束がマイナーアップデートした打鉄を更識が借り、展開してガントリーに接続する、これで下準備が終わった
「はいこれ、仮称 打鉄一式
「ありがとうございます、篠ノ之先生」
昔は人見知りして人と全く話さなかった束がニコニコして更識とやりとりをしているのを見ると、なんか束も成長したんだなぁ と嬉しいと思う反面、なんか変な心境になる
いや、今は考えるのは止めよう、気にする必要だって無い筈だ
更識が仕様書の読み込みを終えてからISスーツに着替えて其々のISを装着し、漸く本題へたどり着いた
「じゃぁ、始めるよ〜。仮想訓練装置起動」
ヴゥォンと音が聞こえ眼に映る風景が研究室からアリーナに変わり
「これは?」
「仮想現実の中・・・いわゆるVRって奴だ」
辺りを不思議そうにキョロキョロして呟く更識に答えると
「そう、此処は仮想現実の中、しかしこの中で経験した事は現実の経験として引き継がれるよ、まぁ流石に死んだり怪我したりはしない様に作ったから安心してね? 」
と束の説明する声が聞こえた
この仮想訓練装置は、VRを用いた実戦に限りなく近い体験が出来る訓練装置という訳だ
アリーナの数が限られている以上、申請を出しても多くて週2回で時間だって1時間程度使えるかどうか
訓練機の数も限られているのだから練習したくても中々練習出来ない現実を打開出来る可能性が有るのが仮想訓練装置だ
まぁそれはそれとして、目の前の事に集中する事にしよう
「それじゃぁVRミッション、スタート」
束の声と同時にピットから白騎士が出て来た、そうISの原典 白騎士が
束が心血を注ぎ全身全霊をかけて作り上げだ最高傑作 白騎士、搭乗者不明となっているが間違いなく千冬さんだろう
体型とか見る人が見たら分かるし、束の内面を知る人なら直ぐに察しがつく
まぁ何が言いたいかといえば
「死なないからって、最初から白騎士とか難易度高すぎるんじゃ無いか? 」
「・・・気持ちは分かる、でも
俺の弱音を聞き、更識は薙刀を構え白騎士を見据える
この辺りは流石は代表候補生と言った所か、と感心しながら俺もシラツユを両手に展開し構える
そして僅かな静寂の間が空き、戦いが始まる
白騎士の武装は試作荷電粒子砲とプラズマソードの2つ、荷電粒子砲は高火力だが単発で再装填に時間がかかる、プラズマソードは身の丈程ある大剣だが、白騎士は木の枝の様に軽々と扱うし、当たると痛い
とりあえず数的優位を保って焦らずに戦おう
お待たせしました