おしかけサーヴァント   作:袈裟山

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筆がはやくなる秘訣を教えてください









11話

 

 

ショッピングモールでの騒動がひとまず落ち着いて、買い忘れがないか生活必需品を再度確認した俺達は自宅に着いたところだった

 

「伊西さん今日はボクのために色々買ってくれてありがとね」

 

遠慮がちに口を開いたアストルフォはふとお礼を言ってくれた

 

「一緒に住む上で最低限必要な物を揃えただけだ、別に大したことはしてないよ」

 

ちなみに俺の呼び方は『マスター』から『伊西さん』へと変わった、というか俺がそう呼べと強制させた

『マスター』とか『ご主人様』なんて呼び方で注目を集めて針のむしろになるのはもう勘弁なのでこういう呼び方に落ち着いたのだ

 

「ああいう騒ぎを起こすようならもう一緒に買い物は行かないからな」

 

「…ごめんなさい(´・ω・`)」

 

俺のガチ説教がかなり響いたのだろう

いつもより元気がない

 

 

「………………」

 

「…………………」

 

にしても静かだな

今までお構い無しに騒いでいた分、静かになった時のギャップを激しく感じる

 

「………………(´・ω・`)」

 

 

ぐ……まるで幼気な少女を懲らしめてしまったような罪悪感だ

間違ったことは言っていないはずだが少し怒りすぎたのかもしれない

 

「まぁ…反省してくれているならそれでいいんだ」

 

「うん……」

 

「そういえばこれ買っておいたぞ」

 

「……これって」

 

アストルフォに今日新しく契約したスマホを渡した

 

「機種は最新じゃないが、それなりの性能だから使い勝手は悪くないはずだ」

 

「いつ買ってたの?」

 

「お前が1人で買い物に夢中になってる間にサクッと契約したんだ」

 

今どき1人で携帯を2つもつことは珍しくない

仕事用ということでもう1つ携帯を契約するのは案外簡単だった

色は無難に白にした

 

「ありがとう!*.(๓´͈ ˘ `͈๓).*」

 

突然元気になったと思ったらスマホごと俺の手を握ってきた

突然のことでドキッとする

 

「以前に約束していたからな」

 

たしかご褒美という名目だったかな

今後の携帯代が増えてしまうがコイツに連絡手段を与えることは必須だったので必要経費と捉えることにしよう

 

「ねぇねぇこれってどうやって使うんだい?」

 

「携帯持ったことないのか?」

 

「うん」

 

「そんなに難しくはないから感覚で覚えていけると思うぞ、とりあえずはアプリのインストール方法と俺との連絡手段だけは教えるからあとは自分で使ってみてくれ」

 

「わかった( ᐢᢦᐢ )」

 

正直若い子が好むアプリやゲームはよく分からないので、どんなアプリを入れるのかは本人に任せておくとしよう

 

「本当にありがとね、マス…じゃなかった伊西さんd(≧▽≦*)!」

 

「どういたしまして」

 

コイツの機嫌を良くするのはマジで簡単だな

食べ物とか適当に与えておけばいいのだから

という思考になってる自分が恐ろしい…もはやそれはペットに対しての感情だろうが

 

「♪」

 

はやくもスマホに夢中なアストルフォはひたすら画面を触り続けて「おー( *˙0˙*)」とか「すごーい(*゚Д゚艸)」という独り言を喋っている

余程スマホが嬉しかったようだ

喜んでくれたのなら用意してやった甲斐があったのでなによりだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

週末を終えて月曜日が再び始まる

 

携帯の目覚ましが鳴る前に目覚めてしまった俺はいつも通りシャワーを浴びて髭をそり、身なりを整えて出勤の準備を終えようとしていた

 

今朝の朝食は納豆と味噌汁

朝はあまり食べられないのでこれでも多いくらいだ

一応同居人のためにご飯は2人分炊いておいたので炊飯器の中にはまだ白飯が残っていた

 

食器を片付けて玄関へ向かおうとすると同居人が起きてきた

 

「マスター…じゃなかった伊西さんおはよ〜( ¯꒳¯ )ᐝ」

 

「おはよう…ていうか俺はもう会社いくからな、朝飯はご飯だけ炊いておいたからおかずは自分で用意するんだぞ」

 

「わかった〜」

 

目を擦りながら気だるそうに返事をする

 

「もしかしてあれからずっと携帯触ってたのか?」

 

「うーん…ずっとじゃないよ、夜中の3時位にやめたから」

 

「めちゃめちゃ触ってるやないかい」

 

だからこんなに眠そうなのか、初めての携帯で嬉しいのは分かるがほどほどにしてほしいものだ

 

「睡眠不足は不健康を助長するんだぞ」

 

「伊西さんがボクに買ってくれたから早く使いこなせるようになりたかったんだよぉ( ¯꒳¯ )ᐝ」

 

「それでお前が体調崩したら元も子もないだろうが」

 

「それもそうか〜じゃあボクは健康な生活を助長するためにもう一眠りすることにするよ〜おやすみ〜( ¯꒳¯ )ᐝ」

 

「はいはい、おやすみ」

 

ゆっくりと方向転換をして再び自分の寝床へと戻って行った

このまま昼夜逆転の生活になるんじゃないかと少し心配をしたけどそうなれば昼間に勝手に外出して会社まで襲撃してくることはなくなるのかもしれない

いや、夜に騒がしくされるのは俺の睡眠の妨げになるからそっちのほうが迷惑だな…

 

革靴を履いて自宅を後にする

アパートを出たところで自分の携帯がピコンと鳴った

確認をしてみるとアストルフォからスタンプの絵文字で『行ってらっしゃい』と一言送られてきていた

 

はやくも携帯を使いこなしているようだ

やはり最近の若い子は電子機器への対応が早いらしい

ていうか…

 

「このスタンプ有料じゃね?」

 

帰ったらアストルフォに課金禁止を命じておかなければいけないようだ

 

 

 

 

 

 









短めですまぬ


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