早く原作入りたい(切実)
設定→香澄が星の鼓動を聞いたのは小学1年生。
(原作では小学校にあがる前)
香澄が小学生に入学して早4ヶ月。ついこの間までゴールデンウィークだったのにもう8月だ。夏休みに入り、2週間が経った頃に父さんが告げた。
「キャンプ行くぞ」と。
突然告げられ、戸山家は大騒ぎである。香澄と明日香は大はしゃぎし、母さんは「そんなこと一言も聞いてないんですけど!?」と父さんの胸ぐらを掴んで何度も揺らしていた。そんなに揺らすのはやめて差し上げて。
「ちょっとお母さん、お父さんとお話してくるね」
眉をひそめて言う母さんの顔は笑ってなかった。例えるならそう、鬼。鬼の形相だ。あと、どうしてだろう?俺の中でお話がO・HA・NA・SHIに変換されるのだが……。
「おはなしならここですればいいのにね?」
「かすみもそーおもう!」
「うん、そうだね」
普通のお話じゃないからね。香澄と明日香にこういうのはまだ早いと思うんだ、お兄ちゃんは。
「キャンプ行くわよ」
10分後、戻ってきて開口一番母さんはそう言った。父さんはどうした?
「父さんはどうしたの?」
「ちょっと……ね?」
俺は口の端を釣り上げて言う母さんに軽く恐怖を感じた。怖い、怖いよ。
「どしたの?おにいちゃん?」
「だいじょーぶ?あすかがナデナデしてあげるね」
「あっ!かすみもなでてあげる」
母さんへの恐怖から無意識に香澄と明日香を抱きしめていたらしく、二人から心配された。ナデナデしてあげるとのことで、頭を下げて二人から撫でてもらう。いつもは撫でる側なので、撫でられるのは新鮮な感じがする。
「おにいちゃん、うでつかれた」
「あすかも」
数分もしないうちに姉妹によるナデナデタイムは終了した。ずっと撫でるのって意外と疲れるのよ?
「「なでて」」
「はいはい」
夏休みに入ってから暇さえあれば、香澄と明日香を撫でている件について。うちの姉妹は猫か何かなのかな?
「相変わらず、仲良いわねアンタたち。キャンプの泊まる場所はもう予約してあるらしくて、明後日に出発よ。明日は準備するからね」
「「はーい」」
元気よく香澄と明日香が返事をする。母さんはフッと微笑するとリビングから出て行った。たぶん、父さんのとこに行ったな。
その後、父さんを見た時は目が死んでいた。明らかに母さんのせいである?母さんに何も言わずに独断で決めるからそうなるんだよ。
とりあえず、無言で父さんの肩に手を置き「強く生きて」との意味を込めてサムズアップをした。心なしか父さんの目に少し光が戻った気がする。
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆
キャンプ当日。車に乗ること約5時間、目的地に到着した。場所は「星見の丘」というところだ。山中にあり、綺麗な星空が見れる天体観測スポットとして有名らしい。着いたのは夕方頃で山は日が暮れてすぐ暗くなる為、泊まるログハウスへ移動した。ログハウスに到着した頃には日は落ち、辺りは暗闇に包まれていた。風呂はキャンプ場にないので、来る前に温泉施設で済まさせている。
「……っん、あれ?」
夕食を食べ、ウトウトして睡魔に襲われているうちに寝てしまったらしい。確か夕食後、父さんと母さんが散歩に行くと行って出掛けたのまでは覚えている。そこから先がウトウトしていたせいか覚えていない。辺りを見回すと誰もおらず、俺はあるはずの懐中電灯がないことに気づく。
香澄と明日香はどこだ?
懐中電灯は2つ持ってきており、1つは父さんと母さんが持っていた。だとすると、香澄たちも懐中電灯を持って外へ行ったのが妥当と考えるべきだ。
くっ、やらかした。気持ちよく寝てる場合じゃないだろ。
………ん?キャンプ?
そうだ!キラキラドキドキだ!
香澄と明日香が小さい頃にキャンプで両親に内緒で外へ行く。そこで満天の星空もとい『星の鼓動』を聞いたことが、後に香澄がキラキラドキドキしたいと言い始めた原点なのだ。
それはつまり、全てのはじまりだと言うこと。
そうか、今日この日が香澄の原点だったのか!?
確か香澄と明日香が『星の鼓動』を聞いた場所は、木々がない草原の丘だったはず。それなら、周りに木々がなくて草原が広がってる場所を探せば……。来る時にその場所を通ったから、その道を行けばいい。
俺はログハウスを出て全速力で走った。あるはずの草原に向かって木々で生い茂る暗い山の中をひた走る。気づけば周りの木々は減っていき、前方は明るくなって行く。
ついに草原に出た。走るのを止めて辺りを見回すと、数メートル先に懐中電灯を持った香澄と明日香の後ろ姿を見つけた。
駆け寄ろうとした瞬間、後ろから風が吹いた。8月なのに草原の夜風はとても涼しい。涼しい風がいい具合だ。風の気持ち良さに自然と顔が上に向く。視線も上に向けると、その光景に言葉が出なかった。
「……っ!?」
絶景とは、まさにこのことをいうのだろうか。
夜空を見上げると、そこは数千数万の星々で埋め尽くされていた。視界のすべてが星で埋め尽くされているのだ。天の川の星々だけではない、無数の星がキラキラと爛々として輝いている。
星明かりだけの世界にどれくらい見とれていただろうか?
我を忘れていた俺はハッとなり、ようやく香澄と明日香に駆け寄る。
「香澄!明日香!」
「おにいちゃん!?」
明日香は涙目になって抱きついてきた。
「ダメじゃないか、黙って行くなんて。夜は危険でいっぱいなんだぞ?」
「ごめんなさい」
「うん、ごめんなさいできて偉いね」
落ち着かせるように明日香を撫でると、怖かったのか俺の右腕を強くギュッと掴んだ。
「香澄?香澄?」
「············」
香澄から返事がない。星空を見上げたままだ。
「香澄っ!?」
「あ、おにいちゃん。」
怒鳴ってようやく俺に気づいた香澄。
「どうして、黙って行ったんだ?」
「ごめんなさい。探検したかったの」
「なら、おにいちゃんに一言かけてから……」
「だって、おにいちゃん気持ちよさそうに寝てたから」
ぐっ、そう言われては……。起きろよ、俺!
「でもね、夜は危険でいっぱいなんだぞ?」
「ごめんなさい」
「分かってくれたならいいよ、だけど本当に夜は危ないってことは忘れちゃダメだぞ?」
「うん」
大事になる前に見つけられて良かったよ。ここが香澄にとっての始まりとはいえ、何かあったら大変だからな。まだ星を見ていたいと言う香澄をなんとか説得し、無事にキャンプ場に戻ると先に戻っていた両親にこっ酷く叱られた。主に俺が。俺が香澄たちを連れ出したと思われているらしい。確かに俺に責任があるとはいえ……少し解せぬ。
その後の香澄は、心にあらずという有り様だった。キャンプが終わって帰りの車内でもボッーとして、話しかけても「うん」しか言わない。明日香は明日香でこれが好機と思ったのか、ここぞとばかりに甘えてくる。
「おにいちゃん、ねむい」
「寝ていいんだよ?」
「ひざまくらしてー」
「はいよ」
とまあ、いつもより積極的だ。俺の右側で横になった明日香は、この3日間で疲れが溜まってたのね。数分も経たぬうちに眠り落ちた。ゆっくりおやすみ。
左にいる香澄を見る。
「香澄?香澄?」
「……ぅん」
香澄は変わらずボッーとしており、声をかけてもその反応は乏しい。香澄については、俺が父さんと母さんに「星の虜になった」と直球ストレートに説明しているから問題ない。
俺は香澄の頭に手を置き、軽く頭を撫でた。香澄は昨日、『星のコドウ』を聞いたと言っていたが香澄の言う『星のコドウ』とは何だろう?それを聞いて香澄は何を感じ何を思ったのだろうか?
それはきっと、香澄にしか分からない。
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆
それは突然だった。
「キラキラドキドキしたい!」
「うおっ!?」
キャンプから家に帰って1日が過ぎようとしてた時に、心あらずの状態だった香澄が突然「キラキラドキドキしたい!」と言い出した。いきなりで思わず声が出ちゃったわ。何もしらない人が聞けば、ヤベェやつだが
現に何も知らない明日香が……
「おねえちゃん、あたまだいじょーぶ?」
「だいじょうぶだよ!」
香澄の頭を心配している。これであとはランダムスターがあればHENTAIの完成だな。香澄が変態と呼ばれる日はそう遠くなさそうだ。
いつか香澄がキラキラドキドキに出会うまでは、陰ながら見守って行こう。
当然、明日香のことも陰ながら見守って行く。
これから2人がどう成長して行くか楽しみだ。
話の内容と展開速度
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とても良い
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良い
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まあまあ
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何とも言えない、分からん