慌しく整備科の先生と同級生達が俺達の周りを行き来し絶え間なく作業の音と指示や質疑応答が行き交う
「・・・はぁ、ささやかな願いも叶わないとは」
羽黒の中で溜息を吐き愚痴る、まぁ愚痴をこぼした所で状況が好転する訳では無いが、愚痴を言いたくもなる
俺の羽黒を含めた、この場に有るISの全てが浜に横並びに揃い踏みし、簡易的な整備と各々のパッケージや追加武装を換装している最中だ
理由は至極簡単、ファントムタスクとか言う輩が此処に向かってきているからだ、とても分かりやすいだろう?
アリーナを襲撃した無人機を中心とした機体群が今もなお進行してきていて、限られた時間で準備し迎撃をしなければならない
「時間も無いので、これよりブルーフィングを行う。敵は無人機を中心とした群体だ、数は無人機が8と米・イスラエル共同開発の最新鋭試験機が1だ、無人機は勿論アップグレードがされている可能性が高い上に試験機は期待特性上、並みの搭乗者とISでは返り討ちになる可能性が高い、本来ならば学生たる諸君を戦場に送り出す事は大人として恥でしかないが、我々教師陣だけでは手も足りず必要な時間すら稼げない。諸君等への命令は1つ、敵を倒し必ず返って来い 以上」
目の前に表示された資料に目を通しながら千冬さんの言葉を聞き、腹をくくる
本当なら自分が行きたかっただろう、一夏や俺、箒を戦場に送り出したくはなかった筈だ
千冬さんの動きに打鉄とリヴァイヴが付いていけない以上は千冬さんは出撃出来ないし、千冬さんは学年主任だ 司令部から離れる訳には行かない
そんな千冬さんの心中を察していると
「みーくん、行かないで・・・と言っても君は行くのだろうね? 」
俺の正面に束は立ち、少し泣きそうな表情で言う
「・・・あぁ、仲間を送り出して自分は安全地帯に居るなんて俺には出来ない。勿論、死ぬつもりは無いから安心してくれ」
俺は軽く頷いて言うと
「約束だよ? 必ず、必ず帰って来て」
束は そう言い祈る様に言った、普段では絶対に見せない姿を見て必ず仲間達と生きて帰る事を誓う
「全機、回せ!! 」
千冬さんの号令で各々が自分のISの主機に火を入れアイドリングを始める
「これより迎撃作戦を始める、全機出撃! 」
千冬さんの号令で次々に舞い上がり隊列を組む
「では強奪機へは、一夏・箒・命・ラウラが向かえ。お前達のISは機体相性が比較的に良い、ラウラを小隊長に任命し以降は指揮を委譲する。頼むぞ」
「了解しました教官、必ず生きて帰します」
千冬さんの指示を聞きボーデヴィッヒの返事を聞いて更に腹をくくり
「三人共、俺が足になるから追加スラスターの取っ手を握ってくれ」
俺の役割、3人・・・特に一夏とボーデヴィッヒのを消耗させずに接敵する事、そしてある程度距離を詰めてからボーデヴィッヒと次元潜行を用いて奇襲、強奪機をAICで拘束した後 全力全開の零落白夜を強奪機に叩き込み無力化する
いくら速かろうと、俺と羽黒からは逃げれないと知らしめてやる
お待たせしました
早かったら後2〜3話で最終話になります
その後、エピローグを入れたり、気が向いたら番外編を入れるかも知れません