荒野地帯
次々と各所から爆音が響くなか、リバイバーは各所にいるハイエンド達を上空から撃破していた。彼女達もある程度強化はされてるが、脱走前の時点で裏切ったハイエンドの粛清も視野に入れて開発されたリバイバーが強化により飛行してる上に電磁フィールドを張ってるリバイバーに致命的なダメージを与えられることは叶わず、なす術なく撃破されていった。
「さて…あらかたここらは倒したか?次は…」
「見つけたぞリバイバーァァァァ‼︎」
「…んあ?コイツらどこから湧いて…は?三千?いやマジでどこにいたんだ⁉︎」
恨みがましい声を聞きリバイバーが振り向くと完全武装したパワードスーツらしき物を纏った集団が約三千人ほどがこちらに向かってくるのが見え、リバイバーはこれだけの数が潜んでいた事に動揺した。すると、通信機から同様の存在による反撃を受けてると連絡が入り、彼らが鉄血側の存在とリバイバーは判断した。
「覚悟しろリバイバー‼︎」
「エリちゃんを泣かせたこととその他もろもろの罪、その身で償えやぁぁ‼︎」
前方を埋め尽くす彼らの言葉にリバイバーは首を傾げた。
「エリちゃん?あー、
「エリちゃんをクソガキって言うなぁ‼︎あとこれはちゃんとしたセンサーだ‼︎」
「貴様、万死に値する‼︎」
「…へぇ。で、その他もろもろって何だ?知らずに裁かれちゃ償いもできないぜ?撃ったり切ったりしないから言ってみな」
ただならぬ殺気を飛ばす彼らにリバイバーがそう言うと、彼らはそういうことならと話し始めた。
「まず一つ‼︎エリちゃんから裏切り者の粛清などを任務を任されたのにも関わらず、自身が裏切ってエリちゃんの大事な部下を逆に殺し始めたァ‼︎」
「二つ‼︎当時鉄血ハイエンド唯一の男というハーレムにぴったりなポジなクセにそれをアッサリ捨て去ったァ!」
「以上だ‼︎」
「二つじゃねぇか。どこがその他もろもろだ」
呆れ顔でリバイバーが言うと彼らはウルセェ!と吠えるとリバイバーは頭を掻いてため息をついた。
「ハァ…さてはお前さんら、彼女いないな?」
『グフッ⁉︎』
「図星か。ま、じゃなきゃこんな逆恨みしないか。ハーレムポジだぁ?馬鹿言うな、一部除いて滅茶苦茶嫌われまくってたぞ?な〜んで女だらけのとこに男一人放り込めばハーレムになれると思ってんの、夢見過ぎだろ?お粗末な頭だこと……まぁいい。かかって来いよ、このロリコンどもめ。俺は早く帰って彼女といちゃつきたいんだ」
『このリア銃めッ‼︎上等だゴラァァァァ‼︎』
最後の一言が余計だったのか、彼ら─
隙を見てリバイバーはレーザーを撃つも、機動性もあるのか中央にいた数人のみを除いて回避される。撃破された数人もかろうじて原形を保ってることから防御力も相応のものだろう。
(一人一人は倒せなくはないが、この数相手じゃな…もう少し粘れるか?)
リバイバーはテレポート機能を使い敵の一人の背後にまわり込むとレールガンを至近距離で撃ち込み射殺する。貫通した弾頭は射線上のもう一人に当たるもも思った以上に装甲が堅く、貫通はしなかった。
「くたばれリバイバーァァァ‼︎」
「おっと危ねぇ」
「へ?ガフッ⁉︎」
「バカ!下手に撃つと同士討ちになるぞ‼︎」
一人がリバイバーに向けてマシンガンを放つがリバイバーは近くの一人を掴むと盾にして攻撃を凌いだ。盾にされた敵は装甲を穴だらけにされ絶命したのを確認するとリバイバーはそれを放り投げた。
(ふむ…連中に近接武器は無さげだし、このまま中央にいれば少しずつ削れるが…そうは問屋が卸さねぇよな…よし)
リバイバーは一度飛翔し、中央に陣取ろうとしたがリバイバーの意図を察した彼らは移動を開始してリバイバーが外側に出るように陣取ろうとしていた。当然中央に戻ろうとするも銃弾やレーザー、ロケットランチャーの雨嵐で阻まれ、上手く入り込めずにいた。
ならばとリバイバーは逆コーラップスでスモークグレネードを生成、辺りにばら撒いて視界を遮ろうとする。しかし、
『スモークなんか無駄無駄ァ‼︎』
「ッ‼︎」
彼らのセンサーはかなり優秀なのか的確にこちらを狙い撃ってくる。
そのうちの一発がリバイバーの左脚に命中、リバイバーはバランスを崩して地上に落下してしまう。
「今だッ‼︎」
『死ねやリバイバーァァ‼︎』
彼らは一斉射撃を行い、さまざまな弾丸がリバイバーに殺到し、彼に命中しその身体を木っ端微塵にした瞬間、彼らの一人は
「…へ?」
彼が自身の胸を見るとそこには先ほど盾にされた仲間のように
「なっ…に…⁉︎これは…俺たちの武器の…⁉︎」
一体なぜ…?そう思った時であった。
彼は驚いて周りを見渡すと、同じ方向を向いてたと思っていた彼の仲間は全員違う場所で違うところを向いており、『互いが互いを撃っていた』のであった。彼らの殆どは絶命し、僅かに生き残った者も手脚のいずれかを失い、死ぬのも時間の問題という大惨事となっていた。マシンガンで撃たれた彼は何が起きたかわからぬままそのまま生き絶えた。
そしてリバイバーはというと、愉悦に満ちた顔で上空に留まっていた。
『鏡花水月』。以前開発したセンサー類などを狂わせて対象に誤情報を与えて混乱させるウイルスを彼は使ったのであった。
「ハハハハハッ‼︎ハーハハハハッ‼︎まっさかこんな上手くいくなんてなぁ〜?ありがとよ、
その言葉を聞き、生き残りの一人が顔を上げた。
「まさか…ウイルスが何かで映像と音声を…⁉︎」
「その通りだ。ちょうど風下だったから、お前さんらとアホな会話してる間に散布して効果が出るまで待ってたんだよ。効いたと確信したのはスモークを焚いたと勘違いした時だ。一度地上に降りて盾にしたのはお前さんら自身の武器がお前さんらに効くか確かめるため。そのあと万が一味方に誤射して勘づかれる前に飛んだってわけだ」
あとは上手いことバラけさせて互いを撃つように仕向けたところで仕上げたのだが、彼らが人形なのかわからない状態でこれは賭けだったが、わざと挑発してセンサーが本物と喋らせたり怒らせたりして視野を狭めた次第であったが、彼らにはどうしても解せないことがあった。
「だが…俺らの装備は、それこそ…正規軍にも勝る程の対ウイルス性を持ってる…。何故お前如きが開発したものが効く…⁉︎」
「その対ウイルス性ってさ、万能者レベルか?」
「…は?」
何故そこで万能者の名が出てくる?と思った彼らに対して、リバイバーはこう告げた。
「ウチにはMCRっていう超絶便利な特訓施設があってな、実戦だけでなく、ウイルス攻撃もシュミレートできるんだわ。しかも、戦闘データをもとに色んな仮想敵と戦えるし、そいつは武装や対ウイルス性まで忠実に再現されてるんだ。その仮想敵の中にいるんだよな〜…【
「ッ⁉︎ま、まさか…」
「あぁそうだ。暇さえあれば潜り込んでは試して返り討ちにあっては改良してを何万回も繰り返して繰り返して改良してやったんだ。なんせ時間はたっぷりあったしな。初めはほぼ瞬殺されたが段々と少しずつ、何万分の1秒レベルだが効いてきてな、まぁでも0.7秒が限界だったが…そんだけ止められたならソレ以下の対ウイルス性をもった奴には効くだろ?」
それが最近彼の開発したウイルスがやたら効果的な理由であり、スミスの装備開発が遅れた原因でもあるがそれは別の話である。
無論、そんなことすれば彼の電脳は無事では済まず、何回かオーバーヒートを起こしかけたがそれでもその狂気的なまでの探究心と向上心で改良を続けた結果がいまなのである。
「このっ…チート野郎…っ!」
「は?お前さんら、人の話聞いてたのか?この力は何万回も実験を積み重ねて得た力だ。チートでもなんでもないただの努力の成果だ。自分が勝てないからって人のことチート呼ばわりするのは心外だな」
「…っ!それでも、エリちゃんの為にも俺たちは引くわけにはいかねぇんだァァ‼︎」
彼らは満身創痍にも関わらず一斉にリバイバーに立ち向かうが、精彩を欠いた動きであり、一矢報いる事も叶わず返り討ちに遭った。
「…まぁその、お前さんらのそのエリザへの愛情だけは認めるよ…あークソ、ある程度治したら再生とめるかコレ」
余裕そうにしてたリバイバーだが、実際には流れ弾が何発か命中しており肩や脇腹の一部を失っており、傷を再生させてるものの、完全に再生すると崩壊液の残量に影響するため応急処置程度に収めていた。
他にも正体不明の敵の報告があるため、リバイバーはグリンダの身を案じて彼女の元に向かうのであった。
おっかしいな、敵の方が主人公っぽいぞ?
何コイツ、何万回も万能者と戦うとか正気の沙汰じゃないし、第二の万能者目指してんのか?
つーかアッサリ殲滅しちゃったけど、数の差相手じゃ搦め手しかないし、今まで万能者絡みで碌な目に遭ってないからね、その分のツケが回ったと思って許して…ユルシテ…。