オーバーロード 一足早い最強御方異世界転生 作:シオンカシン
大人気だったDMMORPGユグドラシル
12年間愛されてきたゲームも、サービス最終日が近づいてきた。
“やっとか”という意見もあれば、“終わらないでくれ!”という意見もある。“まだ遊び足りない!”という意見もあれば、“もう潮時だな”という意見もあるだろう。
ここは[ナザリック地下大墳墓]
ユグドラシル十大ギルドの一つ
ギルド[アインズ・ウール・ゴウン]
ユグドラシルで有名なDQNギルドの本拠地である。
難攻不落で知られるナザリック[第9階層ロイヤルスイート]その円卓に居るこの見た目が恐ろしい骸骨魔王は、「終わらないでくれ!」と切に願っているプレイヤーの一人だろう。
骸骨魔王の名前は『モモンガ』
ナザリック地下大墳墓 至高の41人のまとめ役
つまりギルド長である。
晴れてナザリックの仲間入りを果たす為には、加入条件を満たさなければならない。その条件とは、
“異業種である事”
“社会人である事”
つまり全員生活が掛かっているのだ。
彼は、長年愛したユグドラシルが終わる前に、家庭の為だったり、夢を叶える為だったり、逆に叶えた為に、足が遠のいていたギルドメンバー達に対して、こんなメッセージを送った。
「最終日にもう一度集まって、ユグドラシル最後の時を一緒に迎えませんか?円卓で待っています」と
そして彼はメッセージの最後に、ダシに使うことを許してくださいと思いながら、この一文を加えた。
「最終日はフィロさん命日ですしね」
そしてナザリックは、運命のユグドラシル最終日を迎えた。
最終日、モモンガは円卓ついて、ユグドラシルの思い出に浸っていた。
ナザリックを初見で落とした事、ボス相手に一喜一憂した事、素材集めで何を優先するかメンバー同士で口論した事、1500人ものプレイヤーとのナザリック攻防戦など、名場面を撮った写真、映像のスクロールは数え切れない。
そしてメッセージを見てやって来てくれたギルドメンバー達。メンバー同士の漫才とも言えるいつものやり取りは、最盛期のナザリックをモモンガに思い出してくれた。
「ウルベルトさん、何度言わせるんですか。悪が栄えた試しが無いように、悪による征服なんて出来ないんですよ」
「わかってないですねたっちさん、それを実行する事にロマンがあるんじゃないですか。それが分からないとは、あなたは本当につまらない人ですね」
「まあまあ、たっちさんもウルベルトさんもその辺で。モモンガさん、あそこに行くんでしたらそろそろ時間ですよ」
「ありがとうございます、タブラさん。皆さんちょっといいですか?」
自分達が居ない間も、ナザリックを守ってきたギルマス、モモンガの一言に、癖のあるメンバー達もじっと静かに見守る。
「今日は私の呼び掛けに応じてくださって、ありがとうございます!サービス終了時刻まで、あと一時間半ぐらいになったので、皆さんで[刃の間]に行きたいと思います。そしてその足で玉座の間に行って、そこで最後を迎えたいと思いますが、NPC達と迎えたい人は今の内に玉座に待機させておいてください!」
即座に「了解ギルマス」や「それじゃシャルティア連れて来るか〜」等の声が聞こえてくる。
刃の間で眠るある人物に、最後のお別れをした一同は、その足で玉座の間へと向かった。
ナザリック地下大墳墓第10階層[玉座の間]
攻め込まれた場合、魔王の様に堂々と迎えよう、というコンセプトで作り上げた場所である。荘厳・絢爛・威風堂々たるその場所は、まさに最後を迎えるに相応しい場所と言える。
メンバー達の最高傑作と言えるそんな場所で、メンバー達は思い思いの過ごし方をしていた。そんな中タブラ・スマラグディナは、自身が創造した『守護者統括 アルベド』の設定の最後を変えようとしていた。
「あ、そうだ。アルベドの設定ちょっと変えちゃうか」
「え、なんで変えちゃうんですか?最後なんですし、別にいいんじゃないですか…」
「⁉︎」
「ちなみにビッチである⁉︎」
「ギャップ萌えですか…」
「深夜テンションだったんですよ…だから変えようかなと。いくらギャップ萌えがいいからと言って“ちなみにビッチである”というのはどうかと思いまして」
「なるほど…まあタブラさんがいいと言うなら止めませんよ」
「ありがとうギルマス。んじゃ最後の設定何にしようかな?」
「おふざけで“モモンガを愛している”とか?」
「おい愚弟、はしゃぎ過ぎだ。ごめんね、モモンガお兄ちゃん」
「別にいいですよ茶釜さん。そうですね、アルベドはサキュバスなんですよね…”ギルメンを愛している”とかどうでしょうか?」
「「それだー!」」
「モモンガさん、それ採用」
「あ、ありがとうございます」
そこでモモンガはもうすぐ時間だということに気がついた。そして仲間達とNPC達に対して最後の言葉を述べた。
「皆さん、最後に集まっていただきありがとうございます。とっても楽しいひと時でした。ここまで来れたのはみなさんのおかげです。またユグドラシルⅡとかがあれば、出来れば是非皆さんとやりたいなぁと思います」
モモンガの一言にメンバーからも、口々に感謝の言葉が出る。皆ナザリックの維持に奮闘していたモモンガを、労うものだった。
そしてモモンガは最後の決め台詞を言う…
「アインズ・ウール・ゴウンに栄光あれ!」
「「アインズ・ウール・ゴウンに栄光あれ!」」
そして時刻は過ぎた。
23:59:59
00:00:00
「「アインズ・ウール・ゴウンに栄光あれ!」」
「「…………はい?」」
正直なところ、ここからどう行こうか、ちょっと悩んでます。
大人しくナザリック転移して、カルネ村に行って貰うか、それともフィロさんの転生から行くか。
まあでも2手目でここに来た以上、行って貰う方が良さげだと思ってます。
設定集、詳しい改正ポイントは少し書いたら書く予定です。
では次回予告に行きます。
予告
異世界転移したとおぼしきナザリック
僕達をまとめ上げ御方は出撃する
そこで待っていたのは希望か絶望か
襲われる村
そこで衝撃の事実を知る
次回「未知との遭遇そして正義降臨」
果たして正義降臨なるか
(って感じでいいですか、フィロさん?)
(カット!OKだよたっちさん)