5年前に書いた空の境界の短編小説です。元々は夢小説でした。

浅上藤乃が彼氏になった男とデートをする話です。

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藤乃短編 彼女は俺の幸せ

 

 

―俺は君の全てを受け入れる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

たとえ誰もが君を何と言おうとも

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は君をずっと好きでいるから――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

―俺は今、彼女である浅上 藤乃を待っている。

 

 

目的は勿論、デートだ。

 

 

外で待つが夏なので暑いし汗がよく出る。

 

近くの自動販売機でスポーツドリンクを買って飲むがこのままでは倒れるかもしれない。

 

と、そう思っていたらいつの間にか近くまで藤乃が来ていた。

 

 

「お待たせしてすみません、啓介さん。」

 

 

彼女の服装は白いワンピースで麦わら帽子を被っていた。

 

思わず凝視してしまう。

 

 

「啓介さん?」

 

 

はっ、いかんいかん。

 

 

「何でもない、まずは何処へ行く?ここからなら水族館があるけど。」

 

 

実は事前に調べておいたが。どちらにしても水族館へ行きたい。

 

 

「じゃあ、水族館へ行きましょう。私も汗を掻いてしまったので。」

 

 

公園を出て水族館へ行くことになった。

 

 

 

 

 

 

―水族館

 

 

外は暑いが中はやはりクーラーが効いてて涼しい。

 

 

「ふう、涼しいや。」

 

 

「そうですね、でも効きすぎではありませんか?」

 

 

実際、ちょっと体が冷えてきている気がする。普段、痛覚がないはずの藤乃が言うのだから間違いない。

 

 

「大丈夫か?」

 

 

徐に手を握ってみると既に冷えている。

 

 

「あ、あの…。」

 

 

すると手を握っているうちに暖かくなってきた。藤乃の顔を見ると赤くなっている。

 

それを見た俺は嬉しくて笑顔になる。

 

 

「このまま一回りしようか。」

 

 

「……はい。」

 

 

俺に答えた藤乃もまた笑顔だった。

 

 

 

 

 

 

―その後は館内を半分廻った。

 

途中で通路がガラス張りになっている所に出ると今まで惚けているような藤乃の表情が一気に明るく変わった。

 

 

「わあ、綺麗…。」

 

 

「おお、これはなかなかいいな。」

 

 

俺も感動する。こうして見ると結構魚とかペンギンとかが接近するとすごく迫力がある。

 

 

「見てください、あそこに他のより小さいペンギンがいますよ。」

 

 

指を指してはしゃぐ藤乃。

 

何だか年相応な部分が見れて嬉しい。

 

 

 

 

 

 

ー水族館を出ると今度はそのまま休める場所を探すことにした。

 

俺は大丈夫だが藤乃が歩き疲れたようだ。

 

因みに俺たちが行くのはアーネンエルベという喫茶店だ。

 

そこで昼御飯も食べられる。

 

しかしこの喫茶店では不思議な噂がある。

 

 

なんと平行世界と繋がっているらしい。

 

でもそう言われても店内はらしい喫茶店という感じで、噂が本当だとは思えない。

 

 

そんなことを思いながら店内に入ってゆっくりと過ごした。

 

 

 

 

 

 

―その後はウインドウショッピングやバッティングセンターで打ったりしていた。

 

ウインドウショッピングでは途中で藤乃が転んでしまった。本人は大丈夫と言っていたが、膝が擦りむいていたのでポケットに入っていた絆創膏を貼った。

 

可愛い絵柄なのは突っ込まないで貰いたい…。

 

バッティングセンターは俺が元野球部だったのである程度は打てた。藤乃はこういうのが苦手だったようで座ってみていた。

 

最初は藤乃に悪いかなと思っていたがホームランを打った時に「凄いです、飛んだぁ!」と拍手しながら感激してくれて、その負い目は無くなった。

 

 

これは流石に照れ臭かったな…。

 

あんな笑顔で見られたらどんなに照れるか…。

 

 

 

 

 

 

―そして夕方、別の公園に着くと藤乃は帰らなきゃならないとのことなのでここで別れることになった。

 

 

「じゃあ、啓介さん、今日はありがとうございました。すごく楽しかったですよ。」

 

 

「それは何よりだよ。」

 

 

屈託のない笑顔、それが本当にそうだということを教えてくれる。

 

 

「…だ、だから、これは今日のお礼です!」

 

 

次の瞬間、藤乃は俺の唇に自分の唇を合わせた。

 

突然のことに目を見開く。

 

 

「んっ。」

 

 

「ふ、うっ。」

 

 

まだ重なった唇は互いに離れようとしない。…そうか、俺はやはり…。

 

 

「っ、ぷはっ。…藤乃、驚いたよ。まさか、いきなりキスだとはね。」

 

 

「嫌…でした?」

 

 

目を逸らす藤乃。

 

 

「いや、むしろ嬉しかったよ。」

 

 

「良かった…。」

 

 

藤乃は不安だったのか、胸を撫で下ろす。

 

 

やはり、こうして見ると痛覚がないとかそんなのがどうでもよくなる。

 

 

俺が愛する女性…。

 

 

ただそれだけで十分だ。

 

 

 


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