クレヨンしんちゃん:トルネードコール・スパイダーマン   作:じゃすてぃすり~ぐ

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ドーモ、じゃすてぃすり~ぐです。
何とか、間に合った・・・(汗)今年最後の投稿となります。
ではどうぞ。


『スパイディ・ミート・ニンジャスレイヤー #6』

―BLATATATATATATA!

 

「オット!」

 

 コメディアンのマシンガンが火を吹く。吐き出される弾丸をスパイダーマンはアクロバティックに回避、ワザマエ!

 

「さっさと蜂の巣になりな、スパイディ!イヤーッ!!!」

 

―BALATATATATATATATATATA!!!

 

「イヤーッ!」

 

 再び、コメディアンのマシンガンが火を吹いた。それを再びスパイダーマンはアクロバティック回避!

 

「あのさ、いい加減に通してくんない?

 オラはさっさと、あのマグロツェッペリンが落ちるのを阻止したいんだけど!」

「そうはいかんな、貴様はここで死なねばならんのだ。

 それと安心しろ、あのマグロツェッペリンは貴様を殺した後で処理してやるさ。何処か適当な場所にぶち込んでな!」

「余計に安心できないんだけどそれ!」

 

 スパイダーマンとコメディアンはそうコントめいた会話をかわし激戦を繰り広げる。そんな最中、スパイダーマンは内心焦りを覚えていた。

 

(まっずいなぁ・・・、このままエドガーにかまけてたらマグロツェッペリンが落ちちまう。かといって、そう簡単に通してくれるって訳でもないしなぁ・・・。

 こうなったら一か八かで突っ込む・・・っきゃないよな!)

「考え事をしている場合・・・「イヤーッ!」グワーッ!目くらまし!!」

 

 コメディアンが再びマシンガンを撃とうとした瞬間、顔面めがけてスパイダー・イトを発射。それは顔面に張り付き、コメディアンの視界を奪った。

 顔に張り付いたスパイダー・イトを外そうともがいている隙に、スパイダーマンは素早く炎上するマグロツェッペリンへと移動する。

 

『GUOOOOOOOON!!!』

 

 それを食い止めようと迫る暴君竜!だが、

 

「Wasshoi!」

『GUWAAAAA!?』

 

 ニンジャスレイヤーの妨害により失敗に終わる。トビゲリ・キックを腹に受け体をくの字に折り曲げながら吹っ飛んだ。

 

―CLAAAAAASH!!!

 

 そしてそのまま、近くの壁に激突し動かなくなる。ニンジャスレイヤーは構えを解かず、コメディアンの方を向く。

 

「グ、グオー!顔にイトが張り付いて取れないー!何がどうなってるんだ!?」

 

 コメディアンは、顔に張り付いているスパイダー・イトを取ろうと必死にもがいていた。

 

「・・・何ともブザマな奴よ。何も分からぬまま、死ぬがいい」

 

 そんなコメディアンを見て、ニンジャスレイヤーはスリケンを生成し狙いを定めた。

 おお、ナムアミダブツ!コメディアン=サンはこの無慈悲な殺戮者の餌食となってしまうのか!?

 

【スパイダーマン】

 

 

 

【ニンジャスレイヤー】

 

 

「アッチッチ!ド派手に炎上しちゃってるなぁ・・・」

 

 マグロツェッペリンにたどり着いたのはいいものの、至る所に引火しておりスパイダー・イトを貼り付けられない状態であった。

 もし、燃え盛る状態のマグロツェッペリンにスパイダー・イトを貼り付けたらどうなるか?スパイダー・イトは可燃性である為、たちまち燃え広がってしまうのだ。

 それに、建物に貼り付けた場合、その建物にも火が燃え移ってしまう危険性がある。しかも、ここは街中。大惨事になるのは確定的に明らかだ。

 

(まずは火を消すのが一番だけど、中にいるであろうオムラ=サンの従業員を助けないとな)

 

 とりあえずはマグロツェッペリン内の乗組員をレスキューするのが先決。決断的にそう判断し、マグロツェッペリンの搭乗口を探す。

 

「あった、これか!」

 

 搭乗口であろうドアを見つけ、ニンジャ・・・もといスパイダー腕力でこじ開けるとマグロツェッペリンの中にエントリー!

 

「アイエッ!?スパイディ!」

「ここはもう危ない、早く脱出するんだ!」

 

 突然のエントリーに眼を白黒させる乗組員に諭すようにスパイダーマンは言う。そんなスパイダーマンに艦長は震えながらも反論する。

 

「だ、誰がお前のようなテロリストにしたが「ハイ!脱出します!」「俺も俺も!」「こんな所にいられるか!俺は脱出するぞ!」アイエッ!?」

 

 だが、最後まで言うよりも早く、他の乗組員が我先にと脱出しようとする。それに驚きながらも、艦長は引き止めた。

 

「マ、マテ!マッテマッテ!お前らそれでも、オムラの人間か!?持ち場を離れ・・・」

「ウッセコラー!」

「グワーッ!?」

 

 だが、乗組員の一人が放った裏拳が艦長にヒット。もんどりうって倒れる。

 

「ここが!落ちそうだって!時に!持ち場も!クソも!あるか!ザッケンナコラー!スッゾコラー!」

「グワーッ!グワーッ!グワーッ!グワーッ!グワーッ!グワーッ!グワーッ!グワーッ!」

 

 そして怒りをぶつけるかのように、ヤクザスラングを吐きながら艦長にストンピングをする。

 

「そうだそうだ!」

「シンジューなら一人でやってくれ!」

「やっぱりオムラはダメだな、今回でそれがハッキリ分かったよ」

「ア、アイエエエエエエエエ!?」

 

 その一人の怒りが引き金となり、思い思いの言葉を吐きながら囲んで棒で叩くかのごとく艦長にストンピング。ナムアミダブツ!

 

「アー、ちょっとストップストップ。これ以上やったら、この人オタッシャしちゃうからね」

「あ、そうだそうだ。早いとこ脱出しないと実際危ない、逃げなきゃ」

 

 スパイダーマンの制止の声に、ぴたり。と艦長をストンピングするのを止め、乗組員の一人がそう言った。

 

「あ、ちょっと待って。今の状態で外に出たら実際危ないからハイコレ」

 

―TWIP!TWIP!TWIP!

 

 スパイダーマンがそう言って呼び止めるとスパイダー・イトでパラシュートを作り上げた。スゴイ!

 これならば、現在進行形で飛んでいるツェッペリンから飛び降りても平気である。ベンリ!

 

「アリガトゴザイマス、このご恩は決して忘れません!」

「ニンジャって悪くてコワイってイメージだったけど、アンタみたいなニンジャもいるんだなぁ」

「助かった、終わったかと思ったよ」

 

 それを受け取り、乗組員達はスパイダーマンに礼を述べてマグロツェッペリンから脱出しようとしたその時である。

 

―KABOOOOOOOM!!!

 

「ムッ!?」

「「「「アイエッ!?」」」」

『ピガー・・・敵対勢力・・・排除、ハイジョ・・・』

 

 天井を突き破り暴君竜がエントリーだ。ニンジャスレイヤーとの戦闘でいたるところが、ボロボロでズンビーめいていてスゴクコワイ。

 

「全く、仕事熱心だよねぇ・・・そんなボロボロでさ。君達、ここはオラに任せて早く逃げるんだ!」

「「「「ハ、ハイヨロコンデー!」」」」

 

 そんな暴君竜にため息混じりにそうぼやくと、乗組員に脱出を促す。乗組員は二つ返事でそう答え、気絶している艦長を連れて走り去っていった。

 

『ピガー・・・排除、ハイジョ・・・GUOOOOOON!!!』

 

 うわ言のように呟きながら、雄叫びを上げ襲い掛かる暴君竜。だが、ダメージの影響かその動きは実際緩慢。スパイダーマンにとって、その動きを見切るのはベイビーサブミッションめいて簡単であった。

 

「イヤーッ!」

『GUWAAAAAA!?』

 

 首を刎ねんと振るってきた鎌を、ブリッジ回避しムーンサルトキック!暴君竜の顎をカチ挙げ吹っ飛ばした。

 そして、そのまま大の字に倒れる暴君竜。

 

『ハイジョ・・・Haijo・・・ピガー・・・』

 

―プシュー・・・。

 

 起き上がろうとするも、ダメージ限界量を超えたのだろう。煙を上げ、機能を停止した。

 

「よし、暴君竜も倒したし・・・後はこのマグロツェッペリンを近くのタマ・リバーに不時着させるだけ・・・」

 

 そう呟き、操縦桿を握ろうとしたその時である!

 

『ギ・・・ガガガ・・・』

 

 機能停止した暴君竜が、再起動を始めたのである。

 

「な、何だ!?」

『スパイダーマン=サン!』

 

 突然の事に驚くスパイダーマンにミネルバからの通信が入る。

 

「どうしたの、ミネルバ!」

『目の前のマシーンベムから高エネルギー反応を検知しました!』

「えっ、それってまさか自爆!?何か、心なしか体が大きくなってるし」

 

 スパイダーマンの言うとおり、段々と暴君竜の体が大きくなってきている。何か分からないが、このままここにいたらヤバイのは火を見るよりも明らかだった。

 

『分かりません、マグロツェッペリンから脱出を推奨します!』

「了解ッ!!!」

 

 ミネルバにそう返し、スパイダーマンはマグロツェッペリンから脱出したのであった。

 

「ム?何だ・・・?」

 

 コメディアンにトドメの一撃を放とうとした、ニンジャスレイヤーはニンジャ第六感で異変を察知しマグロツェッペリンの方を向く。

 その視線の先、燃え盛るマグロツェッペリンがベキ・・・バキ・・・とまるで膨れ上がるようにいびつに変形を続けた。

 

―ベギャ!バギッ!

 

 おお、見よ!ヒヨコが卵から孵化するかのように、手が!足が!ツェッペリンを突き破って出てきた。そして・・・、

 

『GUOOOOOOOOOOOON!!!』

 

 マグロツェッペリンがはじけ飛び、中から巨大化した暴君竜が産声を上げるかのように咆哮を上げた。

 

「ホウ、これは一体何なのだ?」

 

 その様子を見ていたラオモトは、隣のローブの人物に声をかける。

 

「は、これは拡大変容機能と申しまして、マシーンベムが一定のダメージを受けると作動する機能にございます。これが作動すると、巨大化すると同時に戦闘力も上がる仕組みとなっております」

「ムハハハハ、それはいい!まぁ、多少町がメチャクチャになるだろうが。それでスパイダーマンを倒せるのならば必要経費だ!!」

 

 ローブの人物の言葉に、ラオモトは満足そうに嗤いマグロスシを食べたのであった。

 

 一難さってまた一難!果たして、スパイダーマンはこの危機をどう切り抜ける!?

 

【スパイディ・ミート・ニンジャスレイヤー #6】終わり

【スパイディ・ミート・ニンジャスレイヤー #7】へ続く・・・。




いかがだったでしょうか?
今年中に決着をつける予定だったのですが、「まだナラクおじいちゃん出てへんやん」と思い、どう言う展開にしようか悩んだ所。
「東映版見たくマシーンベムを巨大化させればいいんじゃないか?」と言う結論にいたりこうなりました。すまない・・・超展開ですまない(すまないさん)
決着は、次回ぐらいになると思いますので温かい目で見守って下さい。
では、皆さんよいお年を~。
オタッシャデー!

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