纏められないだけです。
他の方のものを読んでいるとどうやったらこんなに上手く纏められるのだろうと日々研鑽を積み重ねています。
さて、一応頑張って書いてみた関ヶ原円舞第7話どうぞゆっくり見ていってください。
注:今回は吉継も三成も出演致しませんのでご了承下さい
─隆景side─
私は来る対織田戦線への策を講じた。
「輝元様、備前の宇喜多家をご存知でしょうか?」
「うむ、当主の直家は謀略で成り上がった者であったな……」
やはり、何度も裏切りをしているとの噂があって輝元はいい顔をしていない。
「はい、直家は謀略で成り上がった者ですが……織田家への防波堤に使えるかと思います。」
「ふむ……」
どうやら、輝元も考えているみたいだ。
「直家を味方につけて大丈夫か?」
輝元が言いたいのは元春兄者の事と直家の忠誠心のことだろう。
「大丈夫です。直家に播磨の切り取りを許せばこちらに付くでしょう。」
「分かった……備前宇喜多家に使者を出そう。」
輝元は納得していなかったがこの献策を呑んでくれた。
当主が決めた以上重臣は異論を唱えることは許されない。
口羽も福原も宍戸も不満気な顔をしていたが……異論を唱えなかった。
こうして我が毛利家は使者を送り播磨の切り取とひ引き換えに宇喜多直家を味方に付けることに成功したのであった。
─side out─
─秀吉side─
今、儂の前には二人の男が平伏している。
一人は……山中鹿之助幸盛。
この者は出雲、備中、因幡と戦場を転々としながら旧主尼子家を復興しようとしたが上手くいかなかったという悲しい過去を持った者だった。
そして、因幡を逐われたとき大きな後ろ楯と尼子家の血を引くものがいないと復興は叶わないと気付き信長公を頼ってきた。
そして、もう一人は……小寺官兵衛孝高。
播磨の豪族小寺家の重臣の子どもらしいが現在は父に代わり家を仕切っているそうだ。
今回は宇喜多直家が播磨に侵攻してきたことを受け、主家の小寺政職が織田家への帰属を決めたらしく自分の子どもの松寿丸を連れて信長公に拝謁したそうだ。
そして、儂が今、目を通している書は主君・織田信長からの物だった。
そこには、
「山中幸盛率いる尼子旧臣団を先鋒、小寺官兵衛を道案内役として播磨、及び宇喜多、毛利征伐を命じる。」
と書いてあった。何度も目を通し、その書面に一言一句の間違いも無いことを確認した後、ため息が1つ漏れた。
「上様も無茶を言いなさる……」
「はて……某には秀吉殿が為さる毛利征伐は無茶の様には見えませぬが?」
そう言ってきたのは官兵衛だった。
「どうして、そう言えるのだ?」
「ここに来る前、城内の武器庫、兵糧庫、道場などを覗かせて頂きましたが……物資、兵の練度などを見て判断するに……毛利征伐を前から予期していた様に感じられます。」
儂は・・・言葉を失い・・・そして、笑った。
「あっはっは!愉快愉快!初対面の者に我が心中を見抜かれていたとはな。」
「恐れ入りますが・・・これは偶然が重なった末の推理でございます故に。」
「そう謙遜せずとも良い。御主の事は宗易から聞いておったからの。」
そう言うと官兵衛は目を丸くしていた。
「宗匠が……ですか?」
「うむ。才気煥発では有るが周りとの和を図ることが苦手と申しおった。」
すると官兵衛は「宗匠も余計なことを……」と言いながら赤くなっていた。
続いて幸盛に目を移し、
「御主の望みは必ずや上様が叶えてくれるぞ。」
「恐悦至極に存じ上げます。」
ふむ……黙して多を語らず……か。
中々善き武士だ。
儂はそう思いながら、小姓達に告げた。
「全軍に通達せよ!今から半月後に中国征伐に向かう!各々準備を整えておけ!」
これが属にいう第一次織田家毛利征伐の始まりであった。
─side out─
さて、後半は何とか1話に納めることができました。
これで第1章は終わり、閑話を挟んだ後新章の始まりとなります。
第1章を最後まで読んで頂きありがとうございます。
それでは、次回は閑話をお楽しみください。
そして、第2章でまた逢えることを願いながら第1章の幕引きとさせて頂きます。
ありがとうございました