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零華と同じ村に住んでいた子供。大雪崩が起きた日、零華と共に村を離れていたおかげで辛うじて生き逃れる。零華同様、久世に迎え入れられて雨音の代わりに鎮女となった。しかし、その性格や態度から適任だとは言い難く、早々に夜舟から懸念されていた。間もなくして露葉は夜舟の与えた試練を乗り越えられず、見限られて絞殺される。それを知り気の毒に思った鏡華の計らいで、質素ではあるが久世内にて親族同等の露葉の葬儀がひっそりと行われた。
《宮大工の青年》
久世付近の山を越えた近場の村に住んでいた少年。棟梁に声をかけられ宮大工となった後、刺青の儀式の詳細を知る。姉の失踪に疑問を抱いていた彼は、人さらいの噂が絶えない久世に対して徐々に疑いの目を向けてゆく。ある日、真相を掴むために潜入した久世の社内で零華と鉢合わせた所を、夜舟に見られてしまう。大工としての腕は良い方であったが、それが原因で真っ先に人柱に選ばれ、志半ばで生涯に幕を下ろした。
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宮大工の青年の姉。嫁ぎ先の村が火事で全焼し、身体中に火傷を負い瀕死に陥る。特に顔の具合が酷く、誰にも見られたくなかった彼女は、夜舟の提案に乗り久世の巫女として生涯を捧げることを選んだ。会えなくなった弟を最後まで気にかけ、やがて棘獄にて眠りについた。
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久世に拾われた孤児。夜舟と年齢が近い所為か、互いに心を開き合う仲になる。棗の死後夜舟が当主についたが、夜舟を心底慕っていた楓は一切反発せず、夜舟の所業の全てを受け入れた。夜舟の取り仕切った儀式の中で唯一少しも気が触れた様子を見せず、綺麗に戒の儀を終える事の出来た巫女であった。
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夜舟の母親であり、先代当主。夜舟の楓への情を弊害と考え、適齢を迎えた楓を真っ先に巫女に抜擢する。蒼蓮の下、当主として長く未熟であった己と夜舟を重ね、愛情を押し殺して常日頃厳しく接していた。楓の儀式中に起こった災厄の根源に気付けず、参拝者の柊が具現化した怨霊に取り殺されてしまう。
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桜花の母親で、二代前の当主。現役時代は夜舟以上に苛烈な当主であったが、桜花に当主の座を明け渡して夜舟が生まれた後、それまでの振る舞いが嘘であったかのように孫の夜舟を可愛がる、良き祖母となる。慎ましい隠居生活を送っていたが、楓の騒動に巻き込まれ、夜舟を庇って命を散らした。