俺は羽黒の装甲に身体の力を抜いて預けて肩で息をする、おそらく更識も同様の状態だろう
VRミッション1戦目の結果は、まさに惨敗だった
文字通り手も足も出なかった、これほどまでに実力の差が有るとは思わなかったし、競技用ISがどれほど厳重にリミッターをかけられているかがよく分かった
世代による性能差を差し引いた上で、このざまだしな
「2人共おつかれさま、私が考えうる最強のISと戦って貰ったけど、どうだった? 」
仮想訓練装置のシステムが停止して目の前に立つ束が訪ねてくる
「強すぎる、束の性格を考えれば白騎士の性能や実力は盛って無い筈だ、つまり現実で同じ結果を迎える」
「越えるべき壁が分かっただけで収穫が有った」
息も落ち着き漸く更識の方を見る余裕が出来たので彼女を見ると、更識の目はヤル気に満ちていた
これが一般生徒て代表候補生の差なのかもしれない
「ふふふ、2人共 得られたモノがあったようで良かった。次回以降は世界各地の専用機のデータをランダムで出現させる予定だよ。ただしトーナメント戦で戦う予定のISは出さないし、出たISは余程じゃない限り出さないから」
と束は真面目な表情で言う
つまり基本的に毎回初見で戦って戦闘技能を身につけろって事だろう、多分
この先戦う筈のISを出さないのも、慢心や油断をさせない為、と勝手に解釈し
「わかった、時間は有限だ。次を始めよう」
「私も同意見、始めてください」
「それじゃ、2回目頑張ってね〜」
束は俺達の言葉を聞きニコニコしながら仮想訓練装置を起動させる、さて蛇が出るか鬼がでるか
俺は時間の許す限り訓練を繰り返した、結果を言えば負けた。だが着実に俺と更識は連携を取れる様になってきた
でもまだまだだ、トーナメント戦で優勝出来るとは言えない
とはいえ流石に限界が来たので初日の訓練を終いにして俺は更識と別れ寮へ戻り自室の湯船につかりながら考える
今日分かった事は、更識の実力は相当な事、間違いなく俺の実力が足らずに更識の足を引っ張っている事、その上で更識は上手く連携を取ってくれている事だ
ほんと自分の弱さに嫌気がさす、どれだけ自分が自惚れていたかを自覚して憂鬱になる
俺は弱い、羽黒の能力を完全には扱いきれていないし、ここぞって時に攻めきれない精神的な弱さもある
確かに羽黒のアビリティは使い方次第で強いだろう、でも扱う俺はが未熟では話にならない
「・・・束に甘えてばかりだな、俺」
浴室の天井を見上げ呟く
束に相応しい男になる道のりは、まだまだまだ先がある
ゴールが何かは分からないが、諦めるつもりは無い
今日はもう寝よう、明日も訓練だ
俺は風呂を上がって明日に備える事にした、少なくとも一夏には勝ちたいしな
お待たせしました
簪の打鉄、設定載せた方がいいですか?