没ネタというか小ネタを投下させていただきます。
本編じゃ書けそうにない設定の話をお楽しみください。


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本文よりもむしろ後書きの方が本編みたいな感じですので、出来ればそちらの方も目を通していただけると嬉しく思います。


やがみけ!! Another

①ゆりかご戦

 

 「ちがうなぁ。間違っているよ、ゼロ。いや嵐くん!! 私は聖王のゆりかごでこのミッドチルダを支配しようとは思っていない。それにミッドを支配するにふさわしい人間は別にいるよ」

 

 スカリエッティは画面越しにそう言うと、奥の方からある人物を呼びだした。嵐は驚愕する。その人物は、まさかスカリエッティと手を組むとは思えない様な人物だったからだ。

 

 「兄ちゃん、なのはちゃん。私はあんさんらの敵や」

 

 それはスカリエッティ達の襲撃により命を落としたと思われていた最愛の妹はやてであった。はやては管理局に籍を置くようになり、時空管理局の本局に打ち込まれた質量兵器の犠牲になっていた筈である。嵐は失念していた。時空管理局のトップである最高評議会はスカリエッティと裏で繋がっていたのだ。彼れの手引きにより、恐らくは耳触りのいい言葉い惑わされてスカリエッティ側に付いているようだ。

 

 「兄ちゃんがゼロやってんね。ゼロになったんは私の所為なん?」

 

 「ふはははははははは!!」

 

 嵐は右手を額に沿えると、まるで狂ったかのように笑いだす。自分の迂闊さ、考えればすぐにでも分かりそうだった事に気付けなかった自身の愚かさを笑っている様だった。その異様な光景に嵐を隣で見守っていたなのはも、はやてと共に行くと嵐の元から去りスカリエッティ陣営に与する雲の騎士団(ヴォルケンリッター)達も驚きを隠せずにいた。そして、それははやても同様だった。

 

 「私の所為か? だと……。自惚れるなよはやて!! 俺は今のミッドのあり方を変える。そして魔導師ではない人々も差別を受ける事の無い、優しい世界が作りたかっただけだ」

 

 「だからって、兄ちゃんがやった様なテロが許されるとでも思ってんか!?」

 

 はやては開き直りともいえる嵐の態度に激昂し声を荒げる。確かに、彼の行動によって少なからず犠牲は出ているのだ。

 

 「俺の行った事は確かに許されざる事だ。だが、スカリエッティ達の行動もそうだろう? 何故、お前がそちら側にいる?」

 

 「私は兄ちゃんをこの手で止めたいだけや!! 私も罪を背負う」

 

 「はやてちゃん……。それじゃ、さっきの攻撃ははやてちゃんが!?」

 

 クラナガンの市街地に打ち込まれた先ほどの攻撃は、はやての手によるものだという考えがなのはの頭をよぎる。はやてはその言葉に対し頷き、肯定の意思を顕わにした。 

 

 「嵐さん!! 私はあなたの事がずっと好きでした!! あの時のキスは……、皆が笑って暮らせるようにするという言葉は何だったんですか?」

 

 「これ以上私を失望させないでくれ、嵐!! 私の愛した八神嵐という男は、その全てが偽りだったのか? ずっと私達をだましていたのか? 答えろ、嵐!!」

 

 10年近く嵐の事を恋い慕っていたシャマルとシグナムからは悲痛なまでの叫びが挙がった。愛した男が次元世界の支配を企むなんて、ずっと近くに居ただけにそれを止められなかった自分に対しての怒りも籠っているのだろう。

 

 「嵐。お前が人造魔導師の施設で行った虐殺行為は許せん。それに貴様が我々を駒として扱った事もな。何故、ヴィータが死ななければならなかった!!」

 

 親友だと思っていた男の裏切りと、大切な仲間であったヴィータの死という出来事にザフィーラは普段の冷静さを失い、獣のごとく吠える。

 

 

――――

 

②ヒロイン脱落

 

 「シャマル!?」

 

 嵐がその場に駆け付けた時、シャマルは腹部から大量の血を流しながら倒れ伏していた。シャマルの左手には血に濡れた『シュベルトクロイツ』が握られている。嵐はシャマルの元へ駆け寄り、その傷の深さに驚く。

 

 「誰が、こんな……」

 

 鉄の匂いが鼻につく。床には致死量と言える程のシャマルの血が流れ広がっていた。まだ何とか意識を保っているシャマルへ、励ます様に声をかける。

 

 「すぐに医療班に連絡する。だからしっかりしろ!!」

 

 嵐の声に反応し目を見開くと、シャマルは弱弱しく口を開き今まで抱いていた想いを告げる。その声は途切れ途切れであったが、嵐の耳に刻み込む様に届いていた。シャマルは嵐が持つ携帯電話に手を添えながら言葉を続ける。

 

 「ねえ……、嵐、さん。これから……、何度っ、主が変わっても……。私、嵐さんの事を……。好きでいます……。これが、私の運命……、なんですよね……?」

 

 「しっかりしろ、シャマル!! 死ぬな、死ぬんじゃない!!」

 

 「良い、……ですよね、嵐さん。主が変わっても……、永遠に。嵐さんの事を、……想い続けて、良いですよね? ずっとっ……、好きでいますから……」

 

 シャマルは言葉を終えると嵐の手に添えられた自らの手を力尽きる様に離し、眠る様に瞼を閉じる。嵐にはそれが永遠の別れを予感させるように思えた。両手でシャマルの腕を掴み、もう一度目を開く様に声をかける。

 

 「はっ!? シャマル!! シャマルゥー!!」

 

 嵐の目からは涙がとどまる事を知らぬように流れ落ちる。覆いかぶさるような姿勢でシャマルに声をかけ続けるが、その身体からはどんどん熱が失われていく。

 

 「うわああああああ!!」

 

 其処にはシャマルを失った嵐の慟哭だけが響き渡るのだった。

 

――――

 

③もしなのはがガジェットに撃墜され、その場に恭也が居たら

 

 「お兄ちゃん、もう良いよ。私の事は放っておいてお兄ちゃんだけでも逃げて!!」

 

 なのははガジェットに撃たれた右手を庇いつつ恭也に言葉をかける。恭也は両手に持つ二本の小太刀でガジェット達からの攻撃を捌き続けるが、消耗もあってか動きに精彩を欠き始める。

 

 「ダメだ、なのは!! お前を見捨てるなんてできない《くそっ。実戦の中に身を置き続けてはいたが、魔法相手ではこうも違うのか……。くっ、膝の古傷が》持ってくれよ、俺の身体!! 俺の生命をくれてやる!!」

 

 感情の無い機械達はボロボロの恭也に対しても攻撃の手を緩める事は無い。恭也はもはや気力だけで立っている様な物だった。

 

 「もう止めて、お兄ちゃん!! このままだと死んじゃうよ!!」

 

 「逃げろ、なのは!! くっ、誰でも良い!! なのはを、俺の妹を救ってくれ!!」

 

 なのはを守るためなら御神の剣士としてのプライドなど捨てる。そんな悲痛な思いも籠った恭也の叫びはガジェットに取り囲まれた空間に響くのだった。

 

 「分かったで……。聞き届けるわ、その願い!!」

 

 ガジェットの放った砲撃が恭也となのはに襲い掛からろうとした時、空から黒と白のバリアジャケットを纏ったはやてが姿を現す。はやては膨大な魔力によってミッド随一とも呼べるほどに高められたプロテクションで、二人を攻撃から守った。

 

 「スカリエッティのガジェット。この場に居ない兄ちゃんに代わって私が天誅を下す」

 

 はやては両手を横に広げるとデバイスを介さず、胸のあたりに魔力を収束させ始める。はやての前には自身の身長を超える程の魔法陣が現れ、目がくらむような白い光を放ちだす。はやては『シュベルトクロイツ』を前方へと放り投げる。ガジェット達はそれを避ける様に移動する。攻撃を交わされた筈だが、はやてには焦りはみられなかった。

 

 「目標設定。射角の演算も完了や。よくもなのはちゃんや恭也さんを傷付けてくれたな」

 

 はやては胸の前でチャージした砲撃魔法を先ほど投げた『シュベルトクロイツ』へ向け発射する。はやての放った魔法は『シュベルトクロイツ』に当ると、乱反射するように周囲のガジェット達へと叩き込まれていく。はやての攻撃は見事、ガジェットを一掃するのだった。

 

 「私は闘う。間違っとる力を行使する全ての者とな!!」




後書きというか解説と言うか……。

①について。
 はい、一時この様な妄想をしていました。現在執筆している本編からは絶対に発展しそうにないルートです。ってか、はやてと騎士達がスカさん側に着くって事がまずあり得ない。
 拙作は『リリカル』と『ギアス』のクロスっぽい感じにしようかと思い書き始めたんですが、シリアスだとかそういうのはあんま好きじゃないんで……。だから本編はギャグ中心のほのぼのにしております。
 オリ主にしたのも自分がルルーシュに対して好感が持てない部分をいろいろいじったり出来るからなんていう、しょうも無い理由からです。ルルの事は大好きですけどね!!
 ここでの配役は、
  ・ルルーシュ:嵐
  ・ナナリー:はやて
  ・スザク:なのは
  ・カレン:シグナム&シャマル
  ・藤堂&玉城:ザフィーラ
  ・シュナイゼル:スカさん
   って感じです。

 ヴィータは卜部とか仙波とかその辺。はい、適当です。
 子持ちって事でクロノとエイミィは扇死ねとヴィレッタにしようかと思いもしましたけど、「クロノ死ね」ってなるのは嫌だったので出していません。
 恭也さんを星刻に、なのはを麗華にしようかとも思いましたけど面倒臭くなったので止めました。
 はやてのミッド移住に付いていき、魔力重視な社会の在り方に対し反逆をするみたなルートです。ここでは人造魔導師が嚮団のギアスユーザー的な役割みたいな。
 このルートだと設定が色々と大変そうでしたので私の手には負えないという判断です。
 設定を捏造してまで管理局アンチにする様な事はしたくないですし、そういう作品は嫌いですから。

②について。
 元ネタにしたシーンは何回見ても泣けます。クレしんの『大人帝国』のヒロシの回想シーン(自転車とかのアレ)や、『ポケ戦』のバーニィのビデオレターに匹敵するかなと個人的には思っています。
「何度生まれ変わっても好きになる」なんて一度でも良いから言われてみたいですよね。
 何でシャーリーは死んじゃうんだよ!!!! これは心からの叫びです。
 此処での配役は
  ・ルルーシュ:嵐
  ・シャーリー:シャマル(フィニーノさんもシャーリーだけど年が離れてるから)
  ・ロロ:はやてです。

 現場に残ったデバイスから、犯人ははやてだという事はお分かりでしょう。
 初めに『シュベルトクロイツ』ではなくリインⅡをシャマルの手に持たせようと思いましたけど、それだと完全にギャグになりますから止めました。
 力なく倒れ伏すシャマルの手の中にはぐったりとしたリインが……。シュール過ぎますから。

もしシャマルがスキンシップを自重せず、はやてのシスコンが悪化しヤンデレになったら……。ありえなくもない未来の一つかもしれません。 
このシーンは好きなんだけど、たぶん本編では使えないのでやってしまいました。

③について。
 ヒーローは遅れて登場するのが王道ですよね。嵐が来ると思った? 残念、はやてちゃんでした!! はい、すみません。このシーンは某ゲームのイベントが格好良かったんでそっちをベースにしていたり。馬鹿魔力のシールドと砲撃は、なのはだけじゃなくはやてだって出来るだろって思いこういう感じになったりしました。恭也さんも出したかったので。
配役は
  ・ゼロ:はやて
  ・星刻:恭也
  ・麗華:なのは
   です。
 
 私の没ネタにお付き合いいただきありがとうございました。拙作の“魔法少女リリカルなのは『やがみけ!! とあるシスコンの話』をよろしくお願いします。

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