神様なんて存在しない。
それはわかりきったことかもしれないけれど、人は自分が不幸になればなるほど、絶望すればするほど神様という存在を自らの内に創り出す。とある人は神様に自分のストレス発散をするため、またとある人はすべてを神様の責任にして逃げ出すため。
ここで、幸運な例を出さない僕は相当
「『だけどさ』『夏休みになる前の自分への褒美として来た筈のファミレスで仲睦まじそうにしてるカップルを見かければ誰でも神様を憎たらしいと思っても仕方ないよね』『そんな訳で僕は悪くない』」
僕の窓際の席から斜めに目線を逸らすと「あーん」と言いながら彼女らしき人物が彼氏らしき人物にご飯を食べさせようとしてるところが見えた。僕はそれを見つつ注文した商品が来るのを今か今かと待ち構えているのが現状である。
「『
僕は誰にも聞こえないように自身の持つ
数度噛んだ後に異変に気付いたらしい彼氏が怪訝そうな感じで「あれ? もう食べちゃったのかなぁ」等と言い彼女はその言葉に笑うという僕の期待を裏切るような微笑ましい光景が目に飛び込む。やった後に「『こんなことしたって虚しいだけじゃん』」と思った僕だったけれど、その光景に釣られるように微笑み「『カップルなんてなかったことに出来ればいいのになぁ』」と本気で思った。というかどんな罰ゲームさ。これから僕は美味しそうなご飯を美味しくなさそうに食べなければいけないのだろうか?
「『ん?』」
悲嘆に暮れそうになる僕が視線を逸らした先に見覚えのある女子がいる。正確に言うと女子の周りに男達が立っておりその女子にナンパしている光景が目に入る。本来の僕ならここですかさず目線を逸らして既に三十分は経とうとしている未だに来ない注文を後数時間は待っただろう。その女子が狼達ですらたやすく容易く蹴散らせると知らなければ。「『やれやれ』」僕はそういい重たい腰を上げる。いつから僕はこんな慈善作業をするような優しい性格になってしまったのだろうか。
「『ねぇねぇ』『何してるの?』『ナンパ?』『格好悪いね』『僕も仲間に入れてよ』」
誰にでも僕が敵対の意思はないと伝わるようになるべく言葉を選びつつ話しかける。話しかけられた思春期を拗らせ過ぎて見た目中身ともに成れの果てへと化してしまった哀れな狼達は僕に気付くと僕に振り返る。女子もそこで僕の存在に気付き「げっ」と誰にでもわかるほど露骨に嫌な声を出す。嫌な表情のオマケ付きで。そんなオマケなんて僕は望んだ覚えはないけれども、何事も初めが肝心である。
「『あれあれ?』『どうしたの個性なき皆さん?』『彼女に声をかけなくていいんですかその他大勢の皆さん』『モブキャラとしても出番をもらえないであろう皆さん』『彼女に声をかけるのなら今のうちですよ!』『まぁ』『どこの部分とは言いませんが貧相ではあるんですけどね!』」
最初は何か言い返そうとしていた狼達だったけれど、途中からぐさりぐさりと言う音とともに何も言わなくなってしまった。最後にはぶちんっと嫌な音が聞こえた気がするけれど、僕は悪くない。
「……ないの」
「『うん?』」
か細い声で聞こえる声に僕は反応する。女子からは目に見える質量の電撃が見えるのは僕の気のせいであってほしい。
「アンタにはデリカシーってものはないのかって言ってんのよぉ!」
勢いよく立ち上がると床を踏み砕くんじゃないかと思えるほどの勢いで地面を踏みつける女子。それだけならば可愛らしいものだけれど、電撃が辺りに飛び散り店内が停電すると同時に狼達を含めた僕は感電してこの日何度目か数えるのも飽きるほどの死を体験したのだった。
「『人の死の中で一番惨い死に方は人それぞれだろうけれど』『一番嫌な死に方は「味方の攻撃に巻き込まれて死ぬ」という死に方なんだろうて僕は思うんだけれど』『君はどう思うかな?』『常盤台中学のビリビリちゃん』」
あの後、苦痛な電気ショック死から無事(?)生還し、ファミレスを感情に任せて停電させてしまった女子を連れて急いで鉄橋の方まで逃げてきた。あれに僕の責任は一切ないだろうし僕は悪くないんだけれど、二人っきりで夜景を眺めるのもいいかなと思って連れて来たのだ。
とは言え、話しかけてもことの問題を理解しているのか黙ったまま俯いている女子に何を語りかけようか迷う。そもそも僕ってばよくよく考えたら女子と話すなんて妹以外存在しない僕がまともな話になるかと言えばそうではなくどうやってこの問題を終わらせようか必死に悩む。死んだのに必死だなんて中々にありえないよね。その相手が僕を殺してくれた断崖絶壁ちゃんと来れば……んー、とは言っても断崖絶壁ちゃんにも似合うであろう裸エプロンって本当に万能だよね。
「ふふ、そうね。ここなら人目に憚らずに戦えそうね」
俯きながら恐ろしい単語を呟く断崖絶壁ちゃん。彼女の周りから電流が見えるところを見ると本気で怒っていそうな気がする。おかしい、僕は彼女を怒らせるようなことは言ってないはずなのになぁ。
「『戦うって何さ!』『僕達は友達じゃないか!』『戦いなんていう無駄な争いはやめて僕達は手を取り合って仲良くすることのほうが有意義じゃないか!』『ビリビリちゃん、争いはやめて僕達は笑いあっていこうよ!』『その断崖絶壁でってうおっ!?』」
言葉を遮る様に僕に向かって電撃が飛んでくる。何て酷いことをするんだ。僕達は分かり合えるってことをこうして言葉巧みに伝えようとしてる最中だって言うのに。と言うか、気づかなかったけれど、空がヤバイ。雷雲って言うんだっけ? 綺麗な夜空だったのにいつの間にか空を覆うほどの雷雲で埋め尽くされてる。と言うかどす黒い。誰かさんの腹の中のようにどす黒い。
「アンタにいいことを教えてあげるわ。私には御坂美琴って名前があるの。そして最後に……」
「『さ、最後に?』」
彼女のどす黒いオーラに流石の僕も戸惑いを隠せずにいる。と言うか、あの気迫は一般的女子中学生が盛っていいような気迫じゃない。絶対に悪魔と取引した女子中学生に見える。と言うか彼女そのものが悪魔のように微笑みながらこちらを見ている。正直怖い。
「だぁれぁがぁだんがいぜっぺきじゃごぉぉぉるぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
彼女が天に放った電撃はそのままに
「『やれやれ』『また勝てなかった』」
僕が呟いたのと落雷が僕に当たったのは同時であった。
「『どうだったかな?』『え?』『死んだはずなのに話しかけるなって?』『あはは』『酷いなぁ』『生きてなきゃ会話が出来ないなんて誰かが決めたわけじゃないだろう?』『それなら僕が会話できない道理はないはずだぜ』」
「『それにしてもあれから何年という時が経ってるはずなのに』『描写は疎かだし』『未だに僕らしさってものがないし』『本当何を考えてるんだろうね?』『まぁいいや』『そろそろ僕はスタイリッシュに立ち去らせてもらうとするぜ』『じゃーねー』」
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やぁ、読者の皆。長らくお待たせして悪かったね。これから定期的に更新していくかというとそう言うわけじゃないんだけれど。とは言え、描写はどうかな?
以前というか処女作よりはましに出来たという自負はあるんだけれどね。これからどうなっていくのか。球磨川君もとい上条君がこれからどんな風に活躍していくのかはこれからの応援次第ってところさ。
誰の?
もちろん決まってるじゃないか。読者の皆さんさ。僕一人じゃさすがに限度があるからね。一人のところに良作在らず。応援批判あってこそ始めて良作となるのさ。
そんな訳でリメイクされたとある過負荷の幻想日記……改めてみるとここまで酷いタイトルはないなぁ。こほん、そんな訳でこの物語を応援してくれ。そうしたら無理矢理にでも書かせるから。安心してくれていいぜ。安心院さんだけにね。