クレヨンしんちゃん:トルネードコール・スパイダーマン   作:じゃすてぃすり~ぐ

9 / 12
ドーモ、じゃすてぃすり~ぐです。
段々と寒くなり、ストーブを頻繁に使う機会が増えてきました。
まぁ、なんと言っても注意しなきゃいけないのはインフルエンザ。かからないように、予防接種や体調管理などして、カラダニキヲツケテ行きたいと思います。


『スパイディ・ミート・ニンジャスレイヤー #5』

―KABOOOOOOOM!!!

 

 爆発!立ち込める爆煙の中、対敵であるスパイダーマンとニンジャスレイヤーなるニンジャは出てこない。

 

「やったか!?」

「艦長、それノボリです!」

 

 鬼瓦ツェッペリン・・・もとい、ブブジマのブリッジで叫ぶ艦長に、ツッコミを入れる乗組員。

 それと同時に、爆煙の中から飛び出す影が二つ。スパイダーマンとニンジャスレイヤーだ。しかも、無傷!ナムサン!見事な艦長のノボリ回収である。

 

「アイエエエエ!?無傷ナンデ!?」

 

 対敵が二人とも、無傷である事に驚く艦長。そんな艦長にラオモトから通信が。

 

『どうした、オムラ=サン。自慢の武装でスパイダーマン=サンは兎も角、野良ニンジャ一匹すら殺せんか?』

「ま、まさか!このブブジマの武装はこれだけではありません!おい、ミサイルで攻撃しろ!」

 

 慌てながらラオモトに弁明し、乗組員に指示を飛ばす。「ヨ、ヨロコンデー!」と乗組員達は答え、コンソールを操作した。

 

 

―ドドドドシュー!

 

 それと同時に、鬼瓦ツェッペリンからミサイルが放たれる。ミサイルは、くねくねと変則的にコメディアンと暴君竜から逃げているスパイダーマンとニンジャスレイヤーに迫る!アブナイ!

 だが、二人のニンジャ戦士も負けてはいない。ニンジャ運動神経で、アクロバティック回避!

 避けきれないと判断すれば、スパイダーマンはウェブを使って、ニンジャスレイヤーはスリケンを使ってミサイルを撃ち落す。

 

「そぉれ、ミサイルをプレゼントォッ!イヤーッ!」

「グワーッ!?」

『GUWAAAAAAA!?』

 

 ついでに、スパイダーマンはミサイルの一つを追いかけるコメディアン達めがけて蹴り飛ばした。カブーム!爆発と共に、コメディアン達は吹っ飛ばされる。

 

「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」

 

 ニンジャスレイヤーがスリケンを鬼瓦ツェッペリンに投擲!スリケンはツェッペリンのエンジン部分に命中!

 

―バチィ!

 

 エンジン部分がスパーク!ツェッペリン内部も揺れる!

 

「アイエエエエエ!?コレは一体!?」

 

 揺れるツェッペリン内部で艦長がイスにしがみつきながら叫んだ。

 

『当たり前だ!ニンジャのスリケンは、お前らモータルが投げる石つぶてとは訳が違うのだ!』

 

 そんな艦長に、モニター一杯でドアップに映るのはコメディアン!スパイダーマンがシュートしたミサイルの爆発によるものなのか所々すすけておあり真っ黒だ。

 そこに割り込むようにラオモト=サンも映る。

 

『反撃を許しておるではないか。おまけに、コメディアン=サンの足手纏いにもなっておる。

 これが、最新鋭とでも言うのか?聞いて呆れるな、オムラ=サン』

「アイエエエ・・・」

 

 ギロリ、と睨むラオモトに艦長は萎縮。軽く失禁した。

 

「で、ですがまだまだこんなものではありません!こんな事もあろうかと用意していた秘密兵器でスパイダーマンと野良ニンジャを亡き者にして差し上げますよ!」

 

 だが、気を取り直して艦長はラオモトにまくし立てるように言った。・・・ラオモトが心底興味なさげな眼でこちらを見ているということも気づかずに。

 

【トルネードコール・スパイダーマン】

 

 

 

【トルネードコール・スパイダーマン】

 

(全く心底忌々しい、にっくきウォールクローラーめ)

 

 艦長の言葉をどこか上の空で聞きながら、スパイダーマンの事をラオモトは考えていた。

 あのカスカベ・シティに住むニンジャはいつもそうだ。いつも何かを起こそうとすると正義の味方気取りでジャマをしてくる。

 おまけに、カスカベ・シティに住むモータル達からはやれヒーローだなどと持て囃されているスパイダーマンは眼の上のタンコブであった。

 そして今日、アイアン・十字によってもたらされたマシーン・ベムなる兵器でスパイダーマンを追い詰める事が出来た!と思った矢先にこれである。さっさと、オムラの連中に余計な手出しをさせず撤退させればよかったと悔いていた。

 

(ええい!これならばモータルを餌にスパイダーマンを罠にかけるなりすればよかったわ!)

 

 忌々しげにスシを掴み食べる。・・・そこで、ふともう一つスシを掴もうとし、止めた。

 

(待てよ・・・モータルを餌に・・・)

 

 その時、ラオモト=サンの脳内スーパーコンピュータに電流が走る。

 そうだ、目の前のモニターにいるじゃないか。スパイダーマンを罠にかけるのに丁度いい(モータル)が。

 モニターで、オムラの科学はどうだとか、何だかんだとどうでもいい事をまくし立てている小太りの艦長を見て、ラオモトは愉悦の笑みを浮かべていた。

 

『あ・・・あの、ラオモト=サン?いかがなさったので・・・?』

 

 黙っているラオモトを見て何か気を悪くしたのだろうかと顔を青くしながら問いかける艦長に、一切答えもせず、ラオモトはコメディアンに通信を繋ぐ。

 

『ゲホッゲホーッ!あのウェブヘッドヤロウめ!』

 

 爆炎で煤まみれになったコメディアンが映し出される。そんなコメディアンに、ラオモトは声をかけた。

 

「ドーモ、コメディアン=サン」

『アイエ!?ド、ドーモ、ラオモト=サン!一体どうなさったのですか!?』

 

 ラオモトに声をかけられ、おっかなびっくりで問いかけるコメディアン。

 

「暴君竜はまだ動くか?」

『エッ、アッハイ。ダメージは実際酷いですが、まだ動けます』

「よろしい、ならば暴君竜に命令しろ。『ブブジマを攻撃しろ』とな。沈めても構わん」

『え?』

 

 ラオモトの言葉に艦長は間の抜けた声を上げるが無視。一方のコメディアンは合点が言ったような顔をし、問いかける。

 

『そいつは良いんですが、オムラの連中にはどう言い訳するつもりで?

 この非ニンジャ共は兎も角、会社の商品がぶっ壊されたとあっちゃ連中も黙っちゃおりませんぜ?』

「オムラの連中には不幸な事故とでも言っておけ」

『ヨロコンデー。オイ、暴君竜・・・』

『チョ、チョット!チョットチョット!』

 

 割り込むように必死な様子で艦長が叫んだ。

 

「何だ?」

『どう言うおつもりですか!?このブブジマを攻撃しろとは!?』

「そのままの意味だ。オヌシらが暴君竜に襲われれば、あのウェブヘッドが助けに来てくれるだろう。そこをコメディアン=サンと暴君竜で叩くのだ。

 まぁ、巻き添えを喰らってオタッシャするだろうがソウカイヤにとってもオヌシらメガコーポの連中にとっても実際目の上のタンコブだったウェブヘッドの始末に貢献できる。実にWin-Winで問題はあるまい」

 

 ナムアミダブツ!何たる邪悪的思考か!人の命を考えない邪悪的作戦に、艦長は必死になって抗議!

 

『問題ありまくりですよ!まだオタッシャしたくありません!』

「どうせ、その玩具と同じ生きていても何の役にもたたぬ命よ。

 せめて、ウェブヘッドを始末する為に華々しく散らしてみせよ。おい、コメディアン=サン」

『ヤメテー!ヤメ・・・』

 

―ブツン。

 

 抗議を続ける艦長の通信を一方的に切断し、コメディアンに目配せをする。コメディアンは頷くと、腕時計型の機械・・・暴君竜に命令を下す装置を作動させ、あまりにも残酷な命令を下した。

 

『暴君竜、命令を変更だ。ブブジマを攻撃しろ』

 

 

【クレヨンしんちゃん】

 

 

 

【トルネードコール・スパイダーマン】

 

 

『GYAOOOOOOOOOON!!!』

「な・・・何をやってるんだ!?」

 

 スパイダーマンは暴君竜の奇怪な行動に驚いていた。何故なら、先ほどまで共闘していたはずの鬼瓦ツェッペリンを襲撃し始めたからだ!

 ロケット弾をうち、鎌を振るい、鬼瓦ツェッペリンを破壊していく。

 

「ドーモ、クラウドバスターです!ヤメロー、気でも狂ったのか!?」

 

 ジェットパックを背負ったニンジャ(クラウドバスターと言う名前らしい)が鬼瓦ツェッペリンから飛び出し、暴君竜を止めようとする。だが、

 

『ドーモ、クラウドバスター=サン、暴君竜です。私は命令に従っているだけです、狂ってなどいない。GUOOOON!!!』

「アバーッ!?」

 

 ナムサン!アイサツと共に放たれた鎌の一撃が、クラウドバスターの首を撥ね飛ばした。

 

「サヨナラ!」

 

 胴体と首が泣別れしたクラウドバスターはそのまま爆発四散。それを確認した暴君竜は、再び鬼瓦ツェッペリンに攻撃を開始した。

 

―KABOOOOOM!

 

 爆発炎上する鬼瓦ツェッペリン。このままでは墜落するのは確定的に明らかである。墜落先は、多くの人々が行き交う大通り。落ちれば大惨事になるのは確実だ!

 

「このままじゃ拙い!早くアレをどうにかしないと!」

 

 墜落しようとする鬼瓦ツェッペリンを止めるべく、動き出すスパイダーマン。その後をニンジャスレイヤーが追う!

 

「着いてきてるけど、手伝ってくれる・・・とか?」

「冗談はその悪趣味なニンジャ装束だけにしておけ」

 

 スパイダーマンの言葉に、ニンジャスレイヤーはそっけなく答えた。

 

「悪趣味って酷いな、結構このコスチューム子供受けするんだぜ?

 マー、それはさておき悪いけどコメディアン=サンと暴君竜の足止めをしてくれるかな?オラはアレをどうにかしなきゃいけないからね」

「・・・言われなくても、私はアヤツ等を殺すつもりだ」

「いや、殺すんじゃなくて足止めなんだけど・・・」

 

 全くぶれないニンジャスレイヤーの言葉に、苦言を呈するスパイダーマン。そこへ、飛来するものが・・・グライダーに乗ったコメディアン!そして暴君竜だ!

 

「ハッハァー!やはり来たなウェブヘッド、イクサの最中に非ニンジャに気を取られているとはウカツな奴よ!」

「アーモー!後にしてくんない、今取り込み中だからさ!」

 

 コメディアンの言葉に、イライラしながらスパイダーマンが叫ぶ。

 

 

 ソウカイヤのまさかの裏切りに、危機にさらされる鬼瓦ツェッペリン!大通りに墜落すれば、大勢の人間が犠牲になる!

 果たしてスパイダーマンは、墜落を阻止できるのか!?急げ、スパイダーマン!

 

 

 

『スパイディ・ミート・ニンジャスレイヤー #5』終わり、『スパイディ・ミート・ニンジャスレイヤー #6』に続く・・・。




う~ん、ちと強引過ぎる気がする・・・今回も・・・(汗)
今回、クラウドバスター=サンも出して3対2にしようかどうか、凄く悩みました。
忍殺ほんへで疲労状態だったとはいえ、フジキド=サンを圧倒し戦闘不能に追い込んだ実力者なんですがねぇ・・・彼。ホントゴメンよクラウドバスター=サン。
鬼瓦ツェッペリンを襲い、それを大通りに落とそうとする暴挙に出たソウカイヤ!果たして、スパイダーマンは阻止できるのか!?・・・年明けるまでには終わらせたいなと思っております!
次回も楽しみに待っていてください、それでは~!。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。