ポケットモンスター B&W another 〜隻腕の幻影 ゾロアーク〜   作:Mr.bot-8M6N

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お酒って怖い………

この話は前後編の閑話となります。


閑話②ー2 病床の小娘を探して・下

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 拝啓、お父さんとお母さん。ベルです。

 

 私は今、風邪で寝込んでいるトウコちゃんのお見舞いに来ています。

 本当は昨日行ったばかりなんだけど、カルカお兄ちゃんに連れられて二日連続でのお見舞いです。

 

 そうして、トウコちゃんの家に居るのですが……

 

「…………………」

 

「…………………」

 

 何故か険悪な雰囲気が漂っています。主にトウコちゃんのお母さんから。ラークさんは素が剣呑な顔なので違いが分かりませんが……。何故か二人は対面に座って睨み合っています。

 

 辛いです。私関係無いのに、同じ空間にいるだけで凄く憂鬱です。あ、カルカお兄ちゃんは逃げました。後でとっちめてやりたくおもいます。

 

「ふ、ふえぇぇぇ………」

 

 ーー助けて下さい。

 

 力無いベルの悲鳴は二人には届かなかった。

 

 

ーー((( ○ )))ーー

 

 

 カルカという男に着いて行った先にあったのはごく一般的な一軒家だった。

 ただ、付近にやけに大きな屋敷があったのには気になったが、それは今のところ関係無い。

 

「トウカさん居るッスか?カルカっスけど」

 

 カルカという青年はその一軒家の戸を叩く。ややあってから、その戸が開き、小娘の母親らしき女性が顔を出した。

 

「カルカ君にベルちゃんじゃない。どうしたの?またお見舞いに来たの?」

 

 カルカが「うっス」とラーク、ベルという少女が「こんにちは」と挨拶すると、トウカと呼ばれた女性はニコニコと笑っている。

 その姿はどことなく小娘と似ているように感じ、やはり親子なのだな、とラークは確信を持つ。

 

「まぁ、そうなんスけどね。……でも、今回は俺たちじゃなくて、後ろのお兄さんがーーがってのが正しいッス」

 

 と言ってカルカはトウカの視線を妨げていた自身の身体を避ける。そこで初めてトウコの母親ーートウカと人間体ゾロアークーーラークの視線が合う。

 

「……初めて見る顔ね。一体どなたかしら?」

 

 ーー小娘の母親の視線が鋭くなった?……解せぬ。

 

 目付きが悪い事を自覚しているラークは、当然初対面で何度となく「損」をしている。が、ここまであからさまな……敵意にも似た視線をいきなり叩きつけられたのは流石に 初 の事である。

 ラークはまさか『イリュージョン』がバレたのか、と警戒する。

 

 その剣呑な雰囲気を敏感に感じ取ったらしいカルカは、

 

「こ、この人はラーク。どうやら、トウコちゃんと『お友達』らしいッス。………で、ではオレはこれで!!」

 

「おい、ちょっとーー」

 

 ちょっと待て。一体誰と誰が『お友達』だって?ーーそう言ってやりたかったが、すでにカルカは足早にその場を去って行った後だった。

 

 ーーあの男、逃げやがった。

 

 別にそれ自体を責める気は無いが、せめてそこのベルとかいう少女も連れ出してやるべきだろうに。

 哀れな少女は、まだ何も分かっていないのか、「え?、え?」と小さくなって行くカルカの背中を見つめて困惑している。

 

「もう、カルカ君は本当にせっかちなんだから。ここで立たせるのも何だし、ベルちゃん………それにラーク君も中に入りなさい。私、貴方に聞きたい事があるの?」

 

 この辺りで残された哀れな少女も違和感に気付いたようだ。なんせ、トウカという女は笑顔だというのに目が一切笑っていなかったからだ。

 

 

ーー((( ○ )))ーー

 

 

 ーーえぇ、そうね。やっぱり、そうだったのね。

 

 突然、トウコを訪ねて来たという狐面の『お友達』。当然、このような目立つ風態の男、村にはいない。つまり、カノコタウンの外の人だ。

 それに最近、娘の帰りが遅く、娘の幼馴染達はトウコの行方を知らない。

 

 ーー間違いない。この男は、娘のボーイフレンドだッッ!!

 

 それなら、最近の娘の行動の謎にも納得がいく。いや、いってしまう、というべきか。

 

 ーー10歳程度の差は十分にあり得るッ!実際、私と旦那は年の差婚だしッ

 

 ーーあり得てたまるか!(by作者)

 

 冷静に考えて見てほしい。男ーーラークの外見年齢は20歳手前といった所。そして、トウコは8歳。その差10歳以上である。

 勿論、20歳と30歳の男女の関係は十分あり得るだろう。しかし、20歳手前と8歳は流石におかしいだろう。20歳と30歳の差は1.5倍に対して、仮に18歳と8歳ならその差は2倍以上。同じ10歳差でもその意味は大きく変わってくる。

 

 それに気付かない辺り、トウコの思考は暴走気味だ。

 

 だが、だがである。この場合に限って言えばーー。様々な不確定要素込みで言えばーー。

 

 ーーあながち間違いじゃないんだよなぁ……(by作者)

 

 作者は、主に第1章の2ー1〜2ー4のエピソードを見ながら溜息を吐いた。

 

 閑話休題。

 

 そんなトウカの暴走気味な思考をとどまるところを知らない。

 

 ーートウコ「お母様、わたくし このラークさんと添い遂げますわ」

 

 ーーラーク「義母様、俺は必ずトウコを幸せにしてみせます!」

 

 ーートウコ&ラーク「「だから、お母様(義母様)。さよ〜なら〜!」」

 

 ーー私「待ってぇ!トウコ!お母さんを置いて行かないでぇー!」

 

 などという謎過ぎる茶番劇的未来絵図を描き始めてたトウカは顔を青くさせる。

 

 ーーいいえ、駄目よ!そんな事、認められないわ!

 

 トウカは(自身の脳内でのみ)目を赤く燃やす。

 

 ーー娘の純潔は私が守ってみせるッ!こんな何処の馬の骨とも知れない男に娘は傷つけさせないわッ!

 

 トウコの思考は家族愛で燃えていた。

 

 

ーー((( ○ )))ーー

 

 

 ーー下が……何か凄い事になっているわね。

 

 病床に伏せるトウコを甲斐甲斐しく世話をしながら、トウカのポケモンーーレパルダスのレパルは感じ取っていた。

 

 別に下が煩い訳では無い。ただ、並々ならぬ圧力を下の階から感じるのだ。

 

 ーーうわー……行きたくねぇー……。

 

 大体、その発生源に予想がつくレパルは急に精神的な疲れに襲われた。

 アレの暴走を止めるのはレパルの役割だが、非常に疲れるのだ。………何故か。

 

 ーー下がどうなってるこ分からないけど………取り敢えず、私も覚悟を決める時間が欲しいわ。

 

 尚、ややあって決まったのは『覚悟』ではなく、『諦め』だった模様。

 

 

ーー((( ○ )))ーー

 

 

 ーーなんだ、この状況は……。

 

 辟易とするラークは謎の疲れに脅かされていた。

 

 1つの丸テーブルを囲うように三人の男女がいた。

 

 一人は、狐面を外した人間体ゾロアークこと、ラーク。

 一人は、その対面に背後に謎の『使命感』という炎を燃やすトウコの母ーートウカ。

 一人は、その熱気に燃えるトウカにも、初対面のラークにも近づき難い雰囲気を感じ、どちらからも離れどちらから見ても等距離の所に座る涙目のベル。

 三人は丸テーブルを間に挟み三角形をを描くように座っていた。

 

「………改めて自己紹介させてもらうわね。私はトウカ。トウコの母親です」

 

 憎っくき男を前に、殴り付けたい衝動を堪え改めての挨拶から入るトウカ。

 落ち着け、ママさん!これはボクシングではない。会話だ!

 

「ラークだ」

 

 辟易としているラークは言葉短かに名乗る。……あ、辟易としてなくてもこんな感じだったわ。

 

「………ベルですぅ」

 

 この状況に耐えかね、目を潤ませて答えるベル。もう、帰らせてやれよーーと自己中心的なラークが他人を慮る程度には痛々しい。まぁ、そのラークも思うだけで行動はしないのだが。

 

「……そう。それでラーク君は、わ・た・し の娘と一体どういう関係なのかしら。一応、『友達』と聞いているけど、貴方の口から聞きたいわ」

 

 まずは小手調べと言わんばかりの軽いジャブ。本当は蹴り飛ばしたいのだが我慢を重ねるトウコ。

 落ち着け、ママさん!これはキックボクシングでは無い。会話だ!

 

 それに、ラークは考え込むような仕草を取る。

 

 ーーあの小娘との関係。それは一体何なんだろうか。

 

 と。

 

 そのまま考え込んだまましばしの時間が経つ。そして、おもむろにトウカへと向き直り、

 

「………初めに言っておくが、俺はあの小むーートウコと『友達』では断じて無い。アレはカルカとかいう男が勘違いしただけだ」

 

 いきなりの『トウコ』呼びにとうの額に青筋が浮かぶのを見てしまったベル。もう良い!君は直ぐに帰るんだ!

 

「俺とトウコはーー身体を洗ってもらう関係だ」

 

「ツーーーーッッ?!」

 

 ーーラークの一撃。トウカには効果は抜群だ!!

 

 その答えにトウカはよろけ、ベルは顔を朱に染める。

 

「へ、へぇ……そ、そうなの」

 

「あぁ、そうだった。……ついでにその後の『手入れ』もして貰っている」※『ブラッシング』の事です。

 

「ーー□*☆$¥%×<ツッ?!!?!!??!!」

 

「?」

 

 ーーラークの追撃。トウカの急所にも当たった!!

 

 流石に「隠語」の概念が無い8歳児のベルには何を言っているか分からなかったようだ。

 

「………む、どうした?……むむ、意識が」

 

「……き、気絶してる?」

 

「……………」

 

 しかし、トウカには絶大。どうやら、この戦いラークの「1・2ラッシュ」でストレート勝ちのようである。

 

 ラークにもベルにも何故、トウカが意識を失ったか分からないようである。取り敢えず、近くのソファに寝かせる事にする。

 

 ソファに横たえたラークはベルに向き直る。

 

「今日はすまなかった」

 

 と謝った。

 

「……え?」

 

 困惑するベル。ついでに作者も困惑してる。

 

「今日のお前は、カルカとかいう男に無理矢理連れて来られ、先程の一件で涙目にもなっていた。主に謝るべきはあの男だが、ここにいない以上他ーーつまり私が謝る以外にあるまい」

 

 ーーだからすまなかった、と頭を下げる。

 

「い、いえ……そんな、謝られる程の事ではない……と」

 

「む、そうか?しかし、もう謝ってしまった以上この話はこれで終わりだ。……俺はトウコの顔を見てから帰るとするが、お前はどうする?」

 

「え?えっ……と。じゃあ、私はそのまま帰ろうかな?実は昨日、お見舞いに来たばかりだったし。あまり大人数で会いに行くのもどうかと思うし」

 

「そうか。……ふむ、ところでトウコの部屋はどこだ?流石に人の家を歩き回るのは気が咎める」

 

「トウカちゃんの部屋はそこの階段を登って直ぐです」

 

 そうか、ではなーーという言葉を最後にラークは階段の陰に消えていった。

 

 

ーー((( ○ )))ーー

 

 

 諦めの境地に達したレパルは、トウコの部屋から出、階段に足を乗せた時、下から上がってくる狐面の男に気付いた。

 

「む、ここの飼い猫か。随分と大きい」

 

 見るからに怪しいのだが、その堂々とした態度に何故か咎めるのを躊躇ってしまう。

 

「ところで聞きたいのだが、小むーートウコという少女の部屋はお前の後ろのドアの先で良いか?見舞いに来たのだが」

 

 その言葉にレパルは自然と頷いてしまう。

 

『ウニャ……(そうよ……)』

 

「ふむ、そうか。情報感謝する」

 

 そう言って、狐面の男はレパルの横を抜けて、トウコの部屋へと消えていった。

 

 ーー今、あの男……私と会話していなかったか?

 

 振り向くが、そこにはトウコの部屋へ通じる扉しかない。

 

 ーーまぁ、気のせいでしょう

 

 レパルは向き直り、下へと降りていく。

 

 ………………。

 

 ーーえ、何?これ?どういう状況?

 

 レパルが下に降りた先で困惑の声を上げるのは言うまでもなかった。

 

 

ーー((( ○ )))ーー

 

 

「おい、小娘。来てやったぞ。………む」

 

 トウコの部屋で『イリュージョン』を解くかどうか迷っていたラークは、トウコが寝ている事に気付いた。

 

「なんだ、寝ているのか」

 

 寝息も安定しているようで、風邪もほとんど治まりかけらしい。

 

 ラークは部屋の中にあった椅子をトウコの寝るベットの上にまで運び、ドカリと座る。

 そして、ハァ〜と息を吐く。

 

 ーー今日は疲れた。

 

「小娘、貴様が最近あの森に来ないせいで今日は本当に疲れたぞ」

 

 ーー本当に。これはあの連中に追い回された時以上かもしれん。

 

 一瞬の静寂。トウコのスピー、スピー……という寝息が部屋を支配している。

 

「おい、分かっているのか?貴様。俺が『連中に追い回されている時よりも』と言うのだから、相当だぞ」

 

 幸せそうな寝顔が少しラークの癇に触ったのか、その頰を指でつつく。少し、寝苦しそうだ。

 

「だいたい貴様は、毎日毎日あの森に来るくせにして……」

 

 プスプスと突きまくるラークの小言はそこで止まる。

 

「…………キツネさん……あしたは…………………あいに……………いくから…………」

 

 トウコの寝言らしい。

 

 それを聞いて、ラークのつつきはピタリと止まる。それからややあって、溜息。

 

 そして、狐面を少し下へとズラしーー

 

「………貴様というヤツは……もう、好きにしろ。…………………………………………………待っているからな」

 

 その時の表情は、長い髪と狐面で隠され、誰の目にも入る事はなかった。

 

「さて、帰るか」

 

 ーーあの森に

 

 そう言いかけて、ピタリと動きが止まる。

 

 ーー帰るには、下に降りる必要がある。

 

 ラークの頭に小娘の母親の顔が思い浮かぶ。

 

 ーー降りる?下に?

 

 …………控えめに言って、凄く、嫌だった。

 

 

ーー((( ○ )))ーー

 

 

 風がトウコの鼻を擽る。それがこそばゆかったのか、鼻を掻きあくびをする。

 

「ん。んーーー!よく寝た!……ってもう夜じゃん!」

 

 トウコがベットの上で大きく伸びをして、辺りが暗くなっている事に気づく。

 

「あー……そう言えば、最近キツネさんに会えてなかったなー。ベルたちはお見舞いに来てくれたけど、流石にキツネさんはねー」

 

 来れないと思うし、来ないと思う。そんな事を「あははー」と笑いながら周囲を見回し、やけに明るい月光によって何かの影が視界に入る。

 

「………これって、木の実?」

 

 ベットの近くに不自然に置かれた椅子。その上に木の実が小さな山を作っていた。

 トウコはそれを1つ手に取る。

 

「……………いや、まさかね」

 

 そう呟いたタイミングで夜風がトウコの部屋に入り込んだ。

 

「ヒャッ!?……もう、なにー?寝る前は窓閉めてた……はず………」

 

 そこまで言いかけて、何かを考え込むトウコ。その後、フフ……と小さな笑みを浮かべる。

 

 トウコは大きく開かれた窓から外をーーキツネさんがいる森の空き地の方角を見つめる。

 

「…………お見舞い、ありがとうございます」

 

 手に取っていた木の実を口に運んだ。

 

「……うん、甘酸っぱい」

 

 夜というのは深く、暗い。それは人工の光が少ないカノコタウンではより一層だ。

 しかし、その夜は月の光がいつもより強かったのか、小さな実を頬張る少女の姿を淡い光が灯していた。

 

 

ーinterlude endー

    ーnext episodeー




このw落差wであるwwwwww

自分、小説とか漫画とかでああいう茶番じみたギャグシーンって苦手なんですよね。ついつい見たり読んだりしている自分がこっぱずかしくなってすぐに読み飛ばしてしまうんですよねー。

そんな俺が書いた茶番劇!感想言わせて、「お酒って凄い……」。冗談抜きでこれお酒抜きだと書けんかったわw
そして、それを投稿する勇気よ……w

そして、このイチャイチャであるw序盤〜中盤のアレは何だったのか?いや、本来はもうちょいマシな話だったんだよ?本当だよ?酒が抜けて見直すと……ヤバいわ……。


今回の登場キャラクター
・ラーク……ストーリー開始以前の時系列の頃から度々人になっていたラーク君。道中で拾った木の実やアイテムを売り払って、その金で「わざマシン」を買い求め、自己強化とかしていったのかなぁとか勝手に考えてたりする。

・トウコ……ゾロアークと直接会わなかったのに、この甘ーい展開。作者はトウコとゾロアークのイチャイチャレベルの高さに今更ながら衝撃を受けておりますwきっと彼女らのイチャイチャレベルは53万でしょうw………イチャイチャレベルって何やねんw

・トウカ……思った以上に愉快な事になったな、この人。これがお酒パワーだ!!!!
しかし、これ2章で拗れそうだなぁ。もう、ラークの発言が衝撃過ぎて記憶飛んだ事にでもしよう。そうしよう。

・ベル……なんか今思うと、この娘、以前「寝起きのトウコに襲われたり」してたよな?作者によって特に目立った出番も無いのに出され、酷い目に合う。不遇だなぁ(棒)

・レパル……お前、もっと仕事しろよぉ!トウカのお守りはお前の役目だろぉ?

カルカ……頼れるお兄ちゃんとは何だったのか?

・作者……独自思考を3つ保有しており、それぞれ「主人格、ボケ、おふざけ担当の 作者A」と「ボケ、パロディ担当の 作者B」と「ツッコミ担当の 作者C」が存在する。
今回、お酒のパワーで地の文に特殊召喚された。お酒ってスゲーw
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