戦いたくなんてなかったんや   作:魚介(改)貧弱卿

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タイトル通りの日常回です


雑務はお任せっ大淀さん!

さて、帰ってきて早々だけど

レポートを書く、

一応仕事だからね、やんないと

 

旗艦の出撃報告書も誤魔化して書かなきゃ、、やっぱり忙しいなぁ

 

ええっと儀装『推進器:rw-197 アイヴィ ZRE(ゼロレンジエンジン)』についての稼働状況観察レポート

 

稼働環境、稼働時間、負荷など些細なことでも逃さずに記す、一つの状況の記入抜けがのちに問題を起こすのだ、詳細を逃しはしない

 

じゃないと実際に使用する俺が危ない

 

「失礼するぜ」

ドンとドアを開けた天龍、

「もっと静かには入れないのか?」

「無いぜ!」

 

アッサリと提案を拒否する天龍、

流石にちょっとイラっとした

 

「いうことを聞かない奴は絶版だ!」

三年前のネタを使ってみる

 

「絶版ってなんだ?」

 

「……そもそも話が通じてなかった……」

悲しい

 

「まぁ、そうだな、本、読むか?」

「うーん、、あんまりだな」

 

「そうか、じゃあゲームにしよう

お前が今使ってるデッキ、赤ソードがもう店に売ってない状態になる」

 

「マジか!ヤベェな!絶版ヤベェ!」

この絶妙にバカっぽい感じがいかにも天龍なんだよなぁ、故に天龍、、ダメだ侘助っぽくはならない

 

「お前を絶版にしてやる」「フフフ…怖い」

 

ふふこわ来ました!可愛いな

さすが天龍可愛い

 

「絶版にはなりたくねえから帰らせてもらうぜ!」

「おう」

 

俺のレポートもちょうど早く進みそうなんだ、邪魔しないでくれるならありがたい

 

そして、俺はレポートを書く手を進めるのだった…忙しい!兼業提督ほんと忙しい

レポートは書くわ報告書を自分に退出するわ報告書に目を通したあとでハンコ押すわ、入渠の記録書くわ資材残量確認するわ!はー、いっそがし!

 

ゲームの中でいかに簡略化されてたかよくわかるな!

 

「提督、失礼するぞ」

入室してきたのは、長門

 

「なんだ長門か、どうした?」

「うむ、以前の約束はとりあえず延期しているが

履行はいつになるのかと思ってな?激務で忙しいのはわかるが、忘れられてはいないかと心配になった」

 

「約束………艤装メンテ!」

長門型の巨大艤装をメンテする約束してたんだった!

 

「ふむ、思い出してくれたようで何よりだ、でいつ頃になるかな?」

 

「…あと二日です、それくらいあれば

なんとかなるはず!」

 

俺は書類の山と、これから発生する書類を思い出しながら自分の能力と比較して予想値を立てた、

「ん、、だいぶ掛かるな」

 

「これ以上は俺の力では」「何故だ?」

「えっ、、俺の書類処理技能の限界があって」

やっぱ遅い?だめ?

そう思いながら俺はレポートを書く手を限界まで加速して、

 

「そこではない、なぜ自分で全てやろうとする」

その一言で止めた

 

「いま…なんと?」

「だから、自分一人で全てをこなす必要はないと言っている、提督の職掌が広きに亘ることは知っているし、多忙なのも理解できる、それに

その状態になってまで約束を守らんとする誠実さもわかっている、だが無理をしても良い結果は出ない」

 

「ん、、それは」「事務処理能力の高い艦娘は幾らかいる筈だ、彼女たちも非番の際に何か手伝えないかと思う事もあるだろう」

 

「なるほど…」「大淀、龍田、雷、鳳翔、私が挙げるならこういった艦娘だな」

 

「提督、失礼します書類の……あら?」

 

大淀さんがちょうどきてくれた

 

「む、ちょうど良さそうな輩が来たな、、まぁ判断は提督に任せるが、半年もメンテナンスしないのは精神的に堪える、出来るだけ急いで欲しいとは思う」

 

では失礼する、と長門は執務室を出て行き

入れ替わりで大淀が入ってくる

 

「提督執務の合間に失礼しますが」

「すまない大淀、君(の力)が必要だ」「えっ?!」

「俺はいま、君(の書類処理技能)が必要なんだ、君がいてくれなくては(約束を果たしに)いけないんだ!」

 

「えっ?えっ!?」

 

書類を抱えて入室てきた大淀さんから書類を受け取り、かいつまんで説明する

兎に角俺に時間をくれと、、

 

「こんな最低な輩ですまないが、君(の力)が欲しい」

「……はい」

 

「いいのか?」書類は多いぞ?

「はい、提督が求められるなら

それに従います」

 

よかった……これで俺は約束を破る最低野郎にならなくて済む、、

 

「だが、、大淀を私欲に使っているようで、すまない」

「構いません、、その、精一杯ご奉仕します!」

 

「たのんだ、俺は急がなくては!」

 

「ひゃうっ!」

気合いで書き上げたレポートと報告書を大淀に渡して走る、急いで工廠に行かなくては……

 

「……あれ?提督?」

 

取り残された大淀は、若干上を向いて目を閉じた姿勢で十数秒待ち、足音も消えた頃になってようやく閉じていた目を開いたのだった

 

「すみません、大淀に後を任せてきました!」

 

廊下で長門に合流する

そうだよなぁ、

人に任せりゃよかったんだ、仕事振るのが仕事の提督業なのに、それを失念していた

 

「提督か、早速たのんで来たのか

他の仕事をないがしろにされたくはないが

提督の判断なのだ、

それが最善なのだろう?

では艤装のメンテナンスを頼もう、私の艤装は提督との約束以降メンテナンスをしていない、、とはいえ出撃もしていないが」

 

メンテナンス不足の艤装で出撃するのは危険だ、艤装本来の性能を生かせず、練度も上がりにくい

妖精のテンションも下がる、資材消費が増えて回収が減る、百害あって一利なしだ

 

「わかりました、即時オーバーホールに掛かります!」

俺は長門の艤装の分解に取り掛かった




またひとつ成長した…
祝え!

600話記念番外編は

  • 過去編軍学校
  • 過去編深海勢
  • 裏山とかの話を
  • テンプレ転生者(ヘイト)
  • ストーリーを進めよう
  • 戦争が終わった後の話を!
  • しぐ……しぐ……

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