喧嘩は身体の強さではなく身体の使い方。
冬、それは何もかもを凍てつかせる地獄の季節、なんてのは大袈裟な表現だが、上に羽織るものは増えるし、服以外にもマフラーやら手袋やらホッカイロやらと色々、追加装甲が必要になるので面倒な季節だ。
しかし、この季節になると毎度思うのは、自分が女子ではなくて本当に良かった、という事だ。何故なら、学生服の下半身はスカートだからだ。
だってアレ絶対に寒い。スカートなんてただでさえ通気性抜群で、下から上に向かってスカイアッパーの如く冷たい風が流れ込んでくる上に、太もも、或いは膝も露出し、膝下の防寒装甲は靴下と靴だけだ。
校門を通りかかる女子生徒達を見て、足フェチの海斗はただただウンウンと頷き、寒そうな女子生徒への同情など一切しないで拝んでいた。
そんな話はさておき、これからようやく慣れてきた二宮隊の作戦室に向かう。部隊に参加してから、ボーダーでの生活は更に楽しくなった。
アレから、影浦隊がB級に引き返したりだなんだと色々あったが、とりあえず平穏に相変わらず影浦との模擬戦は禁止されたままだ。
だが、それでも良い。B級ランク戦で殴り合えるからそれで良いのだ。
ちなみに、今日はオフだ。それでも作戦室に向かっているのは「オフの日にも約束してないのに集まるのって仲間っぽい」という下らない理由によるものだった。
ぶっちゃけ、他の二宮隊のメンバーは犬飼をはじめ、基本的に空気の読めるメンバーばかり(二宮以外)なので、海斗がそんなソワソワした空気を出している間は合わせてオフの日でも誰かが作戦室にいるものだが、いい加減慣れて欲しいものだったが……海斗はそんなもの知る由もなかった。
ウキウキしながら街を歩いてると、路地裏に白髪の小さい少年の後をつけるように、ヤンキーが数人、入っていくのが見えた。
「……はぁ」
本当に腹立たしい。あの手の輩は本当に消えない。なんだか前にもこんなことあった気がする。というか、ヤンキー時代にこの街のヤンキーのほとんどはボッコボコにしてきたはずだが、どいつもこいつも懲りないバカばかりだ。
見過ごすわけにもいかないので、路地に入った時だ。ズドンッという轟音が耳に響いた。
「……は?」
間抜けな声を出すと共に、白髪の少年が帽子のリーダーっぽい男を一撃で沈めていた。
「な……え……?」
「ちょ……」
「は……?」
狼狽える男三人に、白髪の少年は肩を回しながら近付いた。
「だから、ぶっ飛ばすって言ったじゃん」
手を握って開き、また握り、好戦的に微笑む。
「……あんたら、つまんないウソつくね」
そういう声音は、喧嘩慣れしていて、尚且つボーダー隊員である海斗ですらゾッとする無機質さと冷たさが入り混じっていた。
続いて、さらに二発目、三発目、四発目と絡んでいた男達に制裁を加える。まぁ、この調子なら自分の出る幕はないと思い、立ち去ろうとした時だ。その少年の拳は自分の顔面にも向かって来ていた。
「うおっと」
「!」
首を横に傾けて避けると、白髪の反対側の拳がさらに顔面に飛んでくる。それをしゃがんで回避すると、また右拳で殴り掛かってくる。
両手でマシンガンの如く交互に拳を叩き込んでくるのを、冷静に回避した。
「……あんた、やるね」
「あ? そりゃこっちのセリフだボケ」
普通の人なら、ここは弁解するところだろう。「や、違うよ?」と。
しかし、陰山海斗は元々、喧嘩や戦闘が嫌いではなかった。ここ一年くらいの戦闘のほとんどがボーダーでトリオン体での戦闘ばかりで、生身で戦うことなんかなかった。
故に、久々の生身での喧嘩に、心を躍らせてしまっていた。久し振りに生身で面白い喧嘩が出来そう、と。
白髪の少年の拳を回避し続け、タイミングを掴むと、右フックの攻撃を内側から外側に打ち払うようにガードした。
手首の内側を払われた少年は、ガクッと体勢を崩す。その隙に顔面に拳を思いっきり叩き込んだ。
「⁉︎」
大きく後ろに仰け反る少年だが、違和感を覚えたのは海斗の方だった。拳の感触が、初めて殴った時の感触だった。重いのでも軽いのでもなく、まるで無機物を殴ったような感触だ。
「……やったな」
動揺した一瞬の隙を突き、白髪の少年は海斗の殴った手を掴み、自分の方に引いてボディブローを抉り込んだ。
「ーッ⁉︎」
効いた。予想以上に。いや、効いただけではない。自分の身体は下から昇り詰めてきた拳一発で宙に浮き、後方に大きくブッ飛ばされ、喉をせり上がってきた唾液が、口からゲホッと吐き出される。
この一撃、自分の生身の一撃よりも強い。目の前の小さい少年は、自分よりも肉体スペックは上のようだ。
それでも、尻餅だけはつかない様に片膝をついて着地した。
「……なーにが『やるね』だ。テメェの方がよっぽど強ェじゃねぇか」
「そりゃそうだよ。一発殴ったし、おれはここまでにしても良いけど?」
「バカ言え。こっからだっつの」
そう好戦的に微笑むと、白髪の少年もニヤリとほくそ笑んだ。バカを見下している目ではなく、ようやく喧嘩になりそうな奴を見つけた、という目だ。
今度は海斗から仕掛けた。ジャリっと親指の付け根に力を込め、地面を蹴る準備だけし終えるのを見逃さなかった白髪の少年は、来る、と身構えたものの、キョトンとした表情になった。
襲い掛かってきたのは自分ではなく、無気力に放られたスクール鞄だった。それを回避した直後、目の前に写っていたのはローファーの裏だった。
「うおっ、と」
声の割に余裕でガードする少年。蹴り上げた脚を地面に下ろすと、今度は後ろ廻し蹴りを放たれた。
それもしゃがんで回避され、脇腹の横で拳を作り、海斗の顎にアッパーを繰り出すが、海斗はそれを強引にガードし、横に打ち払って姿勢を崩させ、左手の拳を顔面に繰り出す。それを回避した直後、右拳が少年のボディに減り込んだ。
突き上げられるような感触で真上に身体が持ち上がったものの、すぐに着地し、顔面に仕返しのストレートを捩じ込む。
しかし、海斗はそれを外側に身をよじって回避し、少年の襟首を掴むと、膝の後ろに足刀を叩き込んで強引に転ばせ、仰向けになり無防備になった顔面に、グーパンチを叩き落とした。
見事なクリティカルヒットし、確かな感触さえあった。相変わらずの無機質なものだが。
しかし、顔面に拳を入れられ、頬がむにっと持ち上げられ、タコみたいな口になっている少年は、ずっと余裕な笑みを浮かべたままだ。
「無駄だよ」
そう冷たく答えるセリフによって、周りの気温が一気に氷点下まで下がったように鳥肌が立った。
直後、ドゴッとボディに強い重たい衝撃。最初にもらったボディブローより強い衝撃に、海斗の身体は後方に転がり、路地裏から叩き出される。少年の両足のそろった蹴りが見事に炸裂したのだ。
何とか受け身を取り、ニヤリとほくそ笑む海斗。余裕の笑みを浮かべたままの少年は向かい合っている。
これ、ヤバイ奴に喧嘩を売られちまったかも……と、海斗が珍しく冷や汗を流した時だ。
「ちょーっと良いかな?」
「は?」
顔を向けると、警察官が立っていた。それによって、海斗の意識は一気に現実に戻される。
「ここでカンフー映画みたいな喧嘩が起こってるって通報があったんだけど……君達のことだよね」
「……」
答えられない。そうです、とも言い難かった。というかマズイ。こんな事、二宮に知られたら……。
白髪の少年は現状を理解していないのか、頭上に「?」を浮かべていた。
「署までこようか。もちろん、君も」
君も、というのは白髪の少年のことだ。二人は派出所まで連行された。
×××
その後、結局お互いに身を守るための勘違いであったことが発覚した。白髪の少年はウソをついて金を取ろうとしていた連中の一味だと勘違いしたし、海斗はなんか急に襲い掛かってくる奴、と思い込んでいたわけだ。
で、警察官には白髪の少年の友達のメガネの説明もあって、お咎めなしで済んだ。
しかし、強かった。あの少年。あの小柄な体型の下には、どんな肉体が潜んでいるのか、考えるだけで少し吐き気がした。見た目だが、140センチ程度のマッチョは普通に気持ち悪い。
その分、喧嘩自体は楽しかった。アレほどの高揚感、緊迫感は久し振りだ。殴られると自分の身体に痛みが響き渡る辺り、ある意味ではトリオン体よりも緊張感があった。
まぁ、流石に今日は疲れたが。これは帰ったら速攻で風呂入って眠るしかない。
それなら作戦室に行くな、という感じだが、そこまで頭が回らないのが、海斗たる所以なわけで。
到着し、扉を開けると、今日は氷見がいた。
「おっす、氷見」
「あ、今日は遅かったのね、海斗く……」
振り返りながら挨拶する氷見の口が止まった。海斗は小首を傾げたが、それはそうだろう。何故なら、海斗の顔面は所々、青紫に腫れ上がっているからだ。
「……どうしたの?」
「あ? 何が」
「まさか、喧嘩したの?」
「ああ? ……あ」
今更になって、傷を大量に作っていたことを思い出す。当然だが、二宮から喧嘩は禁止されている。トリガーを使う使わないに限らず、だ。と、言うのも、自分の部隊にそんな野蛮なことをするバカがいるのは嫌なんだろう。
まぁ、元々の目的であった、絡まれてる奴を助けるためなら許してもらえるだろうが、今回は完全に気がついたらヒートアップしていた結果だ。
「あ、いや……これは、車に跳ねられて……」
「ふーん、二宮さんに用事思い出した」
「喧嘩しましたごめんなさい」
「まったく……」
全力で頭を下げると、氷見は小さくため息をついた。
「何で喧嘩したの? 二宮さんに止められてるでしょ?」
「ヤンキーに絡まれてる白髪のガキを助けようとしたら襲われた」
「ふーん……じゃあ、人助けなんだ?」
「や、白髪のガキに襲われたから人助けの結果ではないかな」
「どうしたらそうなるの……」
「や、でもどちらにせよ俺、襲われた側だからね」
「はいはい、いいからジッとしてて」
海斗を座らせると、救急箱を持って来た。まずは消毒から。白の布巾に消毒液を染み込ませ、ピンセットで持つとチョイチョイと触った。
「悪いな」
「気にしないで。それよりも喧嘩しないように気にして」
「アッハイ」
怒られたので、再び頭を下げる。
「でも、白髪のガキって子供ってことでしょ? その子にこんなボコボコにされたの?」
「ああ。尋常じゃないくらい強かった。まるでトリオン体の奴と戦ってるみたいだったよ」
「そんなに。ていうか、そんな子いるの? ボーダーのC級隊員の子とか?」
「違うな。相手がトリオン体でも、こっちが上手く立ち回りゃ勝てなくても負けはしない。だが、あいつは俺に攻撃をしっかりと当ててた」
「ふーん……まぁ、喧嘩ウンチクはよく分からないけど」
その上、殴ってもダメージを与えられない辺りがヤバかった。青タン一つ出来ないのに、殴った時に自分の拳にダメージもなかった。
「……次会った時はこっちがボコボコにしてやる」
「何、また喧嘩する気? 二宮さん案件?」
「嘘、冗談、ごめん」
「本当にまったく……はい、終わり」
「どうも」
「コーヒー淹れてあげるから、待ってなさい」
「おお、優しい。流石、氷見様。お礼に烏丸に代わりに告っといてやるよ」
「傷口からコーヒー飲みたい? 変わった飲み方するのね」
「冗談だから怒らないで……」
氷見亜季は、ボーダーに数多くいる烏丸ファンの一人だった。宇佐美栞に「モサモサした男前」と評される烏丸京介は、顔だけでなく戦闘の実力もあって普通にモテる。海斗としては羨ましい死ねカスといった気分だが、玉狛で飯を作ってくれるから歯向かうことはできない。
コーヒーを淹れてくれている間に、海斗は汗だくになったので着替え始めた。もちろん、部屋を移動して。この作戦室は基本的にものは置かれていないが、海斗が家から色々と持ち込み、着替えとかが入ってるタンスが置いてあったりする。
今更、作戦室で海斗が着替える事に対し、氷見が何か思うことはないが、それでも気遣いは必要だ。
真冬とはいえ、ガチで殴り合ったお陰で汗だくになったため、着替えたくて仕方なかった。ワイシャツは家に替えがあるから良いが、学ランは干しておくしかない。
下半身のズボンを脱いで、置いてある私服のジーパンに履き替えると、今度は上着とワイシャツを脱いで、Tシャツに手を掛ける。
「コーヒー入ったよ」
「いやん! エッチ!」
「水鉄砲って熱々のコーヒー入れても壊れないのかな」
「あの、一々遠回しに具体的な制裁方法言うのやめない?」
そう言いつつも、氷見は「ていうか」と言葉を続ける。
「……どんだけ激しい喧嘩して来たの?」
「は?」
「身体。両腕も。すごいよ」
言われて体と両腕を見下ろすと、痣と腫れが大量に出来ていた。改めて、こうして見ると激しい喧嘩だったのが分かる。金属バットか何かで殴られたのかと思うほどだ。
流石の氷見も、普通に心配になってきていた。
「……病院行ったら?」
「別に平気だろ」
「行っといた方が良いと思うけど。ここ最近、警戒区域外でゲートが発生してるから、もしかしたら病院も襲撃されるかもしれないんだから」
「いや、めんどくせーよ。だってめんどくせーだろ。何がめんどくせーって……そりゃもう普通にめんどくせーよ。何もかもめんどくせーよ」
「どこまでめんどくさがってるの……でも、ちゃんと消毒はしないとだよ」
「……へいへい」
小さく頷きつつ、氷見は引き続き、消毒液を含ませた布巾と湿布を持ってきた。
「え、いいよ。一人で出来るから」
「背中だけは出来ないでしょ」
「あー……まぁ、うん」
「ほら、早く」
「なんか、悪いな」
「気にしないで。弟いるし、こういう世話は慣れてるから」
「烏丸がいるのに」
「手が滑った」
「傷口を押すなああああ! ていうかテメェそれトリオン体だったのかオイ⁉︎」
グリグリと背中の青タンを押され、ビクンッと背筋を伸ばしながら反射的に避けようとするが、肩をしっかりと掴まれて逃げられない。海斗の動きを封じられている時点で、まずトリオン体なのは明白だ。
「ったく……暴力的な女はモテねーぞ」
「うるさいな……大体、海斗くんに言われたくないから」
「は?」
「小南さんとはどうなの?」
「……は?」
唐突に聞かれ、海斗からは思わずマヌケな声が漏れる。
「一部で噂になってるけど。小南さんと海斗くんは出来てるって」
「出来てるって何」
「だから、付き合ってるんじゃないの?」
「ねーよバカ」
いきなり何を言い出すのか、目の前のオペレーターは。仕返しのつもりだろうか? 付き合うどころかあがり症で烏丸とは会話もまともに出来ていない奴が何を抜かすのか。
「そもそも、小南は俺の中で雅人、風間の後に次ぐ敵だぞ。そんな事、あるはずねえだろ」
「……ふーん。ま、どーでも良いけど」
「なら聞くなよ」
湿布を貼り終え、今度は海斗の腕を握った。
「ことのついでよ。全部やってあげる」
「良いのかよだから。烏丸がい」
「この方が逃さず確実に制裁を加えられるからね」
「いだだだだ‼︎ 悪かったって!」
「うん、というかこんな機会、滅多にないからもう少しいじめてあげる」
「え、お前そんなキャラだっ……いって! デコピンすんなテメェ!」
「……しかし、良い筋肉してるね。羽矢さんが喜びそう」
「変な触り方すんな!」
王子隊オペレーターの橘高羽矢は、実は隠れオタクであり、秘密裏に漫画家を志していた事もあった。
どちらかといえば、上半身裸で傷だらけの男を身長低めの女の子がいじるという現状の方が喜びそうな絵面が展開されていたが、それも長くは続かない。
「ひゃみちゃーん、コーヒーちょーだい」
「犬飼先輩、いきなりそれは失礼……」
「え」
「え」
二人の凸凹コンビが入ってきた。二人の視界にまず飛び込んできたのは、上半身裸の海斗の腕を握っている氷見の姿だった。誰がどう見たって不純異性交遊のアブノーマルverだ。
二人の姉に鍛えられ、コミュ力抜群の犬飼ですら何を言えば良いのかわからない。だが、二人とも理解できたのは、とりあえずこの場を立ち去るべきだということだけだ。
「「失礼しました」」
そう言って扉を閉めると、廊下から「二宮さーん! 海斗くんとひゃみちゃんがー!」という大声が聞こえてくる。
翌日には「海斗と氷見が付き合っている」という噂が広まり、犬飼はしばらく氷見と海斗に口を聞いてもらえなかった。
×××
夜中。何処ぞのビルの屋上で、白髪の少年──空閑遊真は自立型トリオン兵であるレプリカと二人で街を見下ろしていた。
「……どう思う? レプリカ」
『何がだ?』
「この身体のおれと生身で喧嘩できる奴がいたじゃん」
空閑の身体は、正確には生身ではない。そもそも、空閑は向こうの世界……所謂、近界から来た人間だ。
そっちの世界で色々あり、生身の身体を失って常にトリオン体でいなければならない遊真だが、トリオン体である以上、肉体スペックは普通の人間より大幅に高い。
しかし、今日、路地裏で申し訳ない事に勘違いで殴りかかってしまった目付きの悪い男と、タイマンを張ったわけだが、まさかあそこまで食らいついてくるとは思わなかった。
勿論、結果は負けていないし、むしろ勝ちと言えるだろう。しかし、アレだけの戦闘力を持っているのなら、もしかしたらボーダー関係者かもしれない。
自分の父親に言われたことを思い出す。もし、俺が死んだらボーダーに行け、と言っていたことを。三雲修以外に、その繋がりが出来たかもしれないのは有難かった。
今度、接触してみても良いかもしれない。
「ボーダーかな、あの人」
『分からないが、その可能性はなくもないだろう』
となりで浮いている黒い炊飯器……もといレプリカから、無機質な返事が返ってくる。
それと共に、仮にボーダーだとすれば、油断ならない相手でもある。トリガーを使えばまず負けないだろうが、腕が立つ事には変わりはないし、修の立場を考えれば下手に手を出すわけにもいかない。
「……まぁ、一先ずは大丈夫か」
別に目を付けられたわけではない。仮に付けられたとしても、あの人頭悪そうだから、割とどうとでも誤魔化せる気がするし。
クラスメートの話を聞いた感じだと、近界民はこっちの世界じゃ恨まれている。あまり自分が近界民であることを知られたくないが、まぁあの人に勘付かれても問題ないだろう。