「久しぶり、ちーちゃん」
「お、お兄さん!?」
最初で最後に会ったのは4年前。とはいえ、お互い成長している。ちーちゃんは子役でテレビや雑誌などで見かけるから俺は分かるが、ちーちゃんはよく俺だと分かったな。
この4年間で身長も伸び、顔つきも多少は変わっていると思うんだが……。あぁ、多少じゃ普通に分かるか。
4年前と比べてちーちゃんはさらに可愛くなった。その成長はテレビなどで見ていたから言うまでもない。
こうして面と向かってみると彼女の凄さが分かる。可愛いのはもちろん、彼女から漂う雰囲気が凄い。
雰囲気……否、オーラというべきだろう。
オーラと言えば
このオーラが5年後にはもっと凄くなるというのか!?
………恐るべしちーちゃん。
4年前はショートボブ、それが今では肩口にまで伸びたプラチナブロンドの髪、ミディアムを通り越しセミロングとなっていた。身長は140cm前半といったところか?俺が現在の身長が約174cmでちーちゃんの身長は俺の胸元あたりだ。
身長が大きいと、どうしても目線が顔より下に行ってしまうことがしばしばある。
身長の差からして仕方ないよね?と思いたい。
先ほどチラッと見たが、ぺた〜んとしていた。何がとは言わない言えない。
「ど、ど、ど、ど、どうしてお兄さんがここに?」
「うん、まずは落ち着いて?」
「ど」が前に4つ付くくらい、ちーちゃんの心の中では動揺しているらしい。
「すぅ、はぁ。そ、そ、それでお兄さんはどうしてここに?」
うん、まだ落ち着かないね。
「スカウトされてね」
「え?お兄さん、スカウトされたんですかっ!?」
「うん、それでオーディション合格して、ここに所属したのは1カ月前だよ」
「え、え?…………え?」
どうやら思考が追いついていないようだ。
「というわけで事務所の先輩として、芸能界の先輩としてよろしくね。ちーちゃん
「……はっ!?か、からかわないでください!」
お、思考が追いついてきたか?でも、実際に先輩となるわけだから間違ってはいない。デビューしてないけどね。
「っと、その前に改めて………久しぶり、ちーちゃん」
「はい、お久しぶりです。お兄さん。」
うん、こういうのは大事だよな。特に再会した時には。
「それでさっきの話なんですけど、事務所に所属って本当ですか?」
「本当だよ、事務所登録も済んでる。今日は話があるって言われてここに来てるんだ」
「す、凄いです!」
「…………へ?」
「ウチの事務所って所属オーディションが厳しいことで有名なんです。それをお兄さんは合格したんですよね?凄いです!」
「ありがとう、ちーちゃん。けど、まだ所属しただけでデビューしてないから………」
「それでもです!」
オーディションの厳しさに関しては、オーディションなどで役をもぎ取って来た彼女がよく知っているだろう。それと同時に芸能界で生きていくという厳しさも……。
所属することでスタートラインに立てる。
しかし、所属しているだけではデビューしない限り、ずっとスタートラインに立ったままだと思っている。いくらレッスンで歌やダンス等の実力をつけようとも、それを活かす場所がなければ無意味に等しい。全部が全部、無意味とは言えないが芸能界においては無意味だということを言いたい。
だからこそ、俺は所属しているからといってうかうかしていられない。スタートラインに立ったまま他の人芸能人の後ろ姿をいつまでも見ているのは………ごめんだ。チャンスはいずれ掴み取って見せる!
「ごめん、ちーちゃん。話したい事はたくさんあるんだけど、そろそろ約束の時間で行かなくちゃ行けないんだ」
ちーちゃんと再会したというのに、すぐにさよならをしないといけないんだなんて………。
「あ、あの、その、連絡先を教えて下さい!」
勇気を振り絞って言ったであろうその言葉にちーちゃんは顔を真っ赤にしていた。手にはいつのまにか取り出した携帯を持っており、その手は少し震えている。
「うん、いいよ」
ちーちゃんとL○NEの連絡先を交換する。ちーちゃんの名前はChisatoとなっていた。それにしても、ちーちゃんはもう携帯持ってるんだね。芸能人だし、何かあった時に困るから持っているのは当たり前か。でも、羨ましい。俺は去年に携帯買ってもらってからまだ1年も経っていないのに……。
とりあえず、後でChisatoはちーちゃんに変えとくか。
「ありがとうございます。そ、その、たくさん連絡してもいいですか?」
「うん、いいよ」
同じ事務所にいても会う確率なんて低いからな。また面と向かって会うのはいつになるか分からないが、連絡先を交換したなら特に問題もないだろう。
「じゃあ、ちーちゃん。またね」
「はい、
さて、俺は用件を済ましに行きますか。
原作直前又は開始後に光夜と関わりのあるキャラの回想を入れる?
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入れて下さいお願いしますなんでもし(ry
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入れて
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あったりめぇだ
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作者が決めて
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いらない