アイドルマスターシャイニーカラーズ 銀色の革命者 作:ヒロ@美穂担当P
そして帰ってくる「首都高最速」!
物語は絡み合う!!
STAGE6 舞い戻る流星
4月下旬。
ここは346プロダクション。朝から大勢のアイドル達が忙しく事務所を動き回る。
理由は……。
「早く早く!プロデューサーが来ちゃう!」
「昼に来るんでしょ……」
「昼はあっという間に来るからとにかく早く!」
「えぇ……?」
「プロデューサー、喜んでくれるよね」
そう、プロデューサーの誕生日のお祝いである。
1年前にここに来た時のようにみんなで迎えるのだ。
「しまむー、これどこ!?」
「それはそっちのテーブルに!」
「凛ちゃんはこの箱の中の物取ってください」
「……っしょっと、なんか重くない?」
「プレゼントですから。豪華な物が入ってるって聞きましたよ」
「ぎゃー!!あーちゃん助けてー!!」
「未央ちゃん!?」
忙しそうに、でも楽しそうに準備するアイドル達を見て呟く。
「蓮君が来てちょうど1年か……。……あの時は初々しさ溢れてた(笑)」
「美世さんもその時は新人でしたよね?」
「あたしの方がここにいるのは長いよー?仕事をしていたかは別として」
「仕事しましょうよ……」
「えー、あたしその時は写真撮影とかキライだったもん。……今もだけど」
「美世さんあんまり変わってませんね……」
「あー、自分でもわかる(笑)」
「というか美穂ちゃんがあたしより先輩じゃない。あたしまだ1年目だよ?レーサーになったばっかりだし」
「蓮さんよりは確かに長いですけど……。人生経験としては蓮さんが先輩ですよ」
「それ言ったらあたしも蓮君の先輩だよ?」
「美世さんは人生経験でも芸能活動でも蓮さんの先輩ですもんね」
そう話し合うのは小日向美穂と原田美世だ。
「あの日」にプロデューサーに助けられた2人。プロデューサーがいなかったら今の2人はない。
「美穂ちゃんはプレゼント用意した?」
「はい!気に入ってくれたらいいな……」
「あたしも色々考えたよ」
2人はプロデューサーが来るのを待つ。
昼前。
事務所の駐車場に黄色い
彼が事務所に入った瞬間。クラッカーが炸裂する。そしてアイドル達が一斉に声をかける。
「「「プロデューサー、誕生日おめでとう!!」」」
驚くも、すぐに笑顔を見せる青年。
「ありがとう、皆さん」
「蓮君はいくつになったのかなー?」
早苗が聞く。
「20歳ですね……」
「やっぱり若い……っ」
奥で川島さん達が驚いた表情しているのが見えた。
夕美が蓮を見て言う。
「ハタチかー。ハタチってどんな感じなのかな?」
「僕はあんまり変わったって感じしないです……。お酒飲めるようになったって言われても僕はお酒好きじゃないので」
「え〜、蓮君酒に強そうだけどな〜」
「あはは……」
蓮を迎えて会話を交えながら食事。
「いやー1年か。ここでの仕事は楽しいかい?」
今西部長が聞く。
「ええ。大変だって思う事はあっても嫌だって思った事はないです」
武内Pも話す。
「プロデューサーとしても頑張ってますよ。蓮さんは」
「武内さんに言われると照れますね……」
「いやいや、本当の事ですよ」
そこに美世が来た。
「蓮君この間の開幕戦すごかったじゃん!開幕で優勝出来たんだもの!」
「ありがとうございます。D-LINEのみんなで掴めた優勝が嬉しいです」
先日、蓮はプロレーサーになって初めてのレースを経験した。
スーパー耐久開幕戦。富士スピードウェイで蓮は最初に86を駆り、D-LINEを上位に導いた。
数時間に及ぶレースを制し、D-LINEは優勝したのだった。蓮がいなければ勝てなかったレースであった。
「でも、僕はまだまだです。もっと頑張りたいです!」
「さっすが努力家!」
「競技経験は美世さんの方がずっと長いですし……」
「一発の速さは蓮君には叶わないよ?」
レースの話をする2人を見て武内P達が呟く。
「夢の舞台に立てて輝いている……。楽しそうにやれている事がよくわかります」
「ですね……。蓮君と美世ちゃん2人ともアイドルとプロデューサーの仕事もやりながらレーサーとしても頑張ってる……」
「2人とも充実した事ができてるなら良いじゃないか。祝おう」
賑やかに話をしながらご飯を食べる。
ご飯を食べ終わった後に、蓮へのプレゼント渡し。
最初に卯月達ニュージェネレーションの3人から。
「プロデューサーさん!卯月からのプレゼントですっ」
卯月が出したのは手作り肩たたき券。
「ありがとう、卯月さん」
「プロデューサーは肩こりしなさそうだけどなー」
「未央ちゃん!?」
「だって若いじゃーん。ね?」
「たまに辛い事がありますよ。肩たたき券があったら助かります」
「プロデューサーさんだって大変ですから!あって助かる物がいいと思ったので」
「なるほどね〜」
次に未央。
「プロデューサーに未央ちゃんからのプレゼントだぞ☆」
未央が渡したのは星のブレスレット。
「綺麗でしょ?」
「ええ。大事にします」
最後に凛。
「感謝の気持ちに……」
凛が渡したのは花。白っぽい花びらには紫色の模様がある。
「これはシャガって言うの。……花言葉は『私を認めて』、そして『決心』」
「プロデューサーはずっと頑張ってる。新しい事にチャレンジし続けた。その度に、プロデューサーは『決心』して最後まで諦めなかった。それが形になったらなと思って」
「決心……か。うん、忘れずに頑張るよ」
その後も、プレゼントをもらい最後に美世と美穂が渡す番になった。
まずは美世。
「プレゼントとしてはベタな選択かもしれないけど……気に入ってくれたら嬉しい」
美世が蓮に渡したのは新しいワイシャツ。
「大事に使いますよ。美世さん」
「最後まで使ってよ?」
「もちろんです」
最後は美穂だ。
「いろいろと迷ったけど……これなら蓮さんは気に入るかなって思って……。どうですか……?」
美穂が渡したのは太陽の形をしたペンダント。太陽の形をしたぶら下げられた部分の中心は虹色に輝き、根元には星形のプレートがある。
「私とお揃いですよっ」
「太陽のように輝くという意味が込められてるそうです」
美穂からペンダントを受け取った蓮はその場で首にかける。
蓮が首にペンダントをかける時に美穂の言う通り美穂の首にも同じペンダントが見えた。
「似合ってますよ。蓮さん」
「ありがとう、美穂ちゃん」
そう話す2人に全方向から色々な思いが濃縮された視線が向けられていた。
……悪い意味で。
「……ふーん」
「しぶりんストップ!」
「これはズルくない?」
「気持ちはわかるよ?でも今は抑えてっ!」
不穏な空気に成りかける場だった……。
こうして誕生日パーティーをした後はいつも通りにレッスンや営業などがあった。
ただ、2つ以前と異なるのは美世は専用のレッスンがある事、そして……。
「28、29、30……ッ!」
蓮が筋トレの為にレッスンに参加している事だった。2人のレッスン及び筋トレはアスリート並みのレベルであった。
2人はレーシングドライバーだ。美世も蓮も体力が無いわけではない。美世に至ってはダンスだけなら事務所のアイドルの中ではトップクラスである。
しかし、それは「アイドル」としての事。「レーシングドライバー」としてだと話が変わる。
300km以上も出るレーシングマシンは瞬間的にかかるGがすごい。最大で2Gという力がかかる。これは簡単に言うと、自分自身が2人自分に乗っているようなモノと思っていただきたい。
それだけのGに耐えるためには必然的に筋力が必要だ。
その間にも心拍数は普通では絶対にならない程にまで跳ね上がる。
例えばF1ドライバーの「カミカゼ・ウキョウ」こと片山右京が鈴鹿サーキットで行ったテストでは1分間の心拍数は直線で140〜150回、コーナーでは160〜165回だった。
これは決して悪い数字ではない。どんなドライバーでも、コーナリング時やブレーキング時にはあっという間に毎分20回程心拍数が上がるのだ。
F1ドライバーが口を揃えて「モナコが1番疲れる」と言うのはその為だ。観戦している側にすれば、もっともスローなサーキットでのレースはベルギーなどと比べれば迫力に欠けるが、ドライバーにしてみれば、カーブだらけの狭い公道は常に危険と隣り合わせ。そのために、ほとんどのドライバーの心拍数は、約2時間のレースのあいだ、ずっと毎分170回にもなると言う。
これに加え緊張だってある。その中で数センチ単位という精密なコントロールを要求される。
ドライバーの肉体にかかる負担は陸上競技などのアスリートと比べても変わらないのだ。
F1だとただ一度のレースでフルマラソンを走りきるくらいに体を酷使するそうだ。
レーシングドライバーは「ただ」マシンを走らせるだけと思う人が多い。
だが、ドライバーがやる事などを知れば彼らが競い合うための「アスリート」と思えるだろう。
インターバルで友紀に渡されたアクエリのキャップを開けようとする蓮。
「よいしょ……アレ!?」
キャップを開けれない。美世も同様にキャップを開けられていなかった。
「ちょっとちょっと、大丈夫?」
友紀に開けてもらいようやくアクエリを飲めた2人。
キャップを自力で開けられないくらいに体力を使っていたのだ。
「プロデューサー達大丈夫だよね?」
友紀が心配する。
「大丈夫ですよ……。ここでへばってたらレースではもっと苦しいですから」
「足りないモノをしっかりと手に入れて走りに生かす!それがあたし」
「いや、すごい。2人のメニューやったら絶対動けなくなるよあたし」
インターバルも終わり美世達は再びメニューを再開したのだった。
こうして今日のレッスンなどを終わらせた美世と蓮。
2人は話し合いながら廊下を歩いていた。
「どうしてもキツイのはあるよね」
「僕はもうちょっと背が伸びないかなって思ってますね」
「蓮君、それ程背が高くないもんね」
蓮の身長は168cm。美世とは5cmしか変わらない。1年前から2cmは伸びているが。
「もうちょっと大きくなりたいです……」
「ははは……」
そこに歩いてきたアイドルが1人。
「おっす、プロデューサー」
結城晴だ。彼女は今年中学生になった。
「晴ちゃん、どうしたの?」
「聞きたい事あるけどさ、昨日はロー○ンにいたか?」
「いや……いないけど。どうかしたの?」
「プロデューサーのクルマにそっくりなクルマがあってさ。色も同じ黄色で」
「……?」
「プロデューサーはクルマはアレしか持ってないんだろ?」
「そうだけど……」
「いやー、プロデューサーだと思ったぜ」
「晴ちゃんが間違えたくらいそっくりなFD……?」
美世が首を傾げる。
「ニセモノがいるって事……?」
「ニセモノなんてそんな……」
「でも、今こうやって言われるまでプロデューサーだと思ってた」
ニセモノ疑惑が浮上し、そのFDを探す為に2人は久しぶりに首都高に上がる。
しかし、それらしきFDは見つけられなかった。2人は明日再び探す事にした。
翌日。
夢斗はある公園に向かっていた。何やら金属製のケースを持っていた。中身は見えない。
やがて、公園に着いた。
「すー、はーっ……」
夢斗は深呼吸する。凄まじい集中力を発揮し始める。
体をしっかりと動かし、準備を整えた。
そして金属製のケースから「ある物」を取り出す。
取り出した「それ」に夢斗はカードを入れる。
夢斗は「それ」を一気に腰に巻き付ける。すると電子音が鳴り始める。
キュイイイッ、キュイーンキュイーンキュイーンと電子音はまるで「準備完了」というように鳴る。
夢斗は左手を腰の横側に持ってきて、反対に右手の人差し指を伸ばしながら手のひらを自分に向ける。キレのいい動きで右手を返す。
最後に夢斗は気合いを込め叫ぶ。
「変身っ!」
素早く左手を前に出し右手を引き、「それ」のハンドルを引く。
すると「それ」に入れられていたカードが入る部分が回転し、スペードのマークが現れた。
そして電子音声が鳴る。
「
「うおおおおああああっ!」
その音声が聞こえた瞬間、夢斗は前に向かって走り出したのだった。
そう、夢斗がやっていたのは特撮アニメ「仮面ライダー
夢斗は仮面ライダーが大好き。と言うより特撮が大好き。
夢斗は仮面ライダーのベルトを初めとしたグッズをたくさん集めていた。
そして夢斗は日課である「変身ポーズをする」という目的の為に公園に来たのだった。
夢斗はベルトを外し、もう1つベルトを取り出す。
その後に夢斗は携帯を取り出す。いや、「携帯電話型変身アイテム」を取り出した。
「仮面ライダー
夢斗はファイズフォンのキーを操作しコードを入力する。
「555」と打ち込むと電子音声が鳴る。
「
夢斗はファイズフォンを畳み、上に掲げて叫ぶ。
「変身っ!」
ファイズフォンをドライバーに差し込み、横に倒すと電子音声がまた鳴った。
「
夢斗は決めゼリフを言う。
「俺には夢がない。でもな、夢を守る事はできる!」
漫画だったら「ドヤァァァ……」とか「バァアア〜ン」って言った擬音が現れてるだろう。夢斗は満足そうだ。
「あーーーっ!仮面ライダーファイズ!!」
満足そうな夢斗を現実に引き戻す声。夢斗は固まる。
「なぁっ!仮面ライダーファイズだろ!?」
「すごいですっ!ヒーローみたいです!!」
2人の女の子が駆け寄ってきた。
「なあ……どこから見てた?回答次第で俺は灰になるぞ……?」
「ファイズの変身ポーズ始めた所だ!」
「叫んでましたよね!?うおおおおって!」
女の子達にズバズバ言われて夢斗は精神的にキてた。
「恥ずかしがる事ないぞ!あたしだってヒーローが好きだから!」
「あたしもです!ジャスティスレッドみたいになりたくて、あたしも特訓してるんです!」
「はは、フォローか?」
夢斗のメンタルはボドボドダ!!
緑髪の少女は夢斗に近寄る。
「あたしも学校では、そういう話題は出さないさ。そういうの出して距離を置かれるのが怖くてな……」
「でも、こうやって同じ物が好きな人を見て嬉しかった!だから、あたしもっ!」
少女はそう言うと思い切り手を握り込む。ギリギリギリと音がするほど。
両腕を動かし自身の左側に両腕を持ってくる。
「変……身っ!!」
両腕を今度は体の右側に素早く持ってくる。
夢斗がそのポーズを見てそのライダーを言う。
「これは……っ!仮面ライダーBLACK!!」
少女は仮面ライダーBLACKの変身ポーズをやったのだった。
「なっ!恥ずかしくないだろ!?」
「人前でやるとか俺はゴメンだ」
「目立つのがあたし達だからそれが出来なきゃヒーローみたいになれません!!」
「はい?」
「あたし達、アイドルだから!!」
「……マジで?」
「はいっ!」
赤髪の少女が元気よく答える。
その時、緑髪の少女が何かを思い出したらしく、慌てる。
「まずいっ!時間が無い!」
「あたしはこれから行かないと行けない所がある!名前は!?」
「俺?星名夢斗」
「夢斗か……!あたしは南条光!!ヒーローを目指してるアイドルだっ!」
「光ね……」
「さらばだっ!夢斗!!」
そう言うと光は走り去って行った……。
「光ちゃん行っちゃった……」
「……あははは」
なんて日だ……俺の隠してた日課バレた……。
赤髪の少女が夢斗を見てる。
「あの、大丈夫ですか?」
「大丈夫だったらいいんだけどなーうっは」
夢斗の目は死んでる。
「あたしも行く所あるんですけど……一緒に来てくれますか?」
「はい?」
「あたし、ちょっと遅刻しそうなんです!」
「理由に使うってか?」
「いえ!一緒に来てくれるだけでいいんです!」
赤髪の少女に連れられて夢斗は歩き出した。
「あたしは小宮果穂っていいます!」
「……星名夢斗」
「夢斗さんは何をやってるんですか?」
「大学生だよ。クルマバカの」
「大学生……!!すごいです〜!!」
「勉強難しそうなのに、勉強出来るオーラが出てます!」
「いや、俺実際クラストップだし」
「すごいです〜!」
夢斗は何でも「すごい」と言ってくれる果穂に親近感が出てきた。
「果穂は高校生とかそのくらいか?」
「あたしは中学1年生ですっ」
「マジで?」
「はいっ、この間入学式あったばかりなんです」
果穂の身長上、夢斗は彼女を高校生と勘違いしてたのだ。174cmある夢斗と果穂が並んでもあまり違和感がない。
「この身長でこの間まで小学生ってか……」
「最初プロデューサーさんにも高校生って間違われちゃいました」
「プロデューサー……?ああ、プロデュースするって言ったっけ」
夢斗は夕美を基準としてアイドルの事を考えていた。
「果穂はさー、なんでアイドルを目指したんだ?」
「ヒーローみたいに困った人を助けたいんですっ!」
「スゴくてかっこいいヒーローアイドルになりたいです!!」
そう言う果穂は迷いなき瞳をしていた。
やがてある建物の前に着いた2人。
「283……?」
「
果穂と2人で建物に入る。
「すみませーん!遅れちゃいました!!」
「お、果穂……誰だソイツ!?」
「ちょっと、果穂その人から離れて!」
「果穂に手を出すなら……」
不審者扱いされる夢斗。
「待て待て、俺は果穂に着いてきただけだが」
「何故果穂に着いてきたか聞かせてもらおうかしら……?」
一触即発の空気になる場。そこに果穂が入る。
「夏葉さーん!夢斗さんは悪い人じゃないですっ!」
「果穂を騙してるわね!?」
「だーかーらー!違うって言ってんだろ!?」
今まさに夏葉が飛びかかろうとした時。
「なんだい……騒ぐと上まで響く……夢斗?」
「アレ?咲耶?」
「咲耶さんは夢斗さんと知り合いなんですかっ!?」
咲耶に事情を説明し、納得してもらった夢斗。不審者騒ぎになった為に283プロのアイドル達みんなと顔を合わせるハメになった。
「夢斗さんはすごいんですよっ!成績はクラストップだって言うんです!!」
「さくやんも勉強できるよね?」
「ああ」
そこに遥が入ってきた。
「星名さんですね。……不審者扱いしたのは謝罪します。すみませんでした」
「いーのいーの。俺、果穂と遊んで着いてきただけだしさ」
「それだけ聞くとダメじゃない?」
智代子が言う。
「ま、どうしても俺が悪いんなら果穂に俺がナニしてたか聞けばいい。俺の黒歴史を知ったら、俺を見る目がアレな目になって俺が死ぬゾ☆」
「……何したの?」
「知ったら俺をガキと思うぞ。実際、俺はガキみたいな考え方だしさ」
「そんな事ないです!夢斗さんは立派な考え方をしてますよ!」
果穂が言う。
「こんな純粋な果穂を汚すとか俺は死んでもやらんぞ」
「ええ……?」
果穂と夢斗に何があったか聞けない一同だった……。
283プロを後にした夢斗と咲耶。
「咲耶はアイドルやってたんだな」
「ふふ、隠してたワケではないけどね」
「咲耶はなんでアイドルになった?」
夢斗が質問を咲耶にぶつける。
「たくさんの人を喜ばせる為に……って言うのかな」
「へー……。アイドルになったワケはやっぱそれぞれなんだな……」
夢斗は夕美や光、果穂、そして咲耶と言ったアイドル達はそれぞれの目的を持ってアイドルになった事を知った。
みんな「誰かのために」という共通点を持っていた。
「送るよ。夢斗は家どこだい?」
「え?いいの?俺は八王子だ」
「私も八王子に住んでるさ」
「住む所一緒か」
「私は元々高知に住んでたさ。高校に入るためにこっちに来たんだ」
「俺と似てんなー。俺は大学入るために栃木から来たんだわ」
「そっくりだね、私達は」
「だな」
2人はエボⅨに乗り、出発する。
帰り道に首都高を走る黒いエボⅨ。
「そーいや、咲耶っていつからここを走ってんだ?」
「1年前さ……」
「結構走ってる時間は長いんだな……」
「免許を取ってからすぐ行ってた。そこで首都高の『マナー』を学び、走った」
「『マナー』……」
「連日のように走ってた私の前に1台の車が現れてね、私は負けた。手も足も出ずに」
「咲耶が完敗……?」
「その通りさ……。『あの車』は棲む次元が違った」
「以来、私はその車を追い続けた。けど、再びその車は現れる事はなかった。でも、私はあの車に勝たないと前に進めないって思う」
「私の走り方はその車の走り方をイメージしたモノさ……」
まだまだ一般車が多いC1エリアを駆け抜けるエボⅨ。一般車を縫うように避けながら、速度を上げていく。
夢斗は前に1台の車を見つける。
「FD……。浩一か?」
前に見える黄色いFD。浩一のFDに見える。
しかし。
「……!?」
FDからほとばしるオーラ。
夢斗がその車を明確に「
「あれは……やばい」
夢斗がこう漏らす。夢斗自身、これだけのオーラを放つ車を初めて見た。
「すっげえ……。むちゃくちゃ上手いって見ただけでわかる」
「ああ……!あれは速い!!」
咲耶もFDに対して、畏怖を覚える。
FDは首都高を降りた。
しかし、2人はあのFDが放っていたオーラの威圧感に飲まれていた。
「咲耶……。俺、冷や汗止まんねえ」
「私も手が震えてる……っ」
エボⅨは少し先のランプで降り、夢斗を降ろした。咲耶は帰路に着く。
「さっきのエボⅨ……速い」
「あたしも思ってたよ、それ」
FDを運転する蓮と助手席に座る美世。あれだけの技術を持った走り屋を見るのは久しぶりだった。
しかし、本来の目的の「ニセモノを見つける」は達成ならず。再び日を置いて探すことにした。
夢斗と咲耶はお互いの立場を知る。
そして、再び首都高に戻ってきた蓮と美世。
4人が再び会うのは近かった。
ついに登場した前作「疾走のR」主人公「小日向蓮」。
成長した彼は夢斗達とどう関わるか。
ネタ解説です。
・「あの日」
これは作中の2011年12月25日の出来事。
詳しくは「疾走のR」を見よう(宣伝)
・アイドル達のプレゼント
卯月の肩たたき券は「シンデレラガールズ劇場」から。
未央は元ネタなし。
凛は家が花屋という設定を生かして。最初は桜をプレゼントにしようと思いましたが、誕生花がシャガだったので。花言葉は説明されている通り「私を認めて」「決心」です。
美世と美穂も元ネタなし。
なお、美穂が渡したペンダントは実際に市販されています。メーカーはわかりませんでした……。なお、劇中で言われてた意味はここでのオリジナルです。
美穂が渡したペンダント
【挿絵表示】
・夢斗の日課
特撮が大好きな夢斗。特に仮面ライダーが好き。ここでは出ませんでしたが、ウルトラマンとかいろいろ持ってます。
ちなみに夢斗がやった変身ポーズのライダーである「仮面ライダーブレイド」は私が好きなのでこの選択は私の趣味。
「仮面ライダーファイズ」は後述の光に合わせてです。ちなみにファイズは私の弟が好きなライダーです。
・「灰になるぞ・・・?」
これは「仮面ライダーファイズ」で怪人の「オルフェノク」が倒された時に灰になっている描写から。
ここでは夢斗のボドボドのメンタル(ボドボドはミスではありません)が崩れそうな様子を表してます。
・ボドボドダ
これは「仮面ライダーブレイド」での「橘さん」こと「橘朔也」のセリフ「俺の体はボロボロだ」が元ネタ。滑舌の悪さから「ボドボド」と聞こえるのです……。
何かと仮面ライダーで出た表現をよく使う夢斗です。
・南条光、小宮果穂登場
特撮好きのヒーローアイドルこと「南条光」「小宮果穂」が登場。
2人は同じ中学校に通っており、光は3年生、果穂は1年生です。やはり特撮好きという事で仲良くなり、2人は友達です。
光の誕生日が9月13日(カイザの日)なので夢斗がブレイドの次にやる変身ポーズを「仮面ライダーカイザ」が登場する「仮面ライダーファイズ」にしました。
光自身がやったポーズの「仮面ライダーBLACK」は光の名前から考えました。(南条=「南」光太郎、光=「光」太郎。南光太郎はBLACK、RXに変身する主人公)
ついに登場した蓮。
ここから本格的に前作の人物が登場します。前作を読まなくてもある程度は読めますが、少しわからなくなる所があると思います。
今回、STAGE4のように私の趣味出てます。
私自身仮面ライダーが好きです。それもあってデレマスでは美穂ちゃん以外の担当が光、シャニマスが果穂ちゃんです。
やっぱり趣味じゃないか(呆れ)
皆さんはどの仮面ライダーが好きですか?
私は昭和はBLACK、平成はカブト、電王です。
つい先程「ジオウ」見て「カブト」の人物が登場する事に歓喜してました。
走り続けていた人物を巻き込んで進む物語。
夢斗達は彼らにどう立ち向かうのか?