試合が始まって約20分、一夏は動き回って衝撃砲を避けている
暴論だが、いくら不可視でも砲弾である以上、直線にしか動かないって事になり動き回る事で狙いをつけ辛くなる訳だ
そして一夏が覚悟を決めた表情をして鈴へ加速して突撃をしようとして何かに気付き、加速して鈴へタックルする様に抱き飛ぶ
次の瞬間、アリーナの防護シールドを突き破り何かがアリーナの中央へ墜ち土煙が上がって緊急アラートが鳴り響き
「試合中止、生徒は至急避難せよ。繰り返す試合中止、避難せよ」
千冬さんの声が放送で聞こえ、何故だが隔壁が閉まり、出口はロックされピットに閉じ込められしまった
羽黒なら出口も隔壁も壊して出られない事も無いが、緊急事態とはいえ施設を破壊するのは少し気が引ける
何かのエラーだろうから、その内出られるだろうと前向きに考えて一夏達の様子が気になって試合中継へ目を戻すと、ISなのか?と思うほど異形のISと2人は戦っていた
「は? なんで・・・そうか、ピットの隔壁が此処以外のも閉まってるのか。 鈴も一夏も試合で消耗している筈・・・よし」
オレは管制室へ通信を開き
「千冬さん、2人を助けに行くので隔壁を上げて下さい」
「命? そうしてやりたいが、外部からのハッキングで操作を受け入れん、束を始めとした精鋭でシステムを奪い返している所だが、まだかかりそうだ。本当なら行くな、と言いたいが そうも言ってられん お前と羽黒なら中に入れる、行け」
様々な指示や情報が飛び交うのが見え、千冬さんは言う
いつもなら、織斑先生だ とか訂正させるのだろうが、許してくれた様だ
「問題なく、あのアンノウンは?」
羽黒を纏い、千冬さんに尋ねる
「撃破が望ましいが、最優先は2人の命だ」
「了解」
返事をしてスラスターに火を入れてウィングスラスターを温める、PICで停止しつつ徐々に出力を上げ、猛鷲戯画を発動するとスラスターがスライドしてより翼に近い形になる
「・・・よし、いける」
PICを解除し壁に激突する直前で次元潜航をしすり抜けてアリーナに侵入し浮上して状況を確認する
「一夏、鈴、無事だな?」
衝撃砲でアンノウンを牽制してタゲを取っている鈴と、隙を伺いながら旋回している一夏に尋ねる
「な、なんでアンタも来てるのよ命!」
「命 気をつけろ、コイツ・・・なんか変だ」
あー2人してアンノウンを倒す気が有るらしいが、命を大事に と千冬さんに言われているので
「お前らの救出だよ、逃げるぞ? 」
と言うと
「まだダメだ、俺達で引きつけなきゃ無差別に人を襲う可能が有る」
一夏は真面目な表情で言う、確かに否定は出来ないし逃げるにしても隔壁が開かない と言う問題も有る
試してみたい事も有るが、失敗したら即死だからぶっつけ本番で試す訳にも行かない
「なら、倒すしかないか」
パーティ的にはバランスは悪くないだろうし、アンノウンには俺も違和感を感じる
お待たせしました