初執筆初投稿です。
プロットも何もない状態なので続くかは不明です。
アドバイスや感想お待ちしてます。
降りしきる雨の中、墓地に入る。あの時からもう何年経っただろうか。未だ慣れないのは心が慣れたくないのだろう。
少し歩くと彼の墓石の前に着く。少し深呼吸をして覚悟を決めた。
「久しぶり、ナオ」
言葉は震えて無かっただろうか。
Prologue
世界は理不尽だ。そう気づいたのは全てを失ってからだった。
父は警察官だった。法を尊び、規律を重んじる、厳格だが優しさで溢れている。そんな父が母は大好きだった。母は穏やかで優しく、時には厳しく、自分と妹に沢山の愛情を注いでくれた。妹はとても利発で元気に溢れていて、友達も自分より多かっただろう。なのに友達よりも自分と遊ぶのを好み、自分と母に甘えるのが一番好きな、とても可愛い妹だった。
自分で言うのも何だが、理想的な家族だったと思う。
中学2年の冬、父が殉職した。強盗の持っていた銃に撃たれて、当たりどころが悪かった。病院に運ばれて面会も出来ずに死んだ。1週間後、妹が拐われた。2週間後、遺体となって見つかった。妹は人としての尊厳を踏み躙られていた。母は心を病んだ。最愛の夫と娘を失ったのだ。母は誰にも頼る事が出来ず、どんどん虚ろになっていった。終業式が終わり家に帰ったら首を括って死んでいた。
残ったのは自分一人だけだった。
そんな状況で自分が心を病まずに済んだのは、両祖父母の尽力もそうだが、矢張り友達に恵まれたのは大きいだろう。特に今隣に居るずっと変わらずに接してくれた彼女の存在は大きい。
「………ぇ………ねぇ、聞いてるの!」
「聞いているぞ優香」
彼女は
「だったら、さっき話したことに答えてよ」
「進路の話だろ、俺は警察学校に行くつもりだ。最近は物騒な世の中になってきている。法を学ぶのもいいんだが、やっぱり現場で理不尽に泣く人を救いたい。」
今は高校三年の春。ちょうど進路を確定する時期だ。自分が警察官を選んだのは父の影響もあると思うが一番の理由は………
「やっぱり。ナオの理不尽嫌いも筋金入りだねー」
………そういうことだ。こんな一歩間違えれば狂人になる男が常人で在れたのはきっと、
「今迄ありがとう。俺がここまで来れたのはお前のお陰だ。」
「っ〜〜〜急に言うなバカッ!順序を踏め!」
感謝を伝えたら怒られた。何故だ。
「ハァ〜〜〜〜〜〜何でナオは何時もこうなんだ。寿命が縮んじゃうよ………ぶつぶつ」
「溜息をつくと幸せが逃げるぞ」
「一言余計なのよあんたは!全くもう。それに、こっちの台詞よ」
「?」
「今迄ありがとうってこと。それに、これからが足りてないよ?」
本当に自分は、素晴らしい友を持った
「あぁ、その通りだな。これからも宜しく頼む」
「よろしい!それじゃあ信号も青になるし行こっか。そういえばね、最近“生きる死体”なんて噂話があってねー、ナオは理不尽だと思う?」
「半分だな。自然の法には反しているがこの国の法には死体が動いてはいけないなんて法は無かった筈だ」
「成る程ねぇ〜」
きっとこんな日常は少しずつ形が変わりながらずっと続いていくんだろう。そう思っていた。
「………ぇ」
だがそんな日常を理不尽は好んで喰らう。
「優香ッ‼︎」
そんなことは知っていたから反応できた。けど、
「ナオ!」
神様は不幸を望んだ。
身体が跳ね飛ばされる
優香の顔が歪む
地面に叩きつけられ
後続車が迫り
タイヤが目の前にきた
グシャリ
少女の悲鳴が交差点に響いた。
読了感謝です。アドバイス、感想お待ちしてます