遥か昔、俺には妖精が見えた

幼稚園でそれを気味悪がられ友達なんてできなかった
七歳の頃小学校に入る前に両親が離婚した、俺は父に、姉は母に引き取られ、二度と会う事はなかった
十歳の頃、姉の写真が届いた、
それ以来、一年に一度写真が届くようになった

家計が苦しくなり、俺には飯は無くなった
父は暴力を繰り返し、
俺の飯を無くした分の金で酒飲んで寝るようになった

中学に入るころには毎日父の酒と煙草の匂いをばら撒く俺には誰も近寄らなくなり
俺は誰からも嫌われる存在になった
数少ない幼馴染の家でバイトをさせてもらい
なんとか学費は稼いだが、食事は給食が頼りだった

それからほど無くして父親が倒れた
俺は笑いながら痙攣する父が心拍を止めるまでを撮影して
それを父の携帯に残してから
救急に電話した

俺は政府保護扱いになり、政府指定の児童養護施設に引き取られた

児童養護施設ではアザだらけの体をうまく隠せた為
転校先では怖がられず、薄れていく煙草の匂いは
俺に人間的な表情を取り戻してくれた

俺は体と心が完全に分離しており、表情を意識して変えなくてはならなくなっていたが、

そして、児童養護施設を十八歳で辞した

俺が十五歳になった頃、写真に写っている姉の年齢が止まった、それからも毎年同じ顔の姉が写った写真が届いた、死んだのだろうか

俺が工場に就職してからはや三年
それなりの結果にそれなりの給料を貰って、月12万の
安月給を嘆きながら計算を突き詰めて生活費を切り詰めて
半寝で生活を続けてきたが、最近
高校時代に出会ったPCゲーム[艦隊これくしょん]の全ステージをクリアし切り、別アカで二週目プレイに着手した俺は
生存のための最低限の費用を稼ぐ為に必要な
重残業を繰り返して意識が朦朧とする中で帰途を急いでいた

これはそんな俺の物語
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