転生したら原初だった件   作:レックスムーン

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拒否と激突

「やだよ、めんどくさい」

 

ギィの言葉に対して俺は即答で拒否をした。

 

「即答かよ!?」

 

「なんで俺が今の時点で魔王にならなきゃなんねぇんだよ。」

 

俺はそう言って用意されている菓子を口に入れる。

 

「大体、俺は自由が好きなんでね、魔王なんて役職には縛られたくないんだよ。」

 

「魔王つっても、殆ど仕事なんてないぞ?」

 

「それでも魔王になる気は無い、今はまだな。」

 

俺の言葉にヴェルザードが反応する。

 

「あら、まだという事はいずれはなるつもりなのかしら?」

 

「あぁ、今はまだ時期が早い。」

 

俺とヴェルザードの会話を聞いていたギィは不機嫌そうにこう言って来る。

 

「分かった分かった、お前はまだ魔王になる気は無いんだな。」

 

「あぁ、その代わり俺が魔王になる時は必ず来るとだけ言っておこう。」

 

俺はそう言って椅子から立ち上がる。

 

「オイ、もう帰っちまうのか?」

 

「お前こそ忘れたのか?俺は"身体を動かしたくて"ここに来たんだが?」

 

俺の言葉にギィはポカンとした表情を浮かべるが、すぐに笑みを浮かべる。

 

「へぇ、俺と遊ぼうってか?」

 

「最初からそう言ってるだろうが。」

 

その言葉を最後に俺とギィは白氷宮を飛び出し、巨大な怪鳥が巣食う空に立つ。

 

「んじゃあ、始めるか。」

 

「あぁ!!」

 

互いの言葉で抑え込んでいた妖気を放出すれば、怪鳥は魔素の影響を受けて更に巨大な怪魔鳥にへと変化する。

 

《氷魔の激昂》

 

《熱龍炎覇》

 

俺は口から滅悪の冷気を放ち、ギィも龍を象った炎を放てぶつかり合う。

 

その結果、大規模な水蒸気爆発が起こる事になった。

 

その爆発が起こる最中、俺はある魔法陣を書き上げる。

 

その魔法の名前は・・・。

 

煉獄砕波(アビスブレイク)

 

魔法陣から放たれる闇の波動が爆発をも飲み込み、広がっていく。

 

が、すぐさま煉獄砕波(アビスブレイク)と同等の魔力弾で相殺されてしまう。

 

「・・・マジかよ。」

 

俺は呆れながらそう言っていると、ギィがこう言って来る。

 

「オイ、ベーゼ何だよ今の魔法は!?中々に驚いたぜ!!」

 

そう言いながらも無傷のギィに対して俺はこう言った。

 

「そうかよ、まだやれるよなギィ?」

 

「当たり前だ、バーカ。」

 

その言葉を皮切りに俺とギィは再び激突する。

 

《火竜の鉄拳》

 

俺は炎の拳で、ギィは魔力を纏わせた拳で殴り合う。

 

炎の熱によって今まで吹き荒れていた吹雪が消え失せた。

 

「何だよ、その魔法も見た事がねぇな!!」

 

「当たり前だ、誰がタダで教えるかよ!!」

 

ぶつかり合う妖気(オーラ)は両者が激突する度に広がっていき、空では怪鳥が海では海魔獣が凶悪な進化を続けていく。

 

「オラッ!!」

 

「ウラッ!!」

 

何百回かの激突をした後、傷を負いながらもギィは立っていて俺は傷だらけで立っているだけでやっとな状態まで消耗をしている。

 

やっぱり"覚醒魔王"の力は凄まじいな。

 

そう考えていると、そこへヴェルザードが姿を現す。

 

「ギィにベーゼ、そこまでにして貰おうかしら。」

 

「何だよ、ヴェルザード。今から面白くなって来たってのによぉ。」

 

ギィが不満そうな顔をしながらそう言っていくと、ヴェルザードがこう言って来る。

 

「ギィ、いい加減にしないとここまで沈めるつもりなのかしら?」

 

「チッ、分かったよ。」

 

ギィはヴェルザードの言葉に頭を掻き毟りながらそう言った。

 

「オイ、ベーゼ生きてるか?」

 

「死んでたら俺は消滅してるっての。」

 

「確かにな。」

 

そう言いながらカラカラと笑うギィに俺は溜息を吐く。

 

俺達は白氷宮に戻ると、ヴェルザードが指をなぞる様に振るうと晴れていた外の景色は一瞬にして猛吹雪にへと変わった。

 

「やっぱりすげぇな、"竜種"は。」

 

「あら、褒めても何も出ないわよ。」

 

「あぁ、知っている。」

 

そうやって話しながらさっきまでいた氷のテラスに行き、再び茶会を始める。

 

今度は他愛も無い話が続いていくのだった。

 

 

 

 

リムルSIDE

 

俺の名前はリムル=テンペスト、三上悟という人間から異世界に転生してスライムになったんだ。

 

今、ゴブリンの村にいるんだけどそれは今は置いておこう。

 

そんな俺には友達が二人?いる。

 

最初の友達は"暴風竜"ヴェルドラ=テンペストだ。

 

このジュラの大森林の洞窟の中で三百年以上も勇者の「無限牢獄」に封印されていたんだけど、俺のスキル「捕食者(クラウモノ)」で捕食して胃袋の中で外と内側で解析中なんだ。

 

二番目の友達はベーゼ=テンペスト。

 

ヴェルドラの封印されていた洞窟を出てからしばらくして出会った悪魔族(デーモン)で、名前を付けたら睡眠状態(スリープモード)になっちゃうくらいの上位存在らしい。

 

俺はそんなベーゼのことで驚いた事があって、それは俺と同じ元人間の転生者だったんだ。

 

ホント、あの時は心底驚いたよ。

 

まさか、この異世界に俺と同じように死んで転生している人間がいるなんて思ってもみなかったよ。

 

それに同郷のよしみで友達になろうという提案にもすぐ賛成してくれたし、友好的に接してくれている。

 

俺はそう考えながらゴブリン村を移動していると、ゴブリン村の村長とその息子がやって来た。

 

「リムル様、ご命令通り村の周囲に柵を設置いたしました。」

 

「いたしました!!」

 

「分かった、それじゃあ今夜が決戦になるから見張りを交代しながら体を休めておくように。」

 

「はい、かしこまりました。」

 

俺の指示を受けた村長とその息子は他のゴブリンにその事を伝えるため、離れていった。

 

俺は空を見ながらこう呟いた。

 

「そういや、ベーゼの奴すぐ戻ってくるとか言ってたけど遅いな。何かあったのかな?」

 

「{まぁ、あいつ俺より上位存在らしいし大丈夫だろ。}」

 

そういう考えに至り、俺は村の中にへと戻っていくのだった。

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