 

「遅い」

 

【桜花衝】

 

 生成速度が遅いわけではない。今更間に合わないというだけの話。

 

 骨が生まれ、その回りを肉付けされていくチャクラの塊を全力でぶん殴り、完膚なきまでに破壊してサスケそのものもぶっ飛んでいく。

 

【瞬身の術】

 

 瞬身で追従すると、ついには驚きの余り口を空け、仰向けに転がりながら呆然と隙を晒していた。戦闘中に致命的だな。

 

「これで最後だ」

 

 私は片足を振り上げ、かかと落としの要領でトドメの一撃を振り下ろし――

 

【輪廻眼】

【神羅天征】

 

「――なっ!」

 

 盛大に吹っ飛んだ。

 

「綱手様ーッ!」

  

 チィ、そんな情けない声出すんじゃないよ。

 

 それにしても、私が吹っ飛ばされる瞬間に見たあの瞳。

 あれは明らかに輪廻眼だ。そして、印すら組まずに発動したあの術。恐らくはアレが輪廻眼の瞳術なのだろう。信じられんが、サスケの瞳術はマダラすら超え、忍術の開祖、六道のレベルにまで達しているらしい。

 

 おまけに、

 

「そこまで行くか」

 

 完全体スサノオまで生成しやがった。

 

「ここまで使わされるとは思わなかった」

 

 スサノオはチャクラで巨人を生成し、鎧とすると同時に攻撃手段にもする術だ。第一段階で上半身の骨だけ、第二段解で肉が付き、第三段階で下半身まで生成される。ここまで生成できたのはマダラだけだ。私も直接眼にしたのはコレが初めてだがな。ただ、翼が生えて空を飛ぶとは聞いたことがなかった。ついでにマダラの第三段階、つまり完全体スサノオは数百メートルの巨体だったと聞くが、サスケのは50mほどと小さい。それでも尾獣ほどには大きいが。

 どうやら完全体スサノオの力は個性がでるようだね。

 

「空を飛ばれちゃあ、手の出しようがないねぇ」

 

 そう言うと、サスケはスサノオに持たせていた刀二本を消し、黒い弓矢を携えた。

 

「この術は加減が難しい。

 降参してくれないか?」 

 

 マダラの一撃は山を裂き、地図を塗り替えるほどの威力だったという。アレも似たような次元の術だろう。

 

「…………はぁ。

 お前をただのガキ呼ばわりするのはやめてやる」

「つまり?」

「私が負けるとは思えんが、桜花衝と医療忍術は伝授してやろう」

「恩に着る」

 

 スサノオは莫大なチャクラを消費する。恐らく輪廻眼も同様。創造再生まで使えば私が戦闘中に死ぬことはない。持久戦で上回れるとは思うが、寿命を縮めてまでやることじゃあないねぇ。

 

 まったく、とんでもないアカデミー生がいたもんだ。

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