ポケットモンスター B&W another 〜隻腕の幻影 ゾロアーク〜 作:Mr.bot-8M6N
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ゾロアークはその違和感を敏感に感じ取った。
ーー風の流れがおかしい?
しかし、それを感じ取った瞬間には全てが手遅れだった。突然、ゾロアークの周囲を砂の暴風が吹き荒れる。
「 すなじごく だ。………ついでに、この辺り一帯に くものす も張り巡らせた。悪いが今回は逃がさねぇからな……」
ゾロアークは声のする方を見る。そこに居たのは男。どこか淡々と語るその声をゾロアークは過去に聞いた事があった。
「散々逃げ回りやがって……。おかげでスポンサー様はカンカン。俺たちも大損だ……が、まぁ、それを置いといて……久しぶりだなぁ『赤髪』。三ヶ月前に迷いの森でやり合って以来か?」
確か、いつも背後にキルリアという人間の少女に似たポケモンを連れているのに、それを一切使わないおかしな男。実際、今日も連れている。更に三人ーー時代錯誤なチェインメイル風の衣装に身を包む連中も背後に控えている。
『……………ッ!?』
いや、それだけではなかった。
「…………………うっ」
もう一人……ゾロアークがよく知っている少女が意識の無い状態でぐったりとチェインメイルの男の一人に抱えられている。
「ん?……あぁ、コイツか?名前は知らねぇがお前の居場所を教えて貰ったんだ」
『……………………』
ゾロアークは男ーーロブを睨み付ける。それに肩を竦めてロブは訂正する。
「……ははは、嘘だよウソ。そんなに睨みなさんな。本当は近くの村から出て行くのを偶然見かけてな。外は何かと物騒だから止めようと後を追ったんだよ」
本当かどうかは分からないし、今この状況では栓の無い話だ。
「……んで、追って行ったらお前さんに出くわしたって訳だ。………ハハハ、おいおいお前さん、まさかこのガキに絆されてるって言わねぇよな?あ、いや……俺たちの追跡をかわし続けたお前さんがこんなにアッサリと捕捉できちまったんだ……もしかしてマジか?」
ゾロアークは何も言わない。唸り声一つ上げる事なく敵を視界に捉え続けている。
「おいおいマジかよ!……コイツはとんだ傑作だ!!一匹狼も人肌が恋しいってか?」
ロブは一頻り笑った後、「あーああ……」とため息を吐く。
「相手が無反応だと、笑っても面白味に欠けるな……。始めよう、ここでお前を仕留める」
灰色ポンチョが赤いボールを投げる。モンスターボールだ。
そして、モンスターボールの『ポンッ』という子気味の良い音と光の中から一体のポケモンが現れる。
『ーーAAAaaaaaSuuuuuu!!』
ゾロアークの身の丈を超える紺色の四足歩行の岩石ーーギガイアス。
その巨体が出現した瞬間、辺りで吹き荒れる すなじごく が すなあらし との相乗効果で勢いを増す。
ギガイアスの咆哮が周囲をビリビリと震わせた。
ーー((( ○ )))ーー
「初撃はもらう。ギガイアスーー ロックブラスト だ」
ーーいわタイプ・物理攻撃技『ロックブラスト』
ロブの命令にギガイアスは答え、複数の岩石が砲弾のようにゾロアークに殺到する。
ロックブラストが直撃するーーその瞬間、ゾロアークは後方へと軽く跳ぶ。そして、ゾロアークの前方で岩の砲弾が地面に炸裂し、昨日までの雨を物ともせず、爆風で土煙が舞う。
その土煙がギガイアスとロブの視界からゾロアークを見失わせる。
「チッ……ギガイアス、 じしーーッッ!?」
姿が見えないのなら、狙う必要の無い全体攻撃。それは正解の行動だ。しかし、それをゾロアークは許さない。
『……………』
ーーエスパータイプ・変化技『こうそくいどう』
自身の技で急激に引き上げられた速度でゾロアークは前へと踏み込む。辺りを舞う土煙を掻き分け、ゾロアークは現れたーーギガイアスの目の前に。
「ギガイアスッ!! てっぺーー」
ロブは、咄嗟に範囲攻撃の『じしん』から防御技である『てっぺき』へと命令を変えようとするがーーそれよりも先に
『……………シィッ!』
ーーかくとうタイプ・物理攻撃技『ローキック』
ゾロアークの鋭い回し蹴りがギガイアスを薙ぐ。ギガイアスの胴が砕かれ、大きな裂け目が走る。もはや、それを足蹴と呼ぶにはふさわしくない……まさに斬撃の如き一撃だった。
「………オイオイ、マジかよ……あれ、ただのローキックだよな?相性の良い悪いのレベルじゃ無ぇゾあれ。というかどこら辺が『ロー』なんだよ。普通に『ミドル』じゃねぇか……」
だがーーとロブは嗤う。
ギガイアスから一歩二歩と距離を置き、「次」を警戒し始めたゾロアークは気付く。
『………Ga……gi…Ga』
「…………!」
瀕死の一撃を受けてなお、ギガイアスが生存している事に。
ーーギガイアスが保有する特性『がんじょう』。それはHP最大値から瀕死に陥る攻撃を受けた時に発動する特性。瀕死の一撃を食らっても必ず首の皮一枚で生き残る、絶対生存の特性。
そして、ロブは無慈悲にその命令を下す。
「ギガイアス!ーー だいばくはつ だッ!!」
『……Gi…gi……GigiGaaaaaaAAAAAAAAーーッ!!』
ーーノーマルタイプ・物理攻撃技『だいばくはつ』
『ツッーー!?』
自身の命を引き換えにしたダイナマイトじみた爆音と衝撃がゾロアークを巻き込んで炸裂した。
ーー((( ○ )))ーー
爆風が止み、更に膨れ上がった土煙が止んだ中にはーー
『………………』
ーーゾロアークがいた。
「………『赤髪』、お前……本当にポケモンかよ?至近距離で食らってピンピンしているとか……バケモノか何じゃねぇよな?」
否だ。ゾロアークは食らったのでは無い。咄嗟に『とんぼがえり』で爆発寸前のギガイアスの顔面を蹴って後方に逃げたのだ。
「まぁ、それでも無傷って事は無さそうだが」
ポケモンの捨て身の一撃ーーアレは相当に危険だ。少なくとも直撃したらゾロアークとてタダでは済まない。ポケモン一匹を使い潰すような手段をそう何度も取るとは思えないが、警戒は必要だと自身の頭に覚え留める。
「ポケモン一匹を使い潰したにしては大した見返りは無かったが………問題無い。そもそもオレはこの『役立たず』以外の五体 全部を使って仕留めるつもりだったんでな」
ロブはモンスターボールを3つ一気に投げる。
そこから現れたのはーー、
ーー体長80cmもある巨大な黄色の蜘蛛『デンチュラ』
ーー道着を着た赤い肌で大柄の格闘家『ナゲキ』
ーー道着を着た青い肌で細身の格闘家『ダゲキ』
「さぁ、総力戦といこうか。覚悟は良いよな、赤髪ィ」
ゾロアークは自身が負ったダメージを確認する。
ーー問題無い。先程の爆発で多少ダメージを負ったが、骨折のような……今後の戦闘に支障の出るような大きな傷は無い。
『…………チッ』
このような状況に陥ってしまった。そして、このような状況に巻き込んでしまった。その自身の不甲斐なさに苛立ちを乗せ、ゾロアークは立ち上がった。
ーto be continuedー
思ったより短くなってしまったかな?まぁ、しゃーない。このまま行くべさ!
つかさ、ゾロアークをチート化させるとかバクらせるとか散々言ってきたけど、ポケモン6体連れたトレーナーを相手にするのにそのくらいのハンデが無いと辛い所の話じゃなくね?と書いてて思いました。
さて、ここからはvsダゲキ&ナゲキ!数の不利と
実際のゲームじゃあ圧倒的レベル差がないと勝てない状況ですが、これはネット
登場キャラクター
・ゾロアーク……現在Lv.55/特性『イリュージョン』/現在確認済みの技……①とんぼがえり②にらみつける③にほんばれ④つめをとぐ⑤ローキック、etc......
・ロブ……2ー3で登場した30代半ばの怪しげな男。ポケモン関連を主体に仕事を受ける請負人。「プラー!でズマー!」な人ではねーです。戦闘面では躊躇なく手持ちのポケモンを使い潰し、結果を得ようとする。あらゆるポケモンを道具のように扱うが、キルリアにだけは違った対応をする(決してそれが良い意味を持つとは限らない)
このキャラには明確なモデルが存在しているが、ほとんど再現出来ていない。ハンサムジャック……お前は、愛すべきラスボスであった……。
現在判明している手持ちポケモン
①キルリア……Lv.23
・??? ・??? ・??? ・???
②ギガイアス……Lv.30
・てっぺき ・だいばくはつ ・じしん ・ロックブラスト
③デンチュラ……Lv.36
・くものす ・でんじは ・???・???
④ナゲキ……Lv.35
・??? ・??? ・??? ・???
⑤ダゲキ……Lv.35
・??? ・??? ・??? ・???
⑥???……Lv.??
・すなじごく? ・??? ・??? ・???
6体持ってるのに「5体で仕留める」。ロブ的にキルリアは役立たず扱いなので戦力外である。
・トウコ……状態・マヒ/気絶
・プラー!ズマー!な三人……影薄し。以前は、この中に若かりしN君を紛れ込ませる予定だったが、思った以上にヤバい状況になるので、ポケモン好き好きN君はお休みにさせましたw