クレヨンしんちゃん:トルネードコール・スパイダーマン   作:じゃすてぃすり~ぐ

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ドーモ、じゃすてぃすり~ぐです。
今回は漸く、タイトル回収できそうです。

それと注意事項を一つか二つ・・・。
ニンジャスレイヤー本編では死亡しているキャラクターが存命して登場します。
そして、オリジナル展開もあります。

それでも『許せる!』と言う寛大なお方はどうぞそのまま読み進めて下さい。
『ザッケンナコラー!こんなの許せるか!』と思うお方はブラウザバックを推奨します。

では、ドーゾ。


『スパイディ・ミート・ニンジャスレイヤー #2』

「フゥ・・・到着」

 

 スパイダー・イトを巧みに操りターザンめいて行く事、40分位。

 スパイダーマンは、F.E.A.S.Tの建物近くに来ていた。そこで、人目につかない所に移動すると周囲に人がいないかを警戒しながらマスクとスーツを脱ぎ、普段着に着替え信之介へと戻る。

 ニンジャはカラテなどのエネルギーからニンジャ装束などを生成し身に纏うが、中には装束を作れないニンジャもいる。スパイダーマンこと信之介もその一人であった。

 そんな訳でボーちゃんがガリアのニンジャ装束をベースに作ったのが、このスパイダーマンスーツなのだ。スオトメ・エンタープライズの協力のもと作られたこのスーツは様々なハイテック機能がついているが、どういった機能があるのかは割愛させていただく。

 

「ドーモ、遅くなってゴメン。ななこおねいさん」

「ドーモ、それほど遅れてないからダイジョブよ」

 

 スパイダーマンスーツを持参してきたリュックに入れ、F.E.A.S.Tへと向かう信之介。インターホンを鳴らし、出てきた女性・・・大原ななこにアイサツをした。

 その姿は信之介が幼稚園だった頃から10年たっても美しく、そしてバストもまた豊満であった。

 かつては恋をした初恋の女性。だけれど、時間と言うのは残酷なもので他の男性・・・、友人であったガイジンの男性と結婚と言う形で幼き恋は終わってしまったのである。ショッギョムッジョ。

 だけれど、失恋しても彼女との交流は続いており、今では気心の知れた友人と言う関係となっている。

 

「あー、シン兄ちゃんだ!」

「「「シン兄ちゃーん!」」」

 

 ガチャリとドアを開け、推定5歳から9歳位の子供達が信之介を見るなり突撃してきた。事故や事件に巻き込まれ親を失いF.E.A.S.Tに引き取られた子供たちだ。

 

「ドーモ、皆元気にしてたか?」

「「「「ウン!」」」」

 

 信之介の言葉に、満面の笑みで子供達は返す。その表情は、辛い過去を匂わせないほど明るかった。

 

「アッ、そうだ。今日シン兄ちゃんに見てもらいたいものがあるんだ」

「へぇ~、どんなの?」

 

 ジャジャ~ン!と信之介の問いに答えるように、子供達はそれを見せた。それは、子供達がクレヨンで描いたスパイダーマンのウキヨエだ。

 まだ子供である為、実際雑な所があるがスゴク・ウマイ。

 

「オオ、皆実際良く描けてるなぁ」

「シン兄ちゃんって、スパイダーマン=サンと知り合いなんでしょ?

 だったら、このウキヨエ渡して欲しいんだ。いつも、僕達や町の皆を守ってくれてアリガトって」

 

 子供たちを代表して、5歳ほどの活発そうな男の子が信之介にそう言った。信之介は彼の顔を見て、一瞬辛そうな表情をして、すぐに笑顔に戻し答える。

 

「ああ、勿論さ。ちゃんとスパイダーマン=サンに伝えるよ、トチノキ」

「ホント!?ヤッター!」

 

 それを聞き、満面の笑顔で飛び跳ねる男の子・・・『フジキド・トチノキ』。その姿を信之介は何処か物悲しい表情で見詰めていた。

 

(ケン兄・・・、フユコ=サン・・・)

 

 見詰めながら、心の中で今はもういないトチノキの両親・・・『フジキド・ケンジ』と『フジキド・フユコ』の名を呟く。

 去年のクリスマス、マルノウチ・スゴイタカイビルにてソウカイヤによるニンジャ抗争が勃発。それをある事情で通りかかったスパイダーマンこと信之介がエントリーし、レスキューを開始したのだ。

 だが、結果助けられた人は半分も満たされず、ケンジはレスキュー中に遭遇したあるオブシディアン色のソウカイニンジャとの戦いの余波に巻き込まれ、ガレキの中へと消えた。

 フユコとトチノキは何とか助け出したものの、そのニンジャからトチノキを守ろうとし致命傷を負ったフユコは手当ての甲斐もなく息を引き取った。息子であるトチノキを遺して。

 

(あの時、オラは『また』守れなかった・・・。オマタのオジサンやツバキ=サンの時と同じように・・・)

 

 連鎖的にニューロンに浮かぶのは幼稚園時代に助けられなかったサムライと、少女。

 もう二度とあの思いをしたくない為に、ニンジャソウルを受け入れスパイダーマンとなったのに、結局繰り返してしまった。実の兄のように慕っていたケンジを、その妻であるフユコを助けられなかった。

 もっと上手く出来ていたら・・・、もっと早くマルノウチ・スゴイタカイビルにたどり着いていたら・・・。今となっては実際アフター・カーニバルであっても、そのIFを考えてしまう。

 

「シン兄ちゃん、どうしたの?ダイジョブ?」

「ん?」

 

 ふと、声と共に思考の海から引き戻される。見やると、こちらを心配そうに見ていたトチノキの姿があった。他の子供達も、心配そうに信之介を見詰める。

 

「・・・何でもないよ」

 

 心配させる訳にはいかない。と信之介は安心させるように微笑みながら答えた。

 

(・・・そうだ、『決して立ち止まってはならない。救える命に手を差し伸べろ。救えなかった者の魂はその胸に刻め』・・・分かってるよ、ガリアおじさん。

 助ける為に行動するさ。二度と、トチノキのような子供を増やさない為にも・・・ソウカイヤを叩き潰す!)

 

 胸中で、誓いを新たに立てながら・・・。その後、子供達に絵本を読み聞かせたり、子供のサイズに合わせたきぐるみを作ったりして過ごしたのであった。

 

 

―そして時間は動き、ユウグレ・アワー。

 

「それじゃあ、オタッシャデー」

「オタッシャデー!また来てね、シン兄ちゃん!」

「オタッシャデー、しんちゃん」

 

 ななことトチノキに見送られながらF.E.A.S.Tを出る信之介。このユウグレ・アワーになるとヨタモノやヤクザが活発になり、犯罪が多く発生する。

 ソウカイヤを叩き潰すのも大事であるが、ヨタモノやヤクザが引き起こす犯罪からモータルを守るのも『親愛なる隣人』の大事なお仕事だ。すぐさま、人目につかない場所へ赴きリュックからスパイダーマンスーツを取出し着替え、スパイダーマンとなる。

 

―ピロリロリン♪ピロリロリン♪

 

 スマートIRC端末に着信アリ、電話だ。画面には『風間君』との表示。

 

「何だろう・・・モシモシ」

『モシモシ、信之介今すぐに『SSB』に来れるか?』

 

 電話をかけると、スパイダーマンの耳に飛び込んできたのは風間の、何処か切羽詰ったような声。

 

「何かあったの?」

『ソウカイヤの動きを掴んだ、詳しい話は『SSB』で話す』

「分かった、オラは今からパトロールする所だったから何もなかったらパトロール切り上げて『SSB』に戻るよ」

 

 『さっきからSSBって何?』と疑問に思う読者諸君にSSBについて説明しようと思う。

 SSBと言うのは、スオトメ・エンタープライズがスパイダーマンとカスカベ防衛隊をサポートする為に、オムラ・インダストリに負けず劣らずの最新鋭ハイテックを駆使しカスカベシティの地下に作り上げた秘密基地なのである。

 それが『Spiderman-Support-Base』略して『SSB』なのだ!

 

『そうか、カラダニキヲツケロヨ。それじゃあオタッシャデー』

「オタッシャデー」

 

 電話が切れる。スマートIRC端末を懐に入れると、スパイダーマンは夕暮れのカスカベシティのパトロールに赴いた。

 

 

【クレヨンしんちゃん】

 

 

【トルネードコール・スパイダーマン】

 

 

―SSB内部、ブリーフィングルーム。

 

「おかえりー」

「それを言うならただいまじゃない?」

「そうとも言う」

 

 最新ハイテックで守られた要塞に帰還した親愛なる隣人。あの後、事件や事故などは無く、また起きる様子も無かった為、パトロールを早めに切り上げて戻ったきたのだ。

 その際、軽くボケをやりマサオにツッコミを入れられている。

 

「そうとしか言わないよしんちゃん」

「細かい事を気にしてると頭がおにぎりになっちゃうよ、マサオ君。ところで風間君は?ソウカイヤの動きを掴んだって聞いたけど」

「頭がおにぎりってなんだよ・・・。風間=サンなら、今夜ソウカイヤがやるメン・タイの取引場所と取引相手を『ミネルバ』と一緒に特定してるよ」

 

 スパイダーマンの言葉に、ジト目で睨みつつも答える。

 メン・タイとはロシアとの闇取引で輸入される非合法薬物である。摂取するとニューロンが活性化されるが寿命が削れてしまうデメリットがあるらしい。コワイ!

 

「メン・タイ取引か・・・、それを叩けばソウカイヤにとっても大きな損害だね」

「でも、ナンデ急に尻尾を出してきたんだろう・・・罠かな?」

「さぁね、でも同時にチャンスでもある。罠だろうと行くしかないよ、実際タイガー・クエスト・ダンジョンだゾ。・・・お?」

 

 メン・タイはソウカイヤにとっても貴重な収入源だ。それを叩かれれば、実際痛手である。

 だが、実際上手く行き過ぎていることにマサオは訝しんだ。罠なのでは?と言うマサオの心配にスパイダーマンはそう答え、何かに気づく。ドアが開き、2人の男女がこちらにやってきたのだ。

 一人は風間トオル。そしてもう一人は黒、赤、銀の青少年の何かが危ないピッチリとしたボディースーツを着た、銀色の奇妙な髪型をした女性だ。そのバストは豊満である。

 

「風間君とミネルバ、もう場所の特定終わったんだ」

『はい、勿論ですよスパイダーマン=サン』

 

 スパイダーマンの言葉に、女性・・・ミネルバは頷きながら両手をかざす。すると、どうだろう。虚空に様々な画像が浮かび上がる。これは一体!?彼女はニンジャなのか?否である。

 彼女、ミネルバはスオトメ・エンタープライズが作り上げたスーパーAIであり、ここ『SSB』のメインコンピュータである。情報分析、基地のセキュリティ管理、他のUNIXへのハッキングなど何でも出来るカナリ・スゴイAIだ。

 スパイダーマンや、カスカベ防衛隊の面々と会話する時は青少年の何かが危ないピッチリボディースーツを着た銀髪豊満な美女の姿の立体映像を介して会話するのである。

 

『今回、ソウカイヤとメン・タイ取引するであろうヤクザクランを調べた所、一人の男がヒットしました』

 

 ミネルバが、そう言って一人の男の画像を宙に浮かべた。鋭い目つきをしたスキンヘッドの黒人男性である。

 

「この男は?」

『スミス・ハマダ。ネオサイタマ沖合をナワバリにしている「ヨコハマロープウェイクラン」のオヤブンです。

 違法薬物メン・タイを売りさばいている彼のクランに所属している黒人ヤクザを確認できましたので、ジュッチュー・ハック間違いないと判断します』

「取引先は分かった。後は、取引場所なんだけど・・・特定できた?」

 

 スパイダーマンの言葉に、コクリと頷きながらミネルバはある監視カメラの映像を虚空に浮かべる。

 過去にヨコハマロープウェイクランとの取引があったであろうその映像には、港らしき場所に入っていく黒塗りの乗用車。そして、見よ!車体にペイントされてあるのはクロスカタナの・・・エンブレム!ソウカイヤだ。

 

『場所はネオサイタマ第三埠頭です。

 過去の監視カメラの映像でも、ここに入っていくソウカイヤの車両を確認しました』

「決まりだな、今回の取引もそこで行われる筈だ。それじゃあ、オラは行ってくるゾ」

「分かった、サポートは任せてくれ!ミネルバ、ネオサイタマ第三埠頭に続くゲートを開けてくれ」

 

 スパイダーマンの言葉に、頷きながら風間はミネルバにそう指示を出した。

 

『ハイ、ヨロコンデー。スパイダーマン=サン、ご武運を』

 

 ミネルバが頷き、『ネオサイタマ第三埠頭行きゲート』と表示されたウィンドウを虚空に開き、『解除』の部分をタッチする。すると基地のどこかでガコン!と何かが外れ動く音が聞こえた。

 

「それじゃあ行ってくる!」

 

 スパイダーマンはそう言うと、その音の方へと向かったのであった。

 

 

【トルネードコール・スパイダーマン】

 

 

 

【クレヨンしんちゃん×ニンジャスレイヤー×スパイダーマン】

 

 

―ネオサイタマ第三埠頭

 

「ザッケンナコラー!テメッコラー!ボーシッ!トーリー、ボーシッ!」

 

 草木も眠るウシミツ・アワー、黒人ヤクザ達とソウカイヤのクローンヤクザ達のメン・タイ取引の現場にスパイダーマンは来ていた。物影に隠れ様子を見る。

 

『状況は?』

「一触即発さ、メン・タイ仕切値を上げるらしくてそれに抗議してるっぽい」

 

 クローンヤクザ達にヤクザスラングで凄むスミスを見て、スパイダーマンは基地にいるであろう風間にそう通信を入れた。

 

『ロシアとの為替だな、それで原材料とかが高騰したから上げざるを得ないって訳か・・・』

「フーン、ソウカイヤもやりくり大変なんですなぁ。・・・お?こりゃあちと拙いかな・・・?」

 

 風間の言葉に、物影に隠れ様子を伺いながら返すスパイダーマン。ふと、車からある人物が降りてきた事にマスクの下で眉を潜めながらそう言った。

 その人物は、白いヤクザスーツを着た男だ。それだけならば問題はないが、問題は顔を覆うように装着している鎖頭巾と<炎>のメンポだ。そう、彼はニンジャなのだ!とスパイダーマンはスパイダー直感で察知した。

 

『どうした?』

「問題発生だゾ、ソウカイニンジャが出てきた」

『連中を殺す気だな。・・・まぁ、お前の事だから分かってるが、どうする?』

「勿論助ける!」

 

 即答。・・・だろうと思った。とため息混じりに風間は言った。

 

『お前が決めたんなら、僕は止めないさ。ただ一つ、ヤクソクするなら・・・死ぬなよ信之介』

「ああ!」

 

 風間にそう頷くと、スパイダーマンは行動を開始した。

 

 

―一方その頃。

 

「ハッハァー!」

 

 スミスは自分の部下である元野球選手のアンドレを使って、アーソンと名乗ったふざけた格好をしたヤクザスーツの男を脅していた。だが、彼らは知らない。自分達が脅しているのは自分達よりもはるか高みにいるモンスター・・・『ニンジャ』であると言う事を。

 そうとも知らず、アンドレが棍棒を使ってアーソンの目の前スレスレに寸止めスイングをする。凄まじい風圧に、アーソンは微動だにしない。

 

「ハッハァー!」

 

 再び寸止めスイング、風圧がアーソンを叩く。

 

「ヒヒヒ、内心ビビッてやがる」

「程ほどにしろよ、アンドレ」

 

 そんなアーソンを見て、おかしそうに笑う黒人ヤクザ達。

 

「ハッハァー!」

 

 再度、寸止めスイングをしようとした次の瞬間である。

 

「イヤーッ!」

 

 アーソンがカラテシャウトを発し、アンドレの首を目掛けハイキック。そしてそのままアンドレの首を蹴り千切・・・、

 

「ヌゥッ!?」

「「「「ワッザ!?」」」」

 

 る前に、アンドレが消失した。突然の事に目を白黒させる黒人ヤクザ達。

 だが、アーソンは違った。アーソンはニンジャ視力によって、一部始終を見ていた。ハイキックをした瞬間、上からアンドレの肩に2本の白い糸が伸び、イッポンヅリ・マグロめいてアンドレを釣り上げたのである。

 

「そこにいるのは誰だ!?出て来い!」

 

 アーソンは糸が降りたであろう方向に向かって叫ぶ。クローンヤクザも黒人ヤクザも釣られて一斉にその方向をを見た。

 その方向には、糸でぐるぐる巻きにされたアンドレを片手で担ぐ、赤と青に彩られたスーツを着た男が。

 

「ワッザ!?スパイディ!?ナンデこんな所に!?」

「ドーモ、メン・タイ撲滅委員会会長スパイダーマンです」

「オ、オロセー!ハナセー!」

 

 ロウバイするスミスを尻目にスパイダーマンはオジギしながら挨拶。その傍らでアンドレはジタバタと暴れている。

 

「何だそのふざけた委員会は・・・。ドーモ、スパイダーマン=サン。アーソンです。カスカベ・シティの親愛なる隣人がこんな所まで何のようだ?」

「あんた等ソウカイヤを潰す為って言ったら?」

「ほう?」

「オロセー!」

 

 アイサツを返し、スパイダーマンに問いかけるアーソン。対するスパイダーマンは平然とそう答えた。傍らでアンドレはジタバタと暴れている。

 

「テメッコラー!アンドレをハナセッコラー!」

 

 蚊帳の外だったスミスが、スパイダーマンに向けてヤクザスラングで怒鳴り散らす。

 

「アー、ゴメンゴメン。これキミの仲間?それじゃあ返すよ、ちゃんと受け止めてね・・・イヤーッ!」

「アイエエエエエエエエエエエエ!!?」

 

 そう言ってスパイダーマンは肩に担いでいたアンドレをスミス目掛けて投擲。剛速球!

 

「エ!?ちょ、ま・・・アバーッ!?」

 

 ナムアミダブツ!スミス、投げられたアンドレを股間でキャッチ!当然悶絶。

 

「「「オ、オヤブン!?」」」

 

 心配そうにスミスに駆け寄る子分の黒人ヤクザ。それをスパイダーマンは、

 

「ウェブグレネード、イヤーッ!」

「「「グワーッ!?」」」

 

 ウェブグレネードを投擲。グレネードは空中で爆発!網型のスパイダー・イトとなり、スミスとアンドレごと黒人ヤクザを拘束した!一網打尽!ワザマエ!

 

「さて、ヨコハマロープウェイクランの連中はこれで一丁上がり」

 

 パンパンと手を払い、スパイダーマンはアーソンを見やる。アーソンを守るようにクローンヤクザが立ちふさがった。

 

「よせ、お前らが出張った所でこの黒人共の二の舞になるのがオチだ。私がやるから下がってろ」

「「「「センセイ、御武運を」」」」

 

 アーソンの言葉に、奥ゆかしく一糸乱れぬ動きでオジギし下がるクローンヤクザ。その様子をスパイダーマンは軽く口笛を吹きながら軽口を叩いた。

 

「意外と部下思いなんだね」

「そうじゃあない、貴様など私一人で十分だと判断したからだ」

 

 スパイダーマンの言葉に、平然とアーソンは返す。そして、互いに身構えた。

 

「ソウカイヤを潰す等と言うイディオットな事を抜かした罪・・・その身で味わうがいい!イヤーッ!!!」

 

 アーソンはそう叫ぶと、スパイダーマン目掛けて駆け出し拳を繰り出した。ダッシュストレート!

 

「イヤーッ!」

 

 スパイダーマンは、それを回避し、腕をつかむとイポンゼオイでアーソンを投げる。

 

「イヤーッ!」

 

 投げられたアーソンはアクロバティック回転で着地。だが、同時に隙が生まれる。

 

「スキアリ!イヤーッ!!!」

「グワーッ!?」

 

 アーソンの間を挟むようにスパイダー・イトを発射。そしてそれを引っ張りその反動で勢いよくドロップキック!近くにあったコンテナに叩きつけられるアーソン。

 

「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」

「ヌゥーッ!?」

 

 そしてそのまま、弾丸型スパイダー・イトを連続発射。アーソンを拘束する。これで、勝負有りか!?否!

 

「これで私を拘束したつもりか!?イヤーッ!」

 

 アーソンを拘束していたスパイダー・イトが松明めいて燃え上がる。そしてそのまま、拘束が破られた。

 

「成る程、カトン・ジツの一種か。スゴイね、アウトドアに最適じゃない?わざわざヒーコラ言いながら火を起こす必要なさそう」

「今の内にほざいていろ、スパイダーマン=サン。貴様はこれから死ぬのだ、私のカトン・ジツによってな!」

 

 スパイダーマンの軽口に、アーソンは再び身構えながら返す。

 

「へぇー、随分な自信だね。頑張って!」

「抜かせッ!イヤーッ!」

 

 アーソン、再び突貫!そして、凄まじい拳速でスパイダーマンの顔面目掛けてパンチを放つ。

 

「ほいっと」

 

 対するスパイダーマンは最小限の動き。首を傾けそれをかわす。

 

「グ・・・イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」

 

 悔しそうに歯噛みしながら、アーソンは拳のラッシュ!

 

「ほい、ほい、ほいっと」

 

 だが、スパイダーマンには当たらない。何処ふく風でラッシュをかわす。

 

「イヤーッ!」

「ほんじゃ、そろそろ反撃しますか」

 

 アーソンが再び拳を繰り出したとき、スパイダーマンはそう呟いた。その時だ!

 

―ガシッ。

 

「アイエッ!?」

 

 アーソンのロウバイした声が響く。スパイダーマンがアーソンの手首を掴んだのだ。

 

「思った通りだ。さっきオラのイトを燃やした時拳の部分から燃え広がっていた。逆に言えば、アンタのカトン・ジツは拳が対象に触れていないと発動しない。そうじゃなきゃオラが、アンタの手首を掴んだ時そんなにロウバイしないだろうしね。逆にチャンスだと思って、オラを燃やそうとするはずさ」

「グ、グヌゥー!」

 

 ゴウランガ!スパイダーマンはアーソンの攻撃を躱しながら、彼のジツの仕組み、そして弱点を見抜いていたのだ!なんたる戦術眼か、ワザマエ!

 

「ってな訳で、こっからはオラのターンだ、イヤーッ!」

「グワーッ!?」

 

 そして、イポン背負いの要領でアーソンを投げ飛ばす。ウケミ・ムーブを取れず宙に舞うアーソン。

 

「そして更に追撃のォ、イヤーーーー!!!」

「グワーーーーーー!!?」

 

 スパイダーマンは助走をつけると思いっきりジャンプ。そして落ちてくるアーソンの腹めがけてトビゲリ・キックをぶちかました!

 クリーンヒットを受けたアーソンは、体をくの字に折り曲げ吹っ飛ぶ!飛んでった先にはコンテナが!

 

-CRAAAAAAASH!!!!

 

 そのまま、コンテナに激突した。

 

「グワーッ!オボー!?ゴボボボボー!!?」

 

 コンテナに激突した後、地面にジョルリめいて倒れるやいなや、胃の中にあるものを地面にブチまけのた打ち回るアーソン。そんなアーソンにスパイダーマンは近づき、問いかける。

 

「さてと、まだやる?オラとしては、さっさと降参してオナワになってくれるとありがたいんだけどさ」

「ウ・・・グググ・・・。

 (つ、強い・・・、このまま奴につかまってマッポにオナワにされたら確実にセプクだ。

 ここは逃げて救援を呼ばねば、ケジメされるだろうが、背に腹は変えられない・・・)お前達!スパイダーマン=サンの足止めをしろ!私は逃げて救援を呼ぶ!」

 

 スパイダーマンの強さに本能的に不利と判断し、アーソンは逃げの一択を取る。そして、下がらせたクローンヤクザに決断的に足止めを命じた。

 だが、クローンヤクザ達は無言。「ヨロコンデー」とも言わない。アーソンは苛立たしげに叫んだ。

 

「お前ら、何をしている!?さっきの命令が聞こえなかったのか!?」

 

―ドサッ・・・。

 

「え?」

 

 突如、ジョルリ人形めいて倒れるクローンヤクザ達。当然、全員死亡。突然の事にアーソンは間の抜けた声をあげる。

 

「その必要はない、オヌシは今ここで私に殺されるのだからな」

 

 クローンヤクザを屠ったであろう下手人はすぐに見つかった。赤黒いニンジャ装束を纏った『忍』『殺』と刻まれたメンポを装着したニンジャであった。

 そのニンジャは、両手を合わせるとアーソンとスパイダーマンにアイサツをした。

 

「ドーモ、アーソン=サンとスパイダーマン=サン。ニンジャスレイヤーです」

 

 

【スパイディ・ミート・ニンジャスレイヤー #3に続く】




はい、と言う訳でやっちゃいました。トチノキ生存。
本来であれば、フユコ=サンも生存させる予定でしたがそれだとフジキドの戦う理由が無くなるのでは?と思い、死なせちゃう事に・・・。すまんな、本当にすまん。・・・後で原作死亡キャラ生存のタグを追加せねば・・・。
ちなみに今回登場したSSBのメインコンピュータのミネルバ=サン。彼女のモデルは忍殺のコミカライズを担当していた作者=サンが描いた『マジンガーZERO』のミネルバX=サンです。今後も『マジンガーZERO』キャラモデルのキャラクターが出てくるかもですね。
そして、満を辞して我らがニンジャスレイヤー=サン登場!一体何キドなんだ・・・?(すっとぼけ)
次回もバトルマシマシで書いていきたいと思います、お楽しみに!
それではオタッシャデー!
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