「提督……デアッテイル、ヨナ?」
「私ニ聞クナ…ドコノ世界ニ自ラ海ニ出テ砲戦スル提督ガ居ルノカ…」
呆れたと言わんばかりの表情で砲を下ろすレ級とカタパルト?を下げた空母棲鬼
「提督…大丈夫、なの?」
「オリョクルで鍛えてるで、、ち?」
潜水二人も迂闊に手を出せなくなって奇襲チャンスを失ってしまったようだ
「マズ話シ合オウ…ソモソモ相互理解ガ足リナイ」
「うん、、君たちがそれを望むのなら…総員帰還!お客さんだ!エスコートの用意を」
「……良いのですか?提督」
「良いよ、仮に暴れても俺が責任を取るさ」
俺は二人の深海棲艦を連れてドックに移動し
「ここで艤装脱いでくれる?」
といったのだが
「我ラノ服ハ…艤装トホボ一体化シテイルカラ…」
「チョットハズカシィ」
「…俺は出るよ…」
「待ッテ!」
レ級に呼び止められた俺は
振り向かないまま言葉を返し
「替エノ服、持ッテ来テ…」
「了解」
そのまま執務室へ向かった
「えぇ〜、館内放送、館内放送、
暁型、雷、飛鷹型、隼鷹
ならびに鳳翔さん、至急執務室へ集合してください」
俺にファッションなんて求めてはいけない
レ級は体格的に六駆の服が合う気がしたから雷を読んだ、空母棲鬼の方は多分隼鷹の服で間に合うだろう……他の人に、どころかさっきまで殺しあってた相手に服化してってなかなか酷だが、そのは鳳翔さんの説得力を期待する
だめ?
「それでこの光景ですか?」
「これはカオス……」
「大丈夫よ司令官!私がいるじゃない!」
「それを聞いて安心できなくなると思っていなかったよ」
雷の言葉は温かいが
やはりどうにもこのカオスは解決できる気がしない
「そんなぁ……私、信じられてないんだぁ」
「おい雷!?お前を信じてない訳じゃない!ただこの状況があまりに混乱しているから…っておい泣くな!お前は大人なんじゃねぇのか!」
「提督ー?あんまりちっちゃい子いじめちゃダメだよ?」
「お前こそひゃっはーも言わず酒も飲まずは如何だろうか!キャラが死んだただの美女じゃないか?」
「美女………かぁ、なんか嬉しいような嬉しくないような…」
「提督?」
「鳳翔さん…」
「ここの提督は貴方です、貴方の決定なら従いますよ、しかしこれは、あまりに規格外というか…」
「困らないで鳳翔さん…
そもそも会話した例が少ないから、俺も普通に話してたけど」
「………取り敢えず
その子達の服の着付けに行きましょうか」
鳳翔さんが母すぎて泣ける瞬間だった
「とりあえず行きましょうか」
「私も付いて行くわ!」
「こりゃ付いてく流れかなー?」
そのまま連れ立って執務室を出て
「遅イヨ!」
「マッテタケド……多クナイ?」
深海勢全裸フォームはやめような
鳳翔と雷は見逃せなかったようで
お着替えタイムに突入したため、俺は退出した
「それで12時を超えたと、、」
[やせーん!夜戦夜戦!この時間まで起きてるってことは夜戦でしょー!]
[川内、、これは必要に迫られてのことだから、それに夜戦(舌戦)になる可能性が高いぞ?」
[それでも良い!
夜はーー、夜戦っしょー!]
[お前の謎テンションって、醜くはないか?]
[酷い!女の子!乙女に対して醜いは酷い!]
[醜いと酷いって漢字、よく似てないか?]
[同じネタで入れ替え遊びすな!]
パシーンと頭を叩かれる
頭の中から頭を叩かれるとは一体…
平ジェネは面白いけど
「提督?終わりましたよー」
「おう、、入って良いかな?」
「ドウゾ…モウドウニデモ」
全てを諦めたような声が聞こえる…
大丈夫か本当に、心折れたりしてないか?
「失礼するよ」
ドックに入り、、驚いた
白い髪と高い身長のスレンダーボディ
しかし、その、出るとこは出ている
素敵体型の空母棲鬼は 白ワイシャツ+ちょっと金具の目立つベルトを掛けた露出の少ないジーンズで防御力高い格好だが、
そのスタイルの良さから
地味、ダサいと言った空気ではなく
そういうものをいちいち気にせずとも良いと自覚している、と言わんばかりのスタイリッシュなデザインに
反面レ級は響の私服(置いていかれた為、使用者不在で放置状態だった)を再利用したらしく
かわいさと実用性を両立する
英語プリント入りの白シャツと
デニムジャケットと青の膝丈スカートと、シンプルながらに雷のセンスが滲み出る逸品だ
「おおぉ、、可愛い……」
「ン、チョット恥ズカシイ…」
「アマリ浮ワツイタ格好ハ良クナイト思ウガ」
「いやいや!白黒単体で埋めちゃうほうが良くないよ!可愛いって!自信持ってほら!ちょっと雑誌とかに投稿しとかない?」
[提督ー?]「ぴっぎぃー?][ていとくー?]
「んんゔぅ!なんでもない」
「ファッション誌ノ類ハ、ヒサシブリ二読メルカシラ?」
「艦娘が個人的に購入してるやつは
部屋に置いてあると思うから、それを借りてみましょう……さて、真面目な話をしましょう」
「「エエ」」
「貴女方は、どこから来られましたか?」
「深海…トシカ…」
「そうですか、深海…具体的な海域は?」
「私ハマレーネ」「私ハ、ソロモン?ダケド?」
「ソロモン諸島周辺か、それは随分と遠い…」
「ソノコトガ本題ダ、、単刀直入ニ言ウ…我々ヲ、匿ッテクレ」
レ級に、頭を下げられた
そんな衝撃は消し飛んだ
深海棲艦を匿うとは、重大な問題になりそうだ
だが、可能ではある、
大本営の視察を躱せば何とかなる、かもしれない、だが鎮守府の皆は戦艦レ級や空母棲鬼を見れば拒絶反応を示すだろう……
まぁ、そこをうまく調整するのが
頑張って成し遂げよう
人と、艦娘と、深海棲艦の真の平等の共存を
600話記念番外編は
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過去編軍学校
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過去編深海勢
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裏山とかの話を
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テンプレ転生者(ヘイト)
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ストーリーを進めよう
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戦争が終わった後の話を!
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しぐ……しぐ……