結構、遅れてすいませんね。
リアルの自動車学校が大変なんですよ全く…。
時間がない、ひたすら時間がない。その上、心の余裕もないです。
遥か昔。
その実力により、世界では神をも遥かに凌ぐ、伝説となったエクスデス。
ある日、1人の悪魔の赤子を拾った。
エクスデスは気紛れでその赤子に"ルキフグス"という名を与え、さらに"無"を植え付けた。
そして自らその悪魔の師となり、成長と共に魔法を覚えさせ、"無"の扱い方も教えた。
時が満ちると成長したルキフグスに"血筋を絶やすな"と言い残し、冥界に放った。
それから、長い年月が経過し、三勢力の戦争は休戦を迎え、さらに旧魔王派と新魔王派の対立戦争も新魔王派の勝利という形で終結した。
その頃にはルキフグスの名は悪魔の中では唯一にして最強の"無"を扱う家として知らぬ者の無い程となっていたのだった。
「と言うのが悪魔、堕天使、天使の間で知れ渡っているルキフグス家の成り立ちだ」
エクスデス先生はそこまで話すと、いつの間にか持っていた湯飲みを傾け、茶を啜り、再び湯飲みが消えた。
「だが、ルキフグス家当主に代々伝承される真実はこうだ」
エクスデス先生は再び話を始めた。
エクスデスが誕生する遠い遠い過去。
そこには
"エヌオー"という者が存在した。
最もエヌオーは本名ではない。
"無"とはすなわち"NO"、だからエヌオーだ。本名を知る者はもうどこにもいない。
エヌオーは圧倒的な"無"の力により、世界を破滅へと向かわせようとしたが、12の伝説の武器を持つ人々により倒された。
その後、エヌオーはライフストリームに帰らず、1000年の時を経て復活し、"光と闇の果て"にてエクスデスと対峙した。
勝敗は今、エクスデスがここにいることから明らかだろう。
エクスデスはエヌオーから2つのモノを入手していた。
ひとつはエヌオーの"無"
もうひとつは"エヌオーの魂"
エヌオーの魂と、それに絡み付くように存在する"無"は紛れもなく、古の伝説として謳われるに価するモノだった。
エクスデスはその余りの完成度に嫉妬すら覚えたが、それを倒したのもまた自身であったことを思い、笑った。
そして、長い月日が経過し、目の前に悪魔の赤子が現れた時に気づいた。
この赤子には僅かながらエヌオーの"無"の適正があると。
それは正に奇跡だった。
なぜならエヌオーの"無"は魔術士が自らの魔術を秘匿するのと同じく、エヌオー自身以外にほぼ扱えないようになっているからだ。
しかし、この赤子ではエヌオーの"無"の片鱗しか扱うことは出来ない。
そこでエクスデスは思いついた。
"エヌオーを継ぐものを創ろうと"
エクスデスはその赤子へエヌオーの"無"の一部を移植すると、全てのエヌオーの"無"が取り巻くエヌオーの魂に封印を施し、精神世界の奥底に眠らせ、最後に呪いを掛けた。
その呪いにより、ルキフグス家は遺伝的にエヌオーの魂の入った"無"を一世代に1人だけ、継承するようになった。
だが、その呪いの効果はそんなところではない。
その呪いの本当の目的は世代を重ねるごとに魂と"無"に適した身体を造ること。
つまり…。
"生前のエヌオーに徐々に身体を近付けることだ"
そうすることで世代を経る度にエヌオーの"無"を扱える量が増え、必然的にエヌオーの魂を入れるに足る器が作製されていった。
そして、遂にその時を迎え、"無"の奥底に封印されていたエヌオーの魂は再びこの世に生を受けたのだ。
『ほー、つまり
「私とお揃いね!」
奉先が抱き着いてきたのでとりあえず、顔を掴んで止めた。
お前は私の実母の前なのだから少しは慎みを持て。
そんなだから学校の男子生徒に近寄りがたい空気を作りまくって、いつまで経っても男友達が出来ないんだ。
「ひどーい。でも、嫁の貰い手ならあるもーん」
そう言って奉先は私の手をはね除けると抱き着いてきた。
「大体、そう言うシンラはそもそも友達いるの? あ、私は未来のお嫁さんだからノーカンね」
………………………………。
………………………。
………………。
………。
………友情など…友情などいらぬ!
「まだ、途中だ。最後まで話を聞け」
エクスデス先生は私の目の前に移動すると足を止めた。
お、おお……圧倒的水色…。
「ここからはお前の話だ」
エクスデスの実験は成功し、エヌオーは復活を遂げたかに見えた。
だが、ここに来て多少の問題が発生した。
それはエヌオーの魂の精神が"無"に呑み込まれた後の精神だったことだ。
エヌオーの魂は精神そのものが"無"に汚染されていたことにより、産後間も無くエヌオーは再び"無"を振るい、周囲全てを無へと還そうとした。
が、その程度のことを予測出来ないほど、かつて大魔王と呼ばれたエクスデスは温くも甘くもない。
エクスデスが掛けた呪いの最後の効果がここで発動した。
長年ルキフグスに掛かり続けた呪いはエヌオー自身の"無"をそのまま反転させ、エヌオーの魂の中の"無"と記憶を焼き付くし、全てを抹消したのだ。
エヌオーの魂は初期化され、赤子の中のエヌオーという"無"の化神は完全に滅び、後にはエヌオーの"無"と、伝説の暗黒魔導士だったエヌオーの魂だけが残ったのだった。
無事にただの赤子へと戻ったエヌオーを夫妻へ返すとエクスデスは後ろを向いた。
そこには"無"の化神が最期の力で消し飛ばした直径20kmほどの穴が夜空に空いていた。
万が一のために来ていたエクスデスが力を相殺し、最小限に抑えた上で彼方に飛ばしていなければ
自らに限り無く近かった存在を無へ還した感傷にひたり終えたエクスデスは一言呟いた。
"封印だ…"と。
エヌオーの力は"無"どころか魔力ですら赤子が持つには危険過ぎたのだ。
今のところエヌオーの"無"と魔力を完全に扱えないとしても、泣いた拍子に山々を更地に還すぐらいは自然にやってのけるだろう。
そこで精神が出来上がるまで"無"と魔力を封印することにしたのだ。
その期間は今より"15年"
封印を終えたエクスデスにはもうひとつ気掛かりなことがあった。
それは悪魔の社会で育てたとして彼がまともに育つかと言うことだ。
グレイフィアならば悪魔としてまともに育てることは可能であろう。
だが、個人にとって何が憎悪の根源となるかは誰もわからないのだ。
エクスデスのように憎悪が形になった存在と違い、エヌオーはただの人間だった。
にも関わらず世界全てに憎悪を抱き、世界に対して最悪の選択を選んだのはなぜだったのか?
子供時代の虐待? 愛する者の死? 元から異常な思考? はたまた巨大すぎる私怨の復讐?
上げればキリがない。
まあ、要するにエクスデスが何を言いたいかというと。
"確かな生活環境と社会環境と教育環境が必要だと考えたのだ"
その3つが揃っていれば少なくとも即、"無"を濫用するような輩にはならないだろう。
それに照らし合わせると、生活環境と教育環境は申し分ない。
が、残念ながら悪魔の貴族社会はお世辞にもマトモとは言えなかった。
そこで目をつけたのが人間社会と、日本だ。
国によって様々だが、日本は治安も良く、教育面も非常に優秀なことで知られており、エクスデスも概ね異論はなかった。
なぜ人間社会で育てるのかと言えばそれは至極単純。
"人間にはそれより下の知的生命体がいないからだ"
悪魔には少なくとも人間という下等生物がいるため、自然と人間を見下す悪魔が多い。
万が一そんな悪魔に育てば"無"により、色々と面倒なことになるであろう。
だとすれば始めから人間として育ててしまえばいいのではないかというのがエクスデスの結論だ。
さらに人間として育てるにあたり、エクスデスはいつかの制限を言い渡した。
15年間の日本での人間としての生活させること。
その期間中の悪魔との接触は最小限に抑えること。
もし、自身が自らの裏の世界に突っ込んだ時はそのまましたいようにさせること。
の3つだ。
その言葉に夫妻は激しく反対した。
なぜなら悪魔とは無論、夫妻らも含まれるからだ。
我が子と合うことさえ制限させるとは親にとっては耐え難いことだろう。
そんな夫妻にエクスデスは言った。
聞けぬのなら冥界ごと無に還す…と。
「以上がエヌオーの出生の秘密だ」
エクスデス先生がそう言って話を閉じた時、私は目頭を押さえていた。
………………と、いうことはだ…。
私の傍に主にジェノバさんという特大の戦術核が控えているだけでなく………。
私の中に"無"という巨大な地雷が埋まっているわけか…。
ちょっとなに言ってるかわからないなぁ、わかりたくないなぁ、あははは…はハ…ハハは…ハハハハハハ!!!
「あ、シンラさんがおかしくなりました」
「大丈夫? よしよし…」
………………………うん、オーフィスちゃんのナデナデが心に染みた…。
私はオーフィスちゃんにありがとうと言ってお礼に撫でてからエクスデス先生に向き合った。
「腹は決まったようだな。今ここで封印を解く!」
その言葉と共に私の胸にエクスデス先生の大剣の尖端が突き刺さった。
「何を!?」
その行為に驚いたのは母さんだけで私を含めた残りの面子はそれを眺めていた。
痛くないから大丈夫だろう。
そんなことを考えた次の瞬間。
"胸の奥で鎖を金属で断ち切ったような音がした"
◆◇◆◇◆◇
ここは………?
私は目を開くと色のない空間にいた。
暗く、眩しく、白く、黒く、透明。そんな言葉には出来ないような場所だ。
"ヨコセ………"
何か声が聞こえた気がした。
"ヨコセ…ヨコセ…"
いや、気のせいではないようだ。
唯一私の背後にだけ、何かの気配を感じた。
"ヨコセ…ヨコセ…ヨコセ…"
私は壊れたように同じ言葉を吐き続ける何かの正体を確かめるため、ゆっくりと振り向くとそこには灰色の肌に伝承の悪魔のような外見をした化け物がいた。
"それ"は私が知る形のエヌオーだった。
しかし、全身にひび割れたような亀裂が広がっており、今にも崩れそうで、全体的に色褪せているようにも見えた。
"ヨコセ…ヨコセ…ヨコセ…"
"それ"は這うようにも、滑るようにも見える動きでゆっくりと近寄ってきた。
私は逃げることも出来ずに気がつけば"それ"は私の目の前で腕を振り上げていた。
次に来るであろう光景を思い浮かべ、私は目を閉じた。
だが、いつまでたってもそれは訪れなかった。
不思議に思い目を開けるとそこには………。
"指先から造り出された障壁でそれを止めるジェノバさんがいた"
変化はそれだけではなく、今私のいる場所がまるで大宇宙の中心にいるような錯覚さえ覚えるほどの満天の星々が輝く、宇宙空間のような場所になっていた。
更に下を見れば太陽のような恒星が赤々と輝いており、その灼熱が黙視できるほど近く、周りを見渡すとそれを囲むように星々があった。
太陽系かとおもったが、色や数が違うのでどこか別の場所であろう。
『おぉ、こわいこわい。こんなになってもまだ足掻きますか、相変わらず害虫並みの生命力ですね。土足でシンラさんの精神世界に入るとはいい度胸ですよ』
私を護り、それに立ちはだかるジェノバさんはもう片方の手を触手に戻し、更に数十本に別れた。
『まぁ………』
触手は全てそれに向かって伸び、全身の至る所を貫いた。
『害虫は所詮、害虫ですけど』
トドメとばかりに触手全ての内側から長い針が飛び出し、それを針山のようにした。
ただ茫然とする私に向かってジェノバさんは振り向き、にこやかな笑顔で話しかけてきた。
『ご無事でなによりです』
あれはなんなんだ…。
"ア…アアア…アァ…ァァア…"
私は全身を外側と内側から貫かれても依然として私に手を伸ばそうと蠢き続けるそれを指差した。
あれがエヌオーの成れの果てなのか?
『いえ、エヌオーはシンラさん自身です。あれは"無"の化神エヌオーの"無"の僅かな残りカスに過ぎません。エクスデスの呪いでは仕留め切れなかったようです。カスのクセにしぶとい限りですね』
そう言うとジェノバさんはもう片手の人差し指を立てた。
『ところでシンラさんは"神"ってなんだかわかりますか?』
が、ジェノバさんはまるで違う話を持ち掛けてきた。
神?
『そうです。創造主、女神、八百万の神、破壊神、悪神などと呼ばれているモノたちがこの星では神と呼ばれていますね。ちなみにそれらの共通点は主に神力と呼ばれるエネルギーを扱えることです』
違うのか?
『残念ですがどれもわたしの考える"神"とは違いますね。そもそも神力は"無"とも、星の力とも完全下位エネルギーですからね。その程度しか扱えないモノが神などと自称するのは腹立たしい限りです。あ、ヴェグナちゃんから"神"の持論聞いちゃってます?』
ヴェグナちゃん………?
なんだろう…もの凄く聞き覚えがある。
『知らないならいいんですよ。まあ、あれはあれで道理が通ってないことも無いので話をややこしく…って違います』
ジェノバさんの立てられた指先が金にもオレンジにも見える淡い光を放ち始めた。
『それを踏まえてシンラさんは"ラプラスの悪魔"って知っていますか?』
ジェノバさんの指先がなぞられた空間に文字が浮かび上がった。
どうやら凄まじい速さで宙に何かかいているようだ。
『もし、ある瞬間における全ての物質の力学的状態と力を知ることができ、かつもしもそれらのデータを解析できるだけの能力の知性が存在するとすれば、この知性にとっては、不確実なことは何もなくなり、その目には未来も過去も全て見えているでしょうというピエール=シモン・ラプラスが提唱した究極概念です。ようするに全知全能の神というモノが存在するならそういうものだと言いたいわけですね』
書いているものは数式のようなものに見える。
だがなんなんだあの数式は? そもそも地球の文字で書かれていないような…。
『実におしい! この人はいい線は行ってるんですがね。2つ間違っているんですよ』
ジェノバさんの数式が畳一枚分ほどになると数式は宙を舞い、私とジェノバさんの周りをゆっくりと回り始めた。
『1つ、神と言われる者は全知全能と自称する者もいますがそれは間違いです。正確にはその神のいる星の中だけは全知全能でしょう。つまりは真の全知全能とは宇宙の全てを知るモノのことをいうんですよ』
さらに数式を書いては宙に舞い、書いては宙に舞う作業が進み、まるで光の巨大な帯が私たちを軸に回転するように見えた。
『2つ、ある瞬間における全ての物質の力学的状態と力を知ることができ、かつもしもそれらのデータを解析できるだけの能力の知性が存在するとすれば、この知性にとっては、不確実なことは何もなくなり、その目には未来も過去も全て見えている。残念ですがこれでまだ足りませんので50点です』
数式の光が消え、霧散すると太陽のような恒星の活動が前より遥かに活発になっているのが見てとれた。
『正確にはその目には未来も過去も全て見えている上、情報を書き換えることで…』
『"事象という巨大なひと繋ぎの歴史を操作出来ることです"』
………………………………まさかと思い私は頭上を見上げた。
『それが私の思う"神"の条件です』
そこには下の恒星と同じ程の大きさの隕石が白い光を放っていた。
ジェノバさん!? ちょっとそれはあまりにもオーバーキルなんじゃ
私の言葉を遮り、ジェノバさんは私を抱き寄せるように優しく掴むとそれを拘束代わりに貫いていた触手を腕に戻した。
"ガアァァァアァァアァ!!!!"
当然、最早エヌオーの原型をとどめていない物体は動きだし、巨大な口のような部分を形成しながら私を襲おうと動いた。
『喰らいなさい』
が、ジェノバさんがいつの間にか持っていた骨のような大槍に喉を貫かれ、さらに槍の尖端がイカ釣りの仕掛けのように捲れ上がり、背中から貫いた。
『光栄に思いなさい。星の開闢と終焉を同時に受けれるのですから』
ジェノバさんは槍を突き刺さった相手ごと頭上の隕石に投擲した。
その刹那、恒星と隕石の衝突がハッキリと見えるほどの位置に視点が切り替わった。
と、いうよりもジェノバさんが瞬間移動したのだろう。
恒星と隕石の狭間で"無"の化神が押し潰しながら数百万度の業火に焼かれた次の瞬間、ジェノバさんが獰猛な笑みを浮かべ、言葉を紡いだ。
『"スーパーノヴァ"』
2つの星が激突し、星の終焉を告げる破滅の光が宇宙に広がった。
それは全てを塗り潰すように全方向の隕石やスペースデブリを飲み込むだけに止まらず、この周囲の星々全てを無に返した。
最後に残ったのはジェノバさんと、その翼に包まれていた私だけだった。
『如何でした? 私のダイナミック汚物は消毒だー! は?』
半径5光年の生命と引き換え程度のダイナミックですね…。
『まあ、まだまだ小さい方ですけどね。このへんで私の情報の更新でもしておきましょうか』
ジェノバさんはその場でくるっと一回転すると言葉を紡いだ。
『私はジェノバ。仮名ですけど本名は特にないのでそれでいいです。能力はまあ、色々ありますが一番肝心なのを簡単に纏めれば…』
ジェノバさんはまた、宙に文字を書いた。
"事象を操る程度の能力"
『ですね』
…………………どこから突っ込めばいい?
『事象とは過去、現在、未来を繋ぐ最も重要かつ複雑な存在なんですよ。例えば…』
ジェノバさんは私を抱き寄せるとぎゅっと抱擁した。
………………………………………………………はい?
『これも事象です』
………なんのこと?
『私がシンラさんを抱き寄せるという行動は事象によって決まっていたんです』
え…? そうなの?
『今、少し前の過去には私がシンラさんを抱き寄せたという事象による結果が残りました。事象とは本来これから先に起こる現象が起こる可能性のことを言いますが、逆に過言えば過去に起こったこと全ても事象という一本の巨大な線で繋がっているということになるんです』
えーと…つまり………事象という不特定多数の未来の中で選ばれた事が今になって、過去はそういった事象の積み重なりで出来ているってことか?
『エクセレントです。まあ、手早い話。シンラさんの大好きなゲームでいう人力TASってわかります? あれの現実版みたいなモノですよ』
なるほどわかった。
『そして私の能力は未来に起こる事象、今の事象、そして決定された過去の事象を自由に改編できる能力。さっきの"スーパーノヴァ"はそれを使って恒星の未来と、隕石の過去の事象を決定し、可能としたんです』
過去?
『そうです。恒星には少し先の未来で星の死の事象を決定すると同時に隕石の方は520年前の過去でこの恒星に衝突するという事象を決定したんです』
………………………………なにそれこわい。
『まあ、私が塗り潰した精神世界の出来事なので被害はないですから安心してください。お望みなら現実でもやりますが?』
止めてください死んでしまいます。
『うふふ、冗談ですよ』
冗談に聞こえませんよ…。
そんな会話をしているとふと疑問が浮かんだ。
なんでジェノバさんはその力をいつも使わないんだ?
それを聞くとジェノバさんは少し困り顔になった。
『この能力を使うには頭と、星の力をかなり使わなきゃならないので結構大変なんですよ。そ・れ・に………』
そう言うとジェノバさんは見惚れるような笑みを浮かべていった。
『"先のわかるゲームなんてつまらないでしょう?"』
『帰りましょう。私たちの家へ』
ジェノバさんらしいな…。
でもこれだけは言わせてくれジェノバさん。
『なんですか?』
そろそろ抱き着くの止めてくれませんか…?
『イヤです』
さいですか…。
そんな会話をしながらジェノバさんの胸の中で私の意識は次第に微睡みに落ちていった。
後半はジェノバさんの能力判明回です。
"事象を操る程度の能力"
イヤー、マジチートダワー(棒)
というか作品作ってからオリジナル&インター版のスーパーノヴァ合わせて100回ぐらい演出の細部を見るために受けててふと疑問に思ったんですけど…。
あの隕石ってどう考えても過去の時点で既に動いていなければ太陽(みたいな恒星)まで届く時間にムリがありますよね。
その間、セフィ兄さんとクラウド一行が棒立ちだったらシュール過ぎでしょう。
だからふと思ったんですよ。過去の事象弄ってんじゃないのかって。
インター版は割合ダメージのせいで幻覚とか言われてますけど、オリジナル版はねぇ…。火力がブッ飛んでますから…アップ無しならカンストでシドに英雄の薬4積みでもないと耐えきれませんし。
え? そんな能力持っててなんで負けたって?
そんなのラスボスの定番じゃないですか、言わせないでください恥ずかしい。
ちなみにジェノバさんが来なければエクスデス先生が来てグランドクロスで葬ってくれてましたよ。
あ、ディシディア勢は知らないかも知れないので補足するとグランドクロスがネオエクスデス先生の最強攻撃ですよ。
ネオアルマゲストなんて技は使いません。
演出がカッコいいから好きですけどね。合掌するようにプチっと。
まあ、そんなこと言ったら暗雲姐さんなんて…おっと誰か来たようだ。
まあ、とりあえず…演出を見るために犠牲になったジェノバさんとセフィ兄さんに合掌。