皆様もお忘れになったかと思って不安になってる今日この頃……
正直……忘れほ欲しくない……それなら書かないといけない。
でも、書く時間がないというジレンマに悩まされています。
さて、それでは関ヶ原円舞。視点の変更が多い話の始まりです。
─佐吉side─
秀吉様に仕えて1ヶ月経った頃だろうか・・・
私は兵糧の点検のために倉に向かっていた。
そして・・・修練場の前を通りかかったとき。2つの声がした。
「へっ、やるな虎!」
「市は直情的・・・避けるの・・・造作もない。」
気になってこっそり覗いていた。そこには長身の男と男より少し女が居た。
「・・・誰?」
気付かれてしまった。
私は逃げるわけにもいかないので大人しく2人の前に姿を表した。
「私は秀吉様の小姓を務めている、石田佐吉というものだ。」
私が名乗ると2人は目を丸くしていた。
「何かおかしいことでもあったか?」
そんな態度に気がさわったからかつい語気が荒くなってしまった。
「いや、秀吉様が血縁以外の人を小姓に雇うなんて珍しいと思ってな。」
「そうなのか?」
思わず聞き返していた。すると、女の方が
「私も市松も・・・秀吉様の縁者・・・だから、小姓として居る」
「はあ・・・」
正直、どう返せば良いか分からなかった。虎と呼ばれた女はとても辛そうな顔をしていたからだ。
「おぉ、そうだ!お前も1つどうだ?」
市松と呼ばれた男が木槍を出して聞いてきた。
「・・・それも良いが、私はお主らの名を聞いていない。だから、そっちから頼めるか?」
「あっ、すまなかった。俺は福島市松!秀吉様の元で大将として働いて大名になる男だ!」
「私は・・・誰だっけ・・・?」
「あぁ、佐吉。こいつは加藤虎之助。こいつも俺と同じで秀吉様の元で大将として働いて大名になる奴だ。」
「なるほど……よろしく。福島、加藤。」
私はそう言って頭を下げたが……福島は苦笑いをしていた。
「佐吉……悪いが、俺は市松で頼む……」
「どうしてだ?」
「どうしても……福島と呼ばれるのは苦手でな……」
「なるほどな……珍しいことだ。」
「・・・なら、私も虎か・・・お虎で・・・」
「分かった、改めてこれからよろしく。市松、お虎。」
「さて、固っ苦しい挨拶も終わったから・・・やるぞ♪」
福島改め市松が笑顔で木槍を出してきたので私は笑って受け取った。
そして、告げる
「私は弱いから手加減してよ?」
うん……後日、回想してみるとこの福島市松ほど、直線的な人は居なかった。
そして、この時もその直情さは発揮された。
「手加減無用、最初から全力で逝くぜ!!」
「・・・絶対に字がおかしい・・・」
お虎のツッコミも虚しく市松は突撃してきて・・・私は気付くと空を舞っていた。
「なっ・・・!?」
市松の驚愕した声が聞こえる。
「やれば意外と出来るものだな。」
そう・・・私は木槍を棒にして空を舞っていた。
そこから……刀を上段で振るように木槍を奮った。
しかし、そこには市松の影はなく・・・
「危ねぇ、危ねぇ。負けそうになったぜ・・・」
頭の後ろに木槍が突き付けられていた。
・・・これが私、後の石田治部少輔三成と福島左衛門尉正則、加藤主計頭清正との初邂逅となったのだった。
この時から少し後、私は秀吉様の茶室に招かれていた。
「佐吉、市松たちとあったそうだな。」
秀吉様がそう口を開いた。
「はい。如何なさいましたか?」
「いや、お主から見て、あの2人はどう映った?」
「武一辺。されど人を惹き付ける力は未知数かと。」
「そうか。」
秀吉様は私の言葉を噛み締めるようにしていた。
「のう、佐吉。茶を点ててくれぬか?」
「承知仕りました。」
私はこの日も秀吉様に茶を点ててさしあげることとなった。
─side out─
さて、前編・中編(1)は佐吉の話です。そして、主人公の平馬は出てきませでした。
そして、また佐吉の運命に大きく関わる市松、虎之助の登場です。
一周目の話ではこの2人との最初の邂逅は最悪なものとなりましたが、二週目の話では上手くいったみたいです。
そして、次回の話。
「お主はこれから、石田三成と名乗れ!」
「筑前守殿、尼子再興の為にも力をお貸しくだされ!」
「ふん、お主のような細腕の空想論者が何のようだ。」
元服を迎えた佐吉。そして、降される毛利征伐の命。そして、もう一人の虎との邂逅。
そして、
「待たせたな、佐吉。某もこれから手伝うぞ!」
表れた男。
次回「茶と鹿と両川」(中編)
結局、中編も含めた三部構成となってしまいました(苦笑
佐吉の運命はあの2人との邂逅が違った形になったので狂ってしまいました。
だから、歴史も変わり、平馬の筋書き通りとなっていますが……平馬はそれを知りません。
だから、これから平馬、佐吉のとる道がどうなるかは分かりません。
それでも、私としては2人に幸せを掴んでもらいたいとこっそり考えてます。