ポケットモンスター B&W another 〜隻腕の幻影 ゾロアーク〜   作:Mr.bot-8M6N

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・前語り 一部変更しました。

・文章全体の誤字脱字、微細な描写の修正がはいりました。


あの日々に得た物失った物ーLOST    ー
1ー1 あの向こうに……①ーCONTACTー


1

 

 

 それは昔のお話。大体、5年とか6年とかそのくらい前のお話です。

 

 それは、私の前に突然現れました。

 

 私が生まれ育ったカノコタウンの近くに現れた見たこともないポケモン。

 

 黒と灰の体毛に覆われ、赤の大きなタテガミ と 隈取のような目元の模様 によって カブキを連想させる狐 といった出で立ち。

 

 そして、他の追随を許さない強さを携え 他を圧倒する()の姿に当時8歳だった私は心を奪われたのだと思います。

 

 私は()と出会い、語らい、遊び、楽しい時間を過ごしました。

 

 ()と私がお互いにどうしようもない傷跡を残すその日まで……。()が姿を消すその日まで……。

 

 

 ()の個体名称は「ゾロアーク」。私が住むイッシュ地方ではほとんど姿が見られない珍しいポケモン。

 

 姿を変え、相手を騙す ばけぎつねポケモン 。

 

 私がポケモントレーナーを目指すきっかけとなったポケモン。

 

 そんなゾロアークと私ーートウコの、

 

 ーーとても大切な、思い出したくもない、温かで、寒い、そんな出会いと別れの思い出。

 

 そんな話をしようと思います。

 

 

ーー((( ○ )))ーー

 

 

 私の生まれ故郷であるカノコタウンと付近の村カラカサタウンの間を通るイッシュ地方1番道路。両脇を深い森挟まれ、海に通じる17番水道が流れる一本道。

 その日、当時8歳だった私はそこに一人で足を運んでいました。一人では決して行ってはいけないと色んな人から注意されていたというのに。

 理由はもう5年以上前の話なので覚えていません。何か嫌な事があって逃げ出した先がそこだったのか、ただの怖い物見たさだったのか……。それでも、私の家族が「村の外は野生のポケモンがいるから危険だ」と言っていた事と、当時の私がその注意を軽く見ていたことだけは覚えています。

 

 「百聞は一見にしかず」とはよく言ったもの。色んな知人から口を酸っぱくして言っていた言葉を身をもって体験しました。

 三匹のミネズミに襲われた私は当然にげました。道路から外れ森の奥へ奥へと。

 走って、走って、走り続けて……疲れ果て、「もう駄目だ」と諦めかけたその時ーー。

 

 私は()と初めて出会ったのです。

 

 

ーー((( ○ )))ーー

 

 

「あぅッ」

 

 森の中で子供が倒れる音がした。木の根に足を取られたのだ。突然の事に受け身も取れなかったのだろう。倒れる音と一緒に土を削る音がする。

 

「……う、うぅ」

 

 手のひらや膝、肘。身体の節々の出血の痛みに堪えながら、その子供は何とか立ち上がろうとしている。その子供は栗色の髪の毛を後ろで束ねたポニーテールが特徴的な齢10歳にも満たない少女だった。

 

「ーー……ハァッ……はぁっはぁっ」

 

 バクバクと早鐘を打つ心臓の悲鳴がうるさい。

 全力で……命懸けで森の中を走ったというのに、背後からガサガサという生い茂った草同士で擦れる音がする。その音が、少女を恐怖に駆り立て心臓の音を更に跳ね上げる。

 

「に、逃げないと……速く……」

 

 近くの木の幹に手を伸ばし、それを支えに立ち上がろうとする。

 

 しかしーー、

 

「………あれ?」

 

 立ち上がりかけた膝は急に崩れ、その足がストンと地面に落ちた。立ち上がれない。

 

「な、なんで!?……どうして!?」

 

 それだけでは無い。足に遅れて腕までも力が入らなくなり小さな痙攣を起こしている。

 

 それは、森の中を息さえ忘れて全力疾走した代償。血中の酸素が極端に少なくなり、筋肉を動かすエネルギーが枯渇しているのだ。

 

 もう座っている事すら出来なくなりバタリと倒れる。声を出すことすら億劫で、荒い息を整えようとするだけで精一杯だ。

 

 ガサリという音がやけに明確に聞こえた。同時に背後に3つ分の気配を感じ取る。確認しなくとも分かる。きっとさっきまで少女を追い回していた野生のポケモンだろう。

 

 ーー……あぁ、死んじゃうのかな、私。

 

 身体は未だに痙攣から回復する兆しは無い。背後から『ヂヂッ……』というネズミのような鳴き声が聞こえる。状況は言うまでもなく絶望的だ。

 

 ーー……ごめんなさい、お父さんお母さん。

 

 三つの気配の内 一つが少女に飛びかかる。

 動けない少女は目を(つぶ)り歯をくいしばる事で、来るであろう衝撃を待つ。

 

『……ヂョオッ!?』

 

 ーー瞬間、背後で小さなポケモンの悲鳴が、何か鈍い音と共に少女の耳に届く。

 

 そして、少し遅れて 地面を削るような着地音 が前方から聞こえる。

 

「………え?」

 

 堪えるように瞑っていた目蓋を開き前方の音の主を捉える。

 

 

 そこにいたのは、今まで彼女の人生において一度も見た事がない種類のポケモンだった。

 黒と灰の体毛に覆われた 大柄でありながら細身の躯体。鋭く伸びた爪は血を吸ったかのうように赤い。頭部から背中に伸びた鮮やかな紅のタテガミはそのポケモンを覆う程に大きく、地面に擦れそうな程に長い。

 

『………チッ』

 

 少女も少女を襲ったポケモンも周りに生い茂る草木にも、そして自身にさえ……何もかもが忌々しいと言わんばかりの舌打ちを打ちながら、そのポケモンは悠然と少女の視界の中に立っていた。

 

ーto be continuedー




という訳で始めました。

懐かしいですねー。ポケモンbw……。
なんで今更ポケモンbw?トウコちゃんがポケモンシリーズ女主人公で一番可愛いからに決まっておろうがぁ!!w(異論は認めますとも)某同人作家によるポケモンbw同人のトウコちゃんが可愛くて辛い……wあと、ゾロアーク君も見た目がイケメン過ぎて辛いw

ソードアート・オンラインの方?すまぬ……。見切り発車過ぎてピタリと行き詰まった……。あと「なろう」の方で完全オリジナルの作品に手を出そうと何とか頑張ってるので更新はいつになる事やら……。

取り敢えず、今後の予定として、

・4/20 18:00に「1ー2 彼女と彼の原点②」
・4/21 18:00に「1ー3 彼女と彼の原点③」

更新予定です。よろしくお願いします。
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