ジョーカー参戦したので投稿
「私がァ〜…普通にドアから来たッッ!!!!」
劇画タッチの筋肉モリモリマッチョマンが扉を開けて滑り込んでくる。この暑苦しさのせいで教室の室温が5℃は上がったな間違いない。地球温暖化の原因はコイツと松岡修〇ってのは有名な話だ。
「オールマイトだ!」
「雄英の教師になったって話、本当だったんだ!?」
生徒達が騒ぐ騒ぐ、世界的な有名人が先生だもんね。凄い事だ。
しっかし近くで見るとホント筋肉ダルマだなこの男…
「これから君達には、戦闘訓練を行ってもらう!」
ポチッとな!
うぃーんって壁の一部が開いて、番号の書かれたトランクケースがせり出てきた。
「自分の出席番号のトランクケースを取りたまえ、それは君達が入学前に我々に提出した…ヒーロースーツだ!」
うおおおおおっとクラスの熱気は最高潮、対する私は翼竜達の名付けで時間を食ったので結局昼寝出来ず、眠くてつらい。
「それに着替えて順次グラウンド・βに集合!待ってるぜ!」
そう言って颯爽と去っていくオールマイト。
ついでメガネ飯田がキビキビと男子に移動するように促し、女子を残して出て行った。
「帝ちゃんすごっ!何そのヒーロースーツかっこいい!」
「大変よくお似合いですわ龍征さん。」
「帝ちゃん背も高いし、すらっとしてるから余計カッコイイ…ホストみたいだ。」
「けろっ、執事さんみたいね。」
ヒーロースーツに着替えた私を見て、女子達がそんな感想を述べている。
これ、実は私が頼んだものじゃない。自称デザイナー志望の義父が描いたスーツ案だ。
黒シャツと濃い茶色のストライプが入ったジャケットとズボン、それから耐熱性黒手袋と兎に角硬くしてくれと頼んで作ってもらった革靴。傍から見たらヒットマンか何かかと思うだろう。
「こっちのカバーみたいなのは?」
「それは翼竜達の足に取り付ける緩衝カバー。レスキュー中、救護者に爪が食い込むのを防ぐ為に頼んどいた。」
「へえー考えてんねー帝ちゃん。」
「一応私、レスキューヒーロー目指してるので。」
「そっか、ガナッシュ達は空を飛べるから、遭難者の捜索に便利だよね!」
お茶子ちゃんに呼ばれた翼竜達は嬉しそうにクルルと鳴いた。
先程の談義の結果、私の翼竜達にはそれぞれ「ガナッシュ」、「ガトー」、「ブラウニー」、「ザッハトルテ」とチョコレートにちなんだ名前を付けた。A組女子力全開である。チョコレートの参考は鳥顔の常闇君と、たらこ唇の印象的な砂糖君の2人から。二人共妙に詳しかったな…
本当は声を伝えるための無線通信用の首巻マイクなんかも欲しかったんだけど、スピーカー4つも揃えると馬鹿にならない値段なので断念。翼竜はどこに居ようと私の意思に従うけど、翼竜は喋れないからマイクとスピーカーでそれを補うつもりだった。
皆も各々のヒーロースーツに着替えて、グラウンド・βへ。くじ引きで二人一組に分けられて、戦闘訓練をするそうな。
「ルールは五階建てのビル内に置かれた核をヴィランチームとヒーローチームに別れて争ってもらう。
ヴィランチームは核を守護、ヒーローチームは核を奪取、という具合にね!」
ヒーロー側はヴィラン2人を捕縛するか核に触れたら勝ち、ヴィラン側は核を制限時間内に守りきるかヒーローを全員戦闘不能にすれば勝ち、わかりやすくて大変よろしい。
「じゃあクジを引いてもらうんだけど…クラスは21人いるから、何処か1チームはヴィラン側とヒーロー側両方やって貰うぞ!」
「うえー貧乏くじだー。」
「俺に殺らせろ俺にィ!」
なんと、二度も訓練しないといけないのか…めんどくさいな。外れますよーにっと…
「お、龍征少女と耳郎少女!それから青山少年の相棒の常闇少年が二役分引いたみたいだね、じゃあ頼む!」
なんてこったい、HAHAHAじゃねーよキン肉マン。
「知った顔が相棒で助かった…」
「経験積めるって事で良かったじゃん。
サポートするからさ、2回分頑張ろうか。」
「前向き過ぎて眩しいよ響香…」
というわけで、れっつ戦闘訓練だ。
私達の前に1回戦、個性把握テストでブツブツ言ってた緑髪の子、お茶子ちゃんVS私を起こしてくれた爆発頭、メガネ。
緑髪と爆発頭は何やら唯ならぬ遺恨がある様子、チームワークそっちのけでビルを破壊する大乱闘をして百ちゃんから酷評を頂いた。
つーか緑髪の個性、腕えらいことになってるがな、超パワーなのに反動すげえな。
んで
「へい、相棒。敵は尾白猿尾と轟焦凍って2人なんだけど、なんか知ってる事は?」
「尾白の方は見た目通り尻尾を使った近接戦闘が得意なのかな…でも注意すべきは轟の方かも、あいつ推薦入学者だし。」
要は能力分かんねーである。
そうこうしているうちに訓練開始のブザーが鳴った。
私たちの番。
建物は五階建て、窓があるから翼竜である程度の偵察は可能だ。相棒である響香の個性は音を感知できる。空と地面で同時に索敵する事で相手の位置は大体予測可能。
「ヴィラン側、足音から察するに1人は1番上の核の部屋に陣取ってて、もう1人が下に降りてきてる。」
「ブラウニーが確認した。上で守ってる道着姿の尻尾が尾白、降りてきてるモンスターボールみたいな髪色したのが轟かな。」
てことは轟は相当喧嘩に自信があるのか、なら…ん?ブラウニー?なんか氷が見え…
「…ッ!?響香、地面からプラグ離せ!」
「えっ…うわ!?」
きょとんとする響香を抱き上げて、無理やり耳のプラグを地面から外させた直後、急に部屋の温度が下がったと思ったら床に冷気が走って私の足下ごと凍り付いた。
「なななな何コレ!?
あと耳!キーンってなった!急に外すなよぉ…」
「ごめんごめん、でもそんな事言ってる場合じゃないなこれ。轟の奴、ビルごと凍らせたみたい。」
「び、ビルごと!?嘘…でしょ…?」
翼竜全員が確認してる、今の一瞬でビルが丸ごと氷漬けにされた。4階に居た轟の個性でだ。女相手に容赦が無い。
「ていうか帝、脚が…!」
「なぁにまだ大丈夫さ。計画変更、響香は外から直接核のある最上階に送るから、ザッハトルテ達と協力して核に触って。私は轟を足止めする。」
「えっちょっ…うわあ!?」
外に待機させたガトーが火炎を吐いて窓の氷を溶かし、そこから響香の肩を掴んだザッハトルテが飛び立った。
「無線でお互いの情報は随時交換、隙があったら積極的に核に飛び込んで!」
『りょ、了解!帝も気を付けて、相手は推薦入学者だよ!』
「あいあい、任しときな。」
響香が外に出たのを確認して、手袋に吐息を当てる。
人間状態でもある程度龍のブレスは出せる、吐き出したブレスもある程度操れるので、その熱を手に纏わせて脚を触れば、凍った箇所はあっという間に溶けて水になり私は自由になった。
氷…いや冷気を操る個性、しかもビルごと氷漬けにできるほど強力な出力。推薦組って凄いな。
高校上がって初戦闘の相手が推薦組とは中々…コレが高校デビュー…華の雄英生活…!
「Plus ultra、もっと先へって?」
気合を入れて手袋を締め直す。
さ、いってみよう!
◇とある赤白君side◇
「ヒーロー組が入ってきたら、開幕俺が4階から下を全部凍らせる。それで決着が付く。」
「え、マジで?そんな事できるのか…」
訓練が始まってすぐ、俺はパートナーの尾白にそう宣言した。
この大きさのビルなら全域を凍らせる事は容易だ、直ぐに決着を付ける。忌々しい左も使う気は全くない。全ては体育祭からだ。人の目に留まる雄英体育祭で、衆人環視の前で、俺は
「…っと、もう4階か。」
どうやら考え過ぎて階段を降りきったところでやっと我に返ったらしい。
床に手を当て、右の力を使う。
文字通り一瞬で、ビルは氷漬けになった。
「…ブザーが鳴らねえ。」
その後少し待ってもオールマイトからの通信もない。
相手が行動不能になれば訓練終了を告げるブザーが鳴る筈だ、それが鳴っていないという事は、ヒーローチームがまだ行動可能という事。
「尾白、いいか。」
『なんだ轟、トラブルか?』
「悪い。直ぐ終わると思ったが、まだヒーロー側は諦めてねえみたいだ。警戒しておいてくれ。」
『了解!』
通信を切り、更に3階まで降りる。
階段を降りきった所で、向かいの上り階段を上ってくる音が聞こえた。足音は1つ、ヒーロー組のどちらかだ。
耳郎響香と龍征帝、どちらも個性が不明だが…
足下から冷気を発生させ、上り階段の出口を氷の壁で塞ぐ。これで何らかのアクションを起こすはずだ。
「先ずは小手調べ…」
と呟いたその刹那、さっき作ったばかりの氷の壁が弾け飛んだ。強い力で思い切り殴られたのか派手に欠片を飛ばしながら、それにこれは…熱!
「いきなり塞ぐなんて酷いじゃないの。」
溶けた氷を払いながら乗り込んできたのはヒットマンのようなスーツ姿に身を包む龍征帝…ならもう1人は何処に…
『轟、外に龍征の連れてた翼竜が飛んでる。監視されてるぞ!
それに…(ガッシャーン)うわあああっ!?』
「おい尾白、どうした!?」
「え?ザッハトルテに出荷された?クレームは受け付けておりませーん。プランBだ、HAHAHAHA!!」
向こうの無線も大波乱のようだ、まさか…あの翼竜が最上階まで耳郎を連れて行って、直接窓から投げたのか!?
「無茶しやがる…」
「ビルごと氷漬けにしようとした轟よりはマシでしょ。」
一足飛びに近づいてきた龍征の拳が頬を掠め、慌てて距離を置いてから氷で拘束を試みる。が、龍征の手袋に触れた途端氷が溶けて蒸発した。
「熱を操る…炎の個性か!」
「さあ?どうだろなッ!」
あの野郎と同じ個性…!!
熱波が吹き荒れ、張った氷を溶かしながら迫る顔面狙いの回し蹴りを頭引いてすんでのところで回避する。
冷気を部屋中に這わせて、四方から氷柱で拘束…駄目か、手袋に触れた途端熱で溶かされ大量の水蒸気を巻き上げた。
「足下がお留守!」
「わざわざ口で言ってくれてありがとよ…!」
右脚が払われる寸前に冷気を発動させて、今度は龍征の脚を固定。これで脚は封じた!あとは全身凍らせて……
「終わりだッ…」
「いやあまだまだ。」
龍征の口元が仄暗く光る、口から吐き出された濃い赤色の炎が流れるように体を伝って凍らせた脚に纏わりついて、瞬時に解凍された。
そのまま脚は振り抜かれ、バランスを崩した俺はそのまま流れるような手つきであっという間に組み伏せられて、後ろ手に拘束される。
『ヴィランチーム轟焦凍、拘束!残り1名だ!』
無慈悲なオールマイトのアナウンスが鳴り響き、漸く自分が捕まったのだと自覚した。
「は〜い一丁上がり、次行ってみよう。」
「くっ…随分拘束するの手慣れてんな。」
「生憎と、荒事には慣れてるんで。
でも氷と炎だからねえ、相性が良かったなこりゃ。」
にぃっと笑う龍征の口の端から炎が漏れた。
脚を凍らせた時、吐いた炎と熱を纏わせる様に操作したのか?こいつ、尋常じゃねえ程個性の鍛錬を積んでやがる…
いや違う、個性の相性だけじゃない…龍征の身体能力を侮っていた俺の慢心だ。
アイツと同じ炎熱系の力、それだけで俺は迷っちまったんだ。
こんな怠慢じゃ親父を否定する事なんて到底…
「どうしたの轟、腹痛い?顔がえらい事になってるぞ。」
「…ッいや、なんでもねえ。我ながら呆気なかったと思ってな。」
「そんな事ない。
あんたも凄いじゃん、氷の個性。ビルごと氷漬けなんて無茶苦茶な出力してさ、びっくりするぞ全く。」
びっくり程度で済ませるか…なんで此奴が入試一位じゃないんだ?だったらもっと警戒してた。
4匹の翼竜に自身の身体能力も高い、それに肝も据わってる。相当
「もしかしてお前、入試の時手ぇ抜いてたのか?」
「手ぇ抜くとかまさかそんな。
本気で壊すと試験自体が台無しになりそうだったから、ほどほどにしただけだし。私は運営側に配慮するデキた女だから。
まあ、ちょっと押し付けがましい善意もあったけど…」
一番になんてなる必要はない、私は人助けのできるヒーローになりたいからね。と俺の背中に乗ったままおどけたようにへらへら笑う龍征。
「お前、結構な狸だな。」
「んまっ!乙女を狸とはなんて野郎だ。
お前はハバネロカクテルの刑に処してやるから今度バイト先に来いコノヤロー。」
「なんだよ、ハバネロカクテルって…」
つうか龍征バイトしてんのか…雄英ってバイト大丈夫だったか?
少しして、上でも決着が付いたらしい。もう1人のヒーロー、耳郎が核に触れたらしくヒーローチーム勝利のアナウンスが聞こえてきた。
…今窓の外を尾白が落ちていかなかったか?
なんか疑問だらけだな、今日は。
出席番号21番
龍征帝
身長178cm(成長期なので)
誕生日7月27日
個性:帝征龍
鉄をも砕く牙を持つ、空飛ぶ翼竜を4匹従えて使役できる!自身も巨龍に変身でき、吐き出すブレスは強弱調整可能。熱ければ熱いほど炎の色が濃く黒くなるぞ!バーニング!
人間の姿でも龍化時と同じ頑丈さで口から炎を吐けるし、炎を手や脚に纏わせ強化する!掌に回して火球として放つ事もでき、応用の効く個性だ!
ただし、人の姿で炎を使い過ぎると乾燥してささくれたり、口の中が切れたりする!乾燥肌には気を付けよう!
龍化にもデメリットがあるらしいがはたして…?
特技:料理、裁縫、基本的に手先が器用
趣味:テレビゲーム全般、ゲーセンにも通う、ガチャは悪い文明
好き:虹演出、確定演出
嫌い:クソアプデ、子供大人
家族構成
義父:守屋ジェームズ
身元保証人:印照才子
脚…そんなに速くない
身体…超頑丈
力…龍ぱわースゴイ
A組に対しては基本下の名前を呼び捨て、男子は苗字を呼び捨て。蛙吹梅雨だけは語呂が悪いので「梅雨ちゃん」と呼ぶ。
先生には基本的に敬語を使う。
中学生時代生徒会長として生徒の見本でなければいけなかった反動で、雄英制服はかなり着崩している。爆豪ほどとはいかないが、ネクタイは緩いしシャツも出したまま、一目でだらしないと分かる様な格好。
個性の関係でハンドクリームを常備している。
もっと戦闘シーン書き込んだ方がええか?作者クソザやからできへんけどな(謎の関西弁)