渡界者が行く(ちょっと再開)   作:完全怠惰宣言

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少々下品な表現が入りますがご容赦ください。


Luffy of ORIGINS-TwoDays

「船長さん、今オレの聞き違いじゃなければ”リヒター”と言わなかったか」

 

今まで事の成り行きを笑顔で見ていたロビオが急に声をかけた。

その様は、まるで何かを恐れているようにも感じられた。

そして、ゾロもまた起き上がり、ルフィの次の言葉を聞き逃さないようにしていた。

 

「おう、オレが初めての航海でオレの理想の”海賊団”の姿を見せてもらったんだ。

 そん時に”コレ”も貰ったんだ」

 

誇らしげにほほ笑むルフィは左耳につけられたイヤーカフを撫でている。

 

ルフィ、お前”天下五刀剣”と二人も顔馴染みだったのか

 

ゾロにしては珍しく鬼気迫る勢いでルフィに詰め寄っている。

 

「テンカゴトウケン?なんだそれ?」

 

そんなルフィの言葉にチョッパー以外のクルーはコントのようにその場で転んでしまった。

 

 

 

海賊船「サウザンド・シンフォニー号」

アーベン海賊団の本船であり、今は亡きゴールド・ロジャーが乗船した“オーロ・ジャクソン号”の兄弟船と噂される世界に誇る船である。

ルフィはマキノと共に船長室に案内されていた。

 

「まぁ~あれだ、ガープさんにも困ったもんだな」

 

そう言って豪華なソファーに寝っ転がる長身の男性。

 

「クザン、お前がなんでいるんだ。ガープさん捕縛したら連行するはずだったろ」

 

そう呟いているのは、木製の執務机で航海予定を確認しているリヒター。

気が付くとマキノが嬉しそうに手伝いをしている。

 

「オレはあれだよ、未来明るい若者が海賊に憧れないようにだな「”G・T”に付いて行きたいならそう言え」

 

そうリヒターに言われたクザンは子供のように目を輝かせた。

 

「なんだよ、やっぱり行くんじゃねえか」

「元々そうだったんだよ、ガープ中将の思惑が外れる形になるけどな」

「あらあら、ステラさん元気にしているかしら」

 

大人3人組の話についていけず飽きてきたルフィは部屋を眺めようと後ろを向いた。

 

「・・・・・なんだよルフィ、コッチ見んな」

 

そこにはなぜか椅子にグルグル巻きにロープで縛られた義兄エースと。

 

「本っっ当にこいつ等ときたら心配ばかりかけやがって」

「あなた、”良いお母さん”してるわよ」

「本当よ、憧れちゃうな」

「んんんんんん、(シュバ)馬鹿野郎泣いてなんかねえぞ」

 

なぜか育児談議に花が咲いている鎌足とオルビアとダダンがいた。

 

「それにしてもよ、ガープさんの孫たちは解る。

 お前の現地妻のマキノちゃんも解りたくないけど解る」

 

そう言って目頭を押さえるクザン。

そう、マキノはいつの頃からかリヒターの押しかけ愛人状態を維持し続けている猛者なのである。

彼女がアーベン海賊団の女性クルーから一目置かれている要因でもある。

 

「さっきから保護者談義しているあの丸っこい女性は誰だ」

 

そう、何故かガープに脅されルフィたちの保護者扱いで海賊船に乗せられているダダンに違和感を覚えてしまうクザン。

 

「何でもガープさんの昔からの知り合いだそうで、お孫さんたちの保護者として乗船させるように頼まれまして」

「お、ロシナンテじゃないの。元気そうで何よりだ、センゴクさんへの良い土産話になったな」

「拾っていただいた恩も返さず、勝手に消えた馬鹿者ですよ」

 

事の理由を述べたのは人数分のお茶を淹れていたロシナンテだった。

とある理由から海軍すら頼れなかった彼はリヒターに繋ぎを着けてアーベン海賊団に“とある子供”と一緒に逃げ込んだのであった。

 

「ま、兎に角だ。今回の目的地に着くまでエース君とルフィ君はウチの見習いとして強いて良いとガープさんから許可が出てますから、早速“体育室”に放り込んでおきましょう。今日は都合良く鎌足が先生だから死ぬことはないでしょうし」

 

リヒターが一様の方針を決めると各担当へと連絡をつけるべく卓上におかれた電伝虫にてを伸ばした。

 

「鎌足、悪いんだけどルフィ君迎えに来てくれない、エース君はちょっと用事があるからオレが後で連れてくから」

 

《はいは~い、調度ローがぶっ倒れたところだからすぐ行くわね》

 

鎌足の明るい声が船長室に響くが、ものすごく不穏な言葉が混じっていた。

ルフィはあの時、一緒におやつを食べた少年を頭に浮かべながら、自分はとんでもないところにつれてこられたのではないかと考えていた。

 

 

「ロー、生きてるか?」

 

体育室と達筆な筆字が書かれた調練室ではロシナンテが心配そうにローに声をかけていた。

 

「コ、コラさん、あの“鎌女”相変わらず手加減が上手すぎる」

 

体を動かすことは出来そうにないが、喋れるレベルまで回復したローは何とか絞り出した声で答えた。

調練室には老若男女様々な人種が死んだように眠っていた。

自己紹介した女の子“ペローナ”は口から魂が逃げ出そうとしているほどだった。

 

「あらヤダ、みんな虚弱」

「「「「「「いやいや、鎌足の姐さん基準で決めないでくださいよ」」」」」」

 

ルフィの手を取り入口に立つ鎌足は汗一つかくこと無く爽やかに毒を吐いていた。

 

「あら、でも船長ったら昨晩は“あたし”に“マキノ”に“オルビア”3人相手にして朝普通にあたしたちよりも先に起きてきたわよ?」

 

「「「「「「船長、良く無事でしたね」」」」」」

 

叩きのめされたはずなのに、コントをこなす船員たちを尻目に、鎌足の発言の真意を読み取ってしまった子供たちは色々な意味で顔を真っ赤にしていた。

一方でロシナンテとクザンは戦慄で顔を歪めていた。

 

「(船長、だから朝あんなに顔色悪かったんすね)」

「(リヒターの野郎、やっぱ化物だわ)」

「(リヒターってスゲー強いんだな)」

 

ルフィ一人だけ的はずれなことを考えていた。




キャラクターシート

本条 鎌足(ほんじょう かまたり)
異名:大鎌(おおかま) 所属:アーベン海賊団 立場:航海士長 懸賞金:9,650万ベリー
外見モデル:“大鎌”の鎌足(出典:るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-完全版裏表紙)
好きなもの:お釜で炊いたご飯 得意料理:炊き込みご飯


備考
リヒターヒロイン。
ワノ国のサムライであり、細身の体躯からは想像を絶する怪力の持ち主(巨人族と対等)。
元々は性同一性障害に苦しんでいたがリヒターと出会った酒場で偶然出会えた顔のデカイオカマによって女性の体を手に入れた。
良くも悪くもオカン気質。
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