https://syosetu.org/novel/180532/215.html
アンケートの結果、リバイバーの仮ボディは女性となりました!
皆さん、投票ありがとうございます!
翌日、ペルシカから任務の連絡がありDG小隊は会議室に集まった。
リバイバーがまだ来ていないが、スミスが口を開いた。
「…リバイバーがいないが、みんなに言っておきたい事がある、俺…昨日からバルカンと付き合う事になった」
「ほぉ…!よかったじゃないかスミス」
「おめでとうスミス」
「おめでとうございます、スミスさん!」
「おめでとうございます…それで、告白はどちらからで?」
「向こうからな、『付き合ってくれって言ったらどうする?』って聞かれて…向こうも恥ずかしかったのか話題を変えようとしたんだが、呼び止めてOKの返事を出したって感じだ」
「なるほどな…こっちも向こうも任務とかで中々会えないだろうが、大切にしとくんだぞ」
「お前に言われんでもわかってるっつの」
ちょうどその時、ペルシカが会議室に入ってきた。さらにそこから
黒のレディースコートに黒のデニム、銀髪のロングヘアーをしたその女性は不機嫌そうな顔でこちらを見ていた。
その目の色が青だとわかった瞬間、バレット達は目の前の人物が誰かわかったが確証が持てず黙っていた。すると件の女性が口を開いた。
「…
「何ふざけたこと言ってんだリバイバー、てかその姿と声はどうした?」
「そもそも本当にリバイバーかお前?」
バレットとスミスの質問にリバイバーと思しき女性は答えた。
「如何にも。私は貴様達の知るリバイバーで確かだ。元のボディが治るまでの間の仮のボディというわけなのだが…ペルシカ、今一度問う。
やたらと威圧感のある声に少し怯みつつもペルシカはリバイバーの問いに答える。
「いやね、前に女性人形の男性素体を造ったからその逆もいけるかなと思ってやってみたんだけど…どうかしら?」
「正直不満だらけだが、別のボディを用意するとなればその分元のボディの修理に時間がかかるのだろう?ならば我慢するしかあるまい」
「というより、違和感はないのか?」
「それに、何か性格も変わっていませんか?」
「違和感は始めこそあったがもう馴染んだ。性格に関しては流石にこの声と姿で『俺』は変だし、あの喋り方はこの声に合わない。だからわざと変えている」
「不満という割には結構ノリノリねあなた…とにかく、今回の任務について説明するわね」
任務と言えば少し大袈裟なのだが、端的に言えば街の見廻りである。本社周りは治安が良いとはいえ、年の瀬に乗じて良からぬ事を企む者が居ないとも限らない。一応本社所属の人形も見廻りに参加しているが、手が多いに越したことはない。
「それじゃあ早速頼むわね」
「待て、リバイバーの装備はどうすんだ?あれはあのボディじゃないと使えないんだろ?」
「それについては問題ない。このボディ用の装備は用意して貰っている」
リバイバーがそう言いパチン、と指を鳴らすとコートの裏から小型のビットが十個ほど飛び出してきた。
「これが今の私の武器だ」
「ちなみに小型だけど、私が(魔)改造したから威力はスケアクロウのよりあるし、ある程度は拡散できるわ。しかも複合カメラもついてるからそれと視覚を共有できるわよ」
「仮のボディの割には随分良い装備だな」
「中途半端に造るのが嫌だっただけよ」
「試運転の方も問題ない。では行くぞ」
「何でお前が仕切ってんだよ…」
────
年の瀬という事もあり、街はいつも以上の賑わいを見せていた。
「今年ももうすぐ終わりか…にしても、今年は色々あったな」
「まぁな…」
今年になってからDG小隊の存在を公表させてからというもの、バレットに姉妹と彼女が出来たことやレストの復讐達成、フィオナの意識回復そして最近ではスミスに彼女が出来るといった事が起きた。また、他の基地や部隊との繋がりも持ち、異世界へ来訪したりもした。
無論リバイバーの誕生やS地区襲撃といったイレギュラーも起きたが、誰も欠ける事なく年を越せるのは大きい事である。
ちなみに当のリバイバーはというと、街ゆく人の注目を集めていた。
黒で統一された服に映える白い肌に長い銀髪、鋭い目つきをした顔つきは女傑じみた雰囲気を纏っており、正体を知らない者から見ればどこのモデルかと疑うほどのものであった。
そんな彼?彼女?に勇気があるというか無謀というべきか、いかにも遊んでますといった風貌の男が数人寄ってきた。
「よう姉ちゃん、暇なら俺らと遊ばないかい?」
「…私の事を言っているのか?」
男達は一瞬リバイバーの声に怯んだが、構わずナンパを続けようとした。
「そ、そうだよ。お姉さんカッコいい声だね」
「それで?どう?今夜暇?」
「悪いが仕事中だ。まぁそうじゃなくとも、貴様らと遊ぶつもりはない」
そう言わずにさ、と男の一人がリバイバーの肩に手を乗せようとした瞬間、リバイバーはその手を払い退け、胸倉を掴み上げた。
「ヒィッ⁉︎」
「…断るといったのがわからなかったのか?しつこい男は嫌われるぞ?別にナンパをするなとは言わん。だが相手を選んでする事だ、私は今仕事の邪魔をされて機嫌が悪い。それは貴様達も分かるな…?」
「「「は、はい…」」」
「ならばとっとと消え失せろこの俗物ッ‼︎」
「「「イ、イエスユアハイネスッ‼︎」」」
男達は一目散に逃げ去っていった。リバイバーは溜息をつきながら
「まったく…メンタルモデルが男だと見てわからないのか」
「「「「「いや無理があるだろ(でしょう)」」」」」
その後見廻りを続け、特に事件などは起きず一日を終えDG小隊は本社へと帰っていった。なお、リバイバーはその間にナンパ一回、モデルのスカウトを二回ほど受けたがそれぞれ丁重に断った。
────
16Labの一室でリバイバーはペルシカに質問をしていた。
「してペルシカよ。私のボディはいつ修復が完了する?」
「あなたのボディの修理にもやることがあるから、数週間はかかるわね」
「…つまり私はこの格好で年を越せと?」
「そうなるわね」
「…なるべく早く頼む、馴染み過ぎると元に戻った時のズレが大きくなるかもしれん」
そう言いリバイバーは出ていった。その後ペルシカはパソコンを弄り始めた。
(この機会に今一度リバイバーのボディを詳しく調べてみましょう。まだ何か隠してそうだし、何より…彼のメモリーから蠱毒のデータが取れれば良いんだけど…)
Q.何故にCV:榊原○子?
A.私の趣味だ、良いだろう?
多分このリバイバーならエリザも従えそう。
しばらくはこのままで行きます。
ちなみにショタボディの場合、
多分これが今年最後の投稿です。皆さん、良いお年を‼︎