いずれ夜は明ける   作:ポポビッチ磯野

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黄金週間にちまちま投稿すればよかったァ〜〜!!!

今夜はゼロの執行人です、皆さん風見裕也をよろしくお願いします。




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前回までのあらすじ

 

俺はうちはアケル、5才

忍術が使える世界で弟の死亡フラグを爆散させるため

修行に明け暮れる、どこにでもいる転生者(現代人)だ。

 

いつも通り修行の帰り道、今日は母親におつかいを頼まれたこともあり商店街を目指していた。

そこで困っていたご老人を手伝うと一緒に手伝ってくれた親切な奴、まさかそいつが―――

 

「お前いい奴だな、オレはうちはオビト!よろしくな!」

「えっとはじめまして、俺はうちはアケル、です」

 

わかってんだよおじさん(うちはオビト)とはな―――。

 

 

 

 

 

 

「なんだ同じうちはか、じゃあどっかですれ違ってたかもなー」

「かもしれませんね、うちは区画も広いですし。オビト先輩も商店街に買い物ですか?」

急に隣を歩いていた気配が止まる。

一体どうしたのかと首を傾げると、ずいぶんと呆けた顔をしたオビトがぷるぷると震えながらこちらを指差してきた。

 

「おま、いま、いまなんて…?」

「えーっと商店街に買い物ですか?」

「いやその前!」

「うちは区画も広いですし?」

「お前わかっててからかってるだろ!?なんだよ”先輩”って!!」

 

目ざといなと感心する、確かにからかっていたのはそうだが先輩はほとんど素で出た言葉だ。

 

ここに来る前は曲がりなりにも社会人であったし、学生時代は運動部に所属していた俺にとって年齢の近い年上はほぼ反射的に”先輩”呼びをしてしまう、最早癖だった。

 

「父が年上の人をそう呼んでたんですけど、嫌ですよね初対面なのに馴れ馴れしく、すみません…」

しょんぼりと落ち込む振りをする、別に前の癖が出たのを誤魔化す為じゃない。

「う、ぐ別に嫌とはいってねーだろ!驚いただけだよ!」

 

その瞬間、言質はとったとばかりに俺はぱっとオビト先輩に笑顔を向けた。

「ではオビト先輩で!」

「お、おう」

無理やり会話を切り上げて俺は先を行く、お使いだってあるのだ未だにブツブツ言っているオビト先輩は置いていくに限る。

耳をすませれば、こいつ本当にオレより年下かよとか腑に落ちない様子だったが、頬は緩く上がっていて“先輩”呼びが嬉しかったのだろう。

 

素直、単純、調子がいい―――そして底抜けのお人好し。

 

画面の向こうでしか見たことの無い人物だと言うのにこの短時間で人となりが分かってしまった。

この人(うちはオビト)とは関わるか否か悩み、結局極力関わらないと結論をだしたからこそ余計に驚いたのだ。

 

 

 

恨み絶望しても”その選択をさせた世界”を憎んだ愛情深い、不器用な(ひと)

俺ではこの人(うちはオビト)を救う事は出来ない

 

主人公の役目だとかそういうのではない。俺ではこの人を憐れんでしまう、それではダメだ。

この人のすべてを許し、心を揺さぶれる人じゃなければならない、俺にそれは出来ない。

 

だって俺は其方側なのだ。

もしもシスイを殺されたら聞くまでもなく全身全霊をもって仇を討とうとする。

難しくともこの人(うちはオビト)と同じように何十年かかっても復讐するはずだ。

 

関わってしまったのは仕方ない。

それにオビト先輩の担当上忍は未来の火影、うちはの問題について今関わりをもっておけば後々役に立つかもしれない。

 

心のどこかで下らない言い訳だなと笑う声が聞こえたが聞こえないふりをし復活したオビト先輩に問いかける。

 

「オビト先輩は買い物ですか?」

「まあなってことはそっちもか」

「はい、あとついでに手芸屋さんに寄っていくつもりです」

「ふうん、ま行くとこは一緒ってわけだし最後までつきあってやるよ近頃物騒だし、」

それにな!と続けてぽふんとうちはでは珍しい癖の強い髪を撫でる。

 

 

「俺はアケルの”先輩”らしいからな!!」

 

 

眩しいくらいの笑顔、そんな風に笑いかけて欲しくない、俺はあなたを見捨てる。

先輩だってただ口に出ただけなのに真に受けて、―――このウスラトンカチが

 

 

ぽろりと溢れそうになった涙を隠して走り出す

 

「っ先に行きます!!」

「は、お前!?え、ちょぉ」

 

 

この時普段の修行の成果がでて、俺が出せる最速の瞬身の術が発動したと明記しておく。

ちなみに醤油を買ってきたはずだったが醤油ではなくめんつゆだった事が発覚。

母親に叱られ、シスイに慰められたことも追記しておこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

「オビト先輩何してるんですか?」

「うぉうお!?!」

背後からかけられた声に思わず叫ぶとおどかすな!と文句を言う。

 

俺よりもひと回り小さい背丈に見慣れた家紋と深い青の服、一族では珍しいくせっ毛に涼し気な顏がこちらを覗き込んだ。

 

「えっと、すみませんでした」

 

最近気配を消す修行をしてたのでついと謝ったチビはうちはアケル。

一ヶ月前出会った時から俺の事をオビト先輩と呼び、時々遭遇しては何かと突っかかってくる奴だ。

 

「お前なぁ俺のこと先輩っていうならもう少し敬えよな」

「オビト先輩はオビト先輩です、それ以下でも以上でもないので」

何言ってるんですかとも言いたげな顔をして首を傾げる姿にぴきりと頬がひきつる。

 

「このぉやろお!!!」

「へ、...ふふっあっははっ!」

ガバッと抱き込むと脇腹をくすぐるこいつ脇腹が弱いからな、仕返しだぜ!

 

「あれオビト?」

 

騒いでいたこちらに気が付いたのか、やって来たのは俺の好きな子であるのはらリンだ。

さらさらのショートヘアが揺れて、体の動きがぎこちなくなる。

 

「おっおおおおうリン!偶然だな!」

「うん偶然だねぇそっちの子は?」

 

するとアケルは何事もなかったようにさっと俺の腕から抜け出し、リンに挨拶する。

 

「はじめまして俺はうちはアケルです、オビト先輩がいつもお世話になってます」

 

そうだなちゃんと自己紹介をってん??

 

「ちょっと待てどういう意味だ!」

「え?言ったままですけれど、」

「おかしいだろ!?普通は逆だろうが!」

「オビト先輩がアカデミーで大人しくできる訳ないじゃないですか、のはらさんにも迷惑かけてるんだろうなって後輩の心遣いですよ」

「お前の中のオレはどうなってんだよ?!」

 

むにぃとアケルの頬をつまんで伸ばした辺りでクスクスと笑い声が耳に入る。

「ふふっ仲がいいね、私はのはらリン、オビトとアカデミーで一緒なの。よろしくねぇ」

それから優しい笑顔で「のはらさんじゃなくてもいいからねリンって呼んで」と言うとアケルの頭を撫でる、俺も撫でられたい。

 

「はい、じゃあリンさんですね」

「よろしくねアケルくん!」

 

その後用事があるらしいリンと別れ、二人で並んで歩きながらちょっと気になったことを聞いた。

 

「なんでリンの事は先輩じゃないんだ?」

横目でちらりと相手の表情を窺う、アケルは特に気負う様子もなく答えた。

「リンさんがどんな人なのか分からないのでまだ先輩とは呼べません」

それにと二、三歩先を行きながらくるりとこちらに振り返った。

 

「尊敬してる人しか”先輩”って呼びたくないので」

ニッと笑うとそれじゃあまた、と言いお得意の瞬身の術であっという間に目の前からいなくなった。

同時に照れ隠しに逃げたのだとすぐに分かった。

 

 

「なんだよあいつ、恥ずかしい奴———」

 

次会う時覚悟しとけよ、お前の事も褒めちぎってやるからな!!

 




うちはアケル(5)
黒髪くせっ毛、精神八割安定
シスイの兄
弟の死亡フラグを爆散させたい
もしかして:幸運E
絆されやすい←New!
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