目次にもあるとおり、合わないと思った方にはブラウザバックを推奨しています。なのに書くのは、それほどに自分の文章が酷いものなのか…しかし少し心当たりもあるので、これ以上のキャラ付けはしませんけど。
藤丸に多少要素を追加したのは、以前にもいったとおり違う時代において最低限サーヴァントたちと一緒に動けるようにするためで、それ以上の意味もそれ以下の理由もありません。
まあ、一度始めた以上やめるのもなけなしのプライドが許しませんのでこれからも頑張ります。
楽しんでいただけると嬉しいです。
「■■■■■■■■■ッッ!!!」
バーサーカー……バーサーカーと区別するため、黒バーサーカーと呼ぶ……が斧剣を振り上げ、一直線にこちらに向かってくる。
「バーサーカー!」
「承った!」
バーサーカーがそれに応戦し、ソウルから巨大な鈍色の盾を取り出して振り下ろされた斧剣を受け止めた。
瞬間、轟音が洞窟の中に響き渡る。バーサーカーの両足が地面に沈み、衝撃が爆風となって吹き荒れた。
「■■■■……!」
「相変わらずの怪力だな……!」
押しつぶさんとする黒バーサーカーに、バーサーカーは両手で大盾を支えて拮抗する。
「──
そんな時、アーチャーの冷涼な声が聞こえてきた。
反射的に上を見ると──そこには次々と出現する無数の剣。数えるだけでも、百は軽く超えているだろう。
その矛先は全てバーサーカーに向いており、アーチャーが手を振り下ろした瞬間一斉に雨のごとく落ちてきた。
「キャスター、防壁のルーンを!マシュはアーチャーを抑えて」
「おうよ!」
「了解しました!」
キャスターが空中に文字を描いて、半透明の障壁でバーサーカーを串刺しにせんと飛来する剣を弾く。
その間、介入しないようマシュがアーチャーに突進した。しかし大盾によるシールドバッシュを、アーチャーは軽やかに跳躍し回避する。
剣を全て射出し終えると空中で手の中の双剣を消し、代わりに鈍色の大弓と捻れた矢を出現させてこちらに狙いを定めた。
「させるかよ!」
「ちぃっ!」
すぐさまキャスターが炎の球をいくつも出現させ射出。舌打ちしたアーチャーは俺から狙いを外し、火球に向けて矢を放つ。
接触の瞬間、爆発。着地したアーチャーは再度こちら狙うが、横から迫ったマシュの攻撃により再び阻まれた。
「く、厄介な!」
「はぁあああっ!」
細腕で軽々と大楯を振り回し、マシュがアーチャーの動きを止めてくれる。その隙にキャスターが火球を用意して放った。
「燃え尽きちまいな!」
「断る!」
前方に大楯、後方に火球。絶体絶命の状況から、アーチャーは先ほどの倍以上の高さを飛び上がった。
目標を失った火球はそのまま飛んでいき、とっさに構えた大楯にあたって炸裂する。マシュの「くっ」という声が聞こえた。
「マシュ!」
「平気です!それよりアーチャーを……」
「ハッ!」
反射的に上を見ると、弓を地面に向けて構えたアーチャーが弦から指を話すところだった。
キャスターが防壁のルーンを張るのと同時に、無数の矢が飛来する。銃を一斉掃射した時みたいな音で、防壁に矢が当たった。
しばらくして、衝撃が止む。顔をかばっていた手をどかして前を見ると、視界いっぱいに濛々と土煙が立ち込めていた。
「アーチャーはどこに……」
「マスター!避けてください!」
マシュの声が聞こえる。
えっ、と後ろを振り返ると……そこには防壁がなくなるのと同時に、双剣を交差させて踏み込んできたアーチャーの姿があった。
「これで終わりだ」
まずい。
そう思った時にはもう遅く、俺はアーチャーの双剣に体を切り裂かれ……
「させるかって言ってんだ!」
……る前に、目の前に炎を纏った杖が差し込まれた。
杖はアーチャーの双剣の軌道の中に入っており、斬撃を阻止する。加えて炎の熱でアーチャーは怯み、動きが止まった。
その隙を逃さず、キャスターは両手で杖を振り切ってアーチャーの体勢を崩した。両手が上に弾かれ、無防備になる。
「そら、隙だらけだぜ!」
「キャスター……!」
槍のように突き込まれた炎の杖を回避して、アーチャーは後退する。
同様に笑ったキャスターは、杖を手にそれを追いかけていった。そしてアーチャーと一進一退の接近戦を始める。
「た、助かった……」
「マスター、無事ですか!?」
「うん、俺は平気。それで……」
キャスターたちの方を見る。
「おら、どうしたどうしたァ!」
「キャスター風情が……!いつもより頭が良くなったのでないのかね!」
「あいにくと、頭がいいのと趣味嗜好は別でねぇ!」
「それは結構なこと、だっ!」
「おっと!ハハ、やるじゃねえか!」
凄まじい剣戟と、槍撃の応酬。並みのアクション映画など屁でもない迫力を醸し出している。
とても
「とりあえずアーチャーはキャスターに任せるとして、何かあった時のためにマシュにはそばにいてもらっていい?」
「はい、そういえば、バーサーカーさんは……」
「そうだ、バーサーカーは?まさか、さっきの矢でやられたんじゃ……!」
一抹の不安を抱き、バーサーカーの方を見る。
「■■■……!」
「ヌン……!」
俺の心配は杞憂に終わった。綺麗に矢が刺さっていない円の中で、未だにバーサーカーは黒バーサーカーとしのぎを削っていたのだ。
それどころか、少しずつ黒バーサーカーの斧剣を押し返している。かなり体格差があるのに、なんてパワーだ。
「バーサーカー、そのまま押し返して……」
「■■■■■■■■──ッ!!」
しかし、俺の指示が届く前に黒バーサーカーは斧剣を引いた。
かと思えばその場で一回転して、強烈な蹴りを大盾に叩きつける。バーサーカーが数歩分後ろに引いた。
硬直する時間を逃さず、黒バーサーカーは両手で斧剣を握ると思い切り振り切った。わずかに大盾が揺れる。
「■■■■■■■■■■■■■■■■■■──ッ!!!!!」
「くっ……!」
「バーサーカー!」
さらに2撃、3撃と続いて、どんどん強くなっていく黒バーサーカーの猛撃にバーサーカーの防御が崩れていく。
「■■■■■ッ!」
「っ!?」
そしてついに、黒バーサーカーの渾身の一振りで大盾がバーサーカーの手から離れた。
守る術を失ったバーサーカーに、黒バーサーカーの斧剣が振り下ろされる。あんなものを直に受けたらひとたまりもない!
まずいと令呪を使おうとして……バーサーカーの左手に、真紅の火が灯っているのに気がついた。
「〝炸裂火球〟」
バーサーカーの手から火球が飛んでいき、黒バーサーカーの顔に文字通り炸裂する。わずかに黒バーサーカーの動きが止まった。
その間にバーサーカーは後退し、体勢を立て直すとどこからともなく手のひらサイズの壺を取り出して投擲した。
「フッ!」
鮮やかな動きで弓を取り出し、壺に向けて打つ。矢が当たった瞬間、壺は勢いよく炎を解き放った。
「やった!」
「いえマスター、まだです!」
炎が消え、煙が晴れる。
そこには……ほとんど無傷の黒バーサーカーがいた。歯をむき出しにして、バーサーカーを見て唸り声を上げている。
「そんな……」
「直前に首をひねって目への直撃は避けた、か……やはり先ほどの戦いで遠距離への対応は慣れられてしまったな」
「■■■■■■……」
何かを呟くバーサーカーに、唸る黒バーサーカーは腰を落として斧剣を構える。そして赤い瞳でバーサーカーを見た。
「……いいだろう。貴公がその気なら、私も応じるとしようではないか」
弓をソウルに戻したバーサーカーは、見上げるような大鉈を取り出す。黒バーサーカーの斧剣とどっこいどっこいの大きさだ。
大鉈を肩に担ぎ、バーサーカーは腰を落として片足を引く。その瞬間、ピンと空気が張り詰めるのがわかった。
両者とも、一歩も動かずに互いのことを見据える。ゴクリと自分の喉が音を鳴らす音が嫌に大きく聞こえた。
「こいつはどうだ!」
「なんの!」
と、近くで戦っていたキャスターとアーチャーの攻撃によって地面がえぐれ、石のかけらが二人の間に落ちた。
「■■■■■■■■■■──────ッ!!!」
「シッ!!!」
バーサーカー両名、咆哮。地面を爆砕して飛び、黒バーサーカーは上から、バーサーカーは下から獲物を振るった。
ガァンッ!!!!!
最初の一撃と同じか、それ以上の轟音を立てて大鉈が斧剣を受け止める。地面が激しく揺れて、思わずたたらを踏んでしまった。
一撃目は互いの力が強すぎて弾き合い、しかしすぐに体勢を立て直して再び斧剣と大鉈を何度もぶつけ合う。
「オォオオオオオオオッ!!!!!!!」
「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■──────────────ッ!!!!!!!」
繰り出される剛撃の数々。弾き、いなし、躱して、時に拳や足を織り交ぜながら相手のことを潰さんと武器で殴りつける。
傍目から見ても、全てが必殺の威力を秘めているのがわかる。ありえないような激音が幾度も洞窟を、俺たちの体を震わせた。
「すごい……」
「両者の魔力、急激に上昇中。これは、私が入り込む余地がありません!」
これが、英霊同士の戦い。
決して退かず、譲らず、己の持てる全てを使って相手を打倒する。
それはまさしく、伝説に語られる英雄の姿そのもの。
それを見られる俺は、不謹慎にも幸福だと感じてしまった。
「ゼァアッ!!」
「■■■■ッ!!」
何十合めか、バーサーカーが黒バーサーカーに大鉈を打ち込む。バーサーカーは斧剣でそれを受け止めた。
「おぉ……!」
「■■■■……!」
バーサーカーが大鉈を押し込み、地面に片膝をついた黒バーサーカーは腕を斧剣の峰に添えて支える。
「■■■!」
先ほどとは似て非なる光景を先に破ったのは、黒バーサーカーだった。
斧剣を支える腕を外して、なんと剣の峰をぶん殴ったのだ。
突然斧剣が加速し、大鉈は半ばから両断される。銀色の煌めきがくるくると宙を舞った。
「ぬぅっ……!?」
「■■■■──ッ!!!」
お返しと言わんばかりに斧剣を無理やり引き戻して、黒バーサーカーは斧剣を振り下ろす。
バーサーカーは短くなった大鉈で斧剣を受け止めた。黒バーサーカーは斧剣を押し込み、今度はバーサーカーが膝をつく。
「まずい、形勢が逆転した……!」
「バーサーカーさん!」
「来るなッ!」
飛び出そうとしたマシュを、バーサーカーの強い声が諌めた。ビクッと体を震わせてマシュは立ち止まる。
余計なことをすれば、一気に崩れる。素人の俺から見てもそれは明らかだ。くそ、俺がもっと上手く指示を出せれば!
「先輩、バーサーカーさんが!」
「わかってる!」
バーサーカーと黒バーサーカーの全身をくまなく見渡す。何か、打開策を見つけなくては。
経験がないなんて言ってる場合じゃない、探せ、探して考えろ藤丸立香。
この不利な状況から、どうやったらバーサーカーを勝たせられる!?
「──っ! そうだ!」
一つ、脳裏に作戦がひらめいた。
「マシュ、盾を投げて!今すぐに!」
「えっ!?」
「早く!」
「あっ、はい!」
鬼気迫る俺の声に、マシュは言われたとおりに大楯を両手で持ち上げた。
「うりゃあっ!」
可愛らしい声とともに投げられた大楯は、戦闘機のようにまっすぐ黒バーサーカーめがけて飛んでいく。
バーサーカーに注力していた黒バーサーカーは、ふと風を切る音にこちらを見て自分に迫る大楯に若干ギョッとした。
そうしている間に大楯は黒バーサーカーに飛んでいき、直前に差し込まれた手を粉砕して黒バーサーカーの頭にヒットした!
「〜〜〜っ!!?!!!」
流石に今のは効いたのだろう、黒バーサーカーはよろけて斧剣を握る手が緩む。
「バーサーカー、今だ!」
「ハァッ!」
俺の声にすぐさま反応したバーサーカーが、目には目を、歯には歯を、拳には拳をと言わんばかりに大鉈を殴った。
握る力が緩んでいた斧剣は反り返り、峰の部分が黒バーサーカーの顔面に命中。元からダメージが入っていたところにさらに追撃が入った。
頭に二度強い衝撃を受けて、流石の黒バーサーカーも無防備になる。それを、バーサーカーは見逃さなかった。
「これで……終わりだ!」
ソウルから長槍と短槍を取り出し、長槍を心臓へ、短槍を頭めがけて振り下ろす。
果たしてそれは、黒バーサーカーの筋肉の鎧を食い破り、見事に狙ったものを貫いた。
「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■──────ッ!!!!!!!」
黒バーサーカーが咆哮を上げた。まさか頭と心臓を貫いてもまだ生きているのか!?と身構える。
けど、俺の予想に反してそれは断末魔の叫びだった。ゆっくりと両膝を地面について、ガクンと力が抜ける。
すぐさま体が霊子に変わっていき、静かに消えていった。ほっと胸をなでおろす。
「いい勝負だった。貴公との出会いに感謝を」
「バーサーカー!」
「バーサーカーさん!」
黒バーサーカーがいた場所にお辞儀をしているバーサーカーに走り寄る。
「バーサーカー、すごいよ!あんな大きいのに勝っちゃうなんて!」
「いや、今回は私の力ではない。マスターたちの知恵があってこその辛勝だ。マシュ殿、見事な不意打ちだった。よもや宝具を投げるとは」
「はい、ありがとうございます」
うむ、と頷いたバーサーカーは槍をソウルにしまい、落ちていた大楯を拾う。そしてマシュに手渡した。
「大事に持っていなさい」
「わかりました」
「ああ。さて……」
話もそこそこに、バーサーカーはある方向を見る。
つられて俺たちも見てみれば、そこでは相変わらず後衛のはずのサーヴァント二騎が戦っていた。
「バーサーカーは倒した。あとは……アーチャーだけだ」
読んでいただき、ありがとうございます。
思ったこと、感じたことを書いていただけると嬉しいです。