清正の家臣は有能な人物が多いですが、
本人が自分で仕事を処理している面が目立つので
影になっている節が多いです。
さて、今回はその加藤家臣団の中でも加藤三傑の内二傑の登場です
ある昼下がりのことだった。
私はいつものように市松―福島正則と道場で稽古をしていた。
今までの通算の成績でいうと私の542勝536敗40分けで勝っている。
因みに引き分けは両者の武器が破損したときか相討ちになったときだけだ。
この日もお互いの勝敗と意地をかけて1119回目の実戦稽古を行っていたが……
一人の小姓が来て
「清正様、御客人が貴女の部屋で御待ちで御座います。」
勝負を中断させてしまった。
嗚呼、これで41分けになってしまった。
私は捌け口の見つからない怒りを抱き自室に向かった。
(全く・・・誰・・・なの・・・)
私はそう思い、襖を開いたが中に居た二人を見て硬直した。
「久しぶりだな、夜叉。」
「元気だったかしら?お夜叉。」
それは、私が尾張国中村に居たときの友人の森本力士と飯田才八だった。
「力士・・・才八・・・」
「おっと、待った。俺達も元服して名が変わったんだ。」
力士が勿体ぶるような感じで言った。でも、
「私は飯田覚兵衛直景。力士は森本儀太夫一久よ。」
「あっ、おいコラ覚兵衛!何を言ってるんだよ!?」
力士改め一久が地団駄を踏んで悔しがっていたが
「私も・・・加藤・・・虎之助・・・清正・・・」
私は自分の調子を貫いた。
「あら、そうだったのね。なら、改めてよろしく清正♪」
直景が挨拶をする。その所作には一分の隙もなく中村に居た才八と変わらなくて安心をした。
一久は中村に居た時よりも感情が豊かになっている。元々豊かだったから分けてほしいくらいだ。
「それで・・・何の用・・・?」
私は二人に訊ねた。すると直景が
「清正、中村での約束を覚えてる?」
中村での約束。私が秀吉様に仕えて立身出世を目指すと誓い、この二人と賭けをしたときの事だ。
あのとき、三人で勝負をし、負けたやつは勝ったやつに仕えるというもので私が二人を負かした。
「覚えてる・・・」
「なら、話は早いだろ?」
いつの間にか機嫌が直ったのか一久がそう切り出してきた。
「・・・・・?」
私は今一掴めずに首を傾げた。
「ふふふ、私たち二人は貴女に仕えるために尾張から出てきたのよ♪」
「まぁ、そう言うことだ。嫌だとは言わせねぇからな?」
二人の申し出は嬉しい。
しかし、今の私は本当にこの二人の主君になれるだけの器を備えているか些か疑問を持った。
「ねぇ・・・直景、一久・・・」
「なにかしら?」 「どうした?」
「貴方たちは今の私に仕えても良いのかしら?」
すると、二人は目を見合わせ、笑いだした。
「アハハ、何をいってるのよ。貴女だから仕えようと思った。それ以外の理由はないのよ。」
「まったく・・・覚兵衛の言う通りだせ。」
私は思わず涙を流していた。
「ありがとう・・・」
そう、二人に告げた。二人は
「泣き虫な所は子どもの頃から変わらねぇな。」
「ふふ、泣き虫な主君に仕えるとなると骨が折れるけど楽しそうだわ♪」
と答え、
「それじゃあ、
「清正、
「「これから何卒お願いします。我が主。」」
と告げた。それに対して私は
「こんな・・・頼りない・・・主だけど・・・よろしく・・・♪」
と笑顔で告げた。
さて、お虎編はいかがでしたでしょうか。
相変わらず駄文になってしまいました。
申し訳ありません。
日頃から研鑽を重ねていますが中々上手いこと書くことができません。
そこについては申し訳ないですが温かな目で見守ってください。
さて、次回は人物紹介の後に新章に突入しますのでどうぞ御待ちください。
関ヶ原円舞 第2章「焔舞 羽柴家隆盛編」 Coming Slowly