俺の親友は前世は男だったけど、今は幼女になった   作:ボルメテウスさん

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俺と彼女の会話に違いはあるのか?

私の名前はヴィクトーリヤ・イヴァーノヴナ・セレブリャコーフ、幼年学校卒業の伍長です。

 

この度、ライン戦線も落ち着いてきたので日記を書こうと思います。

 

可愛らしい容姿をしている彼女の名前はターニャ・フォン・デグレチャフ少尉、異例の若さで昇進した、白銀の勲章を持つわが軍の英雄です。

 

ライン戦線においての私の上司であり、戦線中においても、白銀の名に恥じない戦いを見せております。

 

その戦う姿を見て、私達の先頭に立って、戦っております。

 

だけど、ライン戦線の中で大きく変わった出来事が一つあります。

 

それは、アスクレピオス・スーさんです。

 

彼はそれは敵国出身でありながら、人々の命を救う為に医術を使って救っております。

 

その高い技術は、救護班の皆様から聞いた限りだと、本来ならばあり得ない程の技術を持っており、帝国でもおらず、まさに「神の医者」という異名に相応しい人物です。

 

なのですが、最近になってアスクさんが余り元気を見せない様子でした。

 

仕事などは特に問題ない様子でしたが、明らかに空元気な様子でした。

 

それとは別にデグレチャフ少尉は任務の時以外は良い事があったのか鼻歌を歌うぐらいに機嫌が良い様子でした。

 

そこから見える笑みは二人が亡くなった時に見せた笑顔とは違うようでした。

 

未だに戦線に慣れない事もありますが、今日も元気に過ごしたいと思います。

 

「ふぅ、これぐらいで良いかな」

 

私はそう言いながら、自分で書いた日記の内容を確認しながら、外へと出る。

 

生まれて初めて地獄だと思われたライン戦線にも慣れてきたこともあり、周りの風景を見ていると、珍しく仕事はないのか、アスクさんはあくびをしながら歩いていました。

 

「アスクさん!!」

 

「んっ、あぁヴィーシャさんか。

こんな所で会うとはな」

 

「はい、アスクさんは、今はどこに?」

 

「今日は酷い怪我をした奴らはいないからな。

軽い診断をした後にもう寝るつもりだ。

まぁ軽いと言っても、普通ならばやばい怪我ばかりだながな」

 

そう言った、アスクさんの表情の目の下に見えた隈は少し取れているようだった。

 

「それにしても最初に見た時よりも隈が取れていて、安心しました。

なんだか疲れていて、いつ倒れるか心配していたんですよ」

 

「あっあぁ、そうだな。

ターニャにしつこく寝るように言われていたからな」

 

「なるほど」

 

やはり少尉は凄い方だ。

 

アスクさんの状態をすぐに理解して、ここまで手厚くもてなすとは。

 

「あっあぁ、それと聞きたいが、この国での結婚とはどのような感じなんだ」

 

「えっアスクさん、もしかして結婚するんですか!」

 

それを聞くと大きく驚きしかありません。

 

「もしかして、国に残っている方でしたか?」

 

「いや、国に親しい女性はいない。

ただ、どうもなぁ、ターニャに」

 

「少尉にですか、うぅん、どうでしょうか」

 

結婚については、私はあまり興味はなかったので正確な事は言えなかったので悩みますが、少尉の年齢では結婚はできなかったと思いますが

 

「いや、そうか、すまないな」

 

「いいえ、でもなんでですか?」

 

「まったく見覚えないのだが、朝、目を覚ますと、なぜかターニャが一緒に寝ていたんだ」

 

「えっそれは、本当ですか!!」

 

内容自体は驚きですが、アスクさんがこうして話してくれるとは思いませんでした。

 

他の男の方だったら、まぁ最低だと思いますが、アスクさんの場合だと、それに当て嵌まらないんですよね。

 

ですが、隣で一緒に寝ている少尉ですか、なんだか可愛らしく感じますね。

 

「だって、アスクさんと少尉、結構仲が良いのですから。

まるで兄妹のように」

 

「なんだか、よく分からない事に当て嵌められたような気がするが、まぁ良いか」

 

何やら呆れている様子のアスクさんですが

 

「とりあえず、そういう事もあって、俺は一応は責任を負わなければならないと思うんだ」

 

別にそこまで悩む必要はないと思いますが。

 

話を聞いている限りだと、アスクさんとただ少尉と添い寝をしただけだと思いますが。

 

だけど、アスクさんがここまで思い悩んでいるという事は、もしかして少尉は

 

「大丈夫ですよ、アスクさん。

きっと、少尉は寂しかったんだと、思います」

 

「寂しい?」

 

そう言われて、少し思い悩んだ様子で目を瞑る。

 

きっと、一緒に寝れば、ずっとアスクさんがいてくれると思ったんでしょう。

 

やはり、見た目通り可愛らしい所もあったんですね。

 

「確かにあいつは昔から人との付き合いは薄く、俺以外はあまり話さなかったな」

 

「だからですよ、きっと少尉はアスクさんと離れたくないから、一緒に寝たんだと思いますよ!!」

 

話に聞くと、少尉は孤児、アスクさんの事を本当のお兄さんのように思えて甘えたんでしょう。

 

「・・・そうだな、確かに君の言う通りかもしれないな」

 

「はい、だから少尉となるべく一緒にいてください!!」

 

少尉なりにアスクさんと離れない方法として、結婚をしようと言い出したんですね。

 

「アスクさん、少尉をお願いします」

 

「あぁ任せろ、責任を取らないといけないからな」

 

「アスクさんたら、そこまで深く考えなくても大丈夫ですよ」

 

「そっそうなのか。

この時代ならではなのか」

 

未だに戸惑っているアスクさんですが、それでも少尉の為に一生懸命頑張っているのですから。

 

(それにしても、この時代は性行為に関してはどうなんだ?

まさか、メアリーもそうなのか、なんだか、色々と恐ろしくなってきたな)


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