ポケットモンスター B&W another 〜隻腕の幻影 ゾロアーク〜 作:Mr.bot-8M6N
7
私があのポケモンーーキツネさんと出会ってから、もうすぐ2ヶ月が経とうとしています。
この時期は雨が多く、キツネさんに会える機会が減り少し憂鬱な気分です。
私は雨粒が流れ落ちる窓越しに、ここからは見えない大木の空き地に想いを馳せる。
キツネさんは今頃どうしているのだろう……。
あの木の下で雨宿りしているのだろうか?水浴びしても濡れた毛が鬱陶しくてイラついているのだろうか?
「……私と会えなくて寂しい……って思ってくれていたらーー」
思ってくれていたら、どうなのだろう。
…………………。
……何かこれ以上この事を考えると色々と引き返せなくなりそうなのでやめよう。
えっと、何の話だったか?あぁ、そうそう「私はキツネさんの事をあまり知らない」って話だった。
え?違う。いやいや、大体合ってると思う……よ?
「そう言えば、私……キツネさんの本当の名前も知らなかったんだ……」
キツネさんの事で知らない事が分かれば、それが何であれ知りたいと思ってしまう。
ーー知りたい。知りたい。
とめどない。ただ、私の中でよく分からない感情が暴れ回る。
ーー私は「キツネさん」が知りたい。「キツネさん」に私を知ってもらいたい。
「あ……知ってもらうのは難易度が高そうかも。私が何話しても無視するか舌打ちするかだもん」
これはキツい。取り敢えず、知ってもらうのは後にしよう。そうしよう。
「キツネさん、ーーーーーーーーーー?」
その言葉は、届かない。
「キツネさん」にもーー。
大木の空き地にもーー。
距離という壁に邪魔される事さえなくー。
引っ切り無しに降り注ぐ雨音にも邪魔される事さえなくーー。
ーートウコの感情は窓に当たって床に落ちた。
誰にも届かないこの言葉を窓に映った私だけが聞いている。
ーー会いたい。会いたい。
この小さな願い事のような想いが、「あの日」を引き起こす引き金になる事をトウコは知らなかった。
ーー((( ○ )))ーー
「いやはや、昨日まで雨続きだったからちょっと憂鬱だったけど、わたしの記念すべき第一歩であるこの日が晴れで本当に良かったわ!」
女性の声がする。
その女性は20台半ばといった所だろうか?膝上の丈の短いタイトスカートを履き、女性物の上着の上からサイズの大きい白衣という随分と目立つ出で立ちの女性だ。
「あらら?ここって何もない辺鄙な村だとばかり思ってたんだけど……意外とそんな事無かったわね」
その女性を知る人は誰一人としていない。当然だ。この女性はカノコタウンに今日越してきたからだ。
「さーて、この村は一通り見た事だし。わたしの研究所に向かいましょうか?」
彼女の名前は、アララギ。ポケモンの起源について研究しているポケモン博士である。
「…………………研究所って何処かしら?」
……………ポケモン博士である。
ーto be continuedー
と、投稿間に合ったぁ!!絶対無理だと思ってたのに……。やればできるものだ。
トウコのセリフの伏せ字は今話のタイトルと同じです。今回はプロローグという事もあって短めです。
今回のエピソードはカノコタウンでの話なので、ゾロアーク君の出番は無いです。
次回以降の投稿予定として
・4/24 18:00 2ー2 貴方の名前は何ですか?②
・4/25 18:00 2ー3 貴方の名前は何ですか?③
・4/26 18:00 2ー4 貴方の名前は何ですか?④
投稿予定です。よろしくお願いします。
登場キャラクター
・トウコ……ヤベェぞコイツ。ガチでポケモン相手に拗らせ始めよった……。その感情が何かを8歳という経験不足ゆえ分からずもどかしく感じ、8歳という少女ゆえに暴走し始める感情の止め方を知らない。……………………お前、本当に8歳か?!作者が8歳の頃とか、もっとガキガキしてたゾ!それもこれも俺が悪ノリしたせいだ!悪ノリして、過剰に盛ってしまったせいかゾロアークへの好感度がカンストw「おい、前話までの間に何があったんだ?!」状態で草生やすw
・アララギ……やってまいりました若かりし頃のアララギ博士!原作本編でのキャラデザは30代をイメージしているらしいので、現在は大体25歳!……実際の過去の時系列がどんなモノか分からないので作者の捏造全開で登場させましたとも。……しっかし、プレイしていたゲームの記憶がうろ覚え過ぎてキャラが壊れてないか怖い。ロリ幼馴染はまだロリだからある程度誤魔化しが効くが、それも原作本編開始まで。原作のキャラクター達が作者の胃袋をキリキリと攻め立てる!w